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KW‐0761(抗CCR4抗体)成人T細胞白血病リンパ腫に対する国内第II相臨床試験開始

 協和発酵キリン株式会社は23日、自社開発のKW‐0761(抗CCR4抗体)の成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)に対する国内第II相臨床試験を開始したと発表した。国内第II相臨床試験は17施設で25例で行われる予定だ。 KW-0761は、同社の強活性抗体作製技術「POTELLIGENT(ポテリジェント)」を用いて作製したヒト化モノクローナル抗体で、CCR4陽性の血液がん細胞および喘息や炎症性疾患への関与が示唆されているCCR4陽性T細胞を減少させることが認められている。これまでの、成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)および末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を対象とした国内第I相臨床試験において、KW-0761の安全性が示され、有効性についても認められているという。 米国においては、血液がんを対象とした第I/II相臨床試験を準備中であり、欧州においては、少数の健康な成人およびアレルギー性鼻炎患者様を対象とする第I相臨床試験を実施。また2008年3月に日本、中国、韓国および台湾を除いた全世界における独占開発・販売権(がん以外のすべての疾患)をアムジェン社に許諾するライセンス契約を締結しているとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.kyowa-kirin.co.jp/news/2009/20090623_01.html

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超速効型インスリンアナログ製剤「アピドラ」発売

サノフィ・アベンティス株式会社は、1型および2型糖尿病患者を対象とする超速効型インスリンアナログ製剤「アピドラ」(一般名:インスリン グルリジン[遺伝子組換え])の販売を本日24日に開始したと発表した。アピドラは、ヒトインスリンのアミノ酸を置換し、製剤中に亜鉛を含まない特徴的な製剤設計がなされた超速効型インスリンアナログ製剤。そのため、製剤中に単量体の割合が多く、速やかに吸収され、短時間で消失することにより、生理的な追加インスリン分泌パターンを再現する。今回発売する製品は、ディスポーザブル製剤「アピドラ 注ソロスター」、カートリッジ製剤「アピドラ 注カート」、およびバイアル製剤「アピドラ 注100単位/mL」の3製品。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.sanofi-aventis.co.jp/live/jp/medias/9BE518A1-0329-4284-BF6C-0E057BCF1573.pdf

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イギリスの女性医師、キャリアアップの実態

イギリスの女性医師は男性医師に比べて、キャリアアップに時間がかかっている実態が報告された。オックスフォード大学公衆衛生部門UK Medical Careers Research GroupのKathryn S Taylor氏らによる調査で明らかになったもので、この状況は、女性だからという直接的な「性差別」によるものではなく、「休職期間がある」ことの反映であることも明らかにされた。これまで、女性医師キャリアに関する報告はアメリカ発のものばかりで、イギリスでは「女性医師が少ないからだ」と言われていたにすぎず、実態とキャリア障壁のエビデンスを求めることを目的に行ったという。詳細は、BMJ誌2009年6月13日号(オンライン版2009年6月3日号)で発表されている。51歳、40歳、35歳の開業医・勤務医にアンケートTaylor氏らは、医師のキャリアップについて、NHS下の一般開業医および病院勤務医での、男性医師と女性医師の比較を試みた。調査は、イギリス全国のメディカルスクールを対象に、1977年、1988年、1993年の卒業生(調査時51歳、40歳、35歳)に郵送アンケート方式で行われた。内容は、これまでに獲得したキャリアステータス(一般開業医はprincipal、病院勤務医は医長クラスのconsultant)に関することや、医師になって以来ずっと働き続けているか(フルタイム勤務)、また1988年と1993年卒業生については16歳未満の子どもが何人いるか、といった質問も行われた。回答率は、68%(7,012/10,344人)。男女の回答率の内訳は、男性医師86.7%(3,359/3,876人)、女性医師84.8%(2,660/3,136人)だった。女性医師のキャリアステータス獲得は、働き続けてきたか否かで異なる一般開業医でprincipalを獲得した人(1977、1988年卒業者)の割合は、男性医師97%(1,208/1,243人)、女性医師87%(1,083/1,248人)だった。しかしフルタイム勤務principalの人だけを見ると、男女とも割合は同等で99%(男:1,023/1,038人、女:264/267人)だった。また、principal獲得までに要した卒後研修期間(中央値)は、男性医師5.8年、女性医師6.8年だったが、こちらもフルタイム勤務者だけの回答では、男女差はなく、ともに5.6年となっている。勤務医(1977、1988年卒業者)では、consultantを獲得した男性医師の割合は96%(1,293/1347人)、これに対して女性医師は75%(559/748人)だった。しかし、女性医師でも、フルタイム勤務者は92%(276/299人)であり、非フルタイム勤務者の場合は67%(277/416人)にとどまっていた。また、同ポストに初めて就くまでに要した期間は、男性医師11.7年、女性医師12.3年だったが、フルタイム勤務者だけを見ると、男性医師11.7年、女性医師11.3年となっていた。柔軟なキャリア環境の整備が目下の課題そのほか分析から、女性医師に関して、一般開業医に休職経験のある人が多く、フルタイム勤務者で一般開業医になった人は少ない傾向がうかがえた。また、休職経験がある人は、外科や麻酔科には少ないこともうかがえた。しかし一方では、フルタイム勤務者でも、外科で働いている人は少なかった。Taylor氏は「現在最も重要なのは、休職しながらも働くことを望む女性医師が、柔軟にキャリアを積める環境を整備することだ」と結論している。

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イギリスで医師になった人は将来どこで働いているのか?

イギリスで育ち、イギリスのメディカルスクールを卒業し医師になった人は、短期的に見ても長期的に見ても常に8割以上が国営のNHSで働いていることが明らかにされた。男女差はほとんどなかった。一方、海外留学生の場合は、卒後2年は75%がイギリスにとどまるが、20年後には半分がイギリスを後にしていた。本調査は、オックスフォード大学公衆衛生部門UK Medical Careers Research GroupのMichael J Goldacre氏らが、NHSで働いているイギリスのメディカルスクール卒業生の割合を調べることを目的に行ったもので、BMJ誌2009年6月13日号(オンライン版2009年6月3日号)で発表された。1974~2002年の医学部卒業生3万超の現就職先を調査調査は郵送アンケートと就職雇用データを用いて行われた。対象は、1974~2002年の間にイギリス全国でメディカルスクールを卒業した3万2,430人。入学時、イギリス居住組だったか、海外からの留学組だったかに分け、卒業後2~27年の間のNHS就職状況が調べられた。イギリスで育ち医師になった人の8割は20年以上NHS下で働いているイギリス居住組だった医師でNHSで働いている人の割合は、卒後何年を経てもあまり大きく減ってはいなかった。卒後2年では、男女とも88%(男:6,807/7,754人、女:7,909/8,985人)、5年後は87%(7,483/8,646人)と86%(7,364/8,594人)、10年後は同率の86%(男:6,803/7,872人、女:5,407/6,321人)、15年後は85%(5,404/6,331人)と84%(3,206/3,820人)、20年後は82%(2,534/3,089人)と81%(1,132/1,395人)だった。一方、留学組は、2年後76%(776/1,020)、5年後72%(700/972)、10年後63%(448/717)、20年後は52%(128/248)だった。

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テルミサルタン+アムロジピンの併用治療が24時間にわたる血圧コントロールに有効

 テルミサルタン(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)とアムロジピン(カルシウム拮抗薬)の併用治療により、24時間にわたり持続的かつ確実な降圧効果が得られたことを示した試験の成績が、第19回欧州高血圧学会学術集会で発表された。試験成績は、2型糖尿病患者、肥満患者、高齢者、黒人、およびアムロジピン単剤では十分な血圧コントロールが得られない患者を含む、心血管イベントのリスクを抱える幅広いプロファイルの高血圧患者でテルミサルタンとアムロジピンの併用治療の忍容性が良好であることを示したという。独ベーリンガーインゲルハイム社が報告した。テルミサルタンとアムロジピンの併用治療を16の投与群に無作為に割り付け 試験は、テルミサルタンとアムロジピンの併用治療を、高血圧患者1461例を対象とした二重盲検試験で評価された。患者は、テルミサルタン0、20、40または80mgとアムロジピン0、2.5、5または10mgの組み合わせで構成される16の投与群に無作為に割り付けられ、8週間の投与を受けた。 血管イベントのリスクを抱える幅広いプロファイルの高血圧患者(2型糖尿病、肥満、高齢)で、テルミサルタン40~80mgとアムロジピン5~10mgの併用治療により、投薬間隔の最後の6時間(トラフの時間帯)および、心血管イベントのリスクが最も高まる早朝の時間帯を含む、24時間にわたる持続的な降圧効果を示し、アムロジピン10mg単剤と比べて末梢性浮腫発現率が低く(テルミサルタン40~80mgとアムロジピン5~10mgの併用:5.2%、アムロジピン10mg単剤:17.8%)忍容性は良好であったという。また、アムロジピン5~10mg単剤では十分な血圧コントロールが得られない患者に対して、有効な降圧と血圧コントロール(

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米国ニューロジェシックス社とのQutenzaの商業化に関するライセンス契約締結

アステラス製薬株式会社は23日、同社の欧州子会社アステラスファーマヨーロッパLtd.(本社:英国ステインズ、以下「アステラス ファーマ EU」)が、米国のバイオ医薬品会社ニューロジェシックス社(英名:NeurogesX, Inc.、本社:米国カリフォルニア州)と、6月19日(現地時間)に、同社の末梢神経因性疼痛治療剤「Qutenza(キューテンザ)」について、欧州および中東、アフリカ(以下「契約地域」)での商業化に関する独占的なライセンス契約を締結したと発表した。Qutenzaは、高濃度カプサイシンを主成分とする局所パッチ剤。単剤および他の疼痛治療剤との併用により、成人における非糖尿病性の末梢神経因性疼痛を適応症として、2009年5月に欧州委員会(European Commission)より承認を取得している。今回の契約により、アステラス ファーマ EUは契約地域におけるQutenzaの商業化、ならびに欧州市場における市販後の臨床試験を行う。アステラス ファーマ EUは契約締結時に、Qutenzaの商業化の権利取得の対価として30百万ユーロの一時金をニューロジェシックス社に支払い、また、Qutenza と同じ有効成分を用いて液剤での開発を進めている次世代の末梢神経因性疼痛治療剤NGX-1998のオプション権取得の対価として、5百万ユーロの一時金を支払うとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.astellas.com/jp/corporate/news/detail/qutenzatm.html

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エベロリムスが難治性または再発リンパ腫患者の腫瘍サイズを縮小

スイス・ノバルティス社は、エベロリムス(米国製品名:Afinitor錠)が、再発した非ホジキンリンパ腫およびホジキン病の患者の33%において、腫瘍サイズを著しく縮小させたことが新しいデータで示されたと発表した。試験の結果は、ドイツ・ベルリンで開かれた第14回欧州血液学会(14th annual European Hematology Association congress)で発表された。結果では、エベロリムスの投与を受けた再発非ホジキンリンパ腫およびホジキン病の患者の33%で、50%以上の腫瘍サイズの減少が見られたことが示され、この33%の全奏効率(ORR)は、完全または部分奏効として定義されているとのこと(95%信頼区間:26~41%)。全145名の患者の無増悪期間の中央値は4.3ヵ月(95% CI:3.6~5.9ヵ月)であり、効果の見られた48人の患者の奏効期間の中央値は6.8ヵ月(95% CI:5.4~11.0ヵ月)でした。うち19人の患者では、投与6ヵ月目でも疾患の増悪は見られなかったという。また、同社はリツキシマブと化学療法の併用による一次治療で完全寛解を達成した高悪性度DLBCLの患者を対象に、エベロリムス(開発コード:RAD001)による補助療法を検討する第III相試験であるPILLAR-2(PIvotaL Lymphoma triAls of RAD001)試験を開始した。この国際試験は、DLBCLの患者の無病生存期間を延長する上でのエベロリムスの可能性を評価するもの。患者の寛解期が長いほど、無病生存の可能性が高くなるという。 約半数の患者は初期治療で完全寛解に達した後に再発するが、そうした患者に対して承認されている治療法はなく、重大なアンメット・ニーズがあるとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.novartis.co.jp/news/2009/pr20090619_02.html

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2週間に1回の投与で効果が持続 持効性抗精神病剤「リスパダール コンスタ筋注用」発売

ヤンセンファーマ株式会社は23日、持効性抗精神病剤「リスパダール コンスタ筋注用」(一般名:リスペリドン持効性懸濁注射液、以下「リスパダール・コンスタ」)を同日に新発売したと発表した。同剤は今年4月に「リスパダール錠(一般名:リスペリドン)」の新投与経路医薬品として製造販売承認を取得し、今回、薬価基準収載を受けて発売に至ったもの。リスパダール・コンスタは、非定型抗精神病薬の持効性注射剤で、リスペリドンを、生体内分解性ポリマーを用いてマイクロスフェア(極小の球状製剤)とし、2週間に1回でん部筋肉内投与することで血漿中薬物濃度を持続させることが可能という。また、統合失調症の陽性症状、陰性症状を改善し、国内第III相臨床試験においてその効果は経口リスペリドンに劣らなかったとのこと。リスパダール・コンスタは、海外では2002年にドイツ、英国、2003年には米国で統合失調症を適応として承認され、2008年12月までに世界90以上の国と地域で承認されている。詳細はプレスリリースへhttp://www.janssen.co.jp/inforest/public/home/?paf_gear_id=2100029&paf_gm=content&paf_dm=full&vid=v11&cid=cnt58626

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ARB(テルミサルタン)と利尿薬の配合で降圧を可能に 「ミコンビ配合錠」発売

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社とアステラス製薬株式会社は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)のテルミサルタンとサイアザイド系利尿薬のヒドロクロロチアジド(HCTZ)の配合剤「ミコンビ配合錠」を23日に発売したと発表した。 高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)では、ARB単剤で降圧効果が不十分な場合は、ARBと少量の利尿薬との併用が推奨されている。作用機序の異なる両剤の併用により、相乗的な降圧効果とともに、血清カリウムに与える影響などを相殺することができると考えられているという。ミコンビ配合錠は、ARBテルミサルタンと少量利尿薬ヒドロクロロチアジド(HCTZ)12.5mgとの配合剤。1錠あたりテルミサルタン40mgを含有する「ミコンビ配合錠AP」と、1錠あたりテルミサルタン80mgを含有する「ミコンビ配合錠BP」の2種類の製剤が発売される。国内臨床試験において、「ミコンビ配合錠AP」は、治験終了時の収縮期血圧のベースラインからの血圧下降度が-23.3mmHgと極めて強力な降圧効果を示したとのこと。なお、同剤は、従来からのテルミサルタン製剤「ミカルディス錠」と同様に、日本ベーリンガーインゲルハイムが製造し、アステラス製薬が販売を行い、両社で共同販促(コ・プロモーション)する。詳細はプレスリリースへhttp://www.boehringer-ingelheim.co.jp/com/Home/Newscentre/pressrelease/news_detail.jsp?paramOid=3660(日本ベーリンガーインゲルハイム)http://www.astellas.com/jp/corporate/news/detail/arb.html(アステラス製薬)

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プロゲステロンは双胎妊娠女性の早産を予防しない

プロゲステロンの膣内投与は双胎妊娠女性における早産を予防しないことが、イギリスEdinburgh大学 生殖・発達科学部のJane E Norman氏らが実施した無作為化試験(STOPPIT)とメタ解析によって示された。双胎妊娠女性は自然早産のリスクが高いとされる。プロゲステロンには周産期死亡率の低減効果はなく、また新生児における有用な効果のエビデンスもないが、早産のリスクが高い単胎妊娠女性においてそのリスクの低減効果を有する可能性が示唆されており、双胎妊娠女性の早産予防効果にも期待が持たれているという。Lancet誌2009年6月13日号(オンライン版2009年6月11日号)掲載の報告。500人の双胎妊娠女性を対象とした二重盲検プラセボ対照無作為化試験STOPPIT(STudy Of Progesterone for the Prevention of Preterm Birth In Twins)の研究グループは、双胎妊娠女性におけるプロゲステロンの早産予防効果について検討する二重盲検プラセボ対照無作為化試験を行った。イギリスの双胎妊娠の管理を専門に行う9つのNHSの医療施設から500人の双胎妊娠女性が登録され、妊娠24週から10週間にわたりプロゲステロン・ゲル90mg/日を膣内投与する群(250人)あるいはプラセボ・ゲルを同様に投与する群(250人)に無作為に割り付けられた。試験従事者や参加者には治療の割り付けは知らされなかった。主要評価項目は妊娠34週以前の出産あるいは胎児の子宮内死とし、intention-to-treat解析を行った。さらに、双胎妊娠女性の早産(<妊娠34週)あるいは胎児子宮内死の予防におけるプロゲステロンの有効性を確立するために、既報および未発表のデータのメタ解析を実施した。エンドポイントの発生率に差はない、メタ解析で確認各群とも3人のフォローアップができず、それぞれ247人が解析の対象となった。妊娠34週以前の出産あるいは胎児子宮内死の割合は、プロゲステロン群が24.7%(61/247人)、プラセボ群が19.4%(48/247人)と、むしろプロゲステロン群で高い傾向が認められた(オッズ比:1.36、95%信頼区間:0.89~2.09、p=0.16)。有害事象の頻度には両群間に差は見られなかった。メタ解析により、プロゲステロンには双胎妊娠女性における早産の予防効果はないことが確認された(プール解析によるオッズ比:1.16、95%信頼区間:0.89~1.51)。著者は、「プロゲステロンの膣内投与は双胎妊娠女性における早産を予防しない」と結論した上で、「単胎妊娠と双胎妊娠では早産を引き起こす生物学的メカニズムに違いがある可能性があるため、プロゲステロンについてはさらなる検討が望まれる」としている。(菅野守:医学ライター)

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中国における最新の精神疾患有病率の実態が明らかに

2001~2005年の中国の18歳以上人口における精神疾患の有病率は17.5%で、受診率は5%に過ぎず、WHOの世界疾病負担の調査との間に実質的な乖離があることが、北京Hui Long Guan病院自殺予防研究訓練センターWHO共同研究部のMichael R Phillips氏らの検討で明らかとなった。中国などの中所得国では、健康障害の最も重大な原因は男女ともに神経精神病学的な病態であるが、精神疾患の有病率や治療法、関連障害に関する質の高い固有のデータがないことが、精神健康サービス拡充の努力の妨げとなってきたという。Lancet誌2009年6月13日号掲載の報告。約6万人を抽出、1万6,577人をSCID-Iで診断研究グループは、2001~2005年に中国の4つの省で実施された一連の疫学研究に基づき中国における精神疾患の現況について解析した。多段層化無作為抽出法(multistage stratified random sampling method)を用いて1次サンプル地域(都市部96地区、地方267地区)を決定し、18歳以上の1億1,300万人が抽出された。これには中国の成人の12%が含まれる。サンプル地区において単純無作為選択法(simple random selection method)で抽出された6万3千4人が、精神健康調査票(General Health Questionnaire; GHQ)によるスクリーニングを受けた。選ばれた1万6,577人が、精神科医によってDSM-IV 1軸障害の構造化臨床面接法(Structured Clinical Interview for Diagnostic and Statistical Manual (DSM)-IV axis I disorders; SCID-I)の中国版による診断を受けた。その国固有の詳細な精神疾患の状況分析が必要過去1ヵ月における精神疾患の補正後有病率は17.5%(95%信頼区間:16.6~18.5%)であった。気分障害が6.1%(5.7~6.6%)、不安障害が5.6%(5.0~6.3%)、薬物濫用障害が5.9%(5.3~6.5%)、精神病性障害が1.0%(0.8~1.1%)に見られた。気分障害と不安障害の有病率は男性よりも女性で高く、40歳未満よりも40歳以上の年齢で高かった。アルコール使用障害の有病率は男性が女性の48倍も高かった。抑うつ障害やアルコール依存症は都市部よりも地方で多い傾向が見られた。診断が可能であった精神病患者のうち、24%が当該疾患による中等度~重度の身体障害を有していた。専門的な支援を求めたことがあるのは8%、精神科専門医を受診したことがあるのは5%であった。著者は、「今回の結果と、WHOの世界疾病負担(global burden of disease)の解析で推算された中国における精神疾患の有病率、身体障害率、治療を受けている患者の割合には実質的な乖離が見られた」と結論し、「低~中所得国では、精神健康サービスの拡充を図る前に、その国固有の詳細な精神疾患の状況分析を行う必要性に留意すべき」としている。(菅野守:医学ライター)

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加齢による尿の悩みを改善する漢方薬「ベルアベトン」発売

クラシエ薬品株式会社は22日、加齢による衰えから生じる頻尿、軽い尿漏れ、排尿困難などの症状を改善する漢方薬「ベルアベトン」を7月7日より発売すると発表した。同商品は「腎」の働きを補い、加齢による衰えから生じる頻尿、軽い尿漏れ、排尿困難などの症状を改善する漢方製剤「八味地黄丸」からなるもの。8種類の生薬の働きで身体を温め、水分代謝や血液の流れを良くすることで、頻尿や軽い尿漏れなどの症状に効果を現すという。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.kracie.co.jp/image/newsimage/image_f/358/090622_bell_abeton.pdf

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冠動脈疾患の合併がある2型糖尿病患者の治療戦略:BARI 2D

最適な治療法が確立されていない、冠動脈疾患の合併がある2型糖尿病患者に対する治療戦略について、複数あるいずれの治療戦略をとっても、転帰(死亡率、主要心血管イベント発生率)に有意差がないことが明らかになった。2型糖尿病と冠動脈疾患の合併患者の治療戦略を検証する「BARI 2D」試験からの報告で、米国メイヨークリニックのRobert L. Frye氏らが、NEJM誌2009年6月11号(オンライン版2009年6月7日号)で発表した。PCIまたはCABGを受けた患者2,368例を2×2群に無作為化し追跡BARI 2D(Bypass Angioplasty Revascularization Investigation 2 Diabetes)は、6ヵ国49医療機関で登録され、実行された無作為化試験。無作為化は、経皮的冠動脈施行術(PCI)または冠動脈バイパス移植術(CABG)のいずれかを受けた患者2,368例で行われた。それぞれを、「即時血行再建術+強化薬物療法併用療法」群(血行再建術群)もしくは「強化薬物療法単独」群(薬物療法群)のいずれかとなるように割り付け、さらに各群を「インスリン抵抗性改善薬療法」群もしくは「インスリン療法」群のいずれかとなるように割り付けられ追跡された。主要エンドポイントは、死亡率と、死亡・心筋梗塞・脳卒中(主要心血管イベント)の複合とした。5年時点の、生存率、無再発率とも有意差なし5年時点における生存率は、血行再建術群(88.3%)と薬物療法群(87.8%)で有意差はなく(P=0.97)、また、インスリン抵抗性改善薬療法群(88.2%)とインスリン療法群(87.9%)でも有意差はなかった(P=0.89)。また、主要心血管イベントが再発しなかった割合についても群間で有意差はなかった(77.2%と75.9%:P=0.70、77.7%と75.4%:P=0.13)。無作為化PCI群とCABG群別で見ると、PCI群では、血行再建術群と薬物療法群との主要エンドポイントに有意差は見られなかったが、CABG群で主要疾患イベントについて、薬物療法群30.5%、血行再建術群22.4%で、血行再建術のほうが有意に低かった。有害事象については総じて群間で同等だったが、重篤な低血糖が、インスリン抵抗性改善薬療法群(5.9%)よりインスリン療法群(9.2%)で頻度が高かった(P=0.003)。(武藤まき:医療ライター)

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メトクロプラミドの妊娠第1期服用は安全

メトクロプラミド(商品名:プリンペランほか)は妊婦の制吐薬の第一選択薬として用いられているが、安全性についは十分に検証されていなかった。イスラエルのベングリオン大学疫学/ヘルスサービス・サイエンス部門のIlan Matok氏らは、イスラエル南部で10年間に出生した約11万強の乳児のデータを調査。母親が妊娠初期に同剤を服用(1日30mg、平均7.2±5.4日)していた約3,500児(4.2%)について奇形発生などを調べたが、メトクロプラミド曝露による関連は見られず、「安全に対する保証が与えられた」と報告した。NEJM誌2009年6月11日号より。妊娠13週までに母親が服用していた胎児の転帰を調査メトクロプラミドの安全性調査は、イスラエル南部に居住し、Clalit Health Servicesに加入する全女性を対象とした。同サービスのコンピュータ記録から、母親と乳児に関する入院記録、妊娠第1期にメトクロプラミドを服用した記録を取り出し、妊娠中の同剤服用と胎児の有害転帰との関連について調べられた。期間は、1998年1月1日~2007年3月31日の間。関連評価は、出産経験・年齢、民族、糖尿病有無、喫煙有無、周産期発熱(38℃以上)の因子で補正し行われた。調査期間中の単胎出産児は11万3,612児、Clalit Health Services加入女性の出産児は8万1,703児(71.9%)だった。そのうち3,458児(4.2%)の母親が、妊娠第1期(13週まで)にメトクロプラミドを服用していた。曝露群の胎児に、奇形、低出生、早期産、周産期死亡の有意なリスク増加見られず胎児のメトクロプラミド曝露群 vs. 非曝露群は、主要な先天性奇形は5.3% vs. 4.9%でオッズ比は1.04、低出生体重(2,500g未満)は8.5% vs.8.3%、1.01、早期産(37週未満)は6.3% vs. 5.9%、1.15、周産期死亡は1.5% vs. 2.2%、0.87で、有意なリスク増加は見られなかった。治療的流産が行われた例を加えても、これら解析結果はほぼ変化しなかった。(武藤まき:医療ライター)

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HER2陽性乳がんに対する初の経口分子標的薬「タイケルブ」発売

グラクソ・スミスクライン株式会社は19日、「HER2過剰発現が確認された手術不能又は再発乳」を効能・効果とした抗悪性腫瘍剤「タイケルブ 錠250mg」(一般名:ラパチニブトシル酸塩水和物)が薬価収載されたことを受け、同日に販売を開始した。タイケルブの適応症は、がん細胞にHER2が過剰に発現しているHER2陽性の乳がんで、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤、タキサン系抗悪性腫瘍剤及びトラスツズマブ(遺伝子組換え)による化学療法後の増悪もしくは再発の患者に対するカペシタビンとの併用療法。乳がん治療領域で初めての経口分子標的薬となる。タイケルブは、同社で開発された新規のチロシンキナーゼ阻害薬。細胞増殖促進のシグナル伝達を活性化するHER(ErbB受容体)ファミリーのなかのEGFR(ErbB1)とHER2(ErbB2)の2種類の受容体型チロシンキナーゼに対して、細胞内において選択的かつ可逆的な阻害作用を示し、腫瘍細胞の増殖を抑制する。タイケルブは2009年3月時点で、HER2過剰発現を示す進行性又は転移性乳がんの効能・効果にて74の国・地域で承認されている。詳細はプレスリリースへhttp://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2009_01/P1000557.html

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1日1回投与の鼻噴霧用ステロイド薬「アラミスト」発売

グラクソ・スミスクライン株式会社は19日、定量噴霧式アレルギー性鼻炎治療剤「アラミスト点鼻液27.5μg56噴霧用」(一般名:フルチカゾンフランカルボン酸エステル)が薬価収載されたことを受け、同日に販売を開始した。アラミストは、鼻噴霧用ステロイド薬としては効果の発現が早く、優れた症状改善効果が長時間持続することを特徴としており、1日1回の使用で、アレルギー性鼻炎の3大症状であるくしゃみ・鼻汁・鼻づまりに対する改善効果が使用1日目から得られることが確認されているという。また同剤は、鼻症状の改善に加えて、アレルギー性鼻炎に随伴する眼症状(眼のかゆみ、流涙、眼の赤み)に対しても海外臨床試験で改善効果が確認されているとのこと。同剤は2007年4月に米国で承認されて以来、世界66ヵ国で承認されている(2009年5月末日現在)。詳細はプレスリリースへhttp://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2009_01/P1000558.html

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27週未満の早産児、91%がNICUで受療、1年生存率7割:スウェーデン

過去5年間に生まれた周産期27週未満の早産児について調べたところ、生児出生の場合の生後1年後生存率が7割に上ることがわかった。そのうち45%は、主な新生児疾患が見られなかったという。これはスウェーデンLund大学のKarel Marsal氏らが行った研究、Extremely Preterm Infants in Sweden Study(EXPRESS)からの報告で、同試験は、2004~2007年に周産期27週未満に生まれた早産児1,000児超の、短期・長期アウトカムの評価を目的に行われた。今回の結果は、JAMA誌2009年6月3日号で発表された。早産児のうち91%が、NICUで受療同試験では、2004~2007年に、周産期22~26週で生まれた早産児、1,011児について追跡した。周産期27週未満の早産発生率は、3.3/1,000児だった。早産児のうち91%が、新生児集中治療室(NICU)で治療を受け、1年後の生存率は70%に上った(95%信頼区間:67~73)。死産は、追跡対象のうち304児だった。死産も含めた早産児全体の死亡率は、45%、死産はそのうち30%を占める。周産期別では、22週で生まれた場合の死亡率は93%だったが、26週では24%にとどまっていた。1年生存率は22週早産から23週早産で大幅増カプラン-マイヤー法による1年生存率の予測値は、周産期22週早産が9.8%(95%信頼区間:4~23)だったが、23週早産では53%(44~63)に上がり、24週で67%(59~75)、25週で82%(76~87)、26週では85%(81~90)だった。新生児死亡率の低下に関連していたのは、出生前の子宮収縮抑制治療(オッズ比:0.43)や、ステロイド治療(0.44)、出生後2時間以内のサーファクタント治療(0.47)、より設備の整ったレベル3の病院での出産(0.49)となっていた。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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心臓CT検査、放射線被曝量減少プロトコル導入で被曝量およそ半減

心臓CT血管造影(CCTA)を行う際、放射線被曝量を減らす目的で作られたプロトコルに従うことで、画質は保ちながら、被曝量をおよそ半分に減らすことができることがわかった。これは、米国William Beaumont病院のGilbert L. Raff氏らが、CCTAを行った約5,000人を対象に行った対照試験で明らかにしたもので、JAMA誌2009年6月10日号で発表した。β遮断薬の使用などを含む、被曝量減少プロトコル作成Raff氏らは、米国ミシガン州のCCTAに関する品質向上を目的とした組織Advanced Cardiovascular Imaging Consortium(ACIC)に所属する。今回、同組織で作成した、CCTAの画質を保ちながら放射線被曝量を減らすためのプロトコル「Best-Practice Model」の有効性を確認するため試験を行った。同プロトコルには、心拍数やその可変性をコントロールするための、β遮断薬の効果的な使用などが含まれている。試験は、2007~2008年にかけて15ヵ所の医療機関で行われた。CCTAに関して、途中からプロトコルを導入し、導入前後の被曝量などを比較した。被爆に関するデータが得られたのは、併せて4,862件だった。開始当初2ヵ月間は従来どおりの方法でCCTAを実施(対照期間、被験者数620人)。続く8ヵ月間は、ACICスタッフが現場に立ち合ったり、現場スタッフとのミーティングなどを行うなどして、プロトコルを用いたCCTAを実施した(介入期間、3,407人)。さらにその後2ヵ月間、現場スタッフのみでプロトコルを取り入れたCCTAを行った(追跡期間、835人)。放射線被曝量は半減、画質は同等その結果、放射線被曝の線積分線量の予測値は、対照期間が1,493mGy×cm(四分位範囲:855~1,823)だったのに対し、追跡期間では697mGy×cm(407~1,163)と、53.3%減少していた(p

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あすか製薬 ワイスから産婦人科向け医薬品など5製品承継

あすか製薬株式会社は18日、ワイス株式会社が製造販売、武田薬品工業株式会社が販売している産婦人科向け医薬品などの5製品の譲渡を受けることになったと発表した。当該製品は、7月1日から製品の供給と医薬情報活動を継続していくとのこと。譲り受ける製品は以下の通り。1.経口避妊剤「トライディオール21錠、トライディオール28錠」2. 黄体・卵胞ホルモン配合剤「プラノバール配合錠」3. 非ステロイド性鎮痛・抗炎症剤「オステラック錠100、オステラック錠200」4. 睡眠導入剤「ロラメット錠1.0」5. アントラキノン系抗悪性腫瘍剤「ノバントロン注10mg、ノバントロン注20mg」詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.aska-pharma.co.jp/news/pdf/news20090618.pdf

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精密検査に関する情報も掲載 乳がん検診情報サイト オープン

ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社メディカル カンパニーは18日、乳がんの検診から確定診断に至るまでの精密検査に関する情報サイト「乳がん検診info(http://www.nyugan-kenshin.jp)」を、22日より開設すると発表した。本サイトでは、「マンモトーム生検(乳腺腫瘍画像ガイド下吸引術)」などの「乳がん精密検査」や乳がんに関する様々な疑問や悩みについて、チャートやイラストを用いて解説。また、保健師・助産師・看護師が健康相談を行う「ウーマンズヘルス・パートナー コールセンター」と提携し、コールセンターに寄せられた「よくある質問」の紹介のほか、乳がん検診や精密検査、マンモトーム生検などについて、専門スタッフが電話にて健康相談を行うとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.jnj.co.jp/group/press/2009/0618/index.html

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