喘息に抗IL-5モノクローナル抗体mepolizumabを承認:FDA

提供元:ケアネット

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公開日:2015/11/23

 

 米国食品医薬品局(FDA)は2015年11月4日、mepolizumab(商品名:Nucala)を12歳以上の重症喘息患者の維持療法に他剤との併用で適応を承認した。

 mepolizumabはヒト化抗IL-5モノクローナル抗体で、血中の好酸球レベルを下げることで喘息重責発作を抑える。4週ごとに皮下注射で投与する。

 今回の承認は、既治療の重症喘息患者に対し、従来の治療にmepolizumabまたはプラセボ追加して比較した3つの二重盲検無作為プラセボ対照試験の成績によるもの。mepolizumab治療群の患者は、プラセボ群に比較して急性発作(増悪)による入院または救急部受診を減少させた。くわえて、経口ステロイドの使用量が大幅に減少した。一方、有意な呼吸機能(1秒量)の改善にはつながらなかった。

 mepolizumabで頻度の高い副作用は頭痛、注射部疼痛(痛み、発赤、腫脹、かゆみ、灼熱感)、背部痛、疲労感であった。過敏性反応は数時間から数日の間に発生し、顔面・口・舌の腫脹;失神、めまい、もうろう感;じんましん;呼吸困難、皮疹であった。

 mepolizumabはGlaxoSmithKlineが製造する。

FDAのプレスリリースはこちら

(ケアネット 細田 雅之)