双極性障害で高率にみられる概日リズム睡眠障害:東医大 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/08/10 最近の研究によると、双極性障害(BD)と概日リズム睡眠障害との間に病態生理学的関連が認められることが示唆されている。しかし、BD患者における概日リズム睡眠・覚醒障害(CRSWD)の有病率を明らかにした研究はなかった。東京医科大学の高江洲 義和氏らは、BD患者におけるCRSWDの有病率と関連する要因を調査した。PLOS ONE誌2016年7月21日号の報告。 対象は、寛解期BD外来患者104例。対象者は、人口統計学的変数、BDの臨床経過、精神疾患と自殺の家族歴に関するアンケートに回答した。BDの重症度は、モンゴメリ・アスベルグうつ病評価尺度(MADRS)、ヤング躁病評価尺度(YMRS)を用いて評価した。CRSWDは、睡眠ログと睡眠障害国際分類第3版(ICSD-3)を用い、臨床面接により診断した。 主な結果は以下のとおり。 ・CRSWD基準を満たした患者は、35例(32.4%)であった。 ・調査時点とBD発症時点の年齢は、CRSWD群において非CRSWD群よりも低かった。 ・精神疾患と自殺の家族歴を有する割合は、CRSWD群において非CRSWD群よりも高かった。 ・多重ロジスティック回帰分析では、CRSWDはBDの若年発症、自殺の家族歴との関連が認められた。 ・CRSWDの有病率は、BD患者ではきわめて高い可能性がある。 関連医療ニュース 双極性障害患者の脳灰白質はどうなっている 双極性障害、ベンゾジアゼピン系薬の使用実態は 双極性障害の簡便な症状把握のために (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Takaesu Y, et al. PLOS ONE. 2016 Jul 21;11:e0159578. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 手術低~中等度リスク重症大動脈弁狭窄症、TAVI vs.SAVRの1年成績/NEJM(2024/04/26) 狭小弁輪を伴う大動脈弁狭窄症へのTAVR、自己拡張型弁vs.バルーン拡張型弁/NEJM(2024/04/26) 若年乳がんサバイバーにおける2次原発性乳がんのリスク因子/JAMA Oncol(2024/04/26) アレクチニブによるALK陽性肺がん術後補助療法をFDAが承認/中外(2024/04/26) うつ病の第2選択治療、機械学習で最適化できるか(2024/04/26) テレビや動画の視聴時間の長さは夜間頻尿リスクに関連(2024/04/26) ChatGPTは医師の10倍の速さで事務作業をこなす(2024/04/26) 1型糖尿病患者の血糖変動の認知機能への影響(2024/04/26) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)