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がんによる疾病負担、全世界で重く:IARC調査/Lancet

 がんによる疾病負担は世界のどの地域でも重く、深刻なものであることが、国際がん研究機関(IARC、フランス・リヨン市)のIsabelle Soerjomataram氏らの調査で明らかとなった。2008年、世界で760万人ががんで死亡した。保健医療計画の立案には、致死的および非致死的ながんのアウトカムを考慮した国別の比較を要するが、これには障害調整生命年(disability-adjusted life-years:DALY)が有用な指標になるという。Lancet誌2012年11月24日号(オンライン版2012年10月16日号)掲載の報告。DALYに基づく疾病負担を国別、地域別に比較 研究グループは、2008年のがんによるDALYを算定することで、その疾病負担の評価を行った。 DALYは、疾病、障害、早世によって失われた健康的な生活の年数を表し、総合的な疾病負担の指標として有用とされる。DALYは、損失生存年数(years of life lost:YLL、死亡が早まることで失われた年数)と、障害生存年数(years lived with disability:YLD、障害によって失われた健康的な生活の年数)の和で表される。 主にがん登録から得た地域住民ベースのデータ(罹患率、死亡率、余命、罹患期間、発症時および死亡時の年齢、治療率、合併症発生率、治癒率など)を用いてYLLおよびYLDを算出した。 世界12地域、184ヵ国について、27のがん種のYLLとYLDからDALYを推算した。国連開発計画の定義による人間開発指数[human development index:HDI、人間開発の3つの因子(余命、教育、国内総生産)による複合指標]に基づいて各国を4つのカテゴリー(超高、高、中、低)に分け、各カテゴリー別のDALYを解析し、国別、地域別の比較を行った。全疾病負担の90%以上がYLLで、HDIが低い国でYLLが高い 2008年に全世界で、1億6,930万年の健康的な生活が、がんによって失われたと推算された。全DALYに最も寄与した主ながん種は、大腸がん、肺がん、乳がん、前立腺がんで、この傾向は世界のほとんどの地域で同様であり、それぞれががんによる全疾病負担の18〜50%を占めた。 感染関連がん(肝、胃、子宮頸部)による疾病負担のさらなる増大が、サハラ砂漠以南のアフリカで25%、東アジアでは27%に及ぶと推計された。 国や地域で、DALYに占めるがん種の割合などには大きな違いがみられたが、どの国でも全がん種についてYLLが重要な要素であり、全疾病負担の90%以上に達していた。一方、人的資源が乏しい国は、豊富な国に比べDALYに占めるYLLの割合が高かった。 著者は、「世界のどの地域でも、がんによって失われた年齢調整DALYは大きなものであった」と結論づけ、「YLLはHDIが高い国よりも低い国で大きかったことから、診断後の予後の大きな隔差は、人間開発の程度と関連することが示唆される。それゆえ、人的資源の少ない国では、がん診療の根本的な改善が必要である」と指摘する。

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コーヒー摂取量が多い人はアディポネクチンも多い―日本人労働者を対象とした研究―

 コーヒーの摂取量はアディポネクチンと正の相関、レプチンと負の相関を示すことが、名古屋大学大学院 山下健太郎氏らの研究で明らかになった。また、アディポサイトカインは、コーヒー摂取量と脂質および高感度C反応性タンパク(hs-CRP)との関連に影響をもたらすが、コーヒー摂取量と肝機能マーカーとの関連には影響しないことが報告された。Nutrition & diabetes誌2012年4月2日付の報告。 コーヒー摂取量とアディポサイトカインとの関連についての情報は少なく、心血管疾患と糖代謝に対するコーヒーの有益な作用の根底にあるメカニズムはよく理解されていない。本研究では、コーヒーの摂取量とアディポサイトカインであるアディポネクチンおよびレプチン、炎症マーカー、糖代謝、脂質および肝機能マーカーとの関連について検討された。また、アディポネクチン、レプチンが、コーヒー摂取量とこれらの指標との関連に与える影響について検討した。 日本人労働者(男性:2,554人、女性:763人)を対象とした横断研究。コーヒー摂取量とアディポサイトカインやその他のマーカーとの潜在的な関連は、交絡因子を調整した多重線形回帰モデルを用いて評価した。また、アディポネクチンとレプチンのそれぞれがコーヒー摂取量と各マーカーとの関連に与える影響については、複数媒介分析を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・コーヒーの摂取量は、アディポネクチン、総コレステロール、LDLコレステロールと有意な正の相関を認めた。また、レプチン、hs-CRP、トリグリセライド、肝酵素とは有意な負の相関を認めた(すべてp <0.05)。・アディポネクチンおよびレプチンで調整後、コーヒー摂取量とhs-CRPあるいはトリグリセリドとの関連は有意に弱まったが、肝機能マーカーには影響がなかった。・コーヒー摂取量と糖代謝マーカーとの関連は認めなかった。

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患者と保護者にワクチンの安全性を説明するために、医師が学んでいること

 医師は、ワクチンの安全性に関する懸念について患者・保護者と話し合うことにかなりの時間を費やす。米国・スタンフォード医科大学のClea Sarnquist氏らは、医師がそうしたコミュニケーションに関してどのようなことを学んでいるのか、および学びたいと思っているのかについて調査を行った。Journal of Public Health Management & Practice誌2013年1月号の掲載報告。 調査は、ワクチンの安全性についてのコミュニケーションに関して、米国医師の学習ニーズをよりよく理解すること、主に現在受講しているコミュニケーショントレーニングを定量化し、受講選択の好みを明らかにすることを目的とした。 フォーカスグループの調査とサーベイによる混合研究法を実施。全米から連続サンプルとして、303人の小児科医と内科医にオンライン参加をしてもらい、匿名サーベイを2010年3月~6月に行った。また、47人を対象に9つのフォーカスグループ調査を行った。 主な結果は以下のとおり。・調査には、小児科医239人(80.2%)、内科医30人(10.1%)、複数科を標榜する小児科医29人(9.7%)が含まれた。・20.6%の医師は、レジデンスプログラムでワクチン安全コミュニケーションについては「何も学んでいない」と回答した。・好みの学習法(最も一般的に活用していた学習法でもある)は、講義とロールモデル/症例検討であった。・電子媒体による教育法は、要求が低かっただけでなく、実際の利用もとても少なかった。・95%以上の医師は、ワクチン安全コミュニケーションは、自分たちのキャリアにおいて「非常に重要である」あるいは「ある程度重要である」と考えていると回答した。・レジデンスプログラムにおいて、ワクチン安全コミュニケーションについての教育を改善することは、自己学習機会を提供すると同時に、医師としてのキャリアアップにもつながるだろう。

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呼称変更から10年、統合失調症患者へのスティグマを減らすためには:日本医科大学

 日本医科大学精神神経科の大森 中氏らは、臨床研修医の統合失調症患者に対する潜在的な態度と患者と接する上での影響について調べた。また、精神科での臨床トレーニング前後の態度と接し方の変化についても評価した。統合失調症患者とその家族は、スティグマに非常に苦しんできた。名称変更など偏見やスティグマを根絶するためのさまざまな努力にもかかわらず、いまだ医療従事者においてすら偏見にとらわれている者がいる。また、臨床研修医が患者とどのように向き合っているのかについてはほとんど知られていなかった。BioMed Central Psychiatry誌オンライン版2012年11月22日号の掲載報告。 研究グループは、臨床研修医について、統合失調症に関する日本語の名称変更の影響を評価した。また、精神科での1ヵ月間の臨床トレーニング前後の統合失調症に対する態度を比較し、それらの統合失調症患者と接する上での影響を評価した。評価は、IAT(Implicit Association Test)とLinkスティグマ尺度にて行った。主な内容は以下のとおり。・51人の臨床研修医が参加した。・トレーニング前、旧名称である「精神分裂病」は新名称「統合失調症」よりも、犯罪と結び付く傾向が強かった。・ところがトレーニング後、まったく予想に反して、旧名称よりも新名称についてより強く犯罪と結び付ける傾向が強まった。・Linkスティグマ尺度とIATとには有意な相関性は認められなかった。・統合失調症への名称変更は、臨床研修医における統合失調症の負のイメージを減少したが、統合失調症患者とのコンタクトが、予想に反してネガティブな態度への変化を増長した。・これらの結果は、統合失調症に関するネガティブな態度の形成を理解することに寄与し、懸念される偏見やスティグマを減らすための精神科での適切なトレーニングを開発する一助となるだろう。関連医療ニュース ・厚労省も新制度義務化:精神疾患患者の「社会復帰」へ ・検証!非定型抗精神病薬の神経保護作用 ・抗精神病薬の高用量投与で心血管イベントリスク上昇:横浜市立大

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成人一般健診は罹患率や死亡率を低下させない/BMJ

 一般健康診断は新たな病気の発見数を増加したが、全体的にみても心血管系やがんについてみても、罹患率や死亡率は低下していないことが、デンマーク・ノルディックコクランセンターのLasse T Krogsboll氏らによる、無作為化試験対象のコクラン・システマティックレビューとメタ解析の結果、報告された。一般健診は、罹患率や死亡率を抑制するのに効果的であるとみなされ、リスク因子が抑制されるという共通認識の下および観察結果に基づいて世界各国でヘルスケアの基本として行われてきた。しかし、一方で罹患率と死亡率に関するベネフィットのエビデンスは不足していた。今回の解析でも、一般健診の重大有害転帰に関する影響については研究も報告もされておらずエビデンスは不明のままとなった。BMJ誌2012年11月24日号(オンライン版2012年11月20日号)掲載より。成人の健診受診者と非受診者を対象とした16の無作為化試験をレビュー Krogsboll氏らは、成人の患者関連アウトカム(罹患率と死亡率)に重点を置いた一般健診のベネフィットあるいは害悪を定量化することを目的とした。死亡率は、ランダム効果メタ解析で結果を評価し、他のアウトカムはメタ解析ができないものは質的統合を図った。 解析対象は、疾患やリスク因子に関して偏りのない成人集団を対象とした健診受診者と非受診者を比較した無作為化比較試験とした。健康診断とは、複数臓器の複数疾患やリスク因子をターゲットとして行う一般集団スクリーニングと定義し、高齢者対象のものは除外した。 16試験が選択され、うち14試験から解析可能なアウトカムデータ(参加者18万2,880例)が得られた。効果を検証する大規模長期の研究が必要 全体死亡のデータは9試験から得られた(死亡1万1,940例)。リスク比は0.99(95%信頼区間0.95~1.03)だった。 心血管死亡については8試験から得られ(死亡4,567例)、リスク比は1.03(0.91~1.17)であった。またがん死亡については8試験から得られ(死亡3,663例)、リスク比は1.01(0.92~1.12)だった。これらの分析結果は、サブグループ解析と感受性解析でも変わらなかった。 すべての試験からデータを得られたわけではないが、一般健診について、罹患率、入院、障害、懸念、医師の診察を受けること、仕事を休むことへの有益な影響はみいだせなかった。 また1試験において、受診者群が非受診者群と比べて6年間で、新たな病気の発見が総数で20%多くなり、慢性症状の自己申告数も増加していたことが認められた。別の1試験では、高血圧と脂質異常症の有病率の増加が認められた。 降圧薬服用に関するデータが得られた4試験のうち2試験では、降圧薬の投与の増加がみられた。 さらに4試験中2試験で、一般健診についてわずかに効果はあると自己申告のデータが得られたが、回答にバイアスがかかっている可能性があった。 Krogsboll氏は、「本所見は、医師は健診受診や予防への取り組みを止めるべきであるということを意味しているわけではない。重要なのは、システマティックな健診が効果がなかった理由であり、今後、個々の健診内容(心血管リスク因子や慢性腎臓病のスクリーニングなど)を直接研究することが必要である。本研究では、リスク因子の変化は一般健診の評価の指標には適さないことも示唆された。大規模な長期の追跡研究は不経済かもしれないが、効果がなく有害な一般健診ほど高くはつかないので実施の必要がある」とまとめている。

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骨折後早期の造影CTが骨折治癒の過程を明らかとする可能性

骨折後早期の造影CT(contrast enhanced CT、CECT)は、骨折治癒の総合的な研究に有用であるというマウスを用いたex vivo試験からの知見が、米国・ボストン大学のLauren N.M. Hayward氏らにより報告された。骨折治癒初期のX線やCTによる評価は、軟骨組織は不鮮明な所見しか得られず限定的である。研究グループは、CECTにより骨折治癒過程の軟骨組織を非侵襲的に認識できるかを確認した。Journal of Orthopaedic Research誌オンライン版2012年11月19日号の掲載報告。 試験は、術後9.5日の非開放性安定骨折のC57BL/6マウスを用いて行われ、陽イオン性造影剤培養前後にμCTにより観察した。 培養細胞には高濃度の硫酸化グリコサミノグリカンにより、軟骨組織への陽イオン蓄積が示されるようになっており、培養前後の画像を重ね合わせ、経時サブトラクション画像、二次元または三次元のミネラル組織描出画像、軟カルス、軟骨を検討した。 主な結果は以下のとおり。・CECTによって同定された軟骨とカルスの部位と、ゴールドスタンダードの方法である組織形態計測による部位同定とを比較した。・両手法による、軟骨の部位範囲に差異はみられなかった(p=0.999)。・CECTによって測定されたカルスの範囲は、組織形態計測法で同定した範囲よりも小さかったが、的中率は高かった(R2=0.80、p<0.001)。・また、CECTは軟骨のミネラル化の識別も可能にした。・CECTは、ほとんどミネラル組織が存在しないほど修復早期であっても正確、定量的、非侵襲的に、骨折部位のカルスの形状と組成を描出することが示された。この方法の非侵襲的性質は、その後のカルス上で行われる機械的検査のような解析を可能とすると思われ、効果的な高等処理能力を有しており、骨治癒の総合的な研究を可能にすると思われる。

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認知症ケアでプライマリケア・リエゾンに求められる3つのポイント

 英国・ウスター大学のKay de Vries氏らは、認知症ケアでプライマリ・ケア・リエゾン(primary care liaison)に求められるコンピテンシー(高い成果を生む行動特性)について文献等レビューと協議などを行い、主として「カウンセリング」「スクリーニング」「健康教育・促進」の3領域が同定されたと報告した。プライマリ・ケアにおいて長い間、診断未確定の認知症に対する対応の改善が求められている。プライマリ・ケア・リエゾンには、その解決を果たす役割が期待されており、そのために必要とされる専門的コンピテンシーについて検討した。Primary Health Care Research & Development誌オンライン版2010年11月6日号の掲載報告。 著者らは、コンピテンシーの草案、コンピテンシーの各オプション/組み合わせ、およびコンピテンシーレベルを確立することを目的に、総合的な文献および政策レビューを行った。多様なステークホルダーによる協議と、70人以上の利用者および介護者が、フォーカスグループや電子メールのやりとり、電話インタビューを介して議論を交わした。協議と同時にEquality Impact Assessmentを行った。 主な内容は以下のとおり。・文献レビューによって、認知症の人の診断率を改善すること、および診断に至る道筋を改善することの両方のニーズが明らかになった。・ステークホルダーの協議は、あらためて、認知症だが未診断である人とその介護者が適切なサービスにアクセスできていないことに言及し、早期かつ「適時」に診断が行われるシステムを改善できる役割を担う者が必要であることを確認した。・協議プロセスを介して、文献および政策文書に基づくコンピテンシーが開発・討議され、3つの主要領域「カウンセリング」「スクリーニング」「健康教育・促進」が同定された。・その役割を果たすにはスキルと経験豊かな専門的アプローチが求められ、家庭医(GP)の診療録にアクセス可能な「GP cluster」に位置付けられることで、有用なチームモデルが確立可能であり、GPとの協働作業がその役割の基本となる。・個人の継続的な専門性開発への取り組みが、これらのコンピテンシーを高く維持することにつながる。関連医療ニュース ・アルツハイマーの予防にスタチン!? ・「炭水化物」中心の食生活は認知症リスクを高める可能性あり ・アルツハイマー病の興奮、抗精神病薬をどう使う?

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マンモ検診は、過剰診断を増やしただけ?/NEJM

 米国では1980年代からマンモグラフィによるスクリーニングが始まっており、その後の実施率増加とともに早期乳がん罹患率は大幅に増加したが、一方で進行期乳がん罹患率の減少は、ごくわずかであったことが報告された。また、マンモグラフィにより検出された早期乳がんの中には、その後臨床的症状を発症することがなかった、いわゆる過剰診断も多く、その数は過去30年間で130万人に上ると推定されたという。米国・Oregon Health and Science UniversityのArchie Bleyer氏らの調べで明らかになったもので、NEJM誌11月22日号で発表した。30年間で初期乳がん罹患率は10万人中122人増加 研究グループは、マンモグラフィ実施の乳がん発生率への影響を調べるため、サーベイランスや疫学調査などを元に、1976~2008年に40歳以上で乳がんの診断を受けた人について、早期乳がん(非浸潤性乳管がんと限局性がん)と進行期乳がん(局所性と遠隔転移)の罹患率を算出した。 その結果、早期乳がん罹患率は、1976年の女性10万人中112人から同234人へと、大幅に増大した(絶対増加幅:女性10万人中122人)。なかでも、1980年代から90年代初めにかけて、マンモグラフィによるスクリーニング実施率が増加するに伴い、早期乳がん罹患率も増加した。 一方で、進行期乳がんの罹患率は、女性10万人中102人から同94人へと、同期間で約8%の減少に留まった(絶対減少幅:女性10万人中8人)。乳がんの過剰診断、過去30年間で130万人 潜在的な疾病負担が変化していないと仮定すると、スクリーニングによりみつかるようになった早期乳がんのうち進行がんに進展したものの割合は、122人中8人に留まると考えられた。 ホルモン補充療法に関連した一時的な過剰罹患率などを補正した後、スクリーニングで検出されながらも、その後臨床的症状を発症しなかったであろうと考えられる、いわゆる乳がんの過剰診断を受けた人の数は、米国過去30年間で130万人に上ると見積もられた。また、2008年には、米国で乳がんの過剰診断を受けた女性は7万人で、乳がんの診断を受けた人の31%に上った。 これらの結果を踏まえて著者は「マンモグラフィ検診で早期乳がんの発見は大幅に増加したにもかかわらず、進行がんの受診率はわずかしか低下しないというアンバランスな状況が示された。どの状態の女性が影響を受けたのかは明らかではないが、新たに診断された乳がんのほぼ3分の1で大幅な過剰診断があり、マンモグラフィ検診の乳がん死亡率への影響はあったとしてもわずかであることが示唆された」と結論している。

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アレムツズマブ、再発寛解型多発性硬化症の再発を抑制:CARE-MS I試験/Lancet

 活動性の早期再発寛解型多発性硬化症(RRMS)の治療において、アレムツズマブ(alemtuzumab:国内未承認)はインターフェロンβ1aに比べ再発を有意に抑制するが、障害の集積の抑制効果には差がないことが、米国・クリーブランド・クリニックのJeffrey A Cohen氏らが行ったCARE-MS I試験で示された。ヒト化抗CD52モノクローナル抗体であるアレムツズマブは、血中のTリンパ球およびBリンパ球を枯渇させ、結果としてその再生を促すことで効力を発揮すると考えられる。未治療RRMSを対象とした第II相試験では、その疾患活動性の抑制効果が確認されている。Lancet誌2012年11月24日号(オンライン版2012年11月1日号)掲載の報告。アレムツズマブの有用性を無作為化第III相試験で評価 CARE-MS I(Comparison of alemtuzumab and Rebif Efficacy in Multiple Sclerosis)試験は、未治療の活動性RRMSに対するアレムツズマブの有用性を、インターフェロンβ1aとの比較において評価する無作為化対照比較第III相試験。 対象は、18~50歳、McDonald診断基準(2005年)を満たし、総合障害度スケール(EDSS)3点以下で、MRIで脳病変が確認された未治療のRRMSとした。これらの患者が、アレムツズマブ(12mg/日、ベースライン時に1日1回5日間、12ヵ月後に1日1回3日間)を静注する群またはインターフェロンβ1a(用量漸増後、44μg、週3回)を皮下注する群に2対1の割合で無作為に割り付けられた。 主要評価項目は、再発率と6ヵ月後の障害の持続的集積の複合エンドポイントとした。再発は、48時間以上持続するMSに起因する神経症状の新規発現または増悪とした。障害の持続的集積は、6ヵ月後のEDSSで1点以上の上昇と定義した。再発率が54.9%有意に改善、障害の持続的集積は30%改善したが有意差なし 2007年9月7日~2009年4月17日までに16ヵ国101施設から581例が登録された。アレムツズマブ群に386例、インターフェロンβ1a群には195例が割り付けられ、それぞれ376例(97%)(平均年齢33.0歳、女性65%)、187例(96%)(同:33.2歳、65%)が解析の対象となった。 アレムツズマブ群の再発率は22%(82/376例)であり、インターフェロンβ1a群の40%(75/187例)に比べ54.9%有意に改善された[イベント発生の率比:0.45、95%信頼区間(CI):0.32~0.63、p<0.0001]。Kaplan-Meier法による2年無再発率は、アレムツズマブ群が78%と、インターフェロンβ1a群の59%に比べ有意に良好だった(p<0.0001)。 障害の持続的集積は、アレムツズマブ群が8%(30/376例)と、インターフェロンβ1a群の11%(20/187例)よりも30%改善したが、両群間に有意な差はなかった[ハザード比(HR):0.70、95%CI:0.40~1.23、p=0.22]。 アレムツズマブ群の90%(338/376例)に注射関連反応がみられ、そのうち3%(12/376例)が重篤と判定された。感染症がアレムツズマブ群の67%(253/376例)、インターフェロンβ1a群の45%(85/187例)にみられたが、ほとんどが軽度~中等度だった。ヘルペスウイルス感染症(主に皮膚ヘルペス)が、それぞれ16%(62/376例)、2%(3/187例)に認められた。 2年間で甲状腺関連の有害事象がアレムツズマブ群の18%(68/376例)、インターフェロンβ1a群の6%(12/195例)にみられ、アレムツズマブ群では免疫性血小板減少が1%(3/376例)に発現した。アレムツズマブ群の2例は甲状腺乳頭がんを発症した。 著者は、「アレムツズマブの一貫性のある安全性プロフィールと再発抑制におけるベネフィットは、未治療のRRMS患者への使用を支持するものだが、以前の試験で認められた障害の抑制に関するベネフィットが今回は確認できなかった」と結論し、「アレムツズマブの重篤な有害事象のリスクは適切なモニタリングで管理でき、治療可能である。アレムツズマブはRRMS治療において実質的に有効であり、有害事象とのバランスを考慮して使用すべきである」と指摘する。

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グルタミン酸作動性システムは大うつ病の効果的な治療ターゲット

 グルタミン酸作動性システムについては、とくにグルタミン酸とNMDA受容体の異常が大うつ病の病態生理に関与していることを示すエビデンスが数多く報告され、グルタミン酸作動性神経伝達の不均衡がNMDAアゴニズムの活性に寄与し、大うつ病に関連する脳内の興奮活性を亢進する可能性が示唆されていた。しかし、NMDA受容体阻害薬が抗うつ病薬のような活性を備えていることが示されたにもかかわらず、依然として異常なグルタミン酸作動性シグナル伝達の基底にある分子的な変化は十分に解明されていなかった。そのような中、グルタミン酸作動性システムが、大うつ病に対する効果的な治療介入ターゲットであることが、イタリア・ローマ大学サピエンツァ校のGianluca Serafini氏らによる最新のレビュー研究によって明らかにされた。Current Pharmaceutical Design誌オンライン版2012年11月19日号の掲載報告。 研究グループは、大うつ病でNMDA受容体をターゲットとしているグルタミン酸作動薬の主要な薬理学的特性と影響に焦点を合わせ、最新文献のレビューを行った。文献の検索は、PubMed/Medline、ScienceDirect databasesにて、グルタミン酸、うつ病、大うつ病性障害をキーワードに行った。 主な内容は以下のとおり。・大半のグルタミン酸受容体作動薬は、臨床および前臨床研究いずれにおいても、抗うつ作用の活性を示す生化学的な影響を示した。また、最新の神経画像診断や遺伝学により、これら薬物の抗うつ作用性が確認されていた。・NMDA受容体阻害薬などヒトを対象とした試験が、結果に混乱を生じさせていた。・全体的には、グルタミン酸作動性受容体の調節機能は、ヒトのうつ病に対する治療反応と関連している神経伝達物質の放出と同じように、ニューロン幹細胞の増殖(ニューロン形成)を容易にする可能性がある。ただし、認知機能に対する副作用と精神障害の発現性があり、臨床への適用および有用な薬剤開発を難しくしている。・NMDA受容体をターゲットするグルタミン酸作動薬(神経伝達物質の放出を阻害したり、シナプス後部反応を調節する)は、特異的な抗うつ作用を持つ分子モジュレーターとして役立つ可能性がある。関連医療ニュース ・検証「グルタミン酸仮説」統合失調症の病態メカニズム ・難治性うつ病に対するアプローチ「SSRI+非定型抗精神病薬」 ・SPECT画像診断による前頭部脳血流評価で、大うつ病高齢者のSSRI有効性を予測

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【アンケート】アトピー性皮膚炎患者さんの治療意欲は?その4

患者対象:軽症から重症のアトピー性皮膚炎で現在も治療中の患者100名方法:インターネット調査 実施時期:2012年8月【患者さんへのアンケート】Qなぜ、ステロイド外用薬をきちんと塗らないのですか。(いくつでも)(その他の理由)≪ケアネット編集後記≫今回は、医師の指示への遵守度が100% ではなく、さらにステロイド外用薬を使用していた患者さんに、なぜ、指示を守れなかったかの理由を聞いた結果をお示しします。約3割が『治ったと思ったから』『塗り薬の感触が気になる』と回答しています。ちなみに、『塗り薬への不信感』は13.0%でした。先生はこの結果に関してどう思われますか?

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インフルエンザの流行状況とワクチン、抗インフルエンザ薬の有効性について(日本臨床内科医学会シンポジウムより)

日本臨床内科医会インフルエンザ研究班 班長 岐阜市河合内科医院 院長 河合直樹氏日本臨床内科医会では、インフルエンザ研究班を組織し、全国の会員による多施設共同試験を2000-01シーズンから行っている。今回は昨シーズン(2011-12年)の結果を発表する。インフルエンザの流行状況インフルエンザ流行は毎年のようにドラスティックな変化を起こしている。当研究会班で調査している過去10シーズンをみると、A型が流行し、少し後にB型が流行するのが典型的なパターンである。2004-05シーズンや2006-07シーズンはA・B 両型が同時流行し、2009-10のパンデミックシーズンでは季節外れの時期に流行したが、最近の2010-11、2011-12シーズンは冬季にA型が流行し、その後B型が流行する典型的パターンに戻っている。A型亜型の流行をみると、2006-07シーズンまではほとんどがH3N2(香港型)であった。しかし、2007-08シーズンはH1N1 (ソ連型)が大流行し、翌2008-09シーズンには、このH1N1 (ソ連型)のほとんどがH275Y変異によりオセルタミビル(タミフル)耐性となっている。そして、2009-10シーズンはH1N1 (ソ連型)に代わりH1N1pdm09(パンデミックウイルス)がすべての年齢層で流行した。H1N1pdm09の流行はその後も続くと予想されたが、翌2010-11シーズンにはH3N2が復活し、H1N1pdm09、H3N2、B型の混合流行となった。昨シーズン(2011-12)はH1N1pdm09が姿を消し、H3N2に置き換わった形となり、H3N2とB型の混合流行となった。図:Key Note Lecture 12ページ 「インフルエンザの型・亜型別内訳」参照このH3N2はすべての年代で前シーズンより増えている。また、H3N2の高齢者層の罹患が過去2シーズン(09-10、10-11)のH1N1pdm09やH3N2よりも増加し、昨シーズンのH3N2罹患者における60歳以上の比率は13.5%と非常に高くなっている点は注目すべきである。すでにH3N2ウイルスに何回もさらされているはずの高齢者層での流行、ワクチンの有効性の低さを考えると、H3N2はこの数年で連続変異が進んでいる可能性がある。B型については、国立感染症研究所のデータによれば、ここ数年Victoria系統が流行していたが、昨シーズン(2011-12)は山形系統が増えてきている。インフルエンザワクチンの発症予防効果本邦のインフルエンザワクチンの発症予防効果については疑問を唱える説もあるが、われわれ臨床家としては予防効果を期待したいところである。当研究班では、過去11シーズン臨床現場におけるワクチン接種の有無によるインフルエンザの発生率を前向き調査している。調査開始後の数シーズンは、接種群において有意に発症が少なかった。2009-10シーズンでは、H1N1pdm09単価ワクチンが、患者の多かった19歳以下で有意に良好な効果を示している。また、2010-11シーズンの3価ワクチンも、H1N1pdm09の比率が高かった成人層で高い効果を示している。昨シーズンは成人層で大きな有効性は確認されていないが、未成年では接種群で発症が少ない傾向がみられているのは、臨床現場としては救いである。研究班ではまた血清HI抗体価によるワクチンの有効性について検討している。これはワクチン接種により、HI抗体価が40倍以上の感染防御水準に被接種者の何%が達するかを調査するものである。2011-12シーズンではH1N1、H3N2とも接種後の40倍以上の抗体価保有率は良好(各々81.5、97.0%)であったがH3N2については、接種前すでに同抗体価保有率は83%あり、ワクチン接種による効果は限定的と思われた。一方、B型はいずれのシーズンでもA型に比べ、接種により感染防御機能水準に達する割合は低く、その傾向は昨シーズンも同様であった。ワクチン株と臨床株の抗原性の差が生じていないか、ここで問題となるのはワクチンのマッチングである。昨年まで使われたH3N2のA/ビクトリア/210/2009株については、マッチングが良好でない旨がすでに関係方面から発表されており、これが現実となった可能性もある。2012-13シーズンではH3N2はA/ビクトリア/361/2011株に変わっている。B型に流行を反映し、山形系統に入れ替わる。今回の株の変更でワクチンの効果が戻る事を期待したい。抗インフルエンザ薬の効果当研究班での昨シーズンの抗インフルエンザ薬の使用状況をみてみると、9歳以下ではオセルタミビルが過半数、ザナミビル(リレンザ)も増えておりラニナミビル(イナビル)も一部使われている。10歳代では原則としてオセルタミビルはハイリスク以外使えないため、ザナミビル、ラニナミビル、ペラミビル(ラピアクタ)という使用頻度である。20歳以上ではオセルタミビル、ラニナミビル、ザナミビルの使用頻度が高く、ペラミビルも使われている。解熱時間をみるとH3N2については、いずれの薬剤でも27~28時間であり、薬剤間でほとんど差がない。H1N1ソ連型のH275Y変異による耐性のため2008-09シーズンにオセルタミビルの小児での解熱時間が延びたものの、その後H1N1(ソ連型)は消失しH1N1pdm09となったことによりオセルタミビルの有効性は戻ってきている。B型での解熱時間は、いずれの薬剤においてもA型よりも長く、31~38時間であった。また、年齢層別にみると、いずれの薬剤においても成人に比べ15歳以下で長い傾向となる。新種ブタH3N2vインフルエンザ新しい情報としては、現在米国で散発的に発生している新種のブタH3N2vインフルエンザがある。今のところブタからの直接感染のみ認められている。ウイルス学的にはヒトのH3N2とは異なるが、H1N1pdm09の遺伝子を一部持っているので今後の動向に注意が必要であるとされている。そのほか、症状は季節性とほぼ同様、迅速診断キットは有用だが偽陰性もみられA型季節性との鑑別できない、季節性ワクチン無効、NA阻害薬オセルタミビルやザナミビルは有効、10歳以下の小児はこのウイルスの免疫を持っていない、などの特徴がある。最近のデータでは306例ほど罹患し、死亡例が9月に入って1例発生したと報じられている*。*シンポジウム開催日(2012年10月7日)現在直近のインフルエンザ流行状況をみると、H3N2、H1N1pdm09、B型といろいろな型が流行し、シーズンによってその様相は大きく変わる。日本ではH1N1pdm09はほぼ消えているが、国外ではまだ流行している地域もある。このように多くの要素があり、来たるシーズンどのような流行になるのか予想は難しい。さらに、米国での新たなH3N2v出現など、今後ともインフルエンザの流行状況からは目を離すことはできないであろう。

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軽度でも注意!糖尿病性網膜症はCHD発症リスクと関連

 2型糖尿病患者の糖尿病性網膜症はたとえ軽度(点状出血など)であっても、冠動脈疾患(CHD)や脳卒中のリスクと関連することが、山形大学 川崎 良氏らの研究で明らかになった。著者らによると、2型糖尿病患者における糖尿病性網膜症は、従来の心血管リスク因子とは独立したCHDおよび脳卒中リスク因子であるという。Ophthalmology誌オンライン版2012年11月19日付の報告。 糖尿病性網膜症は、心血管疾患リスクと関連があるといわれている。今回、前向きコホート研究であるThe Japan Diabetes Complications Study (JDCS)において、2型糖尿病患者における軽度の糖尿病性網膜症とCHDおよび脳卒中リスクとの関連について検討された。 対象は、ベースライン時に心血管疾患既往のない日本人の2型糖尿病患者2,033例。糖尿病性網膜症は、糖尿病性網膜症および黄斑症の国際重症度分類に基づき、臨床所見や撮影検査から診断された。CHDと脳卒中の発症を8年間にわたり追跡調査し、糖尿病性網膜症発症群と未発症群におけるCHDと脳卒中発生率を主要アウトカムとし、それぞれを比較した。 主な結果は以下のとおり。・従来の心血管リスク因子による調整後、軽度から中等度の非増殖性糖尿病性網膜症患者はCHD(ハザード比[HR]:1.69、95%CI:1.17~2.97)と脳卒中(HR: 2.69、95%CI:1.03~4.86)の発症リスクが高かった。・網膜出血や毛細血管瘤の存在はCHD発症リスク(HR:1.63、95%CI:1.04~2.56)と関連していたが、脳卒中発症リスク(p = 0.06)とは関連していなかった。・綿花様白斑の存在は脳卒中発症リスク(HR:2.39、95%CI:1.35~4.24)と関連していたが、CHD発症リスク(p =0.66)とは関連していなかった。・従来の心血管リスク因子による調整後も、糖尿病性網膜症をCHD予測モデル因子に追加することで、ROC曲線下面積(AUC)は0.682から0.692に上昇した。また、脳卒中予測モデル因子に追加した場合、AUCは0.640から0.677に上昇した。・糖尿病性網膜症を予測モデル因子に追加したことにより、対象者のうち9%にCKD発症リスク、13%に脳卒中発症リスクがあると再判定された。

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統合失調症患者における「多飲」その影響は?:奈良県立医大

 統合失調症において多飲傾向を認める患者は多い。多飲による過度な水分摂取は、低ナトリウム状態を誘発したり、水中毒につながることもある。奈良県立医科大学 永嶌 朋久氏らは、統合失調症患者の多飲と神経心理学的障害や脳の構造的変化との相関を検討した。BMC psychiatry誌オンライン版2012年11月26日号の報告。 対象は多飲を認める統合失調症患者、多飲を認めない統合失調症患者、健常対象者の各々8例。すべての被験者はMRIと神経心理学的テストを施行した。構造異常は、ボクセルベース形態計測(VBM)を用いて分析した。患者の神経心理学的機能は、統合失調症認知機能簡易評価尺度日本語版(BACS-J)を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・両患者間で臨床的特徴の有意な差は認められなかった。・多飲を認める統合失調症患者は、健常者と比較して、広範囲な脳容積の減少と神経心理学的障害を示した。・多飲を認める統合失調症患者は、多飲を認めない患者と比較し、左側島皮質の有意な減少を示した。・多飲を認めない統合失調症患者における神経心理機能テストの結果は、他の2つのグループの中間であった。・統合失調症患者における多飲は、左側島皮質の減少により、深刻な神経心理学的障害を誘発する可能性があることが示唆された。関連医療ニュース ・日本人統合失調症患者の脂質プロファイルを検証! ・性的強迫観念は、統合失調症患者で頻度が高く、自殺行動と独立して関連 ・日本人統合失調症患者の認知機能に影響を与える処方パターンとは

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ロタウイルスワクチンの効果について41試験をレビュー

 英国・Enhance Reviews社のKarla Soares-Weiser氏らは、ロタウイルス下痢症予防に用いられているロタウイルスワクチン接種介入試験の系統的レビューを行った。評価は、現在承認されている、単価ワクチン(RV1、商品名:ロタリックス)、5価ワクチン(RV5、商品名:ロタテック)と、中国のみで使用されている蘭州ラムロタウイルスワクチン(LLR、蘭州生化学製品研究所製)を対象として行われた。Cochrane Library 2012年11月14日の発表報告。 MEDLINE(PubMed経由、1966年~2012年5月)、Cochrane Infectious Diseases Group Specialized Register(2012年5月10日)、CENTRAL(Cochrane Library 2012年5月発表)、などにより文献検索を行い、小児を対象としたワクチン接種とプラセボ(または非接種あるいは他のワクチン接種)とを比較している無作為化試験(RCT)を選択した。 2人のレビュワーが個別に試験適格の評価、データ抽出、バイアスリスク評価を行った。リスク比(RR)、95%信頼区間(CI)を利用して二分データを統合し、小児死亡率による解析を階層化し、GRADEにてエビデンスの質を評価した。 主な結果は以下のとおり。・適格基準を満たしたのは41試験(被験者総計18万6,263例)で、そのうち29試験(同10万1,671例)がRV1を、12試験(同8万4,592例)がRV5を評価したものであった。LLRについては適格試験がみつからなかった。[RV1接種1歳未満児について]・小児死亡率の低い国では、重症ロタウイルス下痢症の86%が予防された(RR:0.14、95%CI:0.07~0.26、被験者4万631人・6試験、エビデンス高)。すべての原因による重症下痢症エピソードの予防は、ラテンアメリカとフィンランドにわたる大規模多施設試験1試験から、40%と思われる(同:0.60、0.50~0.72、1万7,867例・1試験、エビデンス中)。・小児死亡率の高い国では、重症ロタウイルス下痢症の63%が予防されたと思われる(同:0.37、0.18~0.75、5,414人・2試験、エビデンス中)。すべての原因による重症下痢症エピソードの予防は、マラウイと南アフリカでの1試験から、34%であると思われる(同:0.66、0.44~0.98、4,939例・1試験、エビデンス中)。[RV1接種2歳児まで]死亡率の低い国では、重症ロタウイルス下痢症の85%が予防された(RR:0.15、95%CI:0.12~0.20、被験者3万2,854人・8試験、エビデンス高)。すべての原因による重症下痢症エピソードの予防は、37%であると思われる(同:0.63、0.56~0.71、3万9,091例・2試験、エビデンス中)。・死亡率の高い国では、マラウイと南アフリカでの1試験から、重症ロタウイルス下痢症の42%が予防されたと思われる(同:0.58、0.42~0.79、2,764人・1試験、エビデンス中)。すべての原因による重症下痢症エピソードの予防は、18%であると思われる(同:0.82、0.71~0.95、2,764例・1試験、エビデンス中)。[RV5接種1歳未満児について]・死亡率の低い国では、重症ロタウイルス下痢症の87%が予防されたと思われる(RR:0.13、95%CI:0.04~0.45、被験2,344人・3試験、エビデンス中)。すべての原因による重症下痢症エピソードの予防は、フィンランドでの1試験から、72%であると思われた(同:0.28、0.16~0.48、1,029例・1試験、エビデンス低)。・死亡率の高い国では、重症ロタウイルス下痢症の57%が予防された(同:0.43、0.29~0.62、5,916人・2試験、エビデンス高)。しかし、すべての原因による重症下痢症エピソードついては、データが不十分であった。[RV5接種2歳児まで]・死亡率の低い国についてのデータがあったのは、4試験であった。3試験から、重症ロタウイルス下痢症の予防は82%と思われた(RR:0.18、95%CI:0.07~0.50、被験3,190人・3試験、エビデンス中)。1試験(フィンランド)から、すべての原因による重症下痢症エピソードについて、96%が予防可能であることがわかった(同:0.04、0.00~0.70、1,029例・1試験、エビデンス低)。・死亡率の高い国では、重症ロタウイルス下痢症の41%が予防された(同:0.59、0.43~0.82、5,885人・2試験、エビデンス高)。すべての原因による重症下痢症エピソードの予防は、15%であった(同:0.85、0.75~0.98、5,977人・2試験、エビデンス高)。・ワクチンの死亡に対する効果のエビデンスはなかった(18万1,009例、34試験、エビデンス低)。ただし同エンドポイントの検出力はなかった。・重篤な有害事象は、RV1について4,565例(9万9,438例中)、RV5は1,884例(7万8,226例中)で報告された。・腸重積症の報告例は、RV1接種後58例(9万7,246例中)、RV5は34例(8万1,459例中)であった。・重篤な有害事象、とりわけ腸重積症については、RV1またはRV5接種群とプラセボ群で有意な差はみられなかった。・RV1、RV5はロタウイルス下痢症のエピソードを予防する。ワクチンの効果は、死亡率の高い国では低かったが、疾患負荷が高いためであり、絶対的なベネフィットは高い。腸重積症を含む重篤な有害事象のリスク増加は検出されなかったが、導入後サーベイランスはワクチン関連のまれなイベントを検出するためにも必要である。

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