メトクロプラミドの妊娠第1期服用は安全

提供元:ケアネット

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公開日:2009/06/24

 



メトクロプラミド(商品名:プリンペランほか)は妊婦の制吐薬の第一選択薬として用いられているが、安全性についは十分に検証されていなかった。イスラエルのベングリオン大学疫学/ヘルスサービス・サイエンス部門のIlan Matok氏らは、イスラエル南部で10年間に出生した約11万強の乳児のデータを調査。母親が妊娠初期に同剤を服用(1日30mg、平均7.2±5.4日)していた約3,500児(4.2%)について奇形発生などを調べたが、メトクロプラミド曝露による関連は見られず、「安全に対する保証が与えられた」と報告した。NEJM誌2009年6月11日号より。

妊娠13週までに母親が服用していた胎児の転帰を調査




メトクロプラミドの安全性調査は、イスラエル南部に居住し、Clalit Health Servicesに加入する全女性を対象とした。同サービスのコンピュータ記録から、母親と乳児に関する入院記録、妊娠第1期にメトクロプラミドを服用した記録を取り出し、妊娠中の同剤服用と胎児の有害転帰との関連について調べられた。期間は、1998年1月1日~2007年3月31日の間。関連評価は、出産経験・年齢、民族、糖尿病有無、喫煙有無、周産期発熱(38℃以上)の因子で補正し行われた。

調査期間中の単胎出産児は11万3,612児、Clalit Health Services加入女性の出産児は8万1,703児(71.9%)だった。そのうち3,458児(4.2%)の母親が、妊娠第1期(13週まで)にメトクロプラミドを服用していた。

曝露群の胎児に、奇形、低出生、早期産、周産期死亡の有意なリスク増加見られず




胎児のメトクロプラミド曝露群 vs. 非曝露群は、主要な先天性奇形は5.3% vs. 4.9%でオッズ比は1.04、低出生体重(2,500g未満)は8.5% vs.8.3%、1.01、早期産(37週未満)は6.3% vs. 5.9%、1.15、周産期死亡は1.5% vs. 2.2%、0.87で、有意なリスク増加は見られなかった。

治療的流産が行われた例を加えても、これら解析結果はほぼ変化しなかった。

(武藤まき:医療ライター)