双極性障害の補助治療オプションに関する情報のアップデート 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/02/28 双極性障害は、複雑な疾患であり、その治療においては、しばしば併用療法が必要となる。近年、双極性障害の治療法は、著しい進歩を遂げている。臨床医が患者に情報を提供し、最適な結果が得られるよう治療を行うために、オーストラリア・メルボルン大学のOlivia M. Dean氏らは、現在の補助療法の治療選択肢に関する概要をまとめた。Bipolar disorders誌オンライン版2018年1月25日号の報告。 双極性障害の薬物療法、栄養補助食品、ホルモン療法、心理教育、対人関係-社会リズム療法、認知矯正療法、マインドフルネス、e-ヘルス、脳刺激療法に関する文献を、PubMedより検索した。これらの分野における関連文献は、さらなるレビューのために抽出した。なお、本研究は、補助療法の治療選択肢に関する記述レビューであり、システマティックレビューではない。 主な結果は以下のとおり。 ・数多くの薬物療法、心理療法、神経調整治療オプションが利用可能であった。 ・これらの治療は、さまざまな効果を有するが、いずれも双極性障害患者に有益であることが示された。 ・双極性障害治療は複雑なため、しばしば併用療法が必要であった。 ・伝統的な薬理学的および心理学的治療に対する補助療法は、早期症状緩和と完全な機能回復のギャップを埋めるために有効であることが証明されていた。 著者らは「双極性障害の治療において、単独療法では効果が不十分なことが多い点を考慮すると、併用療法は一般的な治療である。これに対応し、精神医学的研究では、双極性障害の基礎となる生物学を、より深く理解するための取り組みが行われている。そのため、治療選択肢は変化しており、補助療法は、患者のアウトカムを改善するための重要なツールとして認識されている」としている。 ■関連記事 双極性障害、リチウムは最良の選択か 双極性障害に抗うつ薬は使うべきでないのか 双極性障害に対するアリピプラゾールの評価~メタ解析 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Dean OM, et al. Bipolar Disord. 2018 Jan 25. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] VTE後の抗凝固療法、90日以上継続で再発リスク大幅低下/BMJ(2025/12/10) 未治療および再発・難治性CLL/SLLへのピルトブルチニブ、イブルチニブと直接比較(BRUIN-CLL-314)/JCO(2025/12/10) 成人の肺炎球菌感染症予防の新時代、21価肺炎球菌結合型ワクチン「キャップバックス」の臨床的意義/MSD(2025/12/10) 日本におけるアルツハイマー病診断の時間短縮フロー〜東京大学(2025/12/10) アトピー性皮膚炎へのウパダシチニブ、増量および減量の有効性と安全性/BJD(2025/12/10) ヌシネルセンの高用量処方はSMA患者のQOLをさらに改善する/バイオジェン(2025/12/10) 飲酒が加齢性難聴リスクに影響~日本人1万4千人のデータ(2025/12/10) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)