ステージ3切除不能肺がん、durvalumab維持療法が良好な結果:PACIFIC試験 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/05/19 AstraZenecaとその生物製剤研究開発拠点MedImmuneは2017年5月12日、放射線とプラチナベース化学療法の併用で進行が止まったステージ3の切除不能非小細胞肺がん(NSCLC)に対する、第III相試験PACIFICにおいて、durvalumab(海外商品名:Imfinzi)が良好な結果を得たと発表した。 PACIFIC試験は、上記対象に対するdurvalumabの維持療法を評価する無作為化二重盲検プラセボ対照試験。米国、カナダ、ヨーロッパ、南米、中米、日本、韓国、台湾、南アフリカ、オーストラリアなど26ヵ国235施設で行われた。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)、副次的評価項目はランドマークPFSとOS、客観的奏効率と奏効時間。独立データモニタリング委員会(IDMC)による中間解析によれば、durvalumabは主要評価項目を達成し、プラセボと比べ統計学的に有意で臨床的に有意なPFSと示した、としている。 AstraZenecaは、今後の学会での発表のために同試験の初期結果を提出の予定。また、専門家との議論を踏まえ、規制当局への提出を計画しているという。 durvalumab(MEDI4736)は抗PD-L1モノクローナル抗体で、すでに進行膀胱がんについてFDAの迅速承認を受けている。また、NSCLC、小細胞肺がん、尿路上皮がん、頭頸部がんの第III相試験による評価も行われている。 参考AstraZeneca(グローバル)プレスリリース PACIFIC試験(Clinical Trials.gov) (ケアネット 細田 雅之) 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 早期乳がん、5年以上の内分泌療法後にAI投与5年で遠隔再発27%減/Lancet(2025/08/22) 危険な飲酒者、日本のプライマリケアにおける超短時間介入は減酒に有効?/BMJ(2025/08/22) 再発/難治性多発性骨髄腫、CAR-Tへのブリッジングとしてのトアルクエタマブの可能性/Blood(2025/08/22) 個人の性格から高血圧リスクは予測できるか/早大(2025/08/22) 日本における統合失調症患者に対する終末期ケアの実態(2025/08/22) 認知症の診断までにかかる時間は平均3.5年(2025/08/22) 肝臓がんの60%は予防可能(2025/08/22) 眼圧と呼吸機能に有意な関連、日本の大規模データが示す新知見(2025/08/22) [ あわせて読みたい ] 私が出合ったマジヤバイ胸部画像読本【Dr.倉原の“俺の本棚”】第2回(2018/02/13) Dr.林の笑劇的救急問答13<下巻>(2018/02/07) Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(下巻)(2018/02/07) Dr.林の笑劇的救急問答13<上巻>(2017/10/07) 国立国際医療研究センター総合診療科presents 内科インテンシブレビュー2017 (2枚組)(2017/09/07) Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(上巻)(2017/09/07)