日本人若年性認知症で最も多い原因疾患は:筑波大学 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2014/01/07 わが国の政府やメディアは、若年性認知症(EOD)を問題視している。しかし、EODのための政策は確立されておらず、支援システムも不十分である。筑波大学の池嶋 千秋氏らは、EODに関する実用的なデータを収集するため2段階の郵便調査を行った。Psychiatry and clinical neurosciences誌オンライン版2013年12月29日号の報告。 EOD事例に関するアンケートは、日本国内5地域の診療圏の対象機関に発送された。機関からの回答により、国勢調査のデータを使用してEODの有病率を推定し、EODの原因疾患を特定した。対象症例は、四半期すべての診療記録および精神医学的記録や神経画像データより、診断を検討した。本研究は、2006年から2007年にかけて行われた。 主な結果は以下のとおり。 ・1万2,747機関から集積した2,469例の患者情報から、2,059例がEODと同定された。 ・日本におけるEODの推定有病率は10万人当たり47.6人であった(95%CI:47.1~48.1)。 ・EODの原因疾患は、脳血管性認知症(VaD)が最も多く(39.8%)、次にアルツハイマー病が多かった。 ・日本でのEOD有病率は欧米諸国と同様であると考えられる。しかし以前に行われた国際研究と異なり、日本ではEODの原因疾患としてVaDが最も多いことが示された。 関連医療ニュース 新たなアルツハイマー病薬へ、天然アルカロイドに脚光 軽度認知障害に有効な介入法はあるのか たった2つの質問で認知症ルールアウトが可能 担当者へのご意見箱はこちら (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Ikejima C, et al. Psychiatry Clin Neurosci. 2013 Dec 29. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] MSSA菌血症、セファゾリンvs.クロキサシリン/Lancet(2025/10/31) HER2陽性尿路上皮がん、disitamab vedotin+toripalimabがPFS・OS改善(RC48-C016)/NEJM(2025/10/31) 75歳以上の乳がん検診は過剰診断か~日本人での検討(2025/10/31) がん治療のICI、コロナワクチン接種でOS改善か/ESMO2025(2025/10/31) 日本人における気圧の変化と片頭痛との関係(2025/10/31) 調査した市販飲料の全てにマイクロプラスチックを検出(2025/10/31) 高齢者のポリドクター研究、最適受診施設数は2〜3件か(2025/10/31) [ あわせて読みたい ] Dr. 倉原の“おどろき”医学論文(2013/08/21) 今こそメディカルコーチング -院内をワクワクに変える手法(2014/06/18) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014) ~改訂のポイント~(2014/04/30) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 『高血圧治療ガイドライン2014』 発刊(2014/04/01) “簡単・確実”吸入指導 デバイス別ポイント(2013/12/05)