消化器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:64

ヘルスケアベンチャー大賞への参加者募集【ご案内】

 日本抗加齢協会と日本抗加齢医学会は、今秋もヘルスケアベンチャー大賞を開催する。4回目を迎える同大賞は『アンチエイジングからイノベーションを!』をテーマに掲げ、アンチエイジングに資するヘルスケア分野のビジネスプランやアイデアを募集する。  新たなスタートアップを立ち上げることは並大抵のことではないが、近年、医師による起業や新規事業の立ち上げが増加しており、本大賞はそのような医師らの積極的な活動を応援するために2019年より始まった。起業準備中の個人や企業との連携を求める個人なども応募が可能で、1次書類審査にてファイナリスト8名(社)を選出し、10月の最終審査で受賞者が決定する。大賞・学会賞受賞者は賞金授与だけではなく、翌年6月に開催予定の第23回日本抗加齢医学会総会での発表機会や企業展示支援も与えられる。

モビコール配合内用剤HD新発売、モビコール配合内用剤LDとの違いは?

 EAファーマ、エーザイ、持田製薬は2022年5月20日、慢性便秘症治療薬「モビコール配合内用剤HD」(以下、モビコールHD)を新発売したことを発表した。  モビコールHDは、慢性便秘症治療薬「モビコール配合内用剤LD」(以下、モビコールLD)の2倍量が1包に包装されている高用量製剤だ。そのためモビコールLDを2包単位で使用する患者にとって、アルミ袋の開封操作の手間や経済的負担の軽減、廃棄物の削減が期待できる。  モビコールLDおよびモビコールHD(両規格あわせて以下、本剤)は、2歳以上の小児、成人で使用可能である。モビコールLDおよびモビコールHDの主成分のポリエチレングリコール(マクロゴール4000)が浸透圧効果により腸管内の水分量を増加させ、その結果、便中水分量が増加することで便が軟化、便容積が増大する。

選択的NK1受容体拮抗型制吐剤、アロカリス点滴静注235mg新発売/大鵬薬品

 大鵬薬品工業は、2022年5月30日に選択的NK1受容体拮抗型制吐剤である「アロカリス点滴静注235mg」の販売を開始した。  本剤は、抗悪性腫瘍剤投与後の悪心、嘔吐の予防を目的に開発された選択的NK1受容体拮抗型制吐剤であり、活性本体であるネツピタントに変換されるリン酸化プロドラッグ製剤(注射剤)である。高度催吐性抗悪性腫瘍剤(シスプラチン)投与患者を対象に、パロノセトロンおよびデキサメタゾン併用下で、本剤とホスアプレピタントの有効性および安全性を比較した第III相試験(CONSOLE)の結果に基づき、2022年3月に製造販売承認を取得している。

食道がんに対するニボルマブ+イピリムマブとニボルマブ+化学療法が承認/小野薬品・BMS

 小野薬品とブリストル・マイヤーズ スクイブは、2022年5月26日、ニボルマブとイピリムマブについて、根治切除不能な進行・再発の食道がんを対象とした併用療法に係る国内製造販売承認事項一部変更承認を取得したと発表。  また小野薬品は、ニボルマブについて、同適応症に対してニボルマブと化学療法との併用療法に係る一部変更承認も取得した。  今回の承認は、治療歴のない切除不能な進行性、再発または転移のある食道扁平上皮がん患者を対象に、ニボルマブとイピリムマブの併用療法およびニボルマブと化学療法の併用療法を、化学療法と比較評価した多施設国際共同無作為化非盲検第III相試験であるCheckMate-648試験の結果に基づいている。

医師の会食・飲み会参加について、医師1,000人の意見

  医師の飲み会・会食参加について、ニュースで取り上げられる時もあるが、医師自身はどのように捉えているのだろうか。今回、会員医師1,000人に、最近の飲み会・会食への参加状況と感染対策について意見を聞いた。  「直近1ヵ月で、3人以上の会食(同居家族を除く)に参加した回数をお教えください」という問いに対し「0回」と回答したのは、飲酒を伴わない会食で806人(81%)、飲酒を伴う飲み会で757人(76%)であり、どちらも「0回」と答えた医師は全体の68%だった。会食への参加が1回以上と回答した医師のうち、1~2回参加した人は飲酒を伴う飲み会かどうかにかかわらず75%を超え、3回以上参加した医師は少数だった。

片頭痛と胃腸疾患との関係

 片頭痛は世界中に蔓延している疾患であり、最近の研究によると、胃腸疾患患者において片頭痛の発症率が増加しているとされている。また、前臨床でのエビデンスでは、消化管神経系と脳腸軸などの中枢神経系との双方向性の関係が示唆されている。韓国・同徳女子大学校のJemin Kim氏らは、主要な胃腸疾患と片頭痛との関連を明らかにするため、検討を行った。その結果、胃腸疾患と片頭痛との間に統計学的に有意な関連が認められ、この関連は胃腸疾患の数が多い患者や、片頭痛の予防と急性期治療の両方で片頭痛治療薬を使用している患者において、強い相関が認められることが報告された。International Journal of Environmental Research and Public Health誌2022年3月28日号の報告。

イルミナ、包括的がんゲノムプロファイリングテストを申請

 イルミナは、2022年5月10日、厚生労働省にTruSight Oncology Comprehensiveパネルシステムの製造販売承認申請を行った。  同パネルシステムは、固形悪性腫瘍患者のホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)腫瘍サンプルから抽出した核酸を検体として、NextSeq 550Dxシステムを用いたターゲットシーケンスにより517遺伝子の変異を検出する包括的がんゲノムプロファイリング検査キット。  DNAからは塩基変異、多塩基変異、挿入、欠失および遺伝子増幅を、RNAからは遺伝子融合およびスプライスバリアントを検出する。コンパニオン診断薬(CDx)についても、順次追加される予定。

食道扁平上皮がんに対する1次治療における新たな抗PD-L1阻害薬sintilimabの有用性(解説:上村直実氏)

 切除不能進行・再発食道扁平上皮がんに対するファーストライン治療は、シスプラチンを中心とした白金製剤と5-FUないしはパクリタキセルの2剤併用化学療法であったが、最近、1次治療から化学療法に免疫チェックポイント阻害剤(抗PD-L1阻害薬)を加えたレジメンの有用性が次々と報告され、日常診療における治療方針が急激に変化している。すなわち、最近のランダム化比較試験の結果、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、camrelizumab、toripalimabと化学療法の併用群が化学療法単独群と比較して安全性に差を認めない一方、全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)が有意に延長することが示されている。今回は、すでに報告されている4剤と同様の試験デザインによって、5番目の抗PD-L1阻害薬であるsintilimabの切除不能食道扁平上皮がんに対する同様の有効性がBMJ誌に報告されている。

甘くみてはいけない便秘症と便秘のみえる化/EAファーマ

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)よる「巣ごもり生活」は3年目に入った。新型コロナで依然として不自由な日常生活が続く中で、運動不足や偏った食生活により「お通じに問題あり」という人が増えているという。  EAファーマ株式会社は、中島 淳氏(横浜市立大学大学院医学研究科 肝胆膵消化器病学教室 主任教授)を講師に迎え、便秘症がもたらすリスクとその治療の重要性について、講演を行った。  中島氏は、「巣ごもり生活で注意すべき国民病、便秘症が招く思わぬリスクと治療の重要性」をテーマに、便秘症に関する最新の知見、排便の仕組み、便秘の原因、治療などについてレクチャーを行った。  新型コロナウイルスによる外出自粛と便秘について、あるアンケート調査によれば「排便やうんちの状態が変わった」と回答した人は半数以上にのぼった。また、近年の厚生労働省の調査では、若年層では女性に多く、70歳以上では男女ともに便秘の有訴者率が増加しており、高齢者になるほど便秘の比率が増えている。

進行食道扁平上皮がん1次治療、化療にsintilimab併用でOS延長/BMJ

 進行または転移のある食道扁平上皮がんの1次治療において、シスプラチン+パクリタキセル併用療法へのsintilimab上乗せは、プラセボと比較し全生存(OS)期間および無増悪生存(PFS)期間を有意に延長することが示された。中国・Peking University Cancer Hospital and InstituteのZhihao Lu氏らが多施設共同無作為化二重盲検第III相試験「ORIENT-15試験」の結果を報告した。進行または転移のある食道扁平上皮がんの1次治療は、これまで標準ガイドラインに従いプラチナ製剤を含む2剤併用化学療法に限られてきたが、一部の無作為化試験では、1次化学療法後に進行した食道扁平上皮がんに対して抗PD-1抗体単剤療法が有効であることが示されていた。BMJ誌2022年4月19日号掲載の報告。