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ズレが2mm以下の舟状骨腰部骨折、ギブス固定vs.外科的固定/Lancet

 手の舟状骨腰部骨折でズレが2mm以下の成人患者では、最初にギプス固定を行い、偽関節が疑われる場合には確認してただちに手術で固定すべきであることが示された。英国・Leicester General HospitalのJoseph J. Dias氏らが、外科的固定とギプス固定の臨床効果を比較検証した実用的な多施設共同無作為化非盲検優越性試験「SWIFFT試験」の結果を報告した。舟状骨骨折は、手根骨骨折の90%を占め、主に若年男性に発生するが、非外科的治療に比べアウトカムを改善するという十分なエビデンスがないにもかかわらず、ただちに外科的固定術を行う治療が増えていた。著者は、「最初にギプス固定を行う治療戦略により、手術のリスクを回避でき、手術は骨癒合に失敗した骨折の修復に制限できる」とまとめている。Lancet誌2020年8月8日号掲載の報告。手関節機能評価(PRWE)により有効性を比較 SWIFFT試験は、イングランドとウェールズの31病院で実施された。対象は、レントゲンで明らかな舟状骨腰部骨折が確認された16歳以上の成人。 最初から外科的固定を行う手術群と、前腕ギプス固定後に偽関節が確認された場合はただちに外科的固定を行うギプス固定群のいずれかに、1~2mmのズレ(段差または離開)の有無で層別化し、1対1の割合で無作為に割り付けた。 主要評価項目は、無作為化後52週時の患者評価による手関節機能評価(patient-rated wrist evaluation:PRWE)スコアであった。PRWE質問票はベースライン、無作為化後6週、12週、26週および52週時に記入してもらい、ベースライン以外のデータは郵送、受診時持参もしくは電話で収集した。平均PRWEスコア、両群間で有意差なし 2013年7月23日~2016年7月26日までの期間に、適格性が評価された1,047例のうち439例(平均年齢33歳、男性83%)が無作為に割り付けられ(手術群219例、ギプス固定群220例)、試験脱落・同意撤回や追跡データが得られなかった症例を除く408例(93%)が主要解析に組み込まれた(手術群203例、ギプス固定群205例)。 52週時の平均PRWEスコア(補正平均値)は、手術群が11.9(95%信頼区間[CI]:9.2~14.5)、ギプス固定群が14.0(11.3~16.6)であり、両群間に有意差は認められなかった(補正後平均群間差:-2.1、95%CI:-5.8~1.6、p=0.27)。 手術に関連した重篤な合併症は、手術群(219例中31例、14%)のほうがギプス固定群(220例中3例、1%)より多い可能性があったが、ギプス関連合併症は手術群(5例、2%)がギプス固定群(40例、18%)より少なかった。内科的合併症の発現は、両群間で類似していた(手術群4例[2%]、ギプス固定群5例[2%])。

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未治療AML、アザシチジン+ベネトクラクス併用でOS延長/NEJM

 強力な化学療法が適応とならない未治療の急性骨髄性白血病(AML)患者において、アザシチジン+ベネトクラクス併用療法はアザシチジン単独投与と比較して、発熱性好中球減少症の発現率は高かったものの、全生存期間および寛解率の有意な改善を達成したことが、米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのCourtney D. DiNardo氏らによる多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験「VIALE-A試験」で明らかとなった。高齢のAML患者は、メチル化阻害剤による治療でも予後不良であり、第Ib相試験においてアザシチジン+ベネトクラクス併用療法の有効性が示唆されていた。NEJM誌2020年8月13日号掲載の報告。未治療の高齢AML患者約430例で有効性と安全性を単独投与と比較 研究グループは、併存疾患を有する、または75歳以上のため、標準的な寛解導入療法の適応とならない未治療のAML患者431例を、アザシチジン+ベネトクラクス併用療法(ベネトクラクス群)またはアザシチジン+プラセボ(プラセボ群)に2対1の割合で無作為に割り付けた。アザシチジンは標準的な用法・用量で投与し(28日を1サイクルとし1日目~7日目に75mg/m2を皮下投与または静脈内投与)、ベネトクラクス(目標用量400mg)またはプラセボは1サイクル28日で1日1回経口投与した。 主要評価項目は全生存期間(OS)、副次評価項目は複合完全寛解(完全寛解+好中球数または血小板数の回復が不完全な完全寛解)、完全寛解などであった。ベネトクラクス併用療法はアザシチジン単独投与よりOSを約5ヵ月延長 2017年2月6日~2019年5月31日の間に、27ヵ国134施設において579例がスクリーニングされ、433例が無作為化された。intention-to-treat集団には、431例が組み込まれた(ベネトクラクス群286例、プラセボ群145例)。両群の年齢中央値は76歳であった(範囲:49~91歳)。 追跡期間中央値20.5ヵ月において、OS中央値はベネトクラクス群14.7ヵ月(95%信頼区間[CI]:11.9~18.7)、プラセボ群9.6ヵ月(7.4~12.7)で、死亡のハザード比は0.66(95%CI:0.52~0.85、p<0.001)であった。 完全寛解率は、ベネトクラクス群がプラセボ群より高く(36.7% vs.17.9%、p<0.001)、複合完全寛解も同様の結果であった(66.4% vs.28.3%、p<0.001)。 主な有害事象は、全グレードの悪心(ベネトクラクス群44%、プラセボ群35%)、ならびにGrade3以上の血小板減少症(それぞれ45%、38%)、好中球減少症(42%、28%)、発熱性好中球減少症(42%、19%)であった。全グレードの感染症は、ベネトクラクス群で85%、プラセボ群で67%に認められた。 重篤な有害事象の発現率は、それぞれ83%および73%であった。

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重症の胆石性急性膵炎に対する緊急ERCPと保存的治療:多施設共同無作為化比較試験(解説:上村直実氏)-1277

 オランダ発の本論文は、発熱を伴う総胆管結石、総胆管の拡張、進行性の胆汁うっ滞により定義される明確な胆管炎を認めない重症の胆石性急性膵炎(以下、本症)を有する患者を対象として、6ヵ月以内の死亡または主要な合併症(多臓器不全、胆管炎、菌血症、肺炎、膵臓壊死、膵機能不全)の発症を検討し、24時間以内の括約筋切開を伴う緊急ERCPを施行するERCP/ES群と保存療法から開始する対照群を比較した結果、本症の改善に対する有用性および安全性に統計学的な差を認めなかったことから緊急ERCP/ESを施行しない保存療法を支持する結論となっている。 わが国の『急性膵炎診療ガイドライン2015』においても「胆石性急性膵炎のうち、胆管炎合併例、黄疸出現または胆道通過障害の遷延を疑う症例には早期のERCP/ESを施行すべきであるが、これに該当しない症例に対する早期のERCP/ES施行の有用性は否定的である」とされており、現時点では、胆管炎または持続的な胆汁うっ滞の患者のみ緊急ERCP/ESの適応とするのが妥当と思われる。一方、本研究では対照群の31%が経過観察中に胆管炎を認めてERCP/ESを行っており、臨床研究に当たっては胆管炎の定義と診断精度の重要性が示されている。 通常の画像診断による総胆管結石の描出感度は低い(腹部超音波:20%、CT:40%)ことが知られており、正確な診断にはMRCPないしは超音波内視鏡(EUS)が必要とされている。最も診断精度が高いEUSにより総胆管内の結石やスラッジを認めた場合にERCPを行うことが推奨されているが、このEUSについても一般診療現場では標準的診療となっていないため、実臨床の診療現場に有用なエビデンスを構築することが難しい。さらに、日本の胆膵を専門とする内視鏡医からみると、本研究における胆管挿管成功率が低い原因はERCPの技術力が十分でないことが指摘される可能性もある。内視鏡診療に関する臨床研究では常に問題となる技術格差によるバイアスを克服する研究デザインが必要である。卓越した消化器内視鏡の診療技術と大規模レジストリー(JED:Japan Endoscopy Database)を用いて精度の高い臨床研究が実践されることが待望される。

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酷暑とコロナ【Dr. 中島の 新・徒然草】(337)

三百三十七の段 酷暑とコロナ暑い日が続きますね。先日、日なたに停めていた車に乗ろうとしたら、室外気温が44度になっていました。温度計はおそらくボンネットの中なので、外気温というわけではありません。それでも44度!これまでに見た気温の中で最高でした。走り出しても、室外気温は39度とか40度とか。なので、うっかり外を歩くと大変なことになりそうです。当院の救急で搬入される人たちも、外で倒れたとか自宅で倒れていたとか。総診の入院患者さんは皆、似たような病歴ばかり。一方、コロナのほうも大変なことになっています。当院が行政からの依頼で行っている検体採取も一気に増えました。PCR陽性の絶対数も第1波より多い気がします。したがって、発熱や咳があれば、まずはコロナの有無の確認です。そこをクリアしないと、こちらも落ち着きません。その一方で、症状がなくても外来受診する方は当然おられます。患者「私、平熱が35.5度なんですが、今日は36.7度もありました」中島「なるほど」患者「時期が時期なんで、コロナが心配で」中島「コロナにかかるリスクがあるとか?」患者「接客業なんですよ」中島「じゃあ行政の相談窓口に電話したほうがいいですね」患者「なかなか受け付けてくれないんじゃないですか?」中島「夜の街の接客業だといえば話が通りやすいと思いますよ」患者「そうですね!」この程度のアドバイスでも感謝してもらえます。2020年は、コロナと酷暑で記憶に残る夏になってしまいました。最後に1句高温で ますますコロナが 流行す

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ケアネットDVD サンプル動画リンク集(2020年9月版カタログ掲載)

インデックスページへ戻るケアネットDVD 新刊・おすすめのサンプル動画をご覧いただけます。(※YouTube「ケアネット公式チャンネル」にリンクします)Dr.増井の心電図ハンティングDr.皿谷の肺音聴取道場Dr.白石のLet's エコー 運動器編Dr.長尾の胸部X線ルネッサンスDr.長尾の胸部X線クイズ 初級編Dr.長尾の胸部X線クイズ 中級編Dr.長尾の胸部X線クイズ 上級編ナベちゃん先生のだれでも撮れる心エコーナベちゃん先生のだれでも読める心エコーネッティー先生のわかる!見逃さない!CT読影術Dr.徳田のすぐできるフィジカル超実技Dr.志賀のパーフェクト!基本手技一発診断Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(上巻)Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(下巻)Dr.飯島の在宅整形岡田正人のアレルギーLIVE肩腰膝の痛みをとるDr.究のあなたもできるトリガーポイント注射骨太!Dr.仲田のダイナミック整形外科〈上巻〉骨太!Dr.仲田のダイナミック整形外科〈下巻〉骨太!Dr.仲田のダイナミック整形外科2Dr.安部の皮膚科クイズ 初級編Dr.安部の皮膚科クイズ 中級編毎日使える 街場の血液学救急エコー最速RUSH!プライマリ・ケアの疑問 Dr.前野のスペシャリストにQ!【循環器編】プライマリ・ケアの疑問 Dr.前野のスペシャリストにQ!【呼吸器編】プライマリ・ケアの疑問 Dr.前野のスペシャリストにQ!【消化器編】プライマリ・ケアの疑問 Dr.前野のスペシャリストにQ!【神経内科編】プライマリ・ケアの疑問 Dr.前野のスペシャリストにQ!【整形外科編】プライマリ・ケアの疑問 Dr.前野のスペシャリストにQ!【精神科編】Dr.林の笑劇的救急問答15Dr.林の笑劇的救急問答15Dr.たけしの本当にスゴい高齢者身体診察Dr.たけしの本当にスゴい症候診断Dr.たけしの本当にスゴい症候診断2Dr.たけしの本当にスゴい症候診断3Dr.岡の感染症プラチナレクチャー 医療関連感染症編Dr.岡の感染症プラチナレクチャー 市中感染症編(上巻)Dr.岡の感染症プラチナレクチャー 市中感染症編(下巻)Dr.須藤のやり直し酸塩基平衡ドクター力丸の人工呼吸管理のオキテ出直し看護塾〈第1巻〉出直し看護塾〈第2巻〉Dr.野原のナルホド!接触・嚥下障害マネジメント~キュアからケアへ~すべての作品のサンプル動画はこちらからご覧いただけます。

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第20回 薬剤承認は金次第!?薬事審議会委員への「製薬マネー」詳細明らかに

「製薬マネー」について研究している医師たちのチームがこのほど、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の委員に対する製薬企業からの支払いを調べた研究論文を発表した1)。医薬品承認の議決権に制限が生じる「1企業から50万円以上の受け取り」が過小に申告されているケースもあり、同委員が定められたルールに反しながらも医薬品承認の議決権を得ていた可能性があることが明らかになった。本研究を進めているのは、公益財団法人仙台市医療センター仙台オープン病院の澤野 豊明医師らのチームである。澤野医師らは各製薬企業が公表するデータに基づき、薬事・食品衛生審議会のうち、医薬品の承認に関わる医薬品第一部会、医薬品第二部会、再生医療等製品・生物由来技術部会、薬事分科会、薬事・食品衛生審議会総会の2017・18年度の委員に対し、製薬企業各社から16年度に提供された謝礼等の金額(C項目支払い)について、個人単位で解析した。主な研究結果は以下の通り。薬事・食品衛生審議会委員108人のうち、51人(47%)が謝金などを受け取り、総額は1億1,576万円だった。1委員あたりの受取金額の平均値は107万円だったが、32人(30%)が合計50万円以上を受け取っていた。500万円以上受け取っていた委員は8人(7%)で、いずれも大学教授だった。8,530件におよぶ寄附金・契約金などの自己申告を解析したところ、少なくとも409件(4.8%)が過小に申告されていたことがわかった。そのうち112件(27.4%)では、医薬品承認の議決権に制限が生じる「1企業から50万円以上の受け取り」を過小に申告しており、定められたルールに反して委員が医薬品承認の議決権を得ていた可能性がある。1人の委員に対する支払額が最も高かったのは1,086万3,404円だった。また、全委員への支払い総額の67.3%(7,794万3,585円)が講演料だった。また、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬など、製薬企業に莫大な利益をもたらす医薬品の命運を握る医薬品第二部会の委員への支払いが全体の57%を占めていた。澤野医師は「利益相反についてのガバナンスが厳格に監視・運用されていない場合、現状のルールでは不十分。医薬品の承認メカニズムと関係者の現状を徹底的に調査し、プロセス全体の包括的な見直しが急務だ。増え続ける医療費も減らせるかもしれない」と述べる。2016年度のデータを基にした調査だが、現在も同様の状況だろう。コロナ禍のあおりを受けてボーナス無支給や給与カットの憂き目に遭う医療者が少なからずいるこのご時世、一部とはいえオイシイ思いをしている医師や製薬企業がいるようでは、医療全体に対する国民の不信を招きかねない。参考1)Toyoaki T, et al. Clinical pharmacology and therapeutics. 2020 May 18

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日本人女性の食事パターンとうつ病との関連

 健康的な食事や地中海式の食事のような質の高い食事パターンは、うつ病の予防と関連しているといわれている。昭和女子大学の小西 香苗氏は、西洋的な食事パターンとは異なる健康的な日本の食事パターンが、日本人女性の抑うつ症状と関連しているかについて、調査を行った。Public Health Nutrition誌オンライン版2020年7月17日号の報告。 長野県の20~72歳の日本人女性1,337例を対象に横断的研究を行った。うつ症状は、米国国立精神衛生研究所でうつ病の疫学研究用に開発された自己評価尺度(CES-D Scale)を用いて評価を行った。食事パターンは、検証された簡便な食事歴アンケートを用いて評価し、56食品の摂取量から成分分析を行った。主な結果は以下のとおり。・「健康的な日本食」「スイーツ-脂質」「シーフード-アルコール」の3つの食事パターンが特定された。・最も良い食事パターンは、「健康的な日本食」であった。・「健康的な日本食」の特徴は、野菜、きのこ、海藻、大豆製品、じゃがいも、魚介類、果物の摂取量が多いことであった。・「健康的な日本食」スコアの最高四分位における、うつ症状の年齢調整オッズ比(OR)は0.58(95%CI:0.41~0.82)、多変量調整ORは0.69(95%CI:0.45~1.06)であった。・「スイーツ-脂質」「シーフード-アルコール」の食事パターンでは、関連性は認められなかった。 著者らは「健康的な日本の食事パターンは、抑うつ症状を予防する可能性がある。健康的な日本食に含まれる食材は抗炎症作用を示すと考えられ、この要因がより良いメンタルヘルスと関連している可能性がある」としている。

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マスク・手袋などのPPEによる皮膚疾患をどう防ぐか

 COVID-19感染流行の長期化に伴い、フェイスマスク・手袋をはじめとした個人用防護服(PPE)の長期着用を要因とした医療者の皮膚疾患が報告されている。こうした皮膚疾患への対応と予防策について、Seemal R. Desai氏らがJournal of the American Academy of Dermatology誌のリサーチレターで提言している。 サージカルマスク・N95マスク・ゴーグル・フェイスシールドなどのPPEは、マスク表面やストラップの摩擦によって耳の後ろや鼻梁、あるいは顔全体に接触皮膚炎を引き起こす、という報告がある。 さらに、マスクに使用されている接着剤、ストラップのゴム、不織布のポリプロピレン、クリップの金属などが接触皮膚炎や蕁麻疹を引き起こす、密着性の高いN95マスクが皮膚を痛める、さらにマスク装着時にこもる湿気が皮膚炎や感染症を引き起こす、といった可能性もある。 提唱されている予防策は、・サージカルマスクは、ストラップの触れる耳の後ろにアルコールフリーのドレッシング材を貼る。・N95マスクは、アルコールフリーのバリアフィルム(スプレータイプではないもの)をマスクが直接接触する部分に貼り、着用前に90秒間乾燥させる。顔のサイズに合ったマスクを使い、顔に過度の圧力をかけないようにする。 いずれの場合でも、朝と就業後に無香料で毛穴が詰まりにくい洗顔料で顔を洗う、2時間に1回、15分間はマスクを外す時間を設ける、装着1時間前には保湿剤で顔を保湿する、といったことが推奨されている。ワセリンベースの製品はマスクの密着性を妨げる可能性があるため推奨されていない。 米国疾病予防管理センター(CDC)によると、全医療者における職業病の10~15%を接触皮膚炎が占めており、中でも手袋に関連するアレルギー性皮膚炎が多い。保湿を行い、PPE使用前に手を清潔にしてよく乾かすことが、皮膚疾患に対しての共通した予防策になるという。

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若年性乳がん、高出生体重と親の子癇前症が関連

 若年性乳がんと母親の周産期および出生後における曝露因子との関連について、米国・国立環境衛生科学研究所のMary V Diaz-Santana氏らが調査したところ、母親が妊娠時に子癇前症であった場合と高出生体重の場合に若年性乳がんリスクが高い可能性があることが示唆された。Breast Cancer Research誌2020年8月13日号に掲載。 本研究(Two Sister Study)は姉妹をマッチさせたケースコントロール研究で、ケースは50歳になる前に非浸潤性乳管がんまたは浸潤性乳がんと診断された女性、コントロールは乳がんを発症した同じ年齢まで乳がんではなかった姉妹とした。リスク因子として、母親の妊娠時における子癇前症・喫煙・妊娠高血圧・ジエチルスチルベストロールの使用・妊娠糖尿病、低出生体重(5.5ポンド未満)、高出生体重(8.8ポンド超)、短い妊娠期間(38週未満)、母乳育児、乳幼児期の大豆粉乳摂取を検討した。 主な結果は以下のとおり。・条件付きロジスティック回帰分析では、高出生体重(オッズ比[OR]:1.59、95%信頼区間[CI]:1.07~2.36)と母親の妊娠時における子癇前症(調整後OR:1.92、95%CI:0.824~4.5162)が若年性乳がんリスクと関連していた。浸潤性乳がんに限定した場合、子癇前症との関連はより大きかった(OR:2.87、95%CI:1.08~7.59)。・ケースのみの分析から、母親が妊娠時に子癇前症で若年性乳がんを発症した女性は、エストロゲン受容体陰性のオッズが高かった(OR:2.27、95%CI:1.05~4.92)。

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肺がん死亡率低下、NSCLCとSCLCで異なる傾向/NEJM

 米国の非小細胞肺がん(NSCLC)による住民レベルでみた死亡率は、2013年から2016年にかけて、性別や人種を問わず大幅に低下していることが、米国・国立がん研究所のNadia Howlader氏らによる検討で明らかにされた。低下に寄与しているのは診断後の生存率の大幅な改善によるもので、著者は、「治療の進歩による罹患率の低下、とくに同時期に承認された分子標的治療薬の使用が、観察された死亡率の低下に寄与しているであろうことが示唆される」と分析している。肺がんには、NSCLCや小細胞肺がん(SCLC)など異なるサブタイプがある。米国では肺がん全死亡率は低下しているが、住民レベルでみた肺がんのサブタイプ別の死亡傾向については、死亡届にサブタイプまでの情報は記載されないため不明だった。NEJM誌2020年8月13日号掲載の報告。米国がんレジストリのデータから肺がんサブタイプ別の死亡動向を評価 研究グループは、米国住民の28%を網羅するSEER(Surveillance, Epidemiology, and End Results)18レジストリのデータを用いて、SEERがんレジストリにおける肺がん死亡について評価し、肺がん死と罹患例を関連付けることで、特定の肺がんサブタイプに起因する住民レベルの死亡傾向(罹患率ベースでみた死亡率)を評価した。 また、肺がん罹患率と生存率についても、がんサブタイプ別、性別、暦年別に評価を行った。解析は、ジョインポイントソフトウエアを用いて行い、罹患率の変化、罹患率ベース死亡率を評価した。NSCLC死亡率は罹患率よりも早く低下、分子標的薬の承認時期と一致 NSCLC死亡率は、NSCLCの罹患率と比べてより早く低下していた。この低下は、経時的な生存率の大幅な改善と関連しており、分子標的治療薬の承認時期と一致していた。 男性におけるNSCLC罹患率ベース死亡率は、2008~16年は年率3.1%だったが、2013~16年は同6.3%だった。これに対応した男性の肺がん特異生存率は、2001年にNSCLCと診断された男性では26%だったのに対し、2014年には同35%に改善していた。この生存率の改善は、人種や民族にかかわらずみられ、また同様の傾向は女性でも認められた。 一方で、SCLC死亡率は、罹患率の低下とほぼ完全に一致して低下しており、生存率の改善はみられなかった。この傾向は、調査期間中のSCLC治療の進歩が限定的だったことと関連していた。

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HIV患者の多剤耐性結核、ART実施で死亡リスク大幅減/Lancet

 抗レトロウイルス治療(ART)とより効果的な抗結核薬の使用が、HIV陽性の多剤耐性結核患者の死亡率の低下と関連していることが、米国・ペンシルベニア大学のGregory P. Bisson氏らによるメタ解析の結果、明らかにされた。HIV感染症が多剤耐性結核治療中の死亡リスクを増大することは知られているが、これまでARTや抗結核薬の使用が同リスクに影響するのかは不明だった。結果を踏まえて著者は、「これらの治療へのアクセスを強く求めるべきだろう」と述べている。Lancet誌2020年8月8日号掲載の報告。1993~2016年に多剤耐性結核で治療受けた患者を解析 研究グループは、1993~2016年にかけて、多剤耐性結核が確定または推定診断され、結核の治療を開始した18歳以上の成人患者個々のデータについてメタ解析を行った。分析したデータには、ART使用データおよびWHOの分類に基づく抗結核薬治療のデータが含まれていた。 主要解析では、多剤耐性結核治療中の死亡についてART実施により層別化し、HIV陽性患者をHIV陰性患者と比較(追跡不能データは除外)。世界銀行による国別の所得分類と薬剤耐性で厳密にマッチングし、年齢や性別、地域、多剤耐性結核治療の開始年、結核治療歴、直接監視下療法、抗酸菌塗抹陽性について傾向スコアマッチング後、ロジスティック回帰法を用いて補正後オッズ比(aOR)と95%信頼区間(CI)を求めて評価した。2次解析はHIV感染症患者を対象に行われた。HIV陽性・ART使用の死亡オッズ比1.8、同非使用は4.2 多剤耐性結核患者1万1,920例を包含して解析が行われた。うちHIV陽性・ART使用は2,997例(25%)、HIV陽性・ART非使用は886例(7%)。また、広範囲薬剤耐性結核患者は1,749例(15%)だった。 HIV陰性患者を基準とした、HIV陽性・多剤耐性結核患者全体の死亡に関するaORは2.4(95%CI:2.0~2.9)、そのうち、ART使用患者の同aORは1.8(1.5~2.2)、ART非使用または不明患者の同aORは4.2(3.0~5.9)だった。 HIV陽性患者において、WHO分類のグループA治療薬、またはモキシフロキサシン、レボフロキサシン、ベダキリン、リネゾリドの使用は、死亡オッズ比の有意な低下と関連していた。

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チカグレロルのDAPTからSAPTへの移行時期:3ヵ月vs.12ヵ月の比較試験(解説:上田恭敬氏)-1276

 急性冠症候群症例を対象として、PCI後にチカグレロルとアスピリンによるDAPTを3ヵ月で終了してチカグレロルの単剤療法へ移行する群と12ヵ月間DAPTを継続する群に無作為に割り付け、12ヵ月間のnet adverse clinical event(出血と脳心血管イベント)を主要評価項目として比較したRCTの結果である。出血はTIMI major bleeding、脳心血管イベントは死亡、心筋梗塞、ステント血栓症、脳卒中、標的血管再血行再建としている。登録症例数は、DAPT 3ヵ月群が1,527症例、12ヵ月群が1,529症例であった。 結果は、主要評価項目の発生頻度が3.9%対5.9%(p=0.01)と、3ヵ月DAPT群で有意に低値であった。出血イベントが3ヵ月DAPT群で有意に低値であったためであり、脳心血管イベントのそれぞれ、および組み合わせに群間差はなかった。 DAPT期間が短いほうが、出血イベントが少なくなるのは予想通りである。問題は、DAPT短縮によって本当に脳心血管イベントが増えないのかということである。 DAPT試験では、DAPTを継続することによって、心筋梗塞の発症を半減することができている。DAPT試験と本試験を比べると、DAPT試験では、はるかに多い約5,000症例が各群に割り付けられていること、全体の脳心血管イベント発生頻度が高いこと、単剤療法はアスピリンであること、12ヵ月間DAPTでイベントを発生しなかった人だけが対象であること、などが違いとして挙げられる。本試験では、ステントや薬物療法の進歩によって、全体的に脳心血管イベントが減少したために、DAPT期間を短縮しても問題がなかった、あるいは単剤療法がアスピリンではなくチカグレロルであったから問題がなかったと解釈することもできるだろうが、出血リスクが低くて脳心血管イベント発生リスクが高い人を選べばDAPT継続にもメリットがある可能性を否定するものではないだろう。しかし、チカグレロルなどP2Y12阻害薬の単剤療法であれば、脳心血管イベント抑制効果においてDAPTと同等である可能性も否定できず、アスピリンが必要な期間がさらに短縮されたり、元々不要との考えに至る可能性もあるのかもしれない。さらにエビデンスの蓄積が待たれる。

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「ブレディニン」の名称の由来は?【薬剤の意外な名称由来】第13回

第13回 「ブレディニン」の名称の由来は?販売名ブレディニン®錠25・50ブレディニン®OD錠25・50一般名(和名[命名法])ミゾリビン(JAN)効能又は効果(1)腎移植における拒否反応の抑制(2)原発性糸球体疾患を原因とするネフローゼ症候群(副腎皮質ホルモン剤のみでは治療 困難な場合に限る。また、頻回再発型のネフローゼ症候群を除く。)(3)ループス腎炎(持続性蛋白尿、ネフローゼ症候群または腎機能低下が認められ、副腎 皮質ホルモン剤のみでは治療困難な場合に限る。)(4)関節リウマチ(過去の治療において、非ステロイド性抗炎症剤さらに他の抗リウマチ薬の少なくとも1剤により十分な効果の得られない場合に限る。)用法及び用量(1)腎移植における拒否反応の抑制通常、体重1kg当り下記量1日量として、1日1~3回に分けて経口投与する。初期量としてミゾリビン2~3mg 相当量維持量としてミゾリビン1~3mg相当量しかし、本剤の耐薬量および有効量は患者によって異なるので、最適の治療効果を得るために用量の注意深い増減が必要である。(2)原発性糸球体疾患を原因とするネフローゼ症候群(副腎皮質ホルモン剤のみでは治療困難な場合に限る。)およびループス腎炎(持続性蛋白尿、ネフローゼ症候群または腎機能低下が認められ、副腎皮質ホルモン剤のみでは治療困難な場合に限る。)通常、成人1回ミゾリビンとして50mgを1日3回経口投与する。ただし、腎機能の程度により減量等を考慮すること。なお、本剤の使用以前に副腎皮質ホルモン剤が維持投与されている場合には、その維持用量に本剤を上乗せして用いる。症状により副腎皮質ホルモン剤の用量は適宜減量する。(3)関節リウマチ通常、成人1回ミゾリビンとして50mgを1日3回経口投与する。なお、症状により適宜増減する。ただし、腎機能の程度により減量等を考慮すること。警告内容とその理由該当しない禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)禁忌(次の患者には投与しないこと)1.本剤に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者2.白血球数3,000/mm3以下の患者[骨髄機能抑制を増悪させ、重篤な感染症、出血傾向等が発現するおそれがある。]3.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人※本内容は2020年8月19日時点で公開されているインタビューフォームを基に作成しています。※副作用などの最新の情報については、インタビューフォームまたは添付文書をご確認ください。1)2018年8月改訂(改訂第10版)医薬品インタビューフォーム「ブレディニン®錠25・50/OD錠25・50」2)旭化成ファーマ:医療関係者向け情報

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第20回 岡山医師不同意堕胎致傷事件で思い出した、ショーケン主演の昭和映画

女性をもうろう状態にさせて堕胎術こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。近年では珍しく、猛暑の夏がやって来ました。あまりの暑さに、昔から売っているカップのかき氷(森永乳業のみぞれ、赤城乳業の赤城しぐれ…)が食べたくなり、炎天下、わざわざコンビニに出かけました。ところが、おしゃれなアイスは大量にあるのですが、みぞれもしぐれもありません。売り切れなのか、入荷が少ないのか。複数の店舗を回っても見つけられず、結局ロッテのスイカバーを買って帰りました…。明治のカール生産中止の時も感じたのですが、昭和の時代からあるクラシカルなお菓子が段々とマイナーになり、徐々に消えていっているようで、中高年にはやや寂しく感じる今日この頃です。さて、今回気になったのは、岡山県で男性医師が不同意堕胎致傷の疑いで逮捕された事件です。8月12日付けの山陽新聞などの報道によれば、岡山済生会総合病院に勤務する男性の外科医(33)が、今年5月17日の日曜日、知人女性に「診察してあげる」と持ち掛けて病院に呼び出し、もうろう状態にさせて堕胎術を行い、全治約1週間のケガをさせたとみられています。婚約者との関係を守るために犯行を決意か事件があったとされる5月17日は日曜日で、非番だった男性医師が人目につきにくい診察室や、麻酔薬などの薬剤を無断で使用した可能性があるとのことです。5月19日、別の医療機関の女性の主治医が、胎児の心拍が聞こえないことを不審に思い調べたところ、胎児は胎内で死亡しており、警察に通報、事件が発覚しました。この女性は「堕ろすつもりはなかった」と話しているそうです。その他の報道等によれば、男性医師は2012年に香川大学医学部を卒業、2017年から同病院で外科医として勤務していたとのことです。男性医師は独身で別に婚約者がおり、妊娠させたとみられるこの女性に中絶を迫り、断られていたことも判明しています。岡山県警は婚約者との関係を守るために犯行を決意した可能性があるとみて、捜査を進めるそうです。男性医師は容疑を認めており、県警は10日、同医師を送検しています。なお、岡山済生会総合病院は同じく10日に記者会見を開き、塩出 純二院長が「管理者としての責任を痛感しており、職員の再教育を徹底して信頼回復に努める。被害に遭われた女性には深くおわび申し上げます」と謝罪しています。ショーケン主演の名作映画『青春の蹉跌』を思い出す社会的にエリートといえる医師が、婚約者がいながら他の女性を妊娠させ、堕胎を迫り、犯罪をおかす…。どこかで聞いたことがあるようなこの事件、私は、萩原 健一(ショーケン)と桃井 かおり主演の昭和の映画、『青春の蹉跌』を思い出しました。石川 達三の同名原作を映画化した1974年のこの作品、主人公(萩原 健一)は司法試験に合格した有名大学法学部の学生で、婚約者(檀 ふみ)もいます。その一方で家庭教師の教え子だった女性(桃井 かおり)とも付き合いを続けており、ある日、妊娠を告げられます。そして…。『青春の蹉跌』はロマンポルノの鬼才・神代 辰巳監督による初の一般映画作品で、『キネマ旬報』で日本映画第4位を獲得、物憂げなショーケンの演技は素晴らしく、最優秀主演男優賞を受賞、俳優としての地位を確立しました。岡山済生会の院長は「職員の再教育を徹底して」と話しましたが、一人前の大人に今さら何を再教育するのでしょうか。この古臭いけれどスタイリッシュな昭和の映画を、若い医師たちに観せるというのも一法かもしれません。「医師免許取り消し」は確実?ところで、医師が不同意堕胎罪(不同意堕胎致傷よりは刑が軽い)を犯した事件は平成にも起きています。「慈恵会医大病院医師不同意堕胎事件」です。2009年、慈恵会医大病院に努めていた東海大学医学部出身の男性医師(当時36歳)が、妊娠した交際相手の女性に子宮収縮剤や陣痛誘発剤などの薬剤を用いて流産させたのです。この事件で東京地方裁判所は2010年、男性医師に対し、懲役3年執行猶予5年の判決を言い渡しています。さらに翌2011年、厚生労働省は医道審議会医道分科会の答申を受け、行政処分の中で一番重い「医師免許取り消し」を決定しています。今回の岡山済生会のケースは、不同意堕胎罪よりも罪が重い不同意堕胎致傷罪なので、刑も重くなるでしょうし、「医師免許取り消し」も確実とみられます。まさに令和の「青春の蹉跌」とも言えそうな事件です。

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血圧コントロール不良を契機に漫然投与のNSAIDsを卒業【うまくいく!処方提案プラクティス】第25回

 今回は、血圧上昇を理由にNSAIDsの中止を提案したケースを紹介します。高齢者では、骨折や転倒などによる受傷、手術を契機にNSAIDsが開始となり、そのまま漫然と投薬を続けていることは少なくありません。薬剤師は服薬開始日や理由を薬歴などに記録し、長期的に服用を続ける必要があるかどうかを医師と共同モニタリングしましょう。患者情報80歳、男性(施設入居)基礎疾患高血圧症、不眠症既往歴75歳時に大腿骨頸部骨折、60歳時に鼠径ヘルニア手術訪問診療の間隔2週間に1回服薬管理施設看護師が管理処方内容1.アムロジピン錠5mg 1錠 分1 朝食後2.エナラプリル錠5mg 1錠 分1 朝食後3.酸化マグネシウム錠 500mg 2錠 分2 朝夕食後4.セレコキシブ錠100mg 2錠 分2 朝夕食後5.レバミピド錠100mg 2錠 分2 朝夕食後6.ピコスルファートナトリウム錠2.5mg 1錠 分1 夕食後本症例のポイントこの患者さんは、普段から穏やかでおとなしい性格で、訪問診療時の血圧は140〜150/80〜90くらいで推移していました。セレコキシブが処方されていますが、日中や夜間の疼痛の訴えはなく、疼痛コントロールは安定していました。長期的にNSAIDsを服用すると、腎機能低下や胃潰瘍などのリスクがあるため、いつからセレコキシブを服用していて、いつまで服用しなければならないのか気になっていました。そのさなか、訪問診療時に血圧が158/96と高めの日があり、医師より降圧薬を追加するのはどうかと相談がありました。そこで、いくつか懸念事項があったので下記のように考えをまとめました。血圧上昇のアセスメント降圧薬を単に追加するのではなく、現行の治療薬で何か血圧に影響しているものはないかを検証することが先決です。そこで、真っ先にNSAIDsであるセレコキシブによる影響を考えました。セレコキシブは、過去の骨折の際に処方が開始となり、変更なくそのまま服用していることをお薬手帳や施設看護師から情報収集しました。通常、NSAIDsはアラキドン酸からプロスタグランジンへの産生を抑制し、水やNaの貯留と血管拡張抑制による影響から血圧を上昇させる可能性があります。血圧への影響や長期的な腎機能障害への影響については、COX-2選択的阻害薬でも非選択的NSAIDsと効果は同等といわれています。さらに、セレコキシブは長期間にわたって酸化マグネシウムと併用されていますが、AUCこそ変動はないものの、併用によってCmaxが低下するため、薬効低下が生じて十分な治療効果が得られていない可能性もあります。そこで、現在疼痛コントロールも安定していることと、血圧上昇の影響も考慮して、セレコキシブを中止する提案をすることにしました。処方提案と経過医師より降圧薬追加の相談を受けて、セレコキシブを中止することで血圧が安定する可能性があることを上記の考察を添えて回答しました。医師が長期間使っていた治療薬を中止することで患者さんの状態が変化することを懸念したため、セレコキシブを中止する代わりにアセトアミノフェン錠500mg 1錠/回 疼痛時の頓用を提案し、承認を得ることができました。セレコキシブと胃粘膜障害を防ぐために併用されていたレバミピドを中止した後も疼痛増悪はなく、アセトアミノフェン錠を服用することなく経過しました。血圧も130〜140/70〜80で落ち着いて推移しているため、その後も降圧薬を追加することなく患者さんは安定した状態を維持しています。1)セレコックス錠100mg/200mg 添付文書2)北村和雄. 宮崎医学会誌. 2008;32:1-5.

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統合失調症に対する第2世代抗精神病薬の副作用~Webベース横断研究

 統合失調症治療に用いられる抗精神病薬の副作用は、大きく異なることがよく知られている。しかし、患者目線でのこれらの副作用による機能への影響については、あまりわかっていない。米国・西ミシガン大学のRajiv Tandon氏らは、第2世代抗精神病薬の主要な副作用が、機能やQOLにどのような影響を及ぼすかを明らかにするため検討を行った。Annals of General Psychiatry誌2020年7月13日号の報告。 米国、カナダ、オーストラリア、スペイン、イタリア、ノルウェー、デンマークの成人統合失調症患者から報告された副作用に関する横断的なWebベース調査を実施した。本調査には、社会人口統計学的および臨床的な質問、QOLの評価尺度(Q-LES-Q-SF)、抗精神病薬の副作用評価尺度(GASS)を含めた。副作用を8つ(手や腕のふるえ、落ち着きのなさ、睡眠の困難さ、日中の眠気、意識がなくなる/無気力な感じ、めまい/失神、セックスを楽しめない、体重増加)に分類し、機能やQOLへ及ぼす影響に関する質問を追加した。 主な結果は以下のとおり。・対象患者数は435例(平均年齢:38歳、女性の割合:53.8%)であった。・Q-LES-Q-SF合計スコアでは、患者のQOLに対する満足度は、中程度であった(スコア:44.3[14~70])。・最も一般的な副作用は、以下のとおりであった。 ●日中の眠気:83.2% ●睡眠の困難さ:74.7% ●口渇:63.9% ●セックスを楽しめない:53.4% ●体重増加:52.4%・女性は男性よりも、日中の眠気、セックスを楽しめない、体重増加の報告が多かった。・主要な副作用は、機能の身体的、社会的、職業的、心理的な側面に影響を及ぼしていた。・主要な副作用を有する患者は、その経験に不満を感じることが多かった。・Q-LES-Q-SF合計スコアは、8つに分類した副作用のスコアとの有意な逆相関が認められ、主要な副作用の重症度とQOL低下との関連が示唆された。 著者らは「第2世代抗精神病薬で治療中の安定した統合失調症患者は、賦活的および鎮静的な副作用、性的副作用、体重増加などの問題を抱えている。これらの副作用は、日常的なすべての機能に影響し、QOLおよび満足度の低下と関連している」としている。

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二ボルマブ+化学療法、胃がん食道がん1次治療法でOS、PFSを改善(CheckMate-649)/BMS

 ブリストル マイヤーズ スクイブは、2020年8月11日、ファーストラインの転移性胃がん、胃食道接合部(GEJ)がんまたは食道腺がんを対象に二ボルマブと化学療法の併用療法を化学療法と比較評価したピボタルな第III相CheckMate-649試験において、二ボルマブと化学療法の併用療法が、PD-L1発現combined positive score(CPS)が5以上の患者において、主要評価項目である中間解析での全生存期間(OS)および最終解析での無増悪生存期間(PFS)の両方を達成したことを発表した。二ボルマブと化学療法の併用療法の安全性プロファイルは、ファーストラインの胃がんおよび食道がんの治療において二ボルマブと化学療法の併用療法でこれまでに認められているものと一貫していた。 CheckMate-649試験は、未治療のHER2陽性以外の進行または転移のある胃がん、GEJがんまたは食道腺がんの患者を対象に、二ボルマブと化学療法の併用療法または二ボルマブとイピリムマブの併用療法を、化学療法と比較評価した多施設無作為化非盲検第III相臨床試験。二ボルマブと化学療法の併用療法群の患者は、二ボルマブ360mgとカペシタビンおよびオキサリプラチン(CapeOX)を3週間間隔で、または二ボルマブ240mgとFOLFOXを2週間間隔で投与を受けた。二ボルマブとイピリムマブの併用療法群の患者は、二ボルマブ1mg/kgおよびイピリムマブ3mg/kgを3週間間隔で計4回投与を受け、その後、二ボルマブ240mgを2週間間隔で投与を受けた。化学療法群の患者は、FOLFOXを2週間間隔で、またはCapeOXを3週間間隔で投与を受けた。試験の主要評価項目は、二ボルマブと化学療法の併用療法を受けたCPSが5以上のPD-L1陽性患者におけるOS、および二ボルマブと化学療法の併用療法を受けたCPSが5以上の患者における盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価によるPFS。主な副次評価項目は、二ボルマブと化学療法の併用療法を受けたCPSが1以上および割り付けられた全ての患者におけるOS、および二ボルマブとヤーボイの併用療法を受けた患者におけるOSと症状悪化までの期間である。

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TN乳がんの術後補助療法、パクリタキセル+カルボプラチンでDFS改善/JAMA Oncol

 手術可能なトリプルネガティブ(TN)乳がんへの術後補助療法において、パクリタキセルとカルボプラチンの併用が標準レジメンより5年無病生存率が有意に高かったことが、無作為化第III相試験(PATTERN試験)で示された。中国・Fudan University Shanghai Cancer CenterのKe-Da Yu氏らが報告した。JAMA Oncology誌オンライン版2020年8月13日号に掲載。 本試験は中国の9施設のがんセンターと病院で実施された。対象患者は2011年7月1日~2016年4月30日に登録し、データはITT集団で2019年12月1日~2020年1月31日に解析した。・対象: 18~70歳の手術可能なTN乳がんの女性(病理学的に確認された局所リンパ節転移のある患者もしくは原発腫瘍径10mm超のリンパ節転移のない患者)で、除外基準は、転移ありもしくは局所進行の患者、TNではない乳がん患者、術前治療(化学療法、放射線療法)を受けた患者・試験群: 1、8、15日目にパクリタキセル80mg/m2+カルボプラチン(AUC 2)、28日ごと6サイクル投与(PCb群)・対照群:シクロホスファミド500mg/m2+エピルビシン100mg/m2+フルオロウラシル500mg/m2を3週ごと3サイクル投与後、ドセタキセル100mg/m2を3週ごと3サイクル投与(CEF-T群)・評価項目:[主要評価項目]無病生存期間(DFS)[副次評価項目]全生存期間、遠隔DFS、無再発生存期間、BRCA1/2もしくは相同組換え修復(HRR)関連遺伝子の変異がある患者のDFS 、毒性  主な結果は以下のとおり。・手術可能なTN乳がん患者647例(平均年齢[SD]:51[44~57]歳)をCEF-T群(322例)またはPCb群(325例)に無作為に割り付けた。・中央値62ヵ月の追跡期間で、PCb群はCEF-T群よりDFSが長かった(5年DFS:86.5% vs.80.3%、ハザード比[HR]:0.65、95%CI:0.44~0.96、p=0.03)。遠隔DFSと無再発生存期間でも同様の結果が認められた。・全生存期間は統計学的な有意差がみられなかった(HR:0.71、95%CI:0.42~1.22、p=0.22)。・サブグループ解析では、BRCA1/2変異のある患者のDFSのHRは0.44(95%CI:0.15~1.31、p=0.14)、HRR関連遺伝子変異のある患者では0.39(95%CI:0.15~0.99、p=0.04)であった。・安全性データは既知の安全性プロファイルと一致していた。 著者らは、「これらの結果から、手術可能なTN乳がん患者においてパクリタキセルとカルボプラチンの併用が術後補助化学療法の代替の選択肢となりうることが示唆される。分子分類の時代においては、PCbが有効なTN乳がんのサブセットをさらに調べる必要がある」としている。

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