ゴルフ場の近くに住む人はパーキンソン病リスクが高い?
パーキンソン病(PD)は、環境要因と遺伝的要因の複雑な相互作用によって引き起こされる神経変性疾患である。環境要因の中でも、農薬への曝露はPDのリスク増加に関連するとされる。米国・Barrow Neurological InstituteのBrittany Krzyzanowski氏らの研究によると、ゴルフ場の近くに住むことがPD発症リスクの2倍以上の増加と関連している可能性が示された。JAMA Network Open誌2025年5月8日号に掲載。
本研究では、1991~2015年のロチェスター疫学プロジェクト(REP)のデータを用いて、ミネソタ州南部とウィスコンシン州西部にまたがる1万6,119平方マイルの地域内における139のゴルフ場への距離とPD発症との関連性を症例対象研究で評価した。さらに、水道環境として、水道サービス区域内のゴルフ場の有無、地下水域の脆弱性(荒い土壌、浅い岩盤、カルスト地形)、市営井戸の深さでなどの条件でリスクを比較した。