高血圧予防には、リスクを低下する6つの生活習慣を:女性

提供元:ケアネット

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公開日:2009/08/04

 



米国ハーバード医科大学/ブリガム&ウィメンズ病院腎臓病部門のJohn P. Forman氏らは、女性における、高血圧症発症と食事・生活習慣との関連を評価した。高血圧は、女性において重要な、死が予防可能なリスク因子である。しかし高血圧症発症のための改善可能なリスク因子が特定される一方で、それらリスク因子の組み合わせや配分に関しては評価が行われていなかった。JAMA誌2009年7月22・29日合併号より。

27~44歳女性83,882例の6つの生活習慣と高血圧発症との関連を評価




Forman氏らは、第2次「Nurses’Health Study」の参加者で、1991年時点で高血圧、心血管疾患、糖尿病、がんの病歴がなく、正常血圧(収縮期血圧120mmHg、拡張期血圧80mmHgと定義)だった27~44歳83,882例を対象に前向きコホート研究を行った。

追跡期間は2005年までの14年間。高血圧に関する6つの改善可能な(高血圧リスクを低下する)生活習慣を定め、それら生活習慣の組み合わせと高血圧発症との関連を調べた。

リスクを低下する生活習慣とは、(1)BMI:25未満、(2)毎日平均30分の運動、(3)ダイエット食(DASH:Dietary Approaches to Stop Hypertension)の高摂取、(4)適度(10g/日)な飲酒、(5)週1回未満の非麻薬性鎮痛薬の服用、(6)葉酸サプリ(400μg/日以上)の服用で、3つ〔(1)~(3)〕、4つ〔(1)~(4)〕、5つ〔(1)~(5)〕、6つ〔(1)~(6)〕の各組み合わせと高血圧発症との関連が検討された。

主要評価項目は、自己申告に基づく高血圧発症の補正ハザード比、および母集団寄与率(PARs)。

高血圧症の報告は、合計12,319例だった。

追跡期間における、全6つの改善可能なリスク低下因子(生活習慣)は、高血圧症発症のリスクと独立して相関していた。年齢、人種、高血圧症の既往歴、喫煙状態、経口避妊薬服用で補正後も変わらなかった。

最も強力な予測因子はBMI




全6つのリスク低下因子を有していた女性(母集団の0.3%)の、高血圧症発症のハザード比は、0.22(95%信頼区間:0.10~0.51)だった。推定PARは、78%(同:49%~90%)。これは、もし全女性が6つのリスク低下因子を実行していていた場合、高血圧症の新規発症が回避される人は、推定78%に上ることを示す。発症率の絶対差(ARD)は、1,000人・年当たり8.37例であった。

5つのリスク低下因子を有している女性(母集団の0.8%)のPARは、72%(95%信頼区間:57%~82%)、ARDは1,000人・年当たり7.76例だった。

4つのリスク低下因子を有している女性(母集団の1.6%)のPARは、58%(同:46%~67%)、ARDは1,000人・年当たり6.28例だった。

3つのリスク低下因子を有している女性(母集団の3.1%)のPARは、53%(同:45%~60%)、ARDは1,000人・年当たり6.02例だった。

高血圧症の最も強力な予測因子はBMIで、BMIが25以上だった人の補正後PARは25未満の人との比較で40%(同:38%~41%)だった。

Forman氏は「リスクを低下する生活習慣は、高血圧症の低下と有意に関連していた。これら習慣を取り入れることは、若い女性の高血圧の新規発症を、相当数予防できることにつながるだろう」と結論している。

(朝田哲明:医療ライター)