日本語でわかる最新の海外医学論文|page:1104

高血圧予防には、リスクを低下する6つの生活習慣を:女性

米国ハーバード医科大学/ブリガム&ウィメンズ病院腎臓病部門のJohn P. Forman氏らは、女性における、高血圧症発症と食事・生活習慣との関連を評価した。高血圧は、女性において重要な、死が予防可能なリスク因子である。しかし高血圧症発症のための改善可能なリスク因子が特定される一方で、それらリスク因子の組み合わせや配分に関しては評価が行われていなかった。JAMA誌2009年7月22・29日合併号より。

健康的な6つの生活習慣が心不全生涯リスク低下と関連:男性

米国ハーバード医科大学/ブリガム&ウィメンズ病院エイジング部門のLuc Djousse氏らは、男性において、改善可能な生活習慣によって心不全生涯リスクを低下できるかどうか調査を行った。心不全生涯リスクについては、40歳時点で男女を問わず約5人に1人に起き得ると報告されているが、改善可能な生活習慣と40歳以後の心不全リスクとの関連は明らかになっていない。JAMA誌2009年7月22・29日合併号より。

CSFバイオマーカーで初期アルツハイマー病を予測する?

 これまで、CSFバイオマーカーで、軽度認知障害(MCI)患者における初期アルツハイマー病(AD)を同定することは、小規模単一施設スタディでは可能であることが示されている。スウェーデンSahlgrenska大学病院臨床神経化学研究所のNiklas Mattsson氏らは、大規模な多施設治験を行い、CSFバイオマーカー[測定蛋白:amyloid1-42(A42)、total tau protein(T-tau)、tau phosphorylated(P-tau)]の診断精度を評価し、初期ADを予測できるかどうか評価を行った。JAMA誌2009年7月22・29日合併号より。

難病支援に、急死したモデル純恋さんのネックレス

今年6月に脳出血で急逝したモデル純恋(すみれ)(本名・石川安里沙)さん(21)がデザインしたネックレスが話題になっている。純恋さんはギャル系ファッション誌「小悪魔ageha(アゲハ)」のモデルとして活躍、その一方で病気や障害を持つ子供たちの支援活動もしていた。子供たちの支援に役立てたいとネックレスをデザイン、8月1日に発売されたハート形の二つの手錠が組み合わさったネックレスは、「絆(きずな)」を大事にしていた純恋さんの思いが込められている。純恋さんの遺志を継ぎ、収益は難病の子供たちを支援する財団法人日本児童家庭文化協会に寄付される。ネックレスは4色、1個4980円。ホームページ(http://www.sumire.org/)から購入できる。

新型インフル、正しい情報を把握している人ほど感染回避の行動を実行している

世界で現在なお感染拡大が伝えられる新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の発生について、人々の認識、および不安、行動に関する電話サーベイが、ロンドン大学精神医学研究所のG James Rubin氏らによって行われた。BMJ誌2009年7月18日号(オンライン版2009年7月2日号)より。

QRISK vs. Framingham、心血管疾患リスクの予測はどちらが優れているか?

イギリスで近年開発された心血管疾患リスク予測アルゴリズム「QRISK」のパフォーマンス評価が、Framinghamとの比較で行われた。QRISKの独立したパフォーマンス評価はこれまで行われていなかったという。オックスフォード大学医学統計センターのGary S Collins氏らが、イギリス保健省からの依頼で行ったもので、一般開業医(GP)の患者コホートを対象に、前向きオープンコホート研究にて、心血管疾患の10年リスクについて検討した。結果は「QRISKはFraminghamと比べて、心血管疾患10年予測リスクのパフォーマンスを改善した」と報告している。BMJ誌2009年7月18日号(オンライン版2009年7月7日号)掲載より。

【書籍紹介】できる男は2食主義

常識を少し変えてみると、新しいヒントが生まれるかもしれません!本書は、ダイエットをどのようにとらえるかという「考え方の本」です。「時間がきたから食べる」のではなく、「おなかがすいたら食べる」に考え方を変えてみませんかと提案する。その結果がダイエットにつながるという「考え方を変えることでダイエットできる」と!そして、食事のとり方を変えることは、仕事の効率がアップするという利点につながるといいます。たとえば、午前中乗ってきた仕事をランチタイムで中断させないからです。「できる男」とは、つまり今までの考え方に縛られない、仕事の効率を考えて行動できる男と提案します!

「テリパラチド」がグルココルチコイド誘発性骨粗鬆症治療薬として適応追加承認取得

 イーライリリー・アンド・カンパニーは7月23日(現地時間)、米食品医薬品局(FDA)がテリパラチド(一般名。米国での販売名:Forteo [遺伝子組み換え、注射剤])の追加適応症を承認したと発表した。新しい適応は、「骨折リスクの高い男女における継続的全身グルココルチコイド(ステロイド)療法に関連する骨粗鬆症の治療」。グルココルチコイド(ステロイド)療法は、続発性骨粗鬆症の最も多い原因であり、骨量の減少と骨折リスク上昇を引き起こすという。

インターフェロンγ1bは特発性肺線維症に無効

特発性肺線維症に対するインターフェロンγ1b治療は生存率を改善しないことが、アメリカCalifornia大学San Francisco校のTalmadge E King Jr氏らが実施した無作為化試験(INSPIRE試験)で示された。特発性肺線維症は、呼吸困難の増悪、肺容量の減少、ガス交換障害を特徴とする原因不明のびまん性実質性肺疾患で、診断後の生存率は2~5年と予後不良である。390例のメタ解析では、インターフェロンγ1bが重症例の死亡率を低減することが示唆されているという。Lancet誌2009年7月18日号(オンライン版2009年6月30日号)掲載の報告。

golimumabは、TNFα阻害薬治療歴のある活動性関節リウマチ患者に有効

関節リウマチ(RA)の治療において、新規のTNFα阻害薬であるgolimumabは、既存のTNFα阻害薬による治療歴のあるRA患者対し有効であることが、オーストリアVienna医科大学のJosef S Smolen氏らが実施した無作為化第III相試験(GO-AFTER試験)で明らかとなった。RAの治療ではTNFα阻害薬の使用増加にともなって、TNFα阻害薬による既治療例が増えているが、このような治療中止例に対する他剤の有効性を検討したプロスペクティブな対照比較試験はないという。Lancet誌2009年7月18日号(オンライン版2009年6月29日号)掲載の報告。

第22回国際血栓止血学会議にて、ザレルトの費用有効性データが裏付けされる

バイエル薬品株式会社は28日、静脈血栓塞栓症(VTE)の予防のための1日1回投与の抗凝固剤「ザレルト(一般名:リバロキサバン)」が、米国・ボストンで開催された第22回国際血栓止血学会議(ISTH-International Society on Thrombosis and Haemostasis)において、その費用有効性が様々な発表の摘要の中で強調されたと発表した。

新規抗がん剤E7389、スイスで局所進行・転移性乳がんを適応として承認申請

エーザイ株式会社は27日、スイス子会社であるエーザイ・ファルマ・アーゲーが、新規抗がん剤 E7389(一般名:eribulin mesylate)について、211試験(フェーズII試験)等の試験結果に基づき局所進行・転移性乳がんの適応で、スイスSwissmedicに承認申請を行ったと発表した。

ネクサバールと化学療法剤との併用療法が、進行性乳がんの無増悪生存期間を延長する

米国のバイエル ヘルスケア社とオニキス・ファーマシューティカル社は、進行性転移性乳がんを対象とした医師主導の臨床試験グループによる無作為化第II相臨床試験において、主要評価項目である無増悪生存期間の延長が示されたと発表した。バイエル薬品株式会社が27日に報告した。