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京都で国際的な糖尿病学会が開催、11月24日~

 5日、第9回国際糖尿病連合西太平洋地区会議(会長:清野 裕 氏)と第4回アジア糖尿病学会学術集会(会長:堀田 饒 氏)は、2012年11月24日~27日の4日間、国立京都国際会館にて合同で学術集会を開催することを発表した。この日、演題には学会長である清野氏、堀田氏ほか、事務局長の稲垣 暢也 氏、副会長の門脇 孝 氏、立川 倶子 氏、司会は田嶼 尚子 氏と錚々たる顔ぶれ。 西太平洋地区は人口が集中する地域であり、糖尿病有病者数は米国を凌ぎ、短期間で著しく増加した地域である。また、これらの地域では欧米人に比べインスリン分泌能が低く、著明な肥満に至るまでに糖尿病を発症するという人種的な特性を有することが広く知られている。これまでは欧米諸国にて白人を多く含んだ対象を中心に臨床試験が行われてきたが、今後、世界的な糖尿病治療戦略を考えていく上で、アジアでの糖尿病治療を視野に入れていかなければならない時代となる。 一方、アジア、西太平洋地区と言っても、日本、中国、韓国、インド、東南アジア諸国、オーストラリアと人種も生活習慣も多様であり、インスリン分泌能も同じアジア人でも異なる。このような状況下、アジア人における糖尿病の病態分析、治療成績の集積および情報発信は今後の糖尿病戦略を考えていく上で、その重要性は高まってきている。 今回の合同学会は「西太平洋地区における糖尿病の多様性の探求;科学的根拠に基づく糖尿病の教育とケア」をテーマとして掲げた。国際糖尿病連合西太平洋地区会議は第1回会議が1987年東京で開催されて以来、日本での開催は25年ぶりとなる。アジア糖尿病学会学術集会は2010年の岡山での開催以来となる。 招聘演者は国外218名を含む328名。シンポジウムは44セッション、227演題、ワークショップは2セッション、13演題、一般演題は38ヵ国から829演題に及ぶ。26日(月)にはノーベル医学生理学賞を受賞した山中 伸弥 氏のスペシャル・レクチャーも予定されている。 11月14日は世界糖尿病デーと、わが国でも東京タワーなどブルーライトアップされるが、14日だけでなく、学会会期中は清水寺、東寺、二条城、京都タワー、京都府庁旧本館がブルーライトアップされるとのことで、こちらも見逃せない。

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大腸がん患者のアスピリン常用、PIK3CA変異型と野生型では効果が異なる

 大腸がん診断後のアスピリンの常用は、臨床転帰を改善することが示されていたが、その効果は、PIK3CA(ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸 3-キナーゼ触媒サブユニット α ポリペプチド遺伝子)変異型の有無で異なることが明らかにされた。米国・ハーバードメディカルスクールのXiaoyun Liao氏らによる報告で、アスピリン作用メカニズムの実験的エビデンスから、PIK3CA変異型とPIK3CA野生型の大腸がんでアスピリンの効果は異なるのではないかと仮説を立て検証した結果、両者の生存改善が異なることが示された。NEJM誌2012年10月25日号掲載より。看護師健康調査などから1,000人弱を調査 研究グループは、看護師健康調査(Nurses’ Health Study)と医療従事者の追跡調査(Health Professionals Follow-up Study)のデータから、大腸がんの診断を受け、アスピリン使用とPIK3CA変異の有無に関する記録のある964例について調査を行った。Cox比例ハザードモデルを用いて、死亡に関する多変量ハザード比を求め検討した。  被験者の平均年齢は68.0歳、男性は44%だった。PIK3CA変異型大腸がん患者、大腸がん死亡リスクは0.18倍、全死亡リスクは0.54倍に 結果、PIK3CA変異のある大腸がん患者では、診断後のアスピリン常用は、より良好な大腸がん特異的生存(がん関連多変量ハザード比:0.18、95%信頼区間:0.06~0.61、p

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抗精神病薬の効果をどのタイミングで見極めるべきか?

 統合失調症治療では、初期の治療が長期予後に影響を与える。しかし、抗精神病薬の初期治療に対する反応の違いから、その後の症状変化を予測できるかは明らかになっていない。Levine氏らは統合失調症患者の最近のエピソードの治療に対し、投与された抗精神病薬が反応するまでの期間とその後の経過(18ヵ月間の症状変化)との関連を検討した。Schizophr Res誌2012年10月号の報告。 最近のエピソードを有する統合失調症患者263例を対象とした二重盲検無作為化試験。抗精神病薬投与4週時にPANSSトータルスコア20%改善達成に基づいて、患者をnon群(非反応)、early群(2週間以内に反応)、delayed群(3~4週間で反応)の3群に分け、比較した。群および時間、群-時間の交互作用からPANSSスコア変化を予測するため、混合モデルを用いた。主な結果は以下のとおり。・PANSSトータルスコアを分析した結果、群および時間、群-時間の交互作用に対する有意な影響が認められた(p

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【速報!AHA2012】CETP阻害薬によるHDL-C増加、今度は有用性を示せたか?:dal-OUTCOMES

 4日のLate Breaking Clinical Trialsセッションでは、本年6月に中止が公表された大規模試験 "dal-OUTCOMES" の結果が報告された。急性冠症候群(ACS)既往例において、ダルセトラピブは、HDLコレステロール(HDL-C)を著明に増加させながら、心血管系イベント抑制作用はプラセボと同等だった。VAメディカルセンター(米国)のGregory G Schwartz氏が報告した。先行していたCETP阻害薬トルセトラピブがILLUMINATE試験にて、プラセボに比べ総死亡と心血管系イベントを有意に増加させていたのとは、若干異なるようだ。  dal-OUTCOMESの対象は、ACS既往のある15,871例である。「LDLコレステロール(LDL-C)≧100mg/dL」と「トリグリセライド≧400mg/dL」は除外されたが、HDL-Cに基準は設けられていない。その結果、試験開始時のLDL-C値は76mg/dL、HDL-Cは42mg/dLだった。ACS後に対する標準治療は充分に行われており、スタチン(97%)、アスピリン(97%)、抗血小板薬(89%)、レニン・アンジオテンシン系抑制薬(79%)を多くの患者が服用していた。 これら15,871例は、ダルセトラピブ群とプラセボ群に無作為化され、二重盲検法で追跡された。  試験開始後の血清脂質の変化を見ると、ダルセトラピブ群ではHDL-Cがプラセボ群に比べおよそ15mg/dL、高値となっていた。LDL-C値は両群間に差を認めなかった。 このようにHDL-Cが著明に増加したにもかかわらず。ダルセトラピブ群の心血管系イベント(冠動脈死、非致死性心筋梗塞、虚血性脳卒中、不安定狭心症による入院、心停止)発生リスクはプラセボ群と同等だった(ハザード比:1.04、95%信頼区間:0.93~1.16, P=0.52)。  ダルセトラピブ群でイベントが減少しなかった理由の一つとしてSchwartz氏は、すくなくとも本試験の対象患者(充分に治療されている)では、低HDL-Cがもはやリスクではない可能性を指摘した。プラセボ群において、試験開始時のHDL-Cの高低にかかわらず、その後のイベント発生リスクがほぼ同等だったためだ。 また同氏は、ダルセトラピブ群で若干の収縮期血圧高値(0.6mmHg)と高感度C反応タンパク(hs-CRP)の軽度上昇(0.2mg/L)があった点にも触れ、これらによりHDL-C増加による有用性が相殺された可能性も指摘した。 しかし指定討論者のAlan Tall氏(コロンビア大学:米国)は、この程度の変動は臨床的に大きな意味を持たないと述べ、本試験がネガティブに終わった理由として、「CETP阻害薬で増えるHDLはコレステロール逆転送機能が障害されている」可能性と「ダルセトラピブのHLD-C増加が充分でなかった可能性」を指摘した。後者は、CETP阻害作用がより強力な薬剤ならば、別の結果になり得る可能性を示唆する。 CETP阻害薬の心血管系イベント抑制作用は現在、大規模試験REVEAL(アナセトラピブ)とACCELERATE(エヴァセトラピブ)が患者登録中である。前者は'17年、後者は'15年の終了を予定しており、結果が待たれる。取材協力:宇津貴史(医学レポーター)「他の演題はこちら」

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【速報!AHA2012】同時複数箇所焼灼カテーテルを用いた腎動脈アブレーションの安全性:降圧効果は?:EnligHTN 1

 近年、Symplicityカテーテルを用いた腎動脈アブレーションの、薬物治療抵抗性高血圧に対する著明な降圧作用が報告されている。今回、EnligHTNカテーテルを用いても、同様の有用性を期待できることが明らかになった。パイロットスタディ "EnligHTN I" の結果として、4日のClinical Science: Special RepoertsセッションにてVAメディカルセンター(米国)のVasilious Papademetriou氏が報告した。  EnligHTNカテーテルは血管内で拡張し、血管壁の異なる4カ所を同時にアブレーションできる。このため、Symplicityカテーテルならばプルバックしながら周回性に4回行うアブレーションを、一度で施行できる。また4つのアブレーション部位は位置関係が常に同じとなるので、アブレーションをより正確な位置で行いうるなどの利点があるという。 今回、Papademetriou氏らは、このEnligHTNカテーテルによる腎動脈アブレーションの安全性と降圧作用を、薬物治療抵抗性高血圧で検討した。「薬物治療抵抗性」の定義は、利尿薬併用にもかかわらず、「診療所収縮期高血圧(SBP)≧160mmHg」である。 46例が登録された。診療所血圧は、平均4.1剤の降圧薬服用にもかかわらず176/96mmHgだった。心拍数は71拍/分。また30%に睡眠時無呼吸を認めた。  まず安全性だが、腎動脈アブレーション後6か月間に大きな問題は認めなかった。すなわち周術期に事故はなく、アブレーションに由来する腎動脈狭窄も認めなかった。1例が入院を有する低血圧を来したものの、降圧薬の調節で解決した。腎機能も、糸球体濾過率(eGFR)半減、血清クレアチニン2倍化、末期腎不全移行は認めなかった。ただし有意ではないが、経時的にeGFRは低下、血清クレアチニンは増加していた。  降圧作用については、アブレーション前に176/96mmHgだった診療所血圧から、1か月後には28/10mmHgの有意な低下を認め、3か月後27/10mmHg、6か月後にも26/10mmHgと降圧作用は維持された。一方、24時間平均血圧の低下幅は、1か月後、3か月後とも10/5mmHg、6か月後10/6mmHgと、診療所血圧に比べ降圧幅が小さい傾向にあった。夜間血圧の降圧幅は示されなかった。 指定討論者のRobert Carey氏(バージニア大学:米国)はこの結果を、先行する一連のSimplicity試験とおおむね同じと評し、最終的には臨床転機を評価せねばならないと述べた。取材協力:宇津貴史(医学レポーター)「他の演題はこちら」

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アンチエイジングHGH療法を利用した50歳夫婦がともにメラノーマを発症

 Handler MZ氏らは、ヒト成長ホルモン(HGH)療法を利用した夫婦がともに使用開始3ヵ月後にメラノーマを発症した例を報告した。これまでにHGHあるいはインスリン様成長因子-1(IGF-1)が、種々のがんの悪性転化や進行を担うことは示されている。また、HGHはメラノーマの病因に結びついていることでも知られ、良性、悪性を問わずメラニン細胞の臨床的増殖を手助けする効果が示唆されている。著者は、「それにもかかわらず、HGH療法を追跡しメラノーマのリスク増大を示した決定的な研究は行われていない。一方で、HGHとその他ホルモン剤の併用あるいは照射を受けた後で、メラノーマを発症した症例報告が現にある」と述べ、「外因性HGHの真のリスクが判定されるまで、その使用のサーベイを強化すべきである」と結んでいる。Arch Dermatol誌2012年10月1日号の掲載報告。アンチエイジング法として外因性HGHの使用が増大 HGHを使用し、ともにメラノーマが診断された夫婦の例を報告した。 主な結果は以下のとおり。・患者は新規の黒色調丘疹を有した49歳白人男性で、メラノーマと診断された。・彼は診断前3ヵ月間、HGHを利用していたことを報告した。・彼の妻(51歳白人女性)も3ヵ月間、外因性HGHを使用しており、2週間前にメラノーマ発症の診断を受けていた。・短期間にメラノーマを発症した非血縁の2人を結びつけることとして、共通の環境要因(HGHあるいはその他の共有曝露)が関与していると仮定するのは妥当なことである。・アンチエイジング法として外因性HGHの使用が増大しているため、このホルモンの成長促進効果を認識することは重要である。・外因性HGHの真のリスクを判定したデータが入手できるまで、そのアンチエイジング剤としての使用についてサーベイを強化する価値がある。

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統合失調症の遂行機能改善に有望!グルタミン酸を介した「L-カルノシン」

 統合失調症における遂行機能障害を改善するグルタミン酸を介した補助的治療として、抗酸化・抗糖化剤L-カルノシンは検討に値する可能性があることが明らかになった。米国・ピッツバーグ大学医学校のChengappa氏らが予備的な無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果を報告した。Schizophr Res誌オンライン版2012年10月22日号の報告。グルタミン酸作動性の機能障害をターゲットとすることは、統合失調症の認知障害を改善する契機となりうる。よって、グルタミン酸作動性シナプスで不十分な抗酸化防御をターゲットとすることは、ひとつの治療アプローチとなる。NMDA拮抗薬は、動物およびヒトを対象とした試験で遂行・認知機能の統制を悪化させることが示されたが、抗酸化・抗糖化機能を有するL-カルノシンには遂行および認知機能を改善する可能性があると仮定し検討を行った。 症状が安定している統合失調症75例の成人を対象とした。二重盲検法にて、補助的療法としてL-カルノシン(2g/日)を投与する群とプラセボ群に無作為化し、3ヵ月間治療した。認知機能(遂行機能障害、記憶、注意、運動速度)について、ベースラインと4、12週時点でcomputerized batteryにて評価を行った。さらに、精神病理学評価と安全性についても評価した。主な結果は以下のとおり。・L-カルノシン投与群はプラセボ群と比較して、セットシフティング(状況の変化に直面した際の柔軟さの指標)の実行速度が有意に速かった。・反転反応の時間および誤認は、両群間で有意な差は認められなかった。・戦略的なターゲット検出試験において、L-カルノシン投与群はプラセボ群と比較して、有意な有効性の改善を示し、誤反応(perseverative errors)はほとんどみられなかった。・その他の認知機能検査で、両群間に有意な差はみられなかった。・精神病理学的評価スコアは、安定したままであった。・有害事象の報告は、L-カルノシン投与群(30%)が、プラセボ群(14%)より多かった。ラボ指標では忍容性の範囲内であった。関連医療ニュース ・統合失調症患者の認知機能や副作用に影響を及ぼす?「遊離トリヨードサイロニン」 ・双極Ⅰ型障害患者の症状発症に関連する“キヌレン酸” ・【学会レポート】2012日本臨床精神神経薬理学会・日本精神神経薬理学会合同年会

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【速報!AHA2012】心筋梗塞後慢性期に対するキレート療法、有用性を確立するには至らず

 米国では、理由は不明だが、冠動脈疾患に対するキレート療法の施行数が増加しているという。しかしながら、その有用性は確認されていない。驚いたことに、有用性を示唆する機序さえ未確定だという。そのため、心筋梗塞後慢性期を対象とする無作為化試験TACT(Trial to Assess Chelation Therapy)が、NIH(国立衛生研究所)の出資により行われた。その結果、有意差はついたものの、キレート療法がプラセボに勝る有用性を確立するには至らなかったようだ。3日のLate Breaking Clinical Trialsセッションにて、マウントサイナイ・メディカルセンター(米国)のGervasio A. Lamasが報告した。 TACTの対象は、心筋梗塞発症後6ヶ月以上経過した、50歳以上の1,708例である。およそ4分の3は、β遮断薬など心筋梗塞後に対する標準的薬物治療を受けていた。これらはキレート療法群(839例)とプラセボ群(869例)に無作為化され、二重盲検法で追跡された。キレート療法にはEDTA(エチレンジアミン四酢酸)とアスコルビン酸を中心に10剤を用いるレジメンが用いられた。  その結果、一次評価項目である「死亡、心筋梗塞、脳卒中、冠血行再建術、狭心症による入院」はキレート療法群で相対的に18%の有意な減少が認められた(ハザード比:0.82、95%信頼区間:0.69~0.99)。加えて、上記イベントを個別に検討しても、一様にキレート療法群で減少傾向を示した。  試験中止につながる有害事象の発現は、両群で同等だった。  このような成績にもかかわらずLama氏は、この有用性を確認する別の研究が必要だと主張した。と言うのも、キレート療法群におけるイベントリスク・ハザード比の、95%信頼区間上限は0.99と「1」に近いうえ、本試験では17%が無作為化後に同意を撤回し試験から脱落している。これら17%が残っていた場合に有意差となる保証はない。 また、キレート療法群における一次評価項目減少数の半分弱を「冠血行再建術施行」が占めていた。二重盲検試験とは言え「主観的」な評価項目に結果が大きな影響を受けている点に、Lama氏は問題を感じたようだ。なお、「冠血行再建術施行」は「狭心症による入院」と並び、後から加えられた評価項目である。当初の一次評価項目は、「死亡、心筋梗塞、脳卒中、心不全入院」だった(心不全データは、今回報告されなかった)。  指定討論者であるアルバート大学(カナダ)のPaul W. Armstrong氏も、本試験は虚血性心疾患に対するキレート療法の有用性を確認したものではないと強調した。根拠として同氏は、まず、キレート療法により著明なイベント減少が認められたのは、全体の30%を占める糖尿病例のみだと指摘。非糖尿病例では、キレート療法群とプラセボ群の一次評価項目発生率に全く差はない。同氏はまた記者会見にて、キレート療法の有用性を評価するには、「腎毒性」に関するデータを見る必要があるとも述べた。取材協力:宇津貴史(医学レポーター)「他の演題はこちら」

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倫敦通信(第2回)~医療と護身術

星槎大学客員研究員インペリアルカレッジ・ロンドン公衆衛生大学院客員研究員越智 小枝(おち さえ)2012年11月5日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行※本記事は、MRIC by 医療ガバナンス学会より許可をいただき、同学会のメールマガジンで配信された記事を転載しております。先日一時帰国した際、薩摩の野太刀自顕流の伝承者である島津義秀さんとお話しさせていただく機会がありました。攻撃してくる相手を倒すための実践的なお話を色々聞けたので、「看護学部でも是非教えてあげたいですね」と言ったところ、「そんなに必要ですか?」とすこし驚かれたご様子でした。病院で起こる暴力行為は世間ではまだあまり認識されていないのかな、という印象を受けました。女性のスタッフが増えた昨今、夜間休日の病院で暴力行為に対応する管理職も男性とは限りません。私自身、当直中に病棟からこんな電話を受けたことがあります。「先生、○号室の意識障害の患者さんがボールペンを持って暴れていて…でも担当の先生が帰ってしまって…」確かに問題ですが、女医の私にどうしろと、という状況です。半ばやけくそで「つまり私にとり押さえてほしいってこと?」と聞くと、「はい。」とのお返事。さすがに苦笑しながら病棟まで行き、患者さんからボールペンを取り上げて転落防止を確認した上でご家族へ連絡しました。その後の署名などは全てフェルトペンを使いました。意識障害で病室から走り出してきた患者さんを「膝カックン」で転ばせ、看護師さんが噛みつかれている間にとり押さえたこともありますし、裸で暴れる若い男性を女性看護師と4人がかりでベッドに押し倒した(!)こともあります。この時は妊娠中の看護師さんが危うくお腹を蹴られるところでした。やり返すことは言語道断ですが、力の差がある上に防戦一方、という状況には辛いものがあります。ここで大事なことは、これらはいずれも一般病棟で起こったということ、患者さんは心神喪失状態であり、こちらの態度などで避けられる事件ではなかったということです。救急外来になると喧嘩の負傷者や酔っぱらい患者も多いため、状況はさらに悪化します。私の同僚だけでも救急外来で患者さんに殴られた女医さんが何人かいます。日本看護協会の調査では、身体的暴力・言葉の暴力を合わせると4人に1人の看護師が「暴力を受けたことがある」と回答しており、身体的暴力の96%は患者さんからの暴力だったとのことです(参照1)。英国でも状況は同様です。2000年に英国で行われた職種別の犯罪調査(British Crime Survey)によると、看護師が暴力行為を受ける確率は5.0%で、警備職(11.4%)の約半分のリスク。介護士は2.6%でこれも全職業の平均値の2倍以上となっており、医療関係者のリスクの高さがわかります(参照2)。言葉の暴力にいたると50%の病院職員が経験しており、暴力行為による医療費の喪失は年間6900万ポンドになるそうです(参照3)。英国NHS(参照4)では2001年からNHS Protectというプロジェクトを立ち上げてこれに当たっていますが(参照5)、驚くことに、その英国においても医療機関での迷惑行為が犯罪として認定されたのはつい最近の2009年であり、医療従事者が患者の暴力から保護されていない実情がうかがわれます。ではなぜ医療機関では暴力行為が多いのでしょうか?1つには、患者・医療者両方の精神的ストレスが挙げられます。入院生活や外来での待ち時間は、体調が悪い患者さんにとっては大変な精神的苦痛です。また、医療行為への恐怖が高まった結果、逆に医療に対する過剰な期待が裏切られた結果、暴力行為に至ってしまうこともあるそうです。それに対して医療関係者側でも、長時間勤務の過労状態の時に不適切な発言が増えるため、特に体力のないスタッフが衝突してしまう例が多い、と感じます。もう1つの原因は患者さんの意識状態の変容です。例えば急性アルコール中毒や急性薬物中毒による酩酊状態がこれにあたります。しかしこの「酩酊状態」はなにも中毒でなくとも起こり得ます。例えば痴呆、重症の肝臓疾患や甲状腺機能異常などの患者さんの意識障害は時折みられるケースです。また、24時間外に対して開けている病院という施設では、患者さん以外の方が乱入して暴力をふるう、という事件も起こり得ます。以前の勤務先では患者さんの家族が刃物を持って暴れている所を医師が確保した、などという話も聞きました。ではこのような行為に対して、どのような対策が取られているのでしょうか。多くのガイドラインで提示されているのは・相談窓口、報告システムの設置・警備員による巡回・診察室や待合室の間取りや物の配置・暴力行為を起こさないような環境作りといったものです。しかし、暴力行為の現場でスタッフ自身が身を守る方法については、あまり詳しく述べられていません。護身術の教育が病院単位でなされているところもありますが、学校教育としては導入されていないのが現状です。これについてNHSは「トレーニングと教育は重要だが、どのようなトレーニングが有効かというエビデンスは確立されていない」という大変英国らしいコメントを添えています。要するに費用対効果がよいかどうか分からない、ということでしょう。エビデンスを待つまでもなく、実際の現場では、一人ひとりが身を守る知識を持つことは最低限の職業訓練だと思います。腕や肩をつかまれた時に振り払う方法、暴れている患者さんから危険物(点滴台、置時計、ペンなど)を遠ざけること、横になっている人は額を押さえると暴れにくいこと、など。実践しないまでも、これらを知っているだけでもスタッフ自身の態度が変わります。怯えたり立ちすくむ新任スタッフはどうしても攻撃されることが多いため、これはとても大切なことなのです。また管理職の方は、看護師さんに暴力を振るう患者が、男性や医師(性別に関わらず)の前で急におとなしくなることも多い、ということも知っておく必要があります。これを把握していないと、「スタッフの態度が悪かったのだ」と解釈したり、暴力行為の危険性を低く見積もってしまうことがあるからです。暴力行為の危険は、専門・階級に関わらず、医療者にとって他人事ではありません。中学校では武道が必修化されましたが、医療系の学校でも、武道でなくとも最低限の護身術は教育してほしいな、というのが個人的な感想です。<参照>1.http://www.nurse.or.jp/home/publication/pdf/bouryokusisin.pdf2.http://www.publications.parliament.uk/pa/cm200203/cmselect/cmpubacc/641/641.pdf3.http://www.designcouncil.org.uk/Documents/Documents/OurWork/AandE/ReducingViolenceAndAggressionInAandE.pdf4.NHS:National Health Service。イギリスの国営医療サービス5.http://www.nhsbsa.nhs.uk/Protect.aspx略歴:越智小枝(おち さえ)星槎大学客員研究員、インペリアルカレッジ・ロンドン公衆衛生大学院客員研究員。1999年東京医科歯科大学医学部医学科卒業。国保旭中央病院で研修後、2002年東京医科歯科大学膠原病・リウマチ内科入局。医学博士を取得後、2007年より東京都立墨東病院リウマチ膠原病科医院・医長を経て、2011年10月インペリアルカレッジ・ロンドン公衆衛生大学院に入学、2012年9月卒業・MPH取得後、現職。リウマチ専門医、日本体育協会認定スポーツ医。剣道6段、元・剣道世界大会強化合宿帯同医・三菱武道大会救護医。留学の決まった直後に東日本大震災に遭い、現在は日本の被災地を度々訪問しつつ英国の災害研究部門との橋渡しを目指し活動を行っている。

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【速報!AHA2012】待機的ステント留置例におけるVerify-Nowによる血小板活性測定の有用性、認められず:ARCTIC

 近年、ex vivoの血小板活性簡易測定キット(VerifyNow)が開発された。これにより、クロピドグレル不応例などに対するより効果的な抗血小板療法の実現が期待されたが、2つの無作為化試験(GARVITAS、TRIGGER-PCI)では、薬物溶出ステント(DES)留置後にVerifyNowを用いて抗血小板療法を調節・変更しても、有用性は従来のクロピドグレル療法と差がなかった。  同様に、3日のLate Breaking Clinical Trialsセッションにて報告された無作為化試験ARCTICにおいても、VerifyNowを用いた抗血小板薬の用量調節は予後改善に結びつかなかった。ピティエ・サルペトリエール病院(フランス)のGilles Montalescot氏が報告した。    ARCTOC試験の対象は、DES留置が予定されている2,440例(ST上昇型心筋梗塞は除外)。アスピリン・クロピドグレル併用のうえ、VerifyNowで血小板活性をモニタする群とモニタなしの通常治療群に無作為化された。  「モニタ」群では、まずDES留置前にVeryfyNowにて血小板活性を評価し、 血小板活性(アスピリン、クロピドグレルそれぞれに対する残存血小板反応性)が高い場合、アスピリンは再ローディングか静注、クロピドグレルは再ローディングかプラスグレルへの切り替えとした。DES留置2週間~1か月後には再び血小板活性を測定し、血小板活性が高い場合、アスピリンは増量、クロピドグレルは75mg/日まで増量されていればプラスグレルへ変更することとした。ただし、チエノピリジン服用例で残存血小板活性が10%未満の場合は、クロピドグレル減量、あるいはプラスグレルからクロピドグレルへの変更を行った。 その結果、「モニター」群では血小板活性抑制の改善が見られた。すなわち、DES留置前、アスピリン服用例の7.6%、クロピドグレル服用例の35%において、血小板活性抑制は不十分だったが、DES留置2週間〜1か月後に残存血小板反応を認めた割合は、アスピリン群の3.9%、クロピドグレル群の15.6%だった。  ところが、このような血小板活性の抑制にもかかわらず、「モニタ」群の予後改善は認められなかった。すなわち、一次評価項目である「死亡、心筋梗塞、緊急血行再建術、ステント血栓症、入院を要する脳梗塞」の1年間発生リスクに、両群間で有意差はなかった。むしろ、「モニタ群」において増加傾向が認められた(ハザード比:1.13、95%信頼区間:0.98~1.29)。この「モニタ」群における増加傾向は、上記イベントのいずれにおいても観察された。また、「モニタ」群で有意に一次評価項目が減少していたサブグループもなかった。  一方、安全性に関しては、有意差はないものの「大出血」、「小出血」とも「モニター」群で減少傾向を認めた。  以上よりMontalescot氏は、「これらの結果より、ステント留置例におけるルーチンな血小板活性測定は支持できない」と結論した。  指定討論者であるミシガン大学(米国)のEric R Beats氏は、無作為化試験GRAVITAS、TRIGGER-PCIだけでなく、レジストリ研究(ADEPT-DES、MADONNA、RECLOSE2-ACS)においても、血小板活性測定を用いた抗血小板療法調節は予後を改善していない点に言及。血小板反応は介入対象となる「リスク」ではなく、何らかの「リスクのマーカー」である可能性があると述べた。取材協力:宇津貴史(医学レポーター)「他の演題はこちら」

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早産に対する分娩遅延効果が最も優れる子宮収縮抑制薬とは?

 早産への対処において、子宮収縮抑制薬としてのプロスタグランジン阻害薬とカルシウム拮抗薬は、他の薬剤に比べ分娩遅延効果が高く、新生児と母親の双方の予後を改善することが、米国・インディアナ大学医学部のDavid M Haas氏らの検討で示された。早産のリスクのある妊婦では、子宮収縮抑制薬を使用して分娩を遅らせることで、出生前に副腎皮質ステロイドの投与が可能となり、新生児の予後が改善される。子宮収縮抑制薬には多くの薬剤があり、標準的な1次治療薬は確立されていない。少数の薬剤を比較した試験は多いが、使用頻度の高い薬剤をすべて評価する包括的な研究は行われていないという。BMJ誌2012年10月20日号(オンライン版2012年10月9日号)掲載の報告。分娩の遅延に最も有効な薬剤をネットワーク・メタ解析で評価 研究グループは、分娩の遅延において最も有効な子宮収縮抑制薬を明らかにする目的で、系統的なレビューとネットワーク・メタ解析を実施した。 文献の検索には、Cochrane Central Register of Controlled Trials、Medline、Medline In-Process、Embase、CINAHLを用いた。対象は、2012年2月17日までに発表された早産のリスクのある妊婦に対する子宮収縮抑制薬投与に関する無作為化対照比較試験の論文とした。 複数のレビュアーが、試験デザイン、患者背景、症例数、アウトカム(新生児、妊婦)のデータの抽出に当たった。ネットワーク・メタ解析にはランダム効果モデルを用い、薬剤のクラス効果(class effect)も考慮した。また、2度の感度分析を行って、バイアスのリスクの低い試験および早産リスクの高い女性(多胎妊娠や破水)を除外した試験に絞り込んだ。産科領域でネットワーク・メタ解析を用いた初めての試験 子宮収縮抑制薬の無作為化対照比較試験に関する95編の論文がレビューの対象となった。 プラセボとの比較において、分娩を48時間遅延させる効果が最も高かったのはプロスタグランジン阻害薬[オッズ比(OR):5.39、95%信頼区間(CI):2.14~12.34]であった。次いで、硫酸マグネシウム(同:2.76、1.58~4.94)、カルシウム拮抗薬(同:2.71、1.17~5.91)、β刺激薬(同:2.41、1.27~4.55)、オキシトシン受容体遮断薬であるアトシバン(同:2.02、1.10~3.80)の順だった。 新生児呼吸窮迫症候群の低減作用をプラセボと比較したところ、子宮収縮抑制薬の有効性に関してクラス効果は認めなかった。薬剤の変更を要する副作用の発現は、プラセボに比べβ刺激薬(OR:22.68、95%CI:7.51~73.67)が最も高頻度で、次いで硫酸マグネシウム(同:8.15、2.47~27.70)、カルシウム拮抗薬(3.80、1.02~16.92)の順であった。 子宮収縮抑制薬としてのプロスタグランジン阻害薬とカルシウム拮抗薬は、分娩48時間遅延効果、新生児呼吸窮迫症候群、新生児死亡率、妊婦に対する副作用(全原因)において、最も有効な上位3剤の中に位置づけられた。 著者は、「両薬剤は分娩遅延効果が最も高く、新生児と母親双方の予後を改善した」とまとめ、「われわれの知るかぎり、本研究は産科領域で最初のネットワーク・メタ解析を用いた試験であり、異質性が高い治療選択肢を使用した産科的介入にもこの方法論を適用可能なことが示された」と考察している。

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臨床試験で示されるvery large effects、その特色は?

 大半の医療行為がもたらす影響はささやかなものであるが、臨床試験では有効性または有害事象に関して、ときに非常に大きな影響(very large effects)をもたらす可能性が示される。ブラジル・German Hospital Oswaldo CruzのTiago V. Pereira氏らは、そのようなlarge effectsが示される試験頻度と特色を評価した。その結果、large effectsが示されるのは小規模試験がほとんどで、追試験をするとその効果サイズは概して小さくなっていた。Pereira氏は「よく確認されたlarge effectsというのはまれであり、多くは非致死的アウトカムに関したものであった」とまとめた。JAMA誌2012年10月24・31日号掲載より。very large effects(オッズ比≧5)の有意差(p<0.05)について評価Cochrane Database of Systematic Reviews(CDSR)2010年issue 7から、すべての介入比較の二者択一アウトカムを示したフォレストプロットを抽出した。初回試験、その後の試験(最初ではない試験)で、名目上の統計的なvery large effects[オッズ比(OR)が≧5]の有意差(p<0.05)が一致するのか、また有意差を示さない試験がどれくらいあるのかなどを調べた。評価を徹底するため、初回、その後、有意差を示さなかった各試験群から無作為に250トピックを抽出して検証も行った。very large effectsを示した試験の、治療の種類とアウトカムを評価し、very large effectsが他の同テーマの試験でどの程度みられるのか、またメタ解析でのeffectsと比べてどの程度なのかを調べた。p<0.001でエビデンスに懸念のない死亡率に関するvery large effectsな介入は1つ8万5,002例のフォレストプロットを抽出(3,082レビューから)し解析した。有意なvery large effectsを示したのは、初回公表試験で8,239例(9.7%)であり、初回以降公表試験では5,158例(6.1%)であった。7万1,605例(84.2%)はvery large effectsを示さなかった。名目上のvery large effectsの有意差は、概してイベント発生中央値が少数の小規模試験でみられた(初回公表試験18件、その後の試験15件)。very large effectsを示したトピックは、死亡率について言及したトピックがその他のトピックよりも少ない傾向がみられた(初回試験3.6%、その後の試験3.2%、有意なvery large effectsを示さなかった試験では11.6%)。一方で、ラボ定義の有効性に言及したものは多い傾向がみられた(同10%、10.8%、3.2%)。初回試験のvery large effectsと、その後の試験のvery large effectsは同程度ではない傾向がみられた。またその他の試験を組み込んだメタ解析では、very large effectsは初回試験のものは90%に、その後試験のものは98%に縮小した。オッズ比中央値でみると、前者は11.88から4.20に、後者は10.02から2.60に減少した。選択トピック500のうち46(初回とその後の試験の9.2%)がvery large effectsを有し、メタ解析でも有意差がp<0.001を維持したが、いずれも死亡率関連のアウトカムには関与しなかった。全CDSRで、死亡率に関するvery large effectsをp<0.001を伴い、エビデンスの質に対する重大な懸念がなかったものは1つの介入(新生児の重症呼吸不全に対する体外酸素加法)のみであった。

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NMDA拮抗薬メマンチンによる再発低血糖症の拮抗ホルモン減弱のメカニズム

 アルツハイマー型認知症治療薬メマンチンはNMDA受容体拮抗作用を有する。このNMDA受容体は内分泌系にも影響を及ぼすと言われている。ドイツ リューベック大学のKlement氏らは、メマンチンと低血糖の関連を検討した。Diabetes Obes Metab誌オンライン版2012年10月16日号の報告。再発低血糖症は、低血糖症状とホルモンの拮抗反応(counterregulatory responses)の減弱へと結び付く。この現象は糖尿病患者の治療では重大な問題を引き起こすが、その神経内分泌系メカニズムは不明である。著者らは、動物実験の所見に基づき、拮抗反応の減弱は、シナプスの長期増強(LTP)あるいはうつ病における基本的適応学習プロセスを意味するものであるとの仮説を立て、検証試験を行った。 仮定が正しければ、拮抗反応の減弱はNMDA受容体の阻害によって防止されるはずだとした。健常成人16例を2群に分け、4週間介入。一方の群には、NMDA拮抗薬メマンチンを5日間(15mg/日)投与し、もう一方にはプラセボを投与した。服薬3日後、被験者は4日目および5日目に1回ずつ低血糖クランプ検査を受けた。低血糖の自覚症状に加えて拮抗ホルモン(コルチゾール、ACTH、エピネフリン、ノルエピネフリン、GH、グルカゴン)の血中濃度を評価し、また短期記憶のインジケーターとして単語リスト記憶力を評価した。主な結果は以下のとおり。・NMDA受容体阻害薬メマンチンにより、内分泌系の減弱および再発低血糖症の拮抗反応は阻止されなかった。・全ホルモンと同様に神経低血糖症の拮抗反応および自律神経症状評価は、低血糖症の初回時と比較して3回目のほうがより強い減弱を示した(p<0.05)。・メマンチンによるNMDA受容体拮抗は、記憶機能を障害したが、すべての神経内分泌系の拮抗減弱の尺度に変化はみられなかった(p>0.17)。・結果は、仮説(再発低血糖症に対する適応が、長期増強またはうつ病に関与しているNMDA受容体を介した伝達形成プロセスに依存しているとの見方)を支持しなかった。関連医療ニュース ・検証!向精神薬とワルファリンの相互作用 ・【11月の特集】糖尿病 ・【学会レポート】2012日本臨床精神神経薬理学会・日本精神神経薬理学会合同年会

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重度骨折では術前血管造影を行うべき

 Gustilo IIIC外傷については、その定義のコンセンサスが求められており、また重度開放脛骨骨折のアウトカムに関する血行障害の影響について調査されている。英国 Frenchay HospitalのChummun S氏らは、約3,300人の形成および整形外科医から患者データを集め、血行障害とアウトカムとの関連について評価を行った。その結果、血行障害は肢機能に影響を与える独立した因子であることが示される一方で、医師の半数近くが血管損傷は無関係だと考えていることなどが明らかになった。著者は、「形成-整形外科医師間のコミュニケーション改善のために現行の分類法を修正すべきである。また、重度開放脛骨骨折の軟部組織再建の前には術前血管造影を活用することを提言する」と結論している。Plast Reconstr Surg誌オンライン版2012年10月16日号の掲載報告。 3,351人のさまざまな立場の形成および整形外科医に質問票を送付し、各自のGustilo IIIC外傷に対する解釈を調べた。一方で、Frenchay Hospitalの整形-形成外科治療センター(orthoplastic centre)で2006~2010年に行われた、軟部組織再建を伴う重度開放脛骨骨折治療の記録を検証した。 主な結果は以下のとおり。・形成外科医476人、整形外科医2,875人とコンタクトをとり、753人(22.5%)から回答を得た。・46.2%が、IIIC損傷は非血管性のものだと考えていた。続いて24.2%が、1または2枝の血管損傷だと考えていた。あらゆる血管損傷を意味すると考えていたのは6.9%であり、残りの22.7%は定義に関し未回答であった。・検証された患者データは、68例(男性50例、女性18例、平均年齢42.7歳)であった。・また、50例について標準血管造影が行われており、18例に血管損傷があった。・ATAが42%、PTAが37%、27%が腓骨動脈に血管損傷があった。・平均追跡期間11.2ヵ月の平均Ennekingスコアは、非血管損傷患者は29.8、血管損傷患者は24.4であった(p=0.004)。

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レベチラセタム、部分てんかん患者に対する1年間の使用結果レビュー:聖隷浜松病院

 本邦で2010年9月に承認された新規抗てんかん薬レベチラセタムについて、聖隷浜松病院の山添氏らが臨床での有効性と安全性を評価した結果、「部分てんかんに対して忍容性が良好であり、補助的療法として有効であった」ことを報告した。Brain Nerve 誌オンライン版2012年10月号の報告。 レベチラセタム(LEV)の日本発売以降の約1年間(2010年10月~2011年8月)の聖隷浜松病院のデータベースを用いて、有効性と安全性について後ろ向きに検討した。16歳以上の患者132例のデータのうち、部分てんかん112例、全般てんかん19例についてレビューを行った。 主な結果は以下のとおり。・部分てんかん患者のうち53.6%が、治療前と比べててんかん発作頻度が50%以上減少した。そのうち28.6%は、治療期間中、てんかん発作が消失した。・有害事象は、患者の27.3%で報告された。10.6%でLEV投与が中止となった。・最も頻度の高かった有害事象は、傾眠(14.1%)であり、興奮または攻撃性(6.1%)、抑うつ(4.5%)であった。しかし、大半の有害事象は軽度~中等度であった。・80%以上の患者が治療を継続した。・LEV治療開始後の有害事象の頻度と中止の割合は、開始用量(1,000mg/日以下)とは関連していなかった。■関連記事抗てんかん薬の処方、小児神経科医はどう使っている?小児におけるレベチラセタム静注の有効性と安全性を確認【学会レポート】2012日本臨床精神神経薬理学会・日本精神神経薬理学会合同年会抗てんかん薬レベチラセタム、日本人小児に対する推奨量の妥当性を検証

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有名病院の収益構造を考える。さらに収益を生む方法は何か?

10月13日(土)東京女子医科大学・河田町キャンパスにおいて山本雄士氏(株式会社ミナケア 代表取締役)主催による「山本雄士ゼミ」の第6回が開催された。今回は、ケーススタディとして「クリーブランド・クリニック」を取り上げ、アメリカ有数の大病院における経営マネジメントのディスカッションを行った。山本雄士ゼミは、ハーバード・ビジネススクールでMBA(経営学修士)を取得した山本氏をファシリテーターに迎え、ケーススタディを題材に医療の問題点や今後の取組みをディスカッションによって学んでいく毎月1回開催のゼミである。自分の立ち位置はどこにあるのか?後期の第1回目となる今回は、初めて出席するゼミ生も多く、山本氏よりゼミの目的や理念が説明された。はじめに日本の医療や医療制度について経済的視点から解説を述べた後に、「このゼミは、これからの医療の問題解決のために自分の知っていること、知らないことを知るためのゼミ。まず自分の立ち位置と自分のいる世界(医療業界)のルールを知ることが大事。また、このゼミはリスク・フリーの場(発言に責任を問われない)であり、このゼミでディスカッションができなければ、今後、物事を変えられない。物怖じせずに、このゼミの場を楽しんでほしい。発言をしないのは損!」とゼミへの心構えを説明し、ケースに入った。あなたがCEOなら病院の体力増強をどう行う?クリーブランド・クリニック(以下CLC)は、クリーブランド(オハイオ州)に本拠地を置き、常勤医師1,800人、看護師9,000人、売上高48億ドル(営業利益 約3億5,000万ドル:約7%)を誇る医療機関。全米の病院ランキングでも常に上位に位置する病院で、診療科は心疾患、小児科等11科があり、外来と入院患者を同じ場所で診る診療ユニット制度などユニークな取り組みを行うほか、病院のIT化にも力を入れ、電子カルテの導入や患者自身が自分カルテを見ることができる「マイチャート」等のサービス提供を行っている。また、海外連携も盛んでトロント(カナダ)、アブダビ(アラブ首長国連邦)、ウィーン(オーストリア)でも医療サービスを提供している。はじめに山本氏から「CLCが医療の質をさらに向上させるためにとれる戦略は何か?」という問いかけに、「診療ユニット制度の拡大」や「組織編成」などがゼミ生より提案された。次に「CLCの患者へのアクセス向上の方法とは?」という問いかけに対して「在宅への進出」や「病診連携、病病連携の充実」、「マーケティングの実施」、「病院に学びの場等の付加機能の設置」など多くの提案が行われた。次に「CLCは人気病院であるのに、患者の囲い込みができていない。その理由は?」という問いかけに対し、「家庭医の段階で治療が終わっている」や「患者の地域的、経済的理由」、「患者の意識の低さ」などの意見が出た。これらに対する解決策を山本氏が問うと「企業と連携し、社員の健康維持目的で機会損失を失くす」や「予防のコストと疾患治療のコストを比較させ、前者が有利だと患者啓発を行う」などの提案がゼミ生よりあげられた。CLCの強さを分析すると次に山本氏より「CLCの強さは何か?」と問題提起がされた。これに対してゼミ生からは、医師の業績評価がチーム評価(360度評価)である同じ意識、目的、理念をもった仕事へのやりがい臨床の専門性を伸ばせる環境複数診療科での診療CLCブランドが確立している優秀なスタッフの存在実用的なITサービスやシステムが確立している情報公開が徹底されている患者が診療情報にアクセスしやすい等が、ケースの内容に基づいて列挙された。次に「これらを実現している要素についての分析では?」との問いかけに、「トップのリーダーシップ」や「PDCAがしっかりしている」、「スタッフが定着している」、「病院理念の共有化」、「(医学部があるので)人を育てる気風」などが挙げられた。続いて病院をナンバーワンにさせる方法は何があるかとの質問に、ゼミ生から「病院のプラットフォーム化を達成し、患者数を増やす、囲い込む」(臨床数が増えれば比例して質も向上する)というものや「不採算な出先病院からの撤退で合理化を目指す」などの提案が行われた。最後に山本氏がまとめとして、「アメリカのビジネス界では、ルールの変更が散見される。これは重要なことで、自分でルールの変更ができる、ルールを決めることができる人がビジネスの世界では勝利する。このことは覚えておいてください」と結び、今回のゼミを終了した。

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ステント血栓症、ゾタロリムスとシロリムスの溶出ステントで同等:PROTECT試験

 留置術後3年の時点におけるステント血栓症の発生状況は、ゾタロリムス溶出ステントとシロリムス溶出ステントで有意な差はないことが、スイス・ジュネーブ大学のEdoardo Camenzind氏らが行ったPROTECT試験で示された。複雑な冠動脈病変を含む広範な患者集団において薬剤溶出ステント(DES)の導入が急速に進んでいるが、近年、再狭窄の発生がより少ないDESによる医療コストの抑制効果に対する関心が高まっている。これまでに実施された両ステントの比較試験では、ステント血栓症の評価は行われていなかったという。Lancet誌2012年10月20日号(オンライン版2012年8月27日号)掲載の報告。3年後のステント血栓症の発生を比較 PROTECT(Patient Related OuTcomes with Endeavor versus Cypher stenting Trial)試験は、広範な患者集団と多彩な病変を対象に、異なる細胞増殖抑制薬を用いた2種類のステント・デバイス[エンデバー・ゾタロリムス溶出ステント(E-ZES)、サイファー・シロリムス溶出ステント(C-SES)]の長期的な安全性における優越性の評価を目的とする多施設共同非盲検無作為化対照比較試験。 2007年5月21日~2008年12月22日までに、36ヵ国から8,791例が登録された。自己冠動脈に対し待機的または緊急処置を施行された18歳以上の症例を適格例とした。これらの患者が、E-ZESまたはC-SESを留置する群に1対1の割合で無作為に割り付けられた。2剤併用抗血小板療法として、アスピリンとクロピドグレルあるいは他のチエノピリジン誘導体が投与された。 主要評価項目は、留置から3年の時点におけるステント血栓症(疑い例を含む)の発現とし、intention-to-treat解析を行った。治療割り付け情報は患者と担当医にも知らされた。3年ステント血栓症発生率:1.4 vs 1.8% 8,791例のうち8,709例が適格と判定され、E-ZES群に4,357例(平均年齢62.3、男性77%、糖尿病27%、高血圧65%、脂質異常症62%、心筋梗塞の既往20%、脳卒中の既往3%)が、C-SES群には4,352例(62.1歳、76%、28%、63%、63%、21%、3%)が割り付けられた。 3年後のステント血栓症の発生率は、E-ZES群が1.4%、C-SES群は1.8%であり、両群間に有意な差は認めなかった[ハザード比(HR):0.81、95%信頼区間(CI):0.58~1.14、p=0.22]。 2剤併用抗血小板療法は、退院時には8,402例(96%)が受けており、1年後の施行率は88%(7,456例)、2年後は37%(3,041例)、3年後は30%(2,364例)だった。 著者は、「疑い例を含めた3年後のステント血栓症の発生について、ゾタロリムス溶出ステントがシロリムス溶出ステントよりも優れるとのエビデンスは得られなかった」と結論し、「時間分析では、両群間のステント血栓症発生の差が経時的に顕在化する傾向がみられるため、ステント血栓症の臨床的関連性を明らかにするには長期的なフォローアップを要する」と指摘している。

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ロタウイルス遺伝子型の頻出、G3P[8]型が約6割

 ロタウイルスは、世界的にみても乳幼児における重度の下痢の最も主要な原因であるが、2009~2011年にタイ国で最も猛威をふるったロタウイルスの遺伝子型はG3P[8]型であり、約6割を占めていたことが明らかになった。タイ・Chulalongkorn UniversityのMaiklang O氏らの報告による(Southeast Asian J Trop Med Public Health誌2012年7月号)。なお、関連報告(2007~2009年動向調査)によると、前2年間のG3P[8]型の出現頻度は0.6%であり、最も頻出していたロタウイルス遺伝子型はG1P[8]型で約5割だったことが報告されている。 2009年6月~2011年5月の間の、タイの小児におけるロタウイルスA群の出現率と季節分布について調査した。同期間中に、急性胃腸炎または下痢症状で入院した乳幼児からサンプルを収集した。 主な結果は以下のとおり。・収集した562サンプルのうち、ロタウイルスA群の検出率(RT-PCR法による)は250例(44.5%)であった。・最も出現率が高かった遺伝子型は、G3P[8](60.4%)であった。次いでG1P[8](39.2%)、G2P[4](0.4%)であった。・関連報告の2007年7月~2009年5月の動向では、A群の検出率(RT-PCR法による)は557サンプル中158例(28.4%)であった。遺伝子型の出現率は、G1P[8](49.4%)が最も高率であり、G9P[8](22.2%)、G2P[4](20.2%)、G3P[8](0.6%)と続いていた。関連医療トピックス ・ロタウイルスの血清型と流行【動画】 ・新生児における牛乳アレルギーの臨床的特徴 ・5価ロタウイルスワクチンの有効性、1回接種88%、2回接種で94%に

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なぜ?第二世代抗精神病薬投与による“強迫症状”発現機序

 大部分の統合失調症患者は、第二世代抗精神病薬(SGA)による治療中に強迫症状が発現する。近年の研究により、このような二次的な強迫症状の遺伝的危険因子として、グルタミン酸エステル搬送体遺伝子(SLC1A1)が関連することが示唆されている。Schirmbeck氏らは欧州での試験により、この結果を検証した。Psychiatr Genet誌2012年10月号の報告。 対象は、SGAで治療中の統合失調症患者103例。SGAによる二次的な強迫症状に関連すると考えられるSLC1A1の3つの単一塩基多型(rs2228622、rs3780412、rs3780413)について調べた。単一マーカーとハプロタイプの解析には、ロジスティック回帰分析が用いられた(年齢、性別、薬剤の種類を共変量として調整)。主な結果は以下のとおり。・クロザピンなどの著しい抗セロトニン作動性SGAによる治療を受けた患者では、強迫症状を合併することがより多かった(p

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