メイヨー・クリニックで疼痛関連疾患への補完代替医療が増加

提供元:ケアネット

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公開日:2016/01/12

 

 補完代替医療(CAM)は、先進国で広く行われている。中国中医科学院広安門医院のRan Pang氏らは、米国のメイヨー・クリニックにおけるCAMの実施について調査した。その結果、CAMが主に疼痛関連疾患および精神障害(ストレス)に対して利用されており、CAMを受けている患者数は増加傾向にあることを報告した。American Journal of Chinese Medicine誌オンライン版2015年11月30日号の掲載報告。

 研究グループは、米国の代表的な大学病院であるメイヨー・クリニックでのCAM活用に関する情報を提供する目的で、2006年7月1日~2011年3月31日に同病院にてCAMプログラム(鍼、マッサージ、統合医療相談、エグゼクティブストレスマネジメントトレーニング)を受けた患者2,680例の電子カルテを後ろ向きに分析した。

 主な結果は以下のとおり。

・患者背景は、平均年齢52.6(標準偏差15.5)歳、女性73.1%/男性26.9%、大半が白人であった。
・CAMを受けた患者数は、2007年から2010年に有意に増加した。
・最も頻度が高い診断は、腰痛(12.9%)、精神障害(11.8%)、関節痛(9.6%)であった。
・鍼治療を受けた患者で最も多かった診断は腰痛、マッサージ治療を受けた患者では線維筋痛症であった。
・精神障害、すなわちストレスは、統合医療相談およびエグゼクティブストレスマネジメントトレーニングの両方における主要な診断であった。

(ケアネット)