思春期の双極I型障害における睡眠変動と衝動性の関連

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思春期の双極I型障害における睡眠変動と衝動性の関連のイメージ

 睡眠障害と衝動性は、双極性障害(BD)の経過を予測する重要な因子である。睡眠障害は衝動性を強めることが示唆されており、これら2つの要因が、BDにおいてどのような相互作用を有するかについての研究は、あまり行われていない。思春期は、BD発症において非常に重要な時期であり、衝動性の増大や実質的な睡眠の変化と関連することが多い。米国・スタンフォード大学のAnda Gershon氏らは、睡眠障害が思春期の衝動性を高めること、その作用がBD患者においてより顕著であるとの仮説の検証を試みた。Bipolar disorders誌オンライン版2018年5月20日号の報告。

 対象は、13~19歳の双極I型障害(BD-I)患者33例(平均年齢:16.2±1.66歳、女性:54.5%)と健常対照群26例(平均年齢:15.5±1.45歳、女性:55.6%)で、過去1週間の就寝時刻、起床時刻、睡眠時間を就学日と週末に分けて報告し、衝動性に関する自己報告アンケートを完了した。衝動性に対する睡眠の影響およびBD患者での影響について、ステップワイズ回帰分析を用いて調査した。

 主な結果は以下のとおり。

・思春期のBD患者では、対照群と比較し、有意に高い衝動性、より遅い起床時刻、起床時刻の変動、就学日の就寝時刻や睡眠時間の変動が認められた。
・思春期のBD患者における、就学日と週末の睡眠時間のより大きな変動は、対照群と比較し、衝動性との有意な関連が認められた。

 著者らは「本検討より、思春期のBD患者の衝動性に対し、睡眠は重要な影響を及ぼすことが示唆された。睡眠の習慣を確立することが、思春期のBD患者にとって重要な治療目標となりうることを示すエビデンスは増加している」としている。

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(鷹野 敦夫)

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