医療一般
DSM-IV分類の境界性パーソナリティ障害(BPD)では精神病性症状の頻度が高いことが、従来の研究で示されているが、その発症率と特徴(タイプ、頻度、期間、部位など)に関しては現在のところコンセンサスは得られていない。同様に、精神的反応性について取り組んだ論文もほとんどなかった。イタリア・トリノ大学のFrancesco Oliva氏らは、BPDと統合失調症(SC)における思考および知覚障害の相違を検討し、それらと社会的機能との関連を評価した。その結果、BPD患者はSC患者と比べ、偽精神病性思考の頻度が高く、真性精神病性思考の頻度が低く、非妄想性パラノイアがより重症であること、人格・社会機能の程度が非妄想性パラノイアを有意に予測することを報告した。BMC Psychiatry誌オンライン版2014年10月3日号の掲載報告。