双極性障害に対するアジュバント介入~メタ解析 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/07/21 双極性障害は世界的障害の要因トップ10に位置する疾患であり、高い医療コストがかかっている。これまでの研究では、心理療法と併用した気分安定薬による治療は、有意な再発率低下や入院率低下をもたらすことが示唆されている。しかし、科学的根拠に基づき十分に検討されていない心理社会的介入がある。オーストリア・グラーツ医科大学のTanja Macheiner氏らは、双極性障害患者に対するアジュバント心理社会学的介入の有効性を評価した。Journal of affective disorders誌オンライン版2017年6月27日号の報告。 MESHデータベースより2003~15年に発表されたさまざまなタイプのアジュバント心理社会学的グループ介入に関する研究をレビューし、メタ分析による双極性障害患者の再発率に関する有効性を評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・メタ分析には、24の介入グループが含まれた。 ・薬物療法と心理社会学的療法による治療群の75%は、薬物療法のみの治療群よりも再発リスクが低いことが示された。 ・メタ分析には、疾患経過や試験デザインに関するさまざまなフェーズにおける多くの臨床試験が含まれており、分析した各介入研究数はバランスがとれておらず、多くの研究がエピソード回数や再発に焦点が当てられていた。 著者らは「双極性障害患者に対するアジュバント心理社会学的介入は、患者やその家族、医療システムにおけるコスト削減に不可欠であると思われる。しかし、異なる心理社会学的介入の有効性および影響因子の評価には、さらなる研究が必要である」としている。 ■関連記事 双極性障害の入院、5~7月はとくに注意 双極性障害、リチウムは最良の選択か 双極性障害患者の自殺、治療パターンを分析 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Macheiner T, et al. J Affect Disord. 2017 Jun 27. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] SGLT2阻害薬、自己免疫性リウマチ性疾患のリスクは?/BMJ(2025/10/24) 腹部大手術時の周術期血圧管理、個別化vs.通常/JAMA(2025/10/24) ALK陽性進行NSCLCへのアレクチニブ、OS中央値81.1ヵ月(ALEX)/ESMO2025(2025/10/24) 下剤のルビプロストン、重大な副作用にアナフィラキシー追加/厚労省(2025/10/24) 免疫療法の対象とならない進行TN乳がん1次治療、Dato-DXdがPFSとOSを延長(TROPION-Breast02)/ESMO2025(2025/10/24) 結腸がん術後ctDNAによるde-escalation、リスク低減も非劣性は示されず(DYNAMIC-III)/ESMO2025(2025/10/24) 寝たきり原因第1位「脳卒中」、最新治療アクセス改善と患者支援の最前線/日本脳卒中学会・日本脳卒中医療ケア従事者連合・日本脳卒中協会(2025/10/24) 父親の厳しい子育てが子供のメンタルヘルスに影響(2025/10/24) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)