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米国にて、痛風・高尿酸血症治療剤ULORIC(TMX-67)販売開始

帝人ファーマ株式会社が創製した新規の痛風・高尿酸血症治療剤であるフェブキソスタット(一般名、開発コード:TMX-67、米国登録商標:ULORIC)について、武田薬品工業株式会社の100%子会社である武田ファーマシューティカルズ・ノースアメリカ株式会社(米国イリノイ州、以下、TPNA社)は、このたび、米国における販売を開始したと発表した。フェブキソスタットは、新規のキサンチンオキシダーゼ(痛風の原因となる尿酸生成合成酵素)阻害剤であり、米国では約40年ぶりに発売される痛風・高尿酸血症治療剤。同剤は、痛風・高尿酸血症患者の血中尿酸値を低下させる効果を有しており、臨床試験において、その有効性と安全性が確認されている。また、軽度から中等度の腎機能障害あるいは肝機能障害を有する患者でも、投与量を調節することなく服薬出来る結果が得られている。詳細はプレスリリースへhttp://www.takeda.co.jp/press/article_32234.html

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高リン血症治療薬ホスレノール チュアブル錠発売

バイエル薬品株式会社は11日、高リン血症治療薬「ホスレノール チュアブル錠」(一般名:炭酸ランタン水和物〔以下:ホスレノール〕)を発売した。現在の高リン血症治療における第一選択薬はカルシウム製剤であるが、ホスレノールは、カルシウムを含まないリン吸着剤であり、腸管内において食物中のリン酸と結合し、リン酸ランタンを形成する。リン酸ランタンは消化管で吸収されずに排泄されるため、腸管からのリン吸収が抑制され、効果的に血清リン濃度を下げることができるという。また、服薬時にほとんど水を必要としないチュアブル錠であるため、水分の摂取が制限されている透析患者に合っている。また、ホスレノールは、すでに米国、ドイツ、イギリス、フランスなど、世界32ヵ国でシャイア社により発売されている。日本では、同社がホスレノールの開発、製造および販売の権利をシャイア社から2003年12月に取得し、第II相および第III相臨床試験を実施した。日本の透析患者数は全国で27万人以上といわれ、毎年1万人のペースで増加しているなか、ホスレノールが多くの患者にとって、高リン血症治療における新しい選択肢になることが期待されるという。詳細はプレスリリースへhttp://byl.bayer.co.jp/scripts/pages/jp/press_release/press_detail/?file_path=2009%2Fnews2009-03-11.html

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HDLコレステロールは動脈硬化を予防するのか?

HDLコレステロール(HDL-C)を増やすことが虚血性心疾患を予防する、とのエビデンスについてはなお論争が続いている。システマティックレビューの一部解析(2001年までに公表されたスタチン治療に焦点を当てた無作為化試験の解析)では、HDL-Cと患者アウトカムの相対リスク減とに有意な関連を見いだすことはできなかったが、McMaster大学(カナダ)臨床疫学・生物統計学部門のMatthias Briel氏らは、スタチンに限らずすべての脂質異常症の治療薬に関連した無作為化試験を対象に、HDL-C値と、全死亡、虚血性心疾患死および同イベント(虚血性心疾患死と非致死的心筋梗塞)との関連について、最新の系統的なシステマティックレビューとメタ回帰解析を行った。BMJ誌2009年2月28日号(オンライン版2009年2月16日号)より。108の無作為化試験、参加者29万9,310人分のデータをメタ回帰解析Briel氏らは、2006年10月までに、分野専門家とのコンタクトで追補されたMedline、Embase、Central、CINAHL、AMEDからスタディ選択を行った。2チームが独立して、無作為化試験の適格性(心血管リスクを減じるための脂質改善の介入が検討された試験、HDL-Cと死亡率や心筋梗塞の関連を独立した治療群で検討した試験、少なくとも6ヵ月治療や参加者フォローが行われた試験)を評価し選択。評価者は標準化されあらかじめ用意されたフォーマットを用いて、各論文から関連情報を取得し、脂質と臨床アウトカムの加重リスク比の変化のデータを解析した。メタ回帰解析は、108の無作為化試験、参加者(心血管イベントリスクを有する)29万9,310人のデータを含み行われた。HDL-C増大よりもLDL-C減少をLDL-C値補正後全解析の結果、HDL-Cの変化と、リスク比(虚血性心疾患死、同イベント、全死亡)との関連は認められなかった。この結果は、HDL-C値にほとんど変化がなかった(<1%)試験でも同様だった。また、LDL-CおよびHDL-Cの変化が、LDL-C単独の変化によるもの以上に、アウトカムに影響を与えることは確認できなかった。逆にHDL-C値および薬剤クラス補正後LDL-C指数が10mg/dL(0.26mmoL/L)減少した場合の相対リスク減は、虚血性心疾患が7.2%(95%信頼区間:3.1%~11%、P=0.001)、同イベントは7.1%(4.5%~9.8%、P

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看護師と医師のどちらが内視鏡検査に向いているか?

イギリスやアメリカでは、看護師による消化管内視鏡検査が、専門団体の承認を得て一般的に行われている。これまで1センターを対象とする研究で、安全で効果的であり、患者にも容認される手技であることが示されている。しかし、看護師がこうした役割を担うことについて、臨床面と費用対効果の面から、厳密かつ大規模な評価は行われていなかった。そこで英国スウォンジー大学のJohn Williams氏らの研究グループは、上部・下部消化管の内視鏡検査について、医師と看護師の臨床的な有効性を比較することを目的に、6病院で無作為化試験を実施した。BMJ誌2009年2月28日号(オンライン版2009年2月10日号)より。内視鏡検査の質を競う本試験には、医師67人と看護師30人が参加。施設による診療のバラつきを最小化するため、ゼレン法による無作為化が施されている。対象患者は2002年7月から2003年6月にかけて、適格者4,964例のうち4,128例(83%)を無作為化、そのうち1,888例(38%)の患者の参加を得た。行われた手技は、診断を目的とした食道・胃・十二指腸検査と軟性S状結腸鏡検査(鎮静の有無にかかわらず)で、参加病院は標準的な準備、技術、手順に従った。主要評価項目は調査票による胃腸症状とし、検査の満足度、不安状態(すべての処置の意向について分析)、直接的あるいは遅延性の合併症、検査と結果報告の質、患者による施行者の選択、そして1年後に新たな疾病が診断されたかどうかが、処置をしたかを踏まえて分析された。看護師の手技が一部で医師を上回る検査後、1日、1ヵ月、1年時点いずれでも、医師群と看護師群との間に有意な差は認められなかった。ただ1日後では、看護師群のほうが患者満足度が高かった。また、看護師は医師より、胃と食道の検査で優秀であることが認められた。生活の質に関するスコアは医師群がわずかに高かったものの、統計学的に有意といえるほどではなかった。これらから研究グループは、看護師による内視鏡検査は、安全かつ効果的だと結論づけた。

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新しいインスリンペン型注入器イタンゴ販売開始

サノフィ・アベンティスは9日、1型および2型糖尿病患者を対象とするカートリッジ交換型ランタス注カート専用インスリンペン型注入器「イタンゴ」の販売を同日より開始した。イタンゴは、1日1回の投与で、明らかなピークを示さず24時間効果を示す持効型溶解インスリンアナログ製剤「ランタス」(一般名:インスリン グラルギン〔遺伝子組換え〕)を投与するためのカートリッジ交換型インスリンペン型注入器であり、日本で開発された。黒地に白の大きく見やすいダイアル表示と残量目盛により、簡単な単位設定・修正を実現し、また、注入時に必要な圧力が軽く、確実でスムーズな注入を可能になっているという。国内では、カートリッジ交換型のランタス注オプチクリック専用インスリンペン型注入器「オプチクリック」や、ディスポーザブル型インスリンペン型注入器「ランタス注ソロスター」が既に発売されている。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.sanofi-aventis.co.jp/live/jp/medias/08166CEB-7513-415A-80C4-25354AA60B7A.pdf

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接客業の女性に聞いた“花粉症美人”の秘訣

ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 コンシューマー カンパニーは、2009年2月、全国の20代~40代の接客業女性413名を対象に、「緑のアネトン リニューアル記念 接客業女性に聞く『花粉症美人の秘訣』に関する調査」を実施した調査結果を発表した。このアンケート調査は2009年2月、花粉症の全国の20代~40代の接客業女性413名を対象に行われたもの。調査の結果、回答者が最も困っていたのは「接客中に鼻水がでる」ことで70.2%(290名)。また、「接客中にくしゃみが出る(止まらない)」が41.9%(173名)という回答もあり、鼻水・くしゃみといった鼻炎に悩まされていることがわかったという。鼻炎で鼻の下が荒れる辛い時期にも、接客中、キレイな笑顔でアクティブな「花粉症美人」でいるために調査対象となった女性が心がけていることは、「お客さん(患者さん)の前での鼻水・くしゃみを防ぐため、『鼻炎ケア』をする」が55.9%(231名)と最も多く、過半数を超えた。また、「症状が辛いことを顔に出さないように、できる限り元気なフリをする」が38.5%(159名)、「とにかく気合で乗り切る」34.9%(144名)と鼻炎ケアをする以外は「元気なフリ」や「気合」と精神的なもので乗り切ろうとしていることもわかったという。詳細プレスリリースへhttp://www.jnj.co.jp/group/press/2009/0306/index.html

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日本のADHD治療に手詰まり感 保護者と医師、国内外で認識のギャップあり

日本イーライリリーは11日、同社が世界精神保健連盟(WFMH)と協力し実施した『ADHD 360国際調査』の結果を発表した。この調査は、ADHDをもつ子ども達がより良い生活を送るための課題、またADHD児を支援する保護者と医療現場の連携はうまく取れているのか、といった問題を探ることを目的に、保護者・医師の立場の違いによる考え方の比較、および国際比較するために、日本を含む世界9ヵ国で実施された。回答者は、7~18歳のADHDの子をもつ保護者719名と、ADHD児の診療経験2~30年の医師663名。その結果、日本の保護者と医師、また、日本の保護者と国外の保護者で認識にギャップがあることがわかってきた。日本の保護者は、学校生活に限らず「日常生活」など生活全般について心配であり、「基本的な日常生活が難しい(62%)」が最も多く、「自尊心を育てられない(49%)」、「自分自身をコントロールできない(45%)」と続いた。一方、医師は「学校で適切な行動をとれない(56%)」が最も多く、次いで「友達関係を築いたり維持できない(51%)」と、学校生活や友達関係といった保護者の目を離れた場面について特に心配している傾向があった。国内外の保護者で差が出た項目は、「特別な学校教育プログラム」「在宅医療制度」「行動療法やセラピー」「認知行動療法や会話療法」などで、いずれも日本の保護者の回答が少ないという結果が出た。日本では治療や支援手段のバリエーションが少ないことから、治療関連の回答に差が出ており、治療・支援に手詰まり感を抱いていることが示唆された。調査結果の詳細はこちらhttp://www.lilly.co.jp/CACHE/news_2009_05.cfm

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個人をターゲットとした心房細動を予測するリスクスコアの開発:Framingham Heart Study

フラミンガム心臓研究(Framingham Heart Study)が開発した、個人レベルの心房細動の絶対危険度を予測するためのリスクスコア、およびフレームワークづくりに関する試験報告が、Lancet誌2009年2月28日号に掲載された。これまで、加齢、糖尿病、高血圧、肥満、心血管疾患といった心房細動リスクの共通因子は明らかにされていたが、個々人の絶対危険度を予測するための多発リスク因子の評価ツールはなかった。4,764例を10年間追跡試験は、1968年6月~1987年9月に行われたフラミンガム心臓研究の対象者8,044例(女性55%、平均年齢45―95歳)のうち4,764例を評価対象として行われた。対象者は最高10年間、心房細動の初発イベントをモニタリングされ、臨床リスク因子との関連がCox回帰による多変量解析された。2次解析には、ルーチンの心エコー(参加者5,152例、検査数7,156)を組み込み、心房細動のリスク再分類を行い、それによってリスク予測を強めることができるかの評価が行われた。プライマリ・ケアレベルの臨床因子で予測可能モニタリング中、心房細動を呈したのは457例/4,764例(10%)。関連が同定されリスクスコアに組み込まれた臨床リスク因子は、年齢、性、BMI、収縮期血圧、高血圧の治療歴、PR間隔、臨床的に有意だった心雑音、心不全だった(p

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新世代抗うつ薬を比較

 新世代抗うつ薬12種類の有効性と受容性について、ベローナ大学(イタリア)Andrea Cipriani氏らが、複数の無作為化試験結果のメタ解析を行った(別名:混合治療比較メタ解析、ネットワークメタ解析)。ここ20年で登場したうつ病の新薬は構造やメカニズムが似通っており、またいわゆるジェネリック薬も多く、どれほど違いがあるのかが不明とされていた。解析結果は、Lancet誌2009年2月28日号(オンライン版2009年1月29日号)に掲載された。参加者総数25,928人の117の無作為化試験を系統的にチェック 対象となった抗うつ薬は、bupropion、citalopram、duloxetine、escitalopram、フルオキセチン(商品名:プロザック)、フルボキサミン(同:デプロメール、ルボックス)、ミルナシプラン(同:トレドミン)、mirtazapine、パロキセチン(同:パキシル)、reboxetine、セルトラリン(同:ジェイゾロフト)、venlafaxine。 1991年から2007年11月30日の間の、117の無作為化試験(参加者総数25,928人)を系統的にチェックし、急性の単極性成人うつ病に対する有効性を比較した。主要評価項目は、割り当てられた治療への反応率および脱落率とし、全例解析が行われた。有効性と受容性はセルトラリンとescitalopramが高い、一方最も低いのはreboxetine duloxetineとの比較で、mirtazapine(オッズ比:1.39)、escitalopram(1.33)、venlafaxine(1.30)、sertraline(1.27)は、有効性が有意に上回っていた。 フルオキセチンとの比較ではそれぞれ、mirtazapine(オッズ比:1.37)、escitalopram(1.32)、venlafaxine(1.28)、sertraline(1.25)。 フルボキサミンとの比較では、mirtazapine(オッズ比:1.41)、escitalopram(1.35)、venlafaxine(1.30)、sertraline(1.27)。パロキセチンとの比較では、mirtazapine(オッズ比:1.35)、escitalopram(1.30)、venlafaxine(1.27)、sertraline(1.22)。 reboxetineとの比較では、mirtazapine(オッズ比:2.03)、escitalopram(1.95)、venlafaxine(1.89)、sertraline(1.85)だった。 reboxetineは、他のどの抗うつ薬よりも有意に有効性が劣っていた。またescitalopramとセルトラリンは受容性の面で最も高く、duloxetine、フルボキサミン、パロキセチン、reboxetineとvenlafaxineは、脱落率が有意に少なかった。 これらからCipriani氏は「有効性と受容性に関してescitalopramとセルトラリンを支持する。臨床的に重要な違いが抗うつ薬の間に存在している。成人で中等度から重度の主要なうつ病治療を開始する際は、セルトラリンが最高の選択薬のようだ。有効性、受容性および価格の面で、とてもよくバランスがとれているからである」と結論している。

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ディスポーザブル型インスリン製剤Apidra SoloSTARをFDAが承認

フランスのサノフィ・アベンティス社は、超速効型インスリンアナログ製剤Apidraをあらかじめ充填した、ディスポーザブル型インスリン製剤Apidra SoloSTAR(インスリン グルリジン〔遺伝子組換え〕)が1型糖尿病の成人および小児(4歳以上)または2型糖尿病の成人の血糖コントロールを改善する薬剤として、米国食品医薬品局(FDA)に承認されたことを発表した。今回の承認は、2007年のランタス注ソロスター(インスリン グラルギン〔遺伝子組換え〕注射液)の承認えと発売に続くもの。2種のインスリンペン型注入器製剤が使用可能になったことで、ランタスとApidraの両製剤により血糖コントロールを行っている糖尿病の患者は、インスリン投与の利便性が高まり、血糖値を管理しやすくなるという。持効型のランタスを1日1回投与し、食事時に超速効型のApidraを併用する強化インスリン(basal-Bolus)療法により、生理的なインスリン分泌を再現することが可能とのこと。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.sanofi-aventis.co.jp/live/jp/medias/AC81E396-D011-4E6F-93F6-DD87EA856D81.pdf

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減量効果に最も優れている食事療法とは?

肥満治療として減量効果に最も優れているダイエット食とは? 米国ハーバード公衆衛生大学院栄養学のFrank M. Sacks氏らは、これまでタンパク質、脂質、あるいは炭水化物それぞれの栄養素に着目したダイエット食の研究報告がなされているが、その減量効果は確立しておらず、また研究期間が1年を超えて行われているものがないとして、どの栄養素を重視した食事が効果的か、介入期間2年にわたる無作為化試験を行った。その結果、栄養素は関係なく、低カロリー食であることが肝心との報告を寄せている。NEJM誌2009年2月26日号掲載より。栄養素の割合が異なる4つの食事療法群に無作為割り付けし2年間追跡試験は過体重の成人811例を対象とし、脂質・タンパク質・炭水化物の各割合(%)が異なる4つの食事療法群、(1)20%、15%、65%、(2)20%、25%、55%、(3)40%、15%、45%、(4)40%、25%、35%に無作為に割り付け、2年間食事指導の介入を行った。4群の食事はいずれも、心血管ヘルスガイドラインにのっとったもので、食品構成は類似していた。主要評価項目は2年後の体重変化で、低脂質食群(含有比率20%)vs. 高脂質食群(同40%)、標準タンパク質食群(同15%)vs. 高タンパク質食群(同25%)、および含有比率が最も高い炭水化物食群(同65%)vs. 最も低い炭水化物食群(同35%)の比較が行われた。低カロリーな食事であることが重要、栄養素は関係ない体重は6ヵ月時点では平均6kg、ベースライン時の7%相当減っていた。しかし12ヵ月後にはリバウンドし始めていた。2年時点での減量は、標準タンパク質食群3.0kg vs. 高タンパク質食群3.6kg、低脂質食群 vs. 高脂質食群はいずれも3.0kg、最高炭水化物食群2.9kg vs. 最低炭水化物食群3.4kgで、いずれも同等だった(すべての比較についてP>0.20)。試験完了者の80%相当が、平均4kg減量していた。また14~15%相当の者が、試験前体重の少なくとも10%以上の減量に成功していた。 満腹、空腹感、食事に関する満足度、グループセッションへの出席率は、全群で同様だったが、セッションへの出席率が、減量(1セッション参加につき0.2kg)と強く関連していた。一方で、4つの食事療法群ではいずれも、脂質関連のリスク因子および空腹時インスリン濃度の改善が見られた。これらを受けSacks氏は、「カロリーが低い食事療法が臨床的に意義のある減量をもたらす。どの栄養素の割合が際だっているかは関係ない」と結論している。(武藤まき:医療ライター)

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北米で抗菌薬シプロフロキサシンの耐性菌が広がっている?

グラム陽性菌はもとよりグラム陰性菌に対しても強い抗菌力を発揮し頻繁に用いられるフルオロキノロン系抗菌薬シプロフロキサシンの耐性菌が、北米で初めて出現したことが報告された。NEJM誌2009年2月26日号でEpidemic Intelligence Service Programに参画するHenry M. Wu氏らの疫学調査の短報が掲載されている。より広範な調査が求められる耐性菌が確認された症例はノースダコタから1例、ミネソタから2例の計3例で、いずれも同じB群株に由来する耐性菌だった。報告されたのは2007年1月~2008年1月の間で、同期間中に報告された髄膜炎死亡症例(33例)の9%を占める。ノースダコタの症例は2006年8月、同州東部にある保育所職員が髄膜炎菌性疾患と見込まれる症状で死亡したもの。髄液培養検査結果は無菌だったが、耐性髄膜炎菌はPCR陽性だった。シプロフロキサシンが同患者および同僚に投与され、子どもたちにはリファンピシンが投与された。二次症例は起きなかったが、患者1例が2007年1月に確認され、入院後セフトリアキソン治療で回復している。2008年1月にさらに2例が確認された。ミネソタの症例は、同州西部の成人死亡例と、セフトリアキソン治療で回復した同じく西部居住の大学生の例。3例には疫学的な関連はなく、またいずれも海外旅行の経験はなかった。一方、耐性菌の保因を調べるため、咽頭保因サーベイを行い、1例の無症候性保菌者からの耐性菌株を分離。耐性菌が遺伝子の突然変異によって起きたことが確認された。また同様の耐性菌は、2007年1月~2008年1月の間に報告された症例のうちカリフォルニアの症例で同定されている。Wu氏は、「耐性髄膜炎菌の感受性試験は、米国ではルーチンに行われていないが、今回のこの報告がより広範にわたるものなのかどうかわからず、まずはより広範な調査を行う必要がある」と提言している。(武藤まき:医療ライター)

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ACC/AHA臨床ガイドライン、エビデンスの裏付けは貧弱

米国心臓病学会(ACC)と米国心臓協会(AHA)の臨床ガイドラインは、その裏付けとなるエビデンスに乏しい、との調査結果が、米国Duke大学のPierluigi Tricoci氏らによって報告された。複数の無作為化試験など信頼できるエビデンスで裏付けのある勧告は、全体のおよそ1割程度という。JAMA誌2009年2月25日号より。勧告の半数近くが専門家の意見や症例研究などが裏付けTricoci氏らは、ACCとAHA の臨床ガイドラインで、1984~2008年に公表された22の主題に関する53ガイドライン(勧告数は7,196)について、調査した。そのうち、勧告の裏付けとなるエビデンスの程度を明記した、16ガイドラインについて、エビデンスの程度と勧告の種類などを調べた。その結果、複数の無作為化試験またはメタ解析の裏付けがある「エビデンスレベルA」の勧告は、全体の勧告2,711中314(ガイドラインの分野により割合は異なるが、中央値は11%)に留まった。一方、専門医の意見や症例研究、標準的に行われている治療などといった「エビデンスレベルC」の裏付けに基づく勧告数は、1,246(同中央値48%)にも上った。また、ACCとAHA の臨床ガイドラインでは、それぞれの勧告の対象となる処置や治療の有効性などについて、クラスI~IIIに分類している。例えば治療法や処置が効果的であるとして、エビデンスや意見の一致が見られている勧告は、「クラスI」に分類される。エビデンスレベルAの割合が最も多かったのは、「クラスI」にあてはまる勧告だった。それでもクラスIの勧告全体の1,305中245(同中央値19%)に留まっている。ガイドライン改定で勧告数は増加、有効性について意見の分かれる勧告が最も増加また、2008年9月までに改定のあったガイドラインについて見たところ、全体の勧告数は初版の1,330から1,973へと、48%も増加していた。特に、治療法や処置の有効性について意見が分かれている「クラスII」の勧告が、最も増加率が大きかった。同研究グループは、臨床ガイドラインの作成過程について改善が必要だ、としている。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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妊娠前・妊娠中の糖尿病は周産期や産後のうつ病リスクを増大

妊娠前や妊娠中に糖尿病だった人は、周産期や産後にうつ病を発症するリスクが、そうでない人に比べて2倍近くに増大するようだ。これは、米国Harvard Medical SchoolのKaty Backes Kozhimannil氏らが、米国の低所得層の母親を対象にした調査で明らかにしたもので、JAMA誌2009年2月25日号で発表した。妊娠前・妊娠中に糖尿病だった人のうつ病を発症するオッズ比は1.85Kozhimannil氏らは、ニュージャージー州の低所得者向け公的医療保険メディケイド加入者で、2004~2006年に出産した1万1,024人について、後ろ向き調査を行った。妊娠前や妊娠中に糖尿病ではなかった人で、周産期や産後にうつ病を発症したのは、8.5%(886人)だった。一方、妊娠前や妊娠中に糖尿病だった人のうち、周産期や産後にうつ病を発症していたのは、15.2%(100人)と、大幅に高かった。年齢や人種、出産時の在胎齢などを補正後、妊娠前や妊娠中に糖尿病だった人が周産期や産後にうつ病を発症するオッズ比は、そうでない人に比べ、1.85倍(95%信頼区間:1.45~2.36)だった。周産期うつ病がなくても、糖尿病で産後うつ病リスクが約1.7倍にまた、周産期にうつ病のなかった人について、産後にうつ病の診断を受けたり、抗うつ薬を服用した人の割合は、妊娠前や妊娠中に糖尿病があったグループでは9.6%(62人)と、同時期に糖尿病のなかったグループ(5.9%、604人)に比べ、有意に高かった(オッズ比:1.69、95%信頼区間:1.27~2.23)。同研究グループは、妊娠前や妊娠中の糖尿病は、試験対象の低所得者層の母親にとって、周産期や産後うつ病の独立したリスク因子のようだ、としている。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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初の皮内インフルエンザワクチンIntanza/IDfluがEUで承認

仏サノフィ・アベンティス社のワクチン部門であるサノフィパスツール社は、欧州委員会から初の皮内(ID)マイクロインジェクションによるインフルエンザワクチンを承認されたと発表した。今回の承認は、7,000人以上の成人(18歳以上)および高齢者(60歳以上)を対象にした臨床試験をもとに、2008年12月に欧州医薬品庁(EMEA:European Medicines Agency)から肯定的な見解が示されたことによるもの。これらの臨床試験では、安全性と免疫応答性が評価され、EMEAが定めた基準をすべて満たしたという。この新ワクチンは、IntanzaまたはIDfluという名前で販売される予定で、今後、EU諸国で季節性インフルエンザ予防ワクチンとして成人および高齢者に接種される。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.sanofi-aventis.co.jp/live/jp/medias/EFEF9769-DCD9-4AE6-A718-A1EC1CD220FA.pdf

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中高年のうつ

55歳以上の中高年でのうつ病の重大性が認識されているにもかかわらず、また予後に関する試験結果も示されているが、プライマリ・ケアにおける予後を想定した診断モデルがないことを受け、オランダVU University Medical Centreの一般診療・ヘルスケアリサーチ部門のE Licht-Strunk氏らは、3年間追跡調査を行い、そのモデル化(うつ病相期間、回復の可能性、予後予測因子)に取り組んだ。BMJ誌2009年2月21日号(オンライン版2009年2月2日号)より。55歳以上のうつ患者234人を3年間追跡追跡調査の対象は、オランダ、西フリースランドの32ヵ所の診療所に通院する、一般的な抑うつ障害を有する55歳以上の患者234人。ベースライン時および6ヵ月ごとに、精神疾患診断統計マニュアル(DSM)第4版に即した診断インタビューと、モンゴメリー・アズバーグうつ病評価尺度(MADRS)を用いた重症度評価を行った。主要評価項目は、回復までの時間と回復の可能性とした。転帰不良はベースライン時の重症度、うつ病の家族歴、身体機能の低下と関連その結果、主要なうつ病相期間の継続時間の中央値は、18.0ヵ月(95%信頼区間:12.8~23.1)で、1年以内に回復した患者は35%、2年以内は60%、3年以内は68%だった。転帰不良はベースライン時の重症度、うつ病の家族歴、身体機能の低下と関連していた。また追跡期間中、身体機能の低下は慢性うつ病患者では持続していたが、回復した患者では改善していた。これらを受けLicht-Strunk氏は、「55歳以上のうつは予後不良である。重症度、家族歴、身体機能低下の情報を直ちに入手することが、治療の手助けとなる」と結論している。

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挿管の痛み緩和に冷却スプレー噴霧が効果的

救急治療部門での末梢静脈内への挿管処置の際、冷却スプレー(topical alkane vapocoolant spray)で効果的かつ安全に痛みを緩和できるとの報告が、BMJ誌2009年2月21日号(オンライン版2009年2月10日号)に寄せられた。メルボルン大学(オーストラリア)Ramzi Hijazi氏らのグループが行った無作為化二重盲検プラセボ対照試験による。水スプレーと冷却スプレーとの比較で調査試験は、オーストラリア都市部の教育病院の救急治療部門で、末梢静脈内への挿管処置を要した201例の成人患者(男性54%、平均年齢58.2歳)を対象に、挿管前に15秒以内で、冷却スプレー(介入群、103例)もしくは水スプレー(対照群、98例)を噴霧するというもの。冷却スプレー(プロパン、ブタン、ペンタン混合)は皮膚から12cm離し2秒間噴霧した。主要評価項目は、挿管時の痛み、スプレー噴霧の不快度、視覚的評価(100 mm visual analogue scaleによる)とした。両群間に、姓、年齢、挿管適応・部位の指示の相違、カニューレのサイズの相違、施術者の相違は特になかった(P>0.05)。痛み緩和、選択率ともに冷却スプレーが優る痛みの四分位範囲中央値スコア(mm)は、対照群36(四分位範囲中央値:19~51)に対し、介入群は12(5~40)であり(P

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コンタックとウェザーニュース社のコラボによる花粉観測機「ポールンコンタック」をスタート

グラクソ・スミスクライン株式会社は、ウェザーニュース社の協力を得て、「コンタック」のキャラクターであるMr.コンタック型のオリジナル 「ポールンコンタック」による花粉観測を3月3日から開始したと発表した。「ポールンコンタック」は、カプセル部分に詰め込まれた球の色が、白→青→黄→赤→紫と変化することで、花粉の飛散量の多寡がわかる仕組みになっている。Mr. コンタック観測情報URL:http://weathernews.jp/pollen/cgi/pollen_disp.cgi?id=SHBY2プレスリリースはこちらhttp://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2009_01/P1000537.html

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医薬品第一部会が統合失調症治療薬「クロザリル」を了承、患者モニタリング制度が条件

薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は2月27日、治療抵抗性統合失調症の治療薬「クロザリル錠」(一般名=クロザピン)の承認を了承した。クロザリルは1969年にオーストリアで初めて承認されたが、75年にフィンランドで16人が無顆粒球症となり、8人が死亡したことから一時販売を停止した。その後、既存の治療薬が効かない患者に対する治療薬として見直され、無顆粒球症などの早期発見を目的とした患者モニタリングを確立させることなどを条件に世界97ヶ国で承認されている。 今回も厳しいモニタリングシステムを導入することが必要で、1)無顆粒球症など重篤な有害事象に対して連携が取れる医療機関・薬局において使用し、定期的な血液検査を実施して評価する体制を構築する、2)文書による同意取得、3)全例調査を行う、ことが条件となっている。

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乾癬性関節炎に対するustekinumabの有効性と安全性を確認

乾癬性関節炎に対する抗インターロイキン(IL)-12/23ヒトモノクローナル抗体ustekinumabの有効性と安全性が、無作為化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験の第Ⅱ相試験の結果、確認された。この米国Tufts Medical CenterのAlice Gottlieb氏らによる試験結果は、Lancet誌2009年2月21日号(オンライン版2009年2月12日号)で掲載されている。乾癬性関節炎は乾癬患者の約11%が有し、抗リウマチ薬(DMARDs)や生物学的製剤(抗TNF薬)が有効とされるが、治療に反応しない患者も存在し治療選択肢の拡充が求められていた。プラセボとの比較でACR20達成の臨床効果を検討試験は、北米および欧州の計24施設から活動性関節炎患者の参加を募り行われた。2005年12月21日から開始され146例が登録。それら患者を2群(グループ1:ustekinumab投与群、グループ2:プラセボ群)に割り付け実行された。グループ1の患者(76例)は、4週にわたり毎週(0週~第3週)ustekinumabを投与(90 mgもしくは63 mg)したのち、12週時点、16週時点ではプラセボを投与。グループ2の患者(70例)は、4週にわたり毎週プラセボを投与したのち、12週時点、16週時点でustekinumabが投与(63 mg)されるという試験デザインで、12週時点ではプラセボ対照試験が確立、マスキングは16週まで維持された。患者は36週時点まで追跡され、intention to treat解析にて評価。主要評価項目は、12週時点でのACR20(米国リウマチ学会が臨床効果として掲げる「ベースラインからの20%改善」目標)の達成状況とされた。投与群とプラセボ群との20%改善達成の差は28%、75%以上改善の差は47%12週時点で主要評価項目を達成したのは、グループ1では32例(42%)、グループ2では10例(14%)で、その差は28%(95%信頼区間:14.0~41.6、p=0.0002)だった。乾癬が体表面積3%以上に及ぶ患者(両群計124例、全体の85%)のうち、12週時点でグループ1では52%(33/63例)が、病変が占める体表面積および重症度指数について75%以上の改善を示した。グループ2では同5%(3/55例)で、両群の差は47%(33.2~60.6、p

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