生体吸収性冠動脈ステント「Absorb GT1」本邦でも承認 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/11/08 アボット ジャパン株式会社は2016年11月7日、Absorb生体吸収性冠動脈ステント(薬剤溶出型)(販売名:Absorb GT1 生体吸収性スキャフォールドシステム、医療機器承認番号:22800BZX00406000)が、厚生労働省より製造販売承認されたことを発表した。 Absorb生体吸収性冠動脈ステント(以下、Absorbステント)は、体内で完全に分解する新しい冠動脈ステント。従来の冠動脈ステントは金属製であるのに対し、アボットのAbsorbステントは生体吸収糸と同様の体内で自然に分解する素材で構成され、狭窄血管の拡張、血管の支持の役割を果たし終えると、血管治癒を進めながら3年程度でゆっくりと体内で分解し消失する。 従来の金属製ステントは血管の治癒後も永久的に血管内に残存するため、血管本来のもつ運動機能の妨げや、将来的な治療選択肢の制限、遠隔期での臨床イベント発生の誘因となる可能性があった。一方、Absorbステントは体内留置後、経時的に分解され消失するため、経過観察時の診察手段として非侵襲性の画像解析検査や医療費を抑えた検査方法を選択できる等の可能性が示唆されている。 Absorbステントは、2010年に欧州でCEマークを取得、現在100ヵ国以上で販売され15万人以上の冠動脈疾患治療に用いられている。 Absorbステントの本邦における適応:対照血管径が2.5mmから3.75mmの範囲にあり、新規の冠動脈病変(病変長24mm以下)を有する症候性虚血性心疾患患者の治療。 本邦での臨床試験ABSORB Japan:国内の38医療機関で冠動脈疾患を患う400例が登録され、アボット社のXIENCE薬剤溶出ステントと比較したAbsorbステントの安全性および有効性において同水準であることが示された。 (ケアネット 細田 雅之) 関連リンクAbsorbステントに関する情報はこちら アボット ジャパン株式会社のプレスリリースはこちら 関連ニュース生体吸収性スキャフォールド2年の結果:ABSORB Japan試験 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 肺炎への広域抗菌薬使用、オーダーエントリーシステムで減少/JAMA(2024/05/10) STEMI合併心原性ショック、循環補助用心内留置型ポンプカテーテルは有用か?/NEJM(2024/05/10) 術後の静脈血栓塞栓リスク、最も高いがんは?(2024/05/10) 統合失調症患者における入院中の抗精神病薬切り替えと再入院リスク(2024/05/10) 降圧薬を開始・追加した高齢者は〇〇に注意?(2024/05/10) いくつかの腸内細菌はコレステロールを低下させる(2024/05/10) 公園や森林は幼児のメンタルヘルスを育む(2024/05/10) [ あわせて読みたい ] Dr.林の笑劇的救急問答12<上巻>(2016/10/07) Dr.加藤の「これだけ眼科」(2016/10/07) イワケンの「極論で語る感染症内科」講義 (2016/08/07) 総合内科専門医試験対策 アップデート問題はココが出る!2016 (2016/07/29) フィーバー國松の不明熱コンサルト (2016/04/07) Dr.たけしの本当にスゴい症候診断2(2016/02/07) ナベちゃん先生のだれでも読める心エコー(2015/12/07) Dr.香坂のすぐ行動できる心電図 ECG for the Action! (2015/10/07) ナベちゃん先生のだれでも撮れる心エコー(2015/09/08) HDLの質に注目した新たなアプローチ ―脂質異常症患者における高純度EPA製剤の投与意義―(2015/07/10)