HER2陽性乳がんに対する初の経口分子標的薬「タイケルブ」発売

提供元:ケアネット

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公開日:2009/06/23

 



グラクソ・スミスクライン株式会社は19日、「HER2過剰発現が確認された手術不能又は再発乳癌」を効能・効果とした抗悪性腫瘍剤「タイケルブ 錠250mg」(一般名:ラパチニブトシル酸塩水和物)が薬価収載されたことを受け、同日に販売を開始した。

タイケルブの適応症は、がん細胞にHER2が過剰に発現しているHER2陽性の乳がんで、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤、タキサン系抗悪性腫瘍剤及びトラスツズマブ(遺伝子組換え)による化学療法後の増悪もしくは再発の患者に対するカペシタビンとの併用療法。乳がん治療領域で初めての経口分子標的薬となる。

タイケルブは、同社で開発された新規のチロシンキナーゼ阻害薬。細胞増殖促進のシグナル伝達を活性化するHER(ErbB受容体)ファミリーのなかのEGFR(ErbB1)とHER2(ErbB2)の2種類の受容体型チロシンキナーゼに対して、細胞内において選択的かつ可逆的な阻害作用を示し、腫瘍細胞の増殖を抑制する。タイケルブは2009年3月時点で、HER2過剰発現を示す進行性又は転移性乳がんの効能・効果にて74の国・地域で承認されている。

詳細はプレスリリースへ
http://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2009_01/P1000557.html