日本語でわかる最新の海外医学論文|page:1101

Multaq、カナダで承認

サノフィ・アベンティス株式会社は19日、心房細動を現在発症しているか、または過去に発症したことがある患者の心血管系の理由による入院のリスクを減少することを適応症として、Multaq(一般名:dronedarone)400mg錠がカナダ保健省から承認されたことを発表した。2009年7月1日に米国食品医薬品局(FDA:Food and Drug Administration)から受けた承認に続き、今年2件目となる。

喘息維持療法用の配合剤を米国で申請

シェリング・プラウ株式会社は18日、米国本社が7月22日(現地時間)に米国においてモメタゾンフランカルボン酸エステルとフォルモテロールフマル酸エステルの固定用量での合剤の新薬承認申請(NDA)を行い、米国食品医薬品局(FDA)による承認審査が受理されたことを受け、FDAに対して、12歳以上の患者における喘息の維持療法として、モメタゾンフランカルボン酸エステル/フォルモテロールフマル酸エステルの合剤の製造販売承認の申請をしたことを発表した。

「ピタバスタチンカルシウム」の台湾・インドネシアにおけるライセンス契約締結

興和株式会社(以下「興和」)と田辺三菱製薬株式会社(以下「田辺三菱」)は18日、両社連結子会社である台田薬品股フェン有限公司(本社:台湾台北市、以下「台田薬品」)およびタナベインドネシア(本社:インドネシアジャカルタ首都特別州)が、高コレステロール血症治療剤「ピタバスタチンカルシウム(一般名、以下「ピタバスタチン」)」(日本国内での販売名:リバロ錠)について、各々、台湾およびインドネシアを対象とした独占的開発・販売実施権の許諾に係るライセンス契約を締結したと発表した。

早期関節リウマチ、メトトレキサートとの併用薬としてTNF阻害薬が有効

 メトトレキサート(MTX)(商品名:リウマトレックスなど)単剤療法で良好な結果が得られなかった早期関節リウマチ(RA)患者においては、MTXへの追加併用薬として腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬が、従来の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)よりも高い有用性を示すことが、スウェーデンKarolinska大学病院リウマチクリニックのR F van Vollenhoven氏らが実施した無作為化試験(Swefot試験)の1年間の解析で明らかとなった。早期RAに対する新たな治療戦略は急速な進展をみせている。MTXとTNF阻害薬の併用療法はMTX単剤療法よりも高い効果を示すが、MTX単剤でも20~40%の症例で良好な臨床効果が得られるという。Lancet誌2009年8月8日号掲載の報告。

新型インフルエンザ感染妊婦は迅速に治療を

汎発性H1N1 2009インフルエンザウイルスに感染した妊婦は重症化しやすく、合併症をきたして入院に至る可能性が高いため、確定例のみならず可能性例を含め迅速に治療を開始すべきことが、アメリカ国立慢性疾患予防・健康増進センターのDenise J Jamieson氏らが実施した調査で明らかとなった。アメリカを含む世界規模で広範に発生した発熱性呼吸器感染症の原因として、汎発性H1N1 2009インフルエンザウイルスが同定された。症状は軽度~重度までさまざまだが、妊婦への影響に関する報告はほとんどないという。Lancet誌2009年8月8日号(オンライン版2009年7月29日号)掲載の報告。

【緊急】「新型インフルエンザ 秋冬の大流行に備えて」 新型インフルエンザ対策フォーラムを開催!

今春発生した新型インフルエンザ(A/H1N1)は、季節性のインフルエンザ並みの毒性にも拘らず、医療・教育機関、自治体は対応に追われ、企業は経済的打撃を受けました。今秋冬予想される大流行に対し、今何を備えどのような対策をとったらよいのでしょうか?新型インフルエンザの最新情報や医療機関等での実践対策などのフォーラムを開催します。

経口第Xa因子阻害薬apixabanの有効性確認できず

本報告は、コペンハーゲン大学(デンマーク)Horsholm病院整形外科のMichael Rud Lassen氏らによって行われた、関節置換術後の血栓予防薬としての経口第Xa因子阻害薬apixabanの有効性と安全性を検討した第3相試験(ADVANCE-1)からの検討報告。apixabanは出血リスクが低く、経口薬なので使いやすく、効果的な血栓予防薬となるのではと期待され、試験は行われた。同様に第Xa因子を阻害する(ただしトロンビンもある程度阻害)低分子へパリン製剤エノキサパリン(商品名:クレキサン)との比較で行われた検討結果は、有効性の主要転帰を確認することはできなかったと報告された。NEJM誌2009年8月6日号掲載より。

骨粗鬆症椎体骨折への椎体形成術、有益な効果が認められず

モナッシュ大学(オーストラリア)臨床疫学部門のRachelle Buchbinder氏らは、有痛性の骨粗鬆症椎体骨折における、PMMA(polymethylmethacrylate)経皮注入による椎体形成術に関する無作為化試験を行った。同治療は一般的になっているが、その施行を支持する十分なエビデンスはない。NEJM誌2009年8月6日号掲載より。

世界の医療用メンブレン(分離膜)装置市場は2014年に25億米ドルへ

米国の調査会社BCC Researchが発行した技術市場調査報告書「MEDICAL MEMBRANE DEVICES: MARKET AND TECHNOLOGIES」によると、世界の医療用メンブレン装置市場は2009年に20億米ドルとなる予測であることがわかった。また、今後5年間は年複利成長率(CAGR)の4.6%で成長し、2014年には25億米ドルに達する見込みだという。株式会社グローバル インフォメーションが発表し、販売を開始した。

高齢者のセルフネグレクトあるいは虐待は死亡率を有意に増大

セルフネグレクト(自己放任)や他者からの虐待が認められた高齢者は、死亡率が、そうでない人に比べ有意に増大するという。セルフネグレクトの場合には、1年以内の死亡率がおよそ6倍に増大していた。米国Rush大学のXinQi Dong氏らが、9,000人超の高齢者について、前向きに調査をして明らかにしたもので、JAMA誌2009年8月5日号で発表した。高齢者のセルフネグレクトあるいは他者による虐待は大きな問題となっているが、死亡率との関連を調べた研究は珍しいという。

9.11テロ事件から5~6年、救急隊員や付近住人に喘息やPTSDの新たな発症が

2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件では、ニューヨーク世界貿易センター(WTC)が崩壊したことが、救急隊員として活動した人や、WTC付近住人や同付近で働いている人などに、事件から5~6年後に、喘息や心的外傷後ストレス障害(posttraumatic stress disorder;PTSD)が新たに発症していることが明らかになった。2006~2007年の調査では、被験者の約1割が、新たに喘息の症状を訴えたという。またPTSDを訴える人の割合も、被験者の2割近くに上り、事件発生直後の2003~2004年より増加していた。報告は、米国疾病対策予防センター(CDC)のRobert M. Brackbill氏らが、約7万人を対象に行った調査の結果明らかにしたもので、JAMA誌2009年8月5日号で発表した。

【書籍紹介】市中感染症診療の考え方と進め方-IDATEN感染症セミナー

日常診療で誰もが遭遇する市中感染症だが、医師は目の前の患者をどう診断し、治療していったらよいのか? 日本における臨床感染症診療と教育の普及・確立・発展を目的として設立された「IDATEN(日本感染症教育研究会)」メンバーが、そのプロセスをわかりやすく解説する。