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PEACE Studyの論文 THE LANCET「Paper of the year 2008」に選出される

株式会社キョーリンは1月29日、子会社の杏林製薬株式会社が販売しているムコダインに関する臨床試験「PEACE Study」の論文が、THE LANCET「Paper of the year 2008」に選出されたと発表した。PEACE Studyは、2005年4月から2006年10月に実施されたムコダインのCOPD患者に対する急性増悪抑制効果を検証する臨床試験で、日本および中国において実施された。その結果、ムコダインはCOPDの急性増悪の抑制効果を示すことが検証され、また患者のQOLも改善することが認められたという。中国における結果はJin-Ping-Zheng氏らによって論文化され、THE LANCETへ2008年6月に掲載された。Paper of the year 2008は、2008年に発表された論文の中で実際の臨床現場にインパクトを与える内容を選考基準として、THE LANCETの編集委員によって6報がまずノミネートされ、その後、編集委員および読者によるインターネットでの投票で決まる。その結果、PEACE Studyの論文がベスト3報に選ばれ、読者による投票で第1位になったとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.kyorin-gr.co.jp/news/docs/090129.pdf

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そのまま食べられる栄養治療食品に、るい痩予防効果:ニジェール

西アフリカ内陸部にあるニジェールで、そのまま食べられる栄養治療食品(Ready-to-use therapeutic foods:RUTF)を、子どもたちに3ヵ月配布したところ、8ヵ月間で、いわゆる痩せ過ぎである「るい痩」と診断される子供が、3~5割減少したことがわかった。これは、米国Harvard大学のSheila Isanaka氏らが行った研究で明らかにしたもので、JAMA誌2009年1月21日号で発表した。これまで、RUTFのるい痩予防効果については、住民ベースでの研究はなかったという。6ヵ月~5歳の子どもに、RUTFを3ヵ月毎日Isanaka氏らは、ニジェールの6つの村で、月齢が6~60ヵ月で、体重身長比が米国疾病対策センター(CDC)のNational Center for Health Statisticsが定める中央値に対し80%以上の子供を対象に、試験を行った。被験者には3ヵ月間、RUTF(92g、500kcal/日)を毎日配布した。対照として、別の6つの村ではRUTFを配布しなかった。研究グループは、8ヵ月間、毎月、被験者である子どもたちの観察を行った。重度るい痩には58%、るい痩には36%の予防効果試験開始後8ヵ月後に、世界保健機関(WHO)の子どもの成長基準を元に、体重身長比のZスコア(WHZ)について見てみたところ、開始時点からの増加幅はRUTF群のほうが有意に大きく、その差は0.22z(95%信頼区間:0.13~0.30)だった。るい痩の発症率について見てみると、RUTF群では、WHZが-2未満のるい痩は0.17イベント/子ども年で、WHZが-3未満の重度るい痩は0.03イベント/子ども年だった。一方対照群では、るい痩が0.26イベント/子ども年、重度るい痩は0.07イベント/子供年だった。これを元に計算したRUTFによる予防効果は、るい痩は36%(95%信頼区間:17~50、p

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左心室拡張機能障害が大きいほど、運動強度が減少

安静時左心室拡張機能障害の程度が大きいほど、運動強度が減少することがわかった。また、安静時や運動後の左心室充満圧が高いことも、運動強度の減少につながるという。これは、米国Mayo ClinicのJasmine Grewal氏らが、3,000人近くについてドップラー心エコー検査を行い、明らかにしたもの。JAMA誌2009年1月21日号で発表した。安静時左心室拡張機能障害でMETsスコアが-0.7~-1.3Grewal氏らは、2006年に運動負荷ドップラー心エコー検査を受けた2,867人を対象に、試験を行った。運動誘発性虚血や心駆出率50%未満、中・重度の心臓弁膜症のある人は、除外した。ドップラー心エコー検査の結果と、運動強度を示す単位であるMETスコア(Exercise capacity in metabolic equivalents;METs)、年齢や性別などとの関係を調べた。その結果、安静時左心室拡張機能障害の程度が大きくなるにしたがって、運動強度は減少する強い傾向が見られた。中~重度の安静時左心室拡張機能障害の人は、同機能が正常な人に比べ、運動強度が有意に劣っていた(-1.30 METs;95%信頼区間:-1.52~-0.99、p

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抗うつ薬の効果には差があるのか?

抗うつ薬の効果に差があるのか?この問いに関する科学的根拠はこれまで乏しかったが、1月29日号のLancet誌(オンライン版)に発表されたメタアナリシスによると、12の抗うつ薬の中でミルタザピン(承認申請中)、エスシタロプラム(開発中)、ベンラファキシン(日本未発売)、セルトラリン(日本での発売名:ジェイゾロフト)の順で有効率が高いという結果となることがわかった。日本で発売されている4成分ではセルトラリン、ミルナシプラン(日本での発売名:トレドミン)、パロキセチン(日本での発売名:パキシル)、フルボキサミン(日本での発売名:ルボックス/デプロメール)の順となる。以下、日本で発売されている4剤に関しては、発売名で示す。このメタアナリシスは1991年から2007年までに実施された抗うつ薬に関する117の無作為化比較試験(対象:単極性うつ病症例の急性期)を対象としたもの。有効性(反応率)の評価時期は平均8.1週間。12の抗うつ薬のうち、ミルタザピンの有効性が最も高く、日本で発売されている4剤ではジェイゾロフトが最も高い。ジェイゾロフトの有効性(オッズ比)はパキシルの1.22倍、ルボックス/デプロメールの1.27倍より有意に高かった。また、脱落率で評価した忍容性に関してもジェイゾロフトがパキシル、ルボックス/デプロメールに比べ有意に高かった。最も有効性が高かったミルタザピンは現在、承認申請中で、早ければ2009年中に処方が可能になる。弊社が2007年に医師522名に実施したアンケートによると、パキシルの使用率が最も高く、「抗うつ効果に優れる」ことを使用理由として挙げている医師の割合も他の3剤に比べて高かったが、今回の結果が日本人における有用性として再現できるかを検討する時期に来ているかもしれない。 (ケアネット 藤原健次)

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エベロリムスを日本で承認申請

ノバルティス ファーマ株式会社は28日、根治切除不能又は転移性の腎細胞がんの治療薬としてエベロリムス(開発コード:RAD001)の製造販売承認申請を行ったと発表した。エベロリムスは、がんの増殖、成長および血管新生の調節因子であるmTOR(Mammalian Target of Rapamycin:哺乳類におけるラパマイシン標的タンパク質)を持続的に阻害する。このmTORタンパクの阻害により、腫瘍細胞の増殖抑制と血管新生阻害という2つのメカニズムで抗腫瘍効果を発揮し、がん治療に新たなアプローチを提供することが期待されるという。現在、転移性腎細胞がんに対しては、ソラフェニブ、スニチニブなどの治療薬が認可されているが、これらのVEGF(vascular endothelial growth factor:血管内皮増殖因子)受容体チロシンキナーゼ阻害薬の投与後にがんが進行した患者に対する有効な治療法は確立されていない。エベロリムスは、1日1回の経口投与で、こうした前治療が無効となった患者に、新たな治療選択肢を提供する薬剤となる可能性があるとしている。詳細はプレスリリースhttp://www.novartis.co.jp/news/2009/pr20090128.html

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高齢者のADR入院回避のためには共存症に留意を

繰り返される高齢者の薬物有害反応(ADR)による入院の予測因子は、年齢よりも、共存症を有しているかどうかであることが、西オーストラリア大学公衆衛生校のMin Zhang氏らによる後ろ向きコホート研究で明らかにされた。BMJ誌2009年1月17日号(オンライン版2009年1月7日号)掲載より。入院を繰り返していたADR患者の60%に共存症が……Zhang氏らは、1980~2000年の間に西オーストラリア市内の公立・民間病院に入院した、60歳以上のADR患者2万8,548例を対象とし、西オーストラリア・データリンクシステムを使用して3年の間追跡した。ADRで入院を繰り返していた患者は5,056例(17.7%)で、ADRによる入院が繰り返されることの関連因子として、性(ハザード比:男性1.08、95%信頼区間:1.02~1.15)、初回入院が1995~1999年(2.34、2.00~2.73)、入院期間(14日以上:1.11、1.05~1.18)、チャールソン共存症インデックス(スコア7以上:1.71、1.46~1.99)が確認された。解析では、共存症を有していた対象者患者が60%いたことに注目。加齢は、繰り返されるADRへの影響はほとんどないことが確認される一方、強い予測因子として明らかになったのが、共存症うっ血性心不全(1.56、1.43~1.71)、末梢血管疾患(1.27、1.09~1.48)、慢性肺疾患(1.61、1.45~1.79)、リウマチ疾患(1.65、1.41~1.92)、軽度の肝疾患(1.48、1.05~2.07)、中等度~重度の肝疾患(1.85、1.18~2.92)、中等度の糖尿病(1.18、1.07~1.30)、慢性合併症を伴う糖尿病(1.91、1.65~2.22)、腎疾患(1.93、1.71~2.17)、リンパ腫や白血病等の悪性腫瘍(1.87、1.68~2.09)、転移性固形腫瘍(2.25、1.92~2.64)だった。Zhang氏は、「共存症の治療を受けている患者が地域に多数居住している。これら予測因子を知り得ておくことは、臨床家が、ADRによる入院リスクの高い患者を見分けるのに役立ち、患者に恩恵を与えることになるだろう」と結論している。

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新生児退院前のパルスオキシメトリー検査は臨床効果も費用効果もある

新生児退院前にパルスオキシメトリー検査を実施することは、動脈管依存性先天性心疾患の早期発見に有効であることが、スウェーデンQueen Silvia小児病院小児心臓病科のAnne de-Wahl Granelli氏らによる前向きスクリーニング研究の結果として報告された。費用対効果についても優れているとのエビデンスが報告されている。BMJ誌1月17日号2009年(オンライン版1月8日号)掲載より。動脈管依存循環の早期発見に有用かを検証Granelli氏らは、スウェーデンの西Gotaland地方で生まれた新生児3万9,821例(2004年7月1日~2007年3月31日)を対象に、パルスオキシメトリー検査の実施が動脈管依存循環の早期発見に有用であるか評価を行った。同地域にある新生児託児所からの退所前に最新型パルスオキシメトリー検査を行う一方、パルスオキシメトリー検査を実施していない他地域とで動脈管依存循環の検出率を比較した。自宅死亡例についても調査に加えられている。動脈管依存循環の新生児が見つかったのは西Gotaland地方では60例、他地域では100例だった。検出率を92%まで改善、長期的費用効果もパルスオキシメトリー検査を実施した西Gotalandの新生児託児所では、29例が退院時検査の前に発見された。そのうち13例は、パルスオキシメトリー検査で酸素飽和度が90%以上を示したため、プロトコルに従い臨床スタッフが報告したことによる。残り16例のうち10例(63%)は身体検査のみで見つかった。パルスオキシメトリー検査と身体検査を組み合わせると検出率の感受性は82.8%(95%信頼区間:64.2%~95.2%)で、管依存肺循環については100%だった。なお見逃しは5例で、いずれも大動脈弓閉塞例だった。パルスオキシメトリー検査による偽陽性率は、身体検査単独と比べると69/39,821(0.17%)対729/38,413(1.90%)で、実質的には低く(P

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情報源が少ないのか? 加齢黄斑変性症の認知率は3割

ノバルティス ファーマ株式会社の調査によると、QOLを著しく下げ、失明の危険性もある「加齢黄斑変性症」の認知率が31.3%であり、眼科疾患の中でも低いことがわかった。この調査は、同社が2009年1月に実施した、全国の50代から70代の男女2,237名に対し「加齢黄斑変性症」を中心とする眼疾患に関しての意識調査として行われたもの。その結果、加齢黄斑変性症の認知率は31.3%であり、2006年10月調査時と比較すると、加齢黄斑変性症の認知率は7%上昇したものの、約9割が認知している白内障や緑内障といった眼疾患に対して、依然として認知度に大きな開きがあることがわかったという。白内障、緑内障、糖尿病網膜症の3疾患については4割の人が「病院・診療所・クリニック」「テレビ」「家族・友人」を通してその情報を得ていたが、加齢黄斑変性症について「家族・友人」を情報源とする人の割合は23.5%だった。このことから、加齢黄斑変性症は他の3疾患に比べ、身近にいる人々からは情報を得にくい疾患である現状がうかがえる。詳細はプレスリリースへhttp://www.novartis.co.jp/news/2009/pr20090127.html

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すい臓がん患者と家族のための啓発イベントを開催

すい臓がん患者・家族のサポートグループNPO法人パンキャンジャパンと、がん患者主体のがん医療の普及啓発を目指すNPO法人キャンサーネットジャパンは2009年3月より、日本を縦断する、すい臓がん患者・家族のための「すい臓がん啓発キャンペーンキャラバン」を開始する。このキャンペーンには、日本イーライリリー株式会社が支援・協力する。3月14日に広島、その後は東京、神戸で順次開催される予定。講演者は、それぞれの地域ですい臓がん治療に関るオピニオン・リーダーに依頼し、イベント運営は、NPO法人パンキャンジャパン、NPO法人キャンサーネットジャパンに加え、地元がん患者会で運営にあたるという。主要ながんのなかで最も5年生存率の向上が望まれているのが、すい臓がんであり、高リスクグループの同定とモニタリング、早期発見、早期治療、全身化学療法の開発・進歩、さらに疫学的予防法の周知徹底がすい臓がんにおいては重要な意味をもつ。詳細はこちらhttp://www.lilly.co.jp/CACHE/news_2009_02.cfm

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メタボ対策に! Wiiが特定保健指導システムを支援

 任天堂株式会社は27日、据置型ゲーム機「Wii」と、専用ソフトである「Wii Fit」を特定保健指導システムの分野で利用する「Wii Fit からだチェックチャンネル」を開発したと発表した。 このWii専用アプリケーションは、日本電気株式会社、パナソニックメディカルソリューションズ株式会社、株式会社日立製作所各社より、健康保険組合もしくは特定保健指導サービス機関向けに、2009年4月から提供開始される予定。 Wii Fit からだチェックチャンネルは、Wii本体を用いて簡単に保健指導を受けられるインターフェースと、Wii Fitが計測する体重推移や運動データをインターネットを介して保健指導者へ提供する、Wii専用アプリケーション。 Wii Fitは任天堂が開発・販売するWii専用ソフトであり、付属の「バランスWiiボード」(内蔵された4つのひずみゲージがプレイヤーの体重や重心位置を測定)上で様々な運動を楽しみながら行い、体重やBMIの推移を記録することで家族の健康管理に活用できる。2007年12月1日の発売以降、日本国内で300万本以上が売れている。 詳細はプレスリリースへhttp://www.nintendo.co.jp/corporate/release/2009/090127.html

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胃腸障害に対する効果的な薬剤投与順とは?:DIAMOND試験

プライマリ・ケアにおける胃腸障害の管理では、制酸薬→H2受容体拮抗薬(H2RA)→プロトンポンプ阻害薬(PPI)の順に投与する治療戦略がその逆順で投与する戦略よりも費用効果に優れることが、オランダで実施されたDIAMOND試験によって明らかとなった。プライマリ・ケアでは、胃腸障害治療は医師の作業負担が大きく、医療コストもかさむことがわかっている。コンセンサスやガイドラインはあるものの、最も費用効果に優れる初期管理の戦略は依然として経験に基づくものだという。Radboud大学ナイメーヘン医療センターのCorine J van Marrewijk氏が、Lancet誌2009年1月17日号で報告した。制酸薬→H2RA→PPIと、PPI→H2RA→制酸薬を比較研究グループは、プライマリ・ケアにおける新規発症胃腸障害の初期管理の治療戦略として、ステップアップ戦略(制酸薬→H2RA→PPIの順で投与)とステップダウン戦略(PPI→H2RA→制酸薬の順で投与)の比較を行う二重盲検無作為化対照比較試験を実施した。対象は、新規発症の胃腸障害でかかりつけ医を受診した18歳以上の症例とした。2003年10月~2006年1月までに664例が登録され、ステップアップ群に341例が、ステップダウン群には323例が無作為に割り付けられた。各ステップの治療期間は4週とし、症状が持続するか4週以内に再発した場合に次のステップへ進むこととした。主要評価項目は6ヵ月後における症状軽減および費用効果であった。費用効果はステップアップ群で優れるが、最初にPPIを投与したほうが効果発現は早い評価可能なエンドポイントに到達した症例は、ステップアップ群が332例、ステップダウン群が313例であった。脱落のおもな理由はフォローアップの非完遂であった。6ヵ月後の治療成功例はステップアップ群が238例(72%)、ステップダウン群は219例(70%)であり、有意な差は認めなかった(オッズ比:0.92、95%信頼区間:0.7~1.3)。医療コストの平均値は、ステップダウン群の245ユーロに対しステップアップ群は228ユーロと費用効果が有意に優れた(p=0.0008)。この差はおもに薬剤費によるものであった。少なくとも1つ以上の有害事象が報告された症例は、ステップアップ群が94例(28%)、ステップダウン群は93例(29%)と同等であった。全例に主症状以外の胃腸症状、下痢、便秘、味覚障害などの軽度の有害事象が見られた。著者は、「プライマリ・ケアにおける新規発症胃腸障害の初期治療では、ステップアップ戦略とステップダウン戦略の治療成功率は同等であったが、前者のほうが費用効果が優れた」と結論する一方で、「プライマリ・ケアでは重要な情報」として、「PPIを最初に投与する経験的な戦略のほうが効果が早く現れ、とくに胃食道逆流症状の見られる症例でその傾向が顕著であった。ジェネリック医薬品の制酸薬を用いた場合は、費用効果の差は小さくなった」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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医薬品価格が高すぎて治療を受けられない現実明らかに、低~中所得国

低~中所得国では、先発および後発(ジェネリック)医薬品の価格が国際基準価格に比べかなり高価なことが、A Cameron氏ら世界保健機構(WHO)と国際保健医療活動団体(HAI)の共同研究で明らかとなった。健康関連の支出のうち医薬品が占める割合は、経済協力開発機構(OECD)加盟国の18%に対し開発途上国では20~60%にも達するという。途上国人口の90%が医薬品を自己負担で購入しており、その結果として医薬品は適正価格よりも高価となり、国家予算の大きな負担となっている。Lancet誌2009年1月17日号(オンライン版2008年12月1日号)掲載の報告。サーベイのデータを医薬品調達の国際基準価格と比較WHOとHAIは、低~中所得国における医薬品の価格、その利用状況、適正価格化に関する標準化された評価法を開発した。研究グループは、このWHO/HAI法を用いて45の国と地域で実施した医薬品使用状況のサーベイに関する第2回目の解析結果について報告した。36ヵ国で実施された45のWHO/HAIサーベイのデータを、各地域経済のインフレーション、デフレーションの状況または購買力平価(purchasing power parity)で補正し、15の医薬品について解析した。比較対象には、公開されている後発医薬品の国際的な調達における国際基準価格を用いた。最安値の後発医薬品でも国際基準価格の9~25倍WHOの調査地域では、後発医薬品の公費負担の割合は29.4~54.4%であった。15の後発医薬品の政府調達価格(中央値)は、国際基準価格の1.11倍であったが、購入効率には0.09~5.37倍の幅が見られた。調達価格が低くても患者の購入価格が低いとは限らなかった。WHO調査地域の患者負担分では、最安値の後発医薬品に国際基準価格の9~25倍が支払われており、先発医薬品に至っては20倍以上が支出されていた。大多数の国では、急性疾患および慢性疾患の治療費用はほとんどが高価で手の届かないものであった。患者負担分では、卸値の価格上乗せ幅が2~380%であったのに対し、小売値の上乗せ幅は10~552%であった。医薬品に課税する国では税率に4~15%の幅が見られた。著者は、「先発医薬品、後発医薬品の公費負担価格、患者負担価格はともに、調達や流通が効率的に行われ、上乗せ分が適正な場合に見込まれる価格に比べ実質的に高価であった」と結論し、「医薬品の利用状況を向上させ、価格を抑制して購入しやすい適正価格を実現するには、後発医薬品の育成や新たな資金調達の仕組み作りを推進するなどの政策の選択肢が必要」としている。(菅野守:医学ライター)

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からだカルテとgooからだログが連携開始

株式会社タニタが提供する「からだカルテ」と、NTTレゾナント株式会社が提供する「gooからだログ」(http://karada.goo.ne.jp/)が、21日よりサービス連携を開始した。両者のサービス連携によって、タニタの通信機能を備えた体組成計などの健康計測機器で計測した身体データを、入力の手間をかけることなくgooからだログ上で記録、グラフ化でき、ダイエットや健康管理などに役立つコンテンツを相互に利用することが可能になった。健康計測機器で計測したデータとの連動は、国内大手ポータルサイトでは初の試みになる。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.tanita.co.jp/company/press/MYH090121.pdf

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ジスロマックSRの製造販売承認を取得

ファイザー株式会社は21日、15員環マクロライド系抗生物質製剤であるジスロマック(一般名:アジスロマイシン)の新効能・新剤形・新用量として、経口懸濁液用の徐放性製剤「ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g」の製造販売承認を取得したことを発表した。ジスロマックSRは、水で溶かして服用する1回飲みきり型の経口抗菌薬。咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、副鼻腔炎などの急性呼吸器感染症、淋菌・クラミジアによる性感染症をはじめ、皮膚感染症や歯性感染症など成人の急性感染症に広く適応を有する。同剤は、ジスロマックの現行製剤500mg(1日1回3日間投与)と比較して、投与後24時間のAUC(Area under the curve:薬物濃度-時間曲線下面積)は約3倍、最高血中濃度は約2倍と、投与初期により高い薬剤濃度が得られることにより、早い効果発現が期待できるという。詳細はプレスリリースへhttp://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2009/2009_01_21_02.html

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花粉症のせいでいつもよりなくなるものは「集中力」

グラクソ・スミスクライン株式会社は28日、鼻炎薬「コンタック600プラス」のウェブサイト「コンタック総合研究所(http://contac.jp/soken/)」に「花粉症から取り戻したいものに関する意識調査」を発表した。この調査は、2008年12月に全国の20~39歳の、春に花粉症になった経験のある男女411人を対象にインターネットで実施されたもの。花粉症でいつもよりもなくなる○○力にあてはまる言葉は「集中力」と答えた人が254人(61.8%)で、2位の「気力」(3.4%)を大きく離して断トツの1位だった。また、花粉症によって国民レベルで受ける影響は「仕事の効率が落ちることによる生産性の低下」が72.5%で最も多く、、「ティッシュの使用による環境資源の消費」(50.9%)、「外出が億劫になることでのレジャー産業の不振」(47.2%)と続いた。詳細はプレスリリースへhttp://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2009_01/P1000522.html

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眉間のしわの改善に「ボトックスビスタ」の承認取得

グラクソ・スミスクライン株式会社は21日、同社のA型ボツリヌス毒素製剤「ボトックスビスタ 注用50単位」(一般名:A型ボツリヌス毒素)について、「65歳未満の成人における眉間の表情じわ」を効能・効果として、製造販売承認を厚生労働省より取得したと発表した。ボトックスビスタは、ボツリヌス菌が作りだしたA型ボツリヌス毒素(天然のタンパク質)を有効成分とする筋弛緩剤。表情筋に直接注射することで表情筋の収縮を弱め、表情でつくられるしわを改善することができるという。本剤は、眉間の表情じわの治療薬として、本邦においては初めて承認を取得し、国内で使用できる唯一のA型ボツリヌス毒素製剤となった。現在、同効能・効果で米国、イギリス、ドイツ、フランスをはじめ世界50ヵ国以上で承認されている。本剤はGSKが「眼瞼(がんけん)けいれん」「片側顔面(へんそくがんめん)けいれん」「痙性斜頸(けいせいしゃけい)」の治療薬として販売している「ボトックス」と同一の有効成分を含む製剤で、今回承認を取得した「65歳未満の成人における眉間の表情じわ」の用途においては、「ボトックスビスタ」という製品名で発売される予定。詳細はプレスリリースへhttp://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2009_01/P1000521.html

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ファイザーがワイスを買収へ

米ファイザーと米ワイスは、ファイザーがワイスの株式1株につき50.19ドルを現金と株式で取得(総額約680億ドル)するという条件で、正式買収契約に合意したと発表した。両社の取締役会は、この統合を承認した。統合する会社は、世界の医療業界において、最も多角的な企業のひとつとなる。広範で多様な世界での製品ポートフォリオを備え、低分子化合物への依存を減らすことにより、統合会社は、短期・長期的に、高い、一貫した、また安定した売上を収め、EPS(1株当り利益)を伸ばし、持続可能な株主価値を保持することができる立場を確保することになり2012年には、一製品で統合会社の収益の10%以上を占める医薬品はなくなるものと予測されるという。詳細はプレスリリースへhttp://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2009/2009_01_28.html

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非定型抗精神病薬にも心突然死のリスク

抗精神病薬は定型・非定型ともに、心突然死のリスクが同等にあることが、米国テネシー州のメディケイド加入者を対象とする大規模な後ろ向きコホート研究の結果として報告された。米国ヴァンダービルト医科大学薬剤疫学・予防医学部門のWayne A. Ray氏らが行った試験で、NEJM誌2009年1月15日号で発表されている。定型薬に関する心突然死の大規模データは存在したが、非定型薬についての同リスクはほとんど明らかにされていなかった。心突然死の発生率を算出Ray氏らは、定型・非定型抗精神病薬を現に使用している患者の心突然死の補正発生率を算出し、心臓に対する安全性を検証した。主要解析の対象は、定型薬1種類使用4万4,218例、非定型薬1種類使用4万6,089例、および抗精神病薬非使用者18万6,600例。2次解析は抗精神病薬使用の関連因子の評価を目的とし、統合失調症または統合失調症に関連した精神病と診断されていない抗精神病薬使用者と、傾向スコア(抗精神病薬使用者となる可能性)で一致させた抗精神病薬非使用者を含み行った。非定型薬使用者は定型薬使用者の1.14倍抗精神病薬の現使用者はいずれのタイプとも、非使用者に比べて心突然死の発生率が高く、定型薬使用者は1.99倍(95%信頼区間:1.68~2.34)、非定型薬使用者は2.26倍(1.88~2.72)だった。過去に抗精神病薬を使用していた患者の発生率比は、非使用者に比べて1.13倍(0.98~1.30)で、リスクは有意に高くはない。非定型薬使用者の発生率比は、定型薬使用者の1.14倍(0.93~1.39)だった。現使用者のリスクはいずれのタイプとも、用量の増加とともに有意に上昇しており、定型薬使用者の場合は、低用量服用者は1.31倍(0.97~1.77)、高用量服用者では2.42倍(1.91~3.06)に増加していた(P<0.001)。一方、非定型薬使用者の場合は、低用量服用者は1.59倍(1.03~2.46)、高用量服用者では2.86倍(2.25~3.65)に増加していた(P=0.01)。傾向スコアで一致させたコホート群での検討でも同等の結果であったと報告されている。Ray氏は、「臨床現場では非定型抗精神病薬が、従来の薬剤に取って代わって使用されるようになっている。しかし今回の結果は、非定型抗精神病薬がより古い薬物より安全ではないことを示唆するものだった」と結論している。(武藤まき:医療ライター)

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5歳未満児へ導入したPCV7ワクチンの髄膜炎予防効果は?

米国では2000年に、5歳未満児全員に7価小児用肺炎球菌結合型ワクチン(PCV7)の定期接種が導入されて以降、侵襲性肺炎球菌感染症の発症が小児および成人においても減少した。成人における減少はPCV7の集団免疫の効果による。一方で、同ワクチンの肺炎球菌性髄膜炎に関する効果は明らかになっていなかったことから、ピッツバーグ大学のHeather E. Hsu氏らが調査を行ったところ、発症率は低下しており全体的な効果は見られるものの、非PCV血清型髄膜炎の増加が見られ、懸念される結果も明らかとなった。NEJM誌2009年1月15日号より。8つの地域住民ベースで導入前と導入後の肺炎球菌性髄膜炎の発症率の変化を評価Hsu氏らは、米国内8つの地域から集めた住民ベースのサーベイランスデータを用いて、1998~2005年の肺炎球菌性髄膜炎の動向を調査した。発症例の分離株を、「PCV7血清型」「PCV7関連血清型」「非PCV7血清型」にグループ分けし、ワクチン導入前の1998~1999年をベースラインとして、肺炎球菌性髄膜炎の発症率の変化を評価した。全体的発症率は低下したが、分離株別で見ると非PCV血清型で増加が対象期間中の肺炎球菌性髄膜炎の発症例は1,379例で、10万人当たり発症率を導入前の1998~1999年と直近の2004~2005年で比べると、1.13例から0.79例へと30.1%低下していた(P<0.001)。年代別で比較すると、2歳未満における低下率は64.0%、65歳以上の低下率は54.0%だった(両群ともP<0.001)。分離株別で見ると、「PCV7血清型」の発症率(全年齢)は0.66例から0.18例に低下し、低下率73.3%(P<0.001)、「PCV7関連血清型」も32.1%低下していたが(P=0.08)、「非PCV7血清型」については0.32例から0.51例へと60.5%増大していた(P<0.001)。非PCV7血清型の19A、22F、35Bタイプの発症率はいずれも研究対象期間中に有意に増大していた。またペニシリン非感受性の分離株は平均27.8%を占めた。一方でクロラムフェニコール非感受性(5.7%)、メロペネム非感受性(16.6%)、セホタキシム非感受性(11.8%)の分離株は少ない。またペニシリン非感受性の分離株は、1998年から2003年にかけては32.0%から19.4%へと低下していたが(P=0.01)、2003年から2005年にかけて19.4%から30.1%に増大していた(P=0.03)。(武藤まき:医療ライター)

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末梢動脈疾患で間欠跛行の有無にかかわらず、トレッドミル運動訓練で運動機能が改善

末梢動脈疾患患者に対し、指導者がアドバイスしながらのトレッドミル運動訓練の実施は、間欠跛行の有無にかかわらず、運動機能改善効果があることが報告された。これまで同運動訓練の効果について、間欠歩行のない末梢動脈疾患に関しては明らかにされていなかった。訓練をした群はしていない群の人に比べ、6分間歩行や、トレッドミルの最大歩行時間などで、有意な改善が見られた。米国Northwestern大学のMary M. McDermott氏らが明らかにしたもので、JAMA誌2009年1月14日号で発表した。末梢動脈疾患156人にトレッドミル運動と下肢負荷運動を実施同氏らは、末梢動脈疾患の患者156人を無作為に3群に分け、一群には指導者付きのトレッドミル運動訓練(トレッドミル群)を、別の群には指導者付きの下肢負荷運動訓練(負荷運動群)を行った。さらにもう一群は、コントロール群として何も行わなかった。試験期間は2004~2008年、追跡期間は6ヵ月。第一アウトカムは、6分間歩行と簡易身体能力バッテリースコアだった。6分間歩行でトレッドミル群は35.9m改善その結果6分間歩行については、トレッドミル群はコントロール群に比べ、35.9m(95%信頼区間:15.3~56.5、p

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