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Dr.長門の5分間ワクチン学

第1回 ワクチンの基礎第2回 接種の実際第3回 被接種者の背景に応じた対応第4回 接種時期・接種間隔第5回 予防接種の法律・制度第6回 Hibと肺炎球菌第7回 麻疹・風疹・おたふく第8回 水痘・BCG・4種混合第9回 肝炎・日本脳炎第10回 インフルエンザ・ロタウイルス第11回 子宮頸がんワクチン・渡航ワクチン第12回 トラブルシューティング CareNeTV総合内科専門医試験番組でお馴染みの長門直先生が、自身の専門の1つである感染症について初講義。医療者が感じているワクチンにまつわる疑問を各テーマ5分で解決していきます。テーマは「ワクチンの基礎」をはじめとした総論5回と「麻疹・風疹・おたふく」など各論7回。全12回で完結のワクチン学を、CareNeTV初お目見えのホワイトボードアニメーションでテンポよくご覧いただけます。第1回 ワクチンの基礎医療者でも意外と知らなかったり、間違って覚えていることが多いのがワクチン接種。第1回は「ワクチンの基礎」として、まず最初に押さえておきたい、「ワクチンの種類」と「ワクチンを取り扱う上で覚えておきたいこと」をまとめました。ワクチンの種類の違いは?アジュバントの意味は?ワクチンの保存方法で気を付けたいことは?「ワクチン学」の講義時間はたったの5分。CareNeTV初お目見えのホワイトボードアニメーションでテンポよく解説していきます。第2回 接種の実際今回の「ワクチン学」のテーマは「ワクチン接種の実際」。医療者からよく質問に出る「ワクチンの接種方法」と「ワクチン接種後の対応」について確認していきます。ワクチン接種方法では、皮下注射と筋肉注射の具体的な方法を確認していきます。接種部位は?使用する針の太さは?長さは?角度は?そして、ワクチン接種後の対応については、意外と知られていないことや、間違って覚えてしまっていることを解決していきます。第3回 被接種者の背景に応じた対応被接種者が抱える背景によって、ワクチン接種の可否や気を付けておきたいことを確認していきます。今回「ワクチン学」で取り上げる被接種者の背景は8つ。(1)早産児・低出生体重児(2)妊婦・成人女性(3)鶏卵アレルギーがある人(4)発熱者(5)痙攣の既往歴のある人(6)慢性疾患のある小児(7)HIV感染症の人(8)輸血・γ-グロブリン投与中の人。それぞれに応じた対応をポイントに絞り、解説していきます!第4回 接種時期・接種間隔接種時期・接種間隔は予防接種ごとに決められています。今回は、原則と被接種者からよく聞かれる質問、そしてその対応を確認します。小児の場合、不活化ワクチンの第1期接種では、なぜ複数回接種する必要があるのか?成人や高齢者の場合は?生ワクチンで押さえておきたいポイント。被接種者からよく聞かれる質問は「感染症潜伏期間の予防接種は可能かどうか」など、3つをピックアップしました。第5回 予防接種の法律・制度法律・制度の観点から定期接種、任意接種を確認します。近年の法改正の流れ、それぞれの費用負担の違い、現在の対象疾病の種類。副反応に関する制度では、報告先と救済申請先を確認。また、医療者の中でも賛否が分かれるワクチンの同時接種についても言及します。第6回 Hibと肺炎球菌今回から各論に入ります。まずはHibワクチンと肺炎球菌ワクチン。よくある質問とそれぞれの特徴を見ていきます。よくある質問は「Hibワクチンや肺炎球菌ワクチンは中耳炎の予防になるの?」「肺炎球菌ワクチンは2つあるけどどう違うの?」。それぞれの特徴では、Hibワクチンは接種スケジュールのパターン、肺炎球菌ワクチンは2種類の成分、接種対象者と接種方法を確認していきます。第7回 麻疹・風疹・おたふく今回は生ワクチンシリーズ。麻疹、風疹、MR、ムンプスを確認します。内容は、それぞれの接種時期をはじめ、2回接種する理由、非接種者が感染者と接触した場合の対応について。そして2018年に大流行した風疹についてはより具体的に「ワクチン接種者からの感染はあるのか?」「ワクチン接種した母親の母乳を飲んだ乳児への影響」「妊娠中の女性への風疹ワクチン対応」など、よくある疑問を解決していきます!第8回 水痘・BCG・4種混合今回は水痘・BCG・4種混合ワクチン。それぞれの接種回数、接種時期をはじめ、注意すべき点について触れていきます。水痘ワクチンでは2回接種する理由を確認します。そして、医療現場で課題となりやすいBCGワクチンの懸濁の仕方については、均一に溶かすポイントを紹介。さらに、4種混合ワクチンの追加接種を忘れた場合の対応、ポリオワクチンの現状について学んでいきます。第9回 肝炎・日本脳炎今回は、肝炎、日本脳炎。肝炎は渡航ワクチンとして使われる任意接種のA型肝炎ワクチンと定期接種のB型肝炎ワクチン、そして医療保険適用となる母子感染予防のB型肝炎ワクチンについて見ていきます。それぞれの接種スケジュールとB型肝炎ワクチンの現場で迷うことを解決します。日本脳炎は、接種スケジュールの確認に加え、日本小児科学会が言及している標準的接種時期以前の発症リスクについて紹介します。 第10回 インフルエンザ・ロタウイルス今回は冬から春にかけて流行するインフルエンザ、ロタウイルス。それぞれのワクチンを接種するタイミングとおさえておきたいポイントを確認します。インフルエンザワクチンは定期接種対象者、卵アレルギーの被接種者の方への対応、予防効果について。ロタウイルスワクチンは1価と5価、それぞれの有効性、接種スケジュールの違い、接種する時期、期間を学んでいきます。第11回 子宮頸がんワクチン・渡航ワクチン今回は、女性のHPV関連疾患を予防する2種類の子宮頸がんワクチンと海外渡航者に気を付けてほしい渡航ワクチンについて触れていきます。子宮頸がんワクチンは2種類の違いとそれぞれの接種スケジュール、日本における接種率激減に対するWHOの見解を確認します。渡航ワクチンは数ある中から黄熱ワクチン、狂犬病ワクチン、髄膜炎菌ワクチンの有効性と接種推奨地域を見ていきます。第12回 トラブルシューティングワクチンは通常、定期接種ですが、不慮の事態で至急打たなければならない場合があります。最終回はそのようなワクチンの“トラブルシューティング”を取り上げます。具体的には、感染者と接触した際の緊急ワクチン接種、外傷時の破傷風トキソイド接種、針刺し時の対応です。さらに、ワクチンの接種間隔に関する規定の改正など、2019年から2020年の大きなトピックを3つ取り上げてワクチン学をまとめていきます。

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出生前母体ステロイド治療はルーチンで行うのではなく、症例ごとに合わせた早産リスクの判断を(解説:前田裕斗氏)-1268

 周産期診療における副腎皮質ステロイドの出生前投与は、前期破水や切迫早産の胎胞脱出症例など1週間以内に分娩が強く予想される症例に対して、胎児の臓器成熟を促す目的で行われる。この治療法自体は古くから行われておりデータの蓄積も多く、2017年のメタアナリシスでは妊娠34~35週未満の症例への投与により新生児呼吸窮迫症候群を有意に低減(相対リスク:0.66)するほか、脳室内出血(相対リスク:0.55)、壊死性腸炎(相対リスク:0.50)、さらには新生児死亡率(相対リスク:0.69)をも低減すると報告された。 ステロイドの出生前投与は元々妊娠34週(肺が完成するといわれる週数)未満での使用が推奨されていたが、近年は34週以降37週未満の症例への投与でも新生児における各種呼吸器合併症の発症低減などが報告されており、投与を推奨する国が出てきている。 ステロイド投与の合併症については母体でさほど目立ったものはなく、新生児の短期予後については出生後すぐの低血糖の報告がある(低中所得国での新生児死亡率上昇の報告もあるが、この原因は判然としていない)。一方長期予後については不明瞭な部分が多く、今回の論文はその1つとして神経学的予後への影響を確かめた大規模観察研究になる。 今回の論文を解釈するにおいてはまずステロイド投与が34週まで(2006~2009年)または34週6日まで(2009~2017年)に行われており、35週以降の投与による精神・行動障害のリスク増加への影響はこの論文からは判定できないことに注意が必要だ。ただし、生物学的には副腎皮質ステロイドが34~35週以降に投与された場合に悪影響を及ぼす可能性が示唆されている。34週〜満期において胎児の脳は急速に発達するが、その過程で内因性の副腎皮質ステロイドの分泌上昇が関与する可能性が示されている。胎児の脳は過剰な副腎皮質ステロイドを分解する酵素を持っているが、その酵素は治療に用いられるステロイドを分解することができないため、投与されたステロイドが胎児の脳でなんらかの影響を及ぼす可能性がある。 さらにステロイド投与後正期産で分娩となった症例だけでなく、ステロイド投与後の早産症例でも非投与群と比較して精神・行動障害の発生率については有意な増加を認めたことに注意が必要だ。多変量解析によるリスク比の増加こそ認められなかったものの、この結果からはステロイド投与後早期に分娩となった場合でも精神・行動障害へのリスクが増加する可能性は否定できない。 最後に日本におけるこの論文の適応を考えてみたい。ステロイド投与の期間は今回の研究と日本の現状であまり変わりはない(産科ガイドライン上は34週未満の1週間以内に分娩が予測される症例で投与が推奨されている)。ただし今回の研究はフィンランドで行われたものでアジア人の割合は低いと予想されることから、日本でも同様の研究を行う必要があるだろう。一方精神・行動障害へのリスク増加はこの論文以外の観察研究でも示されていることから可能性の確からしさが示唆されるが、ステロイドの母体投与は新生児死亡率の低減についてエビデンスの蓄積が多いことから、本当に早産になりそうだと臨床医が判断した症例へのステロイド投与はためらうべきではないだろう。「1週間以内に早産になる可能性が高い」と推測することは現在でも難しいが、今回の研究結果から、34週未満の切迫早産であるから取りあえずステロイド投与を行うというのではなく、不必要なステロイド投与を回避することを念頭に置いて診療に臨む必要があることが示唆された。

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インフルとCOVID-19同時流行の対策提唱/日本感染症学会

 2020年8月3日、日本感染症学会は『今冬のインフルエンザとCOVID-19に備えて』の提言を学会ホームページ内に公開した。 新型コロナウイルスの流行を推測した研究によると、この冬、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大流行が予測されており、とくにインフルエンザの流行期と重なることで、重大な事態になることが危惧されている。また、インフルエンザとの混合感染は、COVID-19入院患者の4.3~49.5%に認められている1、2、3)。 そのため、本提言は、石田 直氏(インフルエンザ委員会委員長/倉敷中央病院)をワーキンググループ委員長に迎え、インフルエンザおよびCOVID-19の専門家、医師会の角田 徹氏(東京都医師会副会長/角田外科消化器科医院 院長)や釜萢 敏氏(日本医師会常任理事/小泉小児科医院 院長)が参加して作成された。開業医の視点を取り入れながら議論が進められており、検査の進め方については、両感染症の鑑別を第一とする原則を重視しながらも、流行行状況や感染者との接触、あるいは特徴的な臨床症状を考え、強く疑う感染症の検査を優先する考え方も提唱されている。 掲載内容は以下のとおり。――――――――――――――――――――――――――――I はじめにII インフルエンザとCOVID-19― インフルエンザとCOVID-19の相違(表1)― COVID-19流行レベルの定義の目安(表2)III 検査について  ―各流行レベルにおけるSARS-CoV-2検査の適応指針の目安(表3)  ―個人防護具の使用(表4)  ―鼻かみ液の使用について  ―唾液の使用について  ―鼻前庭検体の取り扱いについて   COVID-19およびインフルエンザを想定した外来診療検査のフローチャート(図)IV 治療について  ―薬剤感受性サーベイランスについて  ―バロキサビルと変異ウイルスについて  ―抗インフルエンザ薬についてV ワクチンについて小児(特に乳幼児〜小学校低学年) 2020-2021VI 基本的な考えVII 診断・検査-総論VIII 検査診断の実際  ― COVID-19流行レベルの定義の目安(表5)  ― 各流行レベルにおける SARS-CoV-2 迅速診断キット(供給状況により核酸増幅検査)の適応指針の目安(表6)  ― 施設別の検体採取部位・検体採取場所・PPE の目安(1)[感染リスクだけではなく、流行状況や診療効率を含めた総合的判定](表7-1)  ― 施設別の検体採取部位・検体採取場所・PPE の目安(2)[感染リスクだけではなく、流行状況や診療効率を含めた総合的判定](表7-2)IX 治療の実際―――――――――――――――――――――――――――― なお、本提言は7月時点での情報をもとに作成しており、検査法に関する新しい技術やエビデンスの発表を受けて適宜改訂される予定。

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小児期の神経発達症に伴う入眠困難を改善する「メラトベル顆粒小児用0.2%」【下平博士のDIノート】第55回

小児期の神経発達症に伴う入眠困難を改善する「メラトベル顆粒小児用0.2%」今回は、メラトニン受容体作動性入眠改善薬「メラトニン(商品名:メラトベル顆粒小児用0.2%、製造販売元:ノーベルファーマ)」を紹介します。本剤は、小児期の神経発達症に伴う入眠困難、睡眠相後退型などの睡眠障害の改善が期待されています。<効能・効果>本剤は、小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善の適応で、2020年3月25日に承認され、2020年6月23日より発売されています。<用法・用量>通常、小児にはメラトニンとして1日1回1mgを就寝前に経口投与します。症状により、1日1回4mgを超えない範囲で適宜増減することができますが、増量する際は睡眠状況を観察しながら1週間以上の間隔を空けて行います。なお、投与開始3ヵ月後をめどに入眠困難に対する有効性および安全性を評価し、有効性を認めない場合には投与中止を考慮します。<安全性>国内で実施された臨床試験において、安全性評価対象308例中32例(10.4%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められました。主な副作用は、傾眠13例(4.2%)、頭痛8例(2.6%)、肝機能検査値上昇3例(1.0%)などでした(承認時)。<患者さんへの指導例>1.この薬は、体内時計のリズムを整え、自然な睡眠を促すことで寝つきを改善します。2.1日1回、就寝直前に飲んでください。食事と同時や食事のすぐ後に飲むと、効果が弱くなる可能性があります。就寝後に起きて作業などを行う必要があるときは飲まないでください。3.昼間の強い眠気、めまいなどが現れることがあるので、高いところに登ったり、自転車などに乗ったりする際は注意しましょう。普段と違う様子が認められた場合は医師・薬剤師に相談してください。4.良い睡眠を取るために、毎日できるだけ同じ時間に就寝するなど、規則正しく生活しましょう。眠りやすくするために、日中の活動量を高めることなども有効です。<Shimo's eyes>本剤は、わが国で初めて、内因性ホルモンと同一の化学構造式を持つメラトニンを有効成分とした入眠改善薬です。メラトニン受容体に作用する既存薬剤としてはラメルテオン(商品名:ロゼレム)がありますが、小児での安全性は確認されていません。本剤は、小児期の自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)などを含む神経発達症の患児に用いることができます。眠れないことによって、「こだわりが強い」「落ち着きがない」「不注意」などの発達特性が強まり、日常生活に支障を来たしている場合などが本剤の適応の典型例と考えられます。相互作用については、抗うつ薬のフルボキサミン(同:デプロメール、ルボックス)を併用すると、本剤の主要な代謝酵素であるCYP1A2やCYP2C19が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する恐れがあるので併用禁忌となっています。服薬指導では、「朝、日の光を浴びる」「朝ごはんを食べる」「昼間はなるべく体を動かす」「夜は部屋を暗くして早く眠る」など、生活リズムの改善を指導しましょう。カフェインを含む飲料は、眠りを妨げるだけでなく、本剤の作用に影響する場合があるため、寝る前は飲まないようにする必要もあります。また、急に服薬を中止すると、昼間の問題行動や睡眠障害の悪化が生じることがあるため、症状が改善された場合も自己判断で中止せずに必ず相談するように伝えましょう。本剤の登場により、患者さんの睡眠と日常生活が改善されて、ご家族の負担軽減にもつながることが期待されます。参考1)PMDA 添付文書 メラトベル顆粒小児用0.2%

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第19回 COVID-19流行の拡大は小児ではなく無防備な大人が招いている?

5歳未満の幼い小児の上気道の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNA量が成人をおよそ10~100倍上回ることを示した試験結果が先週木曜日(7月30日)にJAMA Pediatrics誌に掲載されました1)。試験ではSARS-CoV-2(COVID-19)の感染しやすさは調べられていませんが、著者は幼い小児が一般集団でのCOVID-19流行に加担しうるとの懸念を示しています。しかしその懸念とは対照的に、韓国での最近の試験によると、10~19歳は成人と同様に家族に感染を広げましたが、9歳以下の幼い小児から家族への感染はよりわずかでした2)。他の報告を見ても、バーモント大学の小児感染症医師Benjamin Lee氏とWilliam Raszka氏が先月中旬のPediatrics誌3)で主張している通り、小児から他人にCOVID-19を感染させることは稀なようです。スウェーデンの16歳未満のCOVID-19感染者39人を調べたところ、感染が家族の誰よりも早かった小児はわずか3人(8%;3/39人)のみで小児から家族への感染はほとんどなかったことが示唆されました4)。小児は感染源とはいえず、感染を大人に広げるのではなく大人からより感染していたようです3)。COVID-19で入院した小児10人を調べた中国での試験では、子供から感染したと思われるのは1人のみで残りの9人は大人から感染したものでした5)。フランスでの試験では9歳のCOVID-19男児が接触したクラスメート80人超が調査され、その誰も感染しませんでした6)。オーストラリアのニューサウスウェールズ州でSARS-CoV-2に感染した学生9人と大人(職員)9人に密に接した生徒735人と大人128人を調べたところ感染は2人のみでした7)。そのどちらも大人ではなく生徒であり、1人は低学年生(primary school)で大人から感染し、もう1人は高学年生(high school)で他の学友から感染したと推定されました。それらの報告の通り、小児は恐らく感染し難く滅多に他者に感染させないことを示すデータがこれまでの半年で集まっており、感染食い止め手段を講じずに集う大人こそ流行の拡大を招いているのであって小児はCOVID-19流行の主要な媒介者ではないと上述のRaszka氏は言っています8)。参考1)Heald-Sargent TA, et al. JAMA Pediatr. 2020 July 30. [Epub ahead of print]2)Contact Tracing during Coronavirus Disease Outbreak, South Korea, 20203)Lee B, et al. Pediatrics. 2020 May 26:e2020004879. [Epub ahead of print]4)COVID-19 in Children and the Dynamics of Infection in Families5)Cai J,et al.Clin Infect Dis. 2020 Feb 28. [Epub ahead of print]6)Danis K,et al. Clin Infect Dis. 2020 Jul 28;71:825-832.7)COVID-19 in schools – the experience in NSW8)Kids Rarely Transmit Covid-19, Say UVM Docs in Top Journal / University of Vermont

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新型コロナ抗原検査の同一検体でインフルの同定も可能に/富士レビオ

 2020年7月27日、富士レビオ株式会社(代表取締役社長:藤田 健、本社:東京都新宿区)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原の迅速診断キット「エスプライン(R) SARS-CoV-2」で用いる検体処理液が、インフルエンザウイルス抗原の迅速診断キット「エスプライン インフルエンザ A&B-N」においても使用できることを確認したと発表した。「エスプライン(R) SARS-CoV-2」の検体処理液、インフルエンザ抗原検査にも可 これまで、インフルエンザ流行時の新型コロナウイルスとの鑑別対応が不安視されているが、本キットにより、新型コロナウイルス抗原およびインフルエンザウイルス抗原の2 検査を同一の鼻咽頭拭い液検体で行うことが可能となった。また、検体採取が1回で済むことから、検体採取時の患者への負担軽減および医療者の感染リスク低減にも寄与できる。 既に販売済みの製品においても、「エスプライン SARS-CoV-2」の検体処理液により、同一検体から新型コロナウイルス抗原およびインフルエンザウイルス抗原の検査を行うことができる。 ただし、現時点では富士レビオのホームページ の製品概要 エスプライン(R)SARS-CoV-2 よくあるご質問内において、「インフルエンザA&B-Nの検体処理液と共用できますか?」の回答が「含まれる成分が異なるため使用出来ません。本製品専用の検体処理液をご使用ください」となっているため、注意が必要である。検査キットの特徴 このエスプラインシリーズの特徴は、特別な検査機器を要さず、簡便かつ短時間で検出結果が得られる点である。本キットは酵素免疫測定法とイムノクロマトグラフィー技術を組み合わせた迅速診断キットで、採取した検体中に含まれるウイルス抗原を検出する。

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幼児期の睡眠問題とその後の精神疾患との関係

 小児期の悪夢は、思春期の精神疾患および境界性パーソナリティ障害(BPD)とプロスペクティブに関連している。しかし、この関連が睡眠行動問題にも当てはまるかは不明であり、潜在的なメカニズムもよくわかっていない。英国・バーミンガム大学のIsabel Morales-Munoz氏らは、親から報告された幼児期の睡眠関連問題と11~13歳時の精神疾患およびBPD症状、10歳時のうつ症状に関連する潜在的な影響について調査を行った。JAMA Psychiatry誌オンライン版2020年7月1日号の報告。 13年以上フォローアップを行ったAvon Longitudinal Study of Parents and Children birth cohortに参加した1万3,488人を対象に評価を行った。1991年4月1日~1992年12月31日に出産予定日であった英国・エイボン州出身の女性に対し、研究への参加を依頼した。データ分析は、2019年5月1日~12月31日に実施した。12~13歳の精神疾患症状は、Psychosis-Like Symptom Interviewを用いて評価し、11~12歳のBPD症状は、UK Childhood Interview for DSM-IV Borderline Personality Disorderを用いて評価した。親から報告された、子供の月齢および年齢が6、18、30ヵ月、3.5歳、4.8歳、5.8歳時における、夜間の睡眠時間、中途覚醒頻度、就寝時間、睡眠習慣の規則性を評価した。 主な結果は以下のとおり。・精神疾患症状を報告したのは7,155人(女児:3,718人[52%])、BPD症状を報告したのは6,333人(男児:3,280人[52%])であった。・思春期の精神疾患症状およびBPD症状と有意に関連していた睡眠関連問題は、それぞれ以下のとおりであった。【精神疾患症状】 ●18ヵ月時の中途覚醒頻度の高さ(オッズ比[OR]:1.13、95%CI:1.01~1.26) ●6ヵ月時の睡眠習慣の不規則さ(OR:0.68、95%CI:0.50~0.93) ●30ヵ月時の睡眠習慣の不規則さ(OR:0.64、95%CI:0.44~0.95) ●5.8歳時の睡眠習慣の不規則さ(OR:0.32、95%CI:0.19~0.53)【BPD症状】 ●3.5歳時の睡眠時間の短さ(OR:0.78、95%CI:0.66~0.92) ●3.5歳時の就寝時間の遅さ(OR:1.32、95%CI:1.09~1.60)・媒介分析では、思春期のBPD症状と3.5歳時の就寝時間の遅さとの関連を除き、上記の関連性は一致していた。・10歳時のうつ症状は、18ヵ月時の中途覚醒頻度の高さ(バイアス補正推定:-0.005、95%CI:-0.008~-0.002、p=0.002)と5.8歳時の睡眠習慣の不規則さ(バイアス補正推定:-0.006、95%CI:-0.010~-0.003、p=0.003)の精神疾患を伴う関連を媒介していた。 著者らは「小児期のいくつかの睡眠行動問題は、思春期の精神疾患およびBPD発症と関連していることが示唆された。10歳時のうつ症状は、精神疾患を伴う関連のみを媒介する可能性がある。本結果より、精神疾患とBPDへのより個別化された介入の設計が求められる」としている。

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水痘、帯状疱疹ワクチン【今、知っておきたいワクチンの話】各論 第2回

今回は、ワクチンで予防できる疾患、VPD(vaccine preventable disease)の第2回のテーマとして、「水痘(水ぼうそう)と帯状疱疹」を取り上げる。医療者の多くにとって、水痘と帯状疱疹は気にも留めないようなありふれた疾患かもしれない。しかし、水痘は、時に重症化し、しかも空気感染によって容易に伝播する。成人、中でも妊婦にとっては最も避けたい感染症の1つである。また、同じ水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)によって発症する帯状疱疹は、神経痛によりQOLを大きく低下させてしまう。このような水痘・帯状疱疹を予防するには、ワクチンが有効かつ重要である。現在、VZVに対してわが国で使用できるワクチンは2種類ある。従来の水痘生ワクチンと、2020年1月に発売された、帯状疱疹予防に特化した不活化ワクチンである。本稿では、水痘と帯状疱疹の特徴と疫学、そしてワクチンの活用法と注意点について取り上げたい。水痘、帯状疱疹の概要1)水痘(1)水痘の概要感染経路:空気感染、飛沫感染潜伏期:約14日間周囲に感染させうる期間:水疱が痂疲化するまで感染力(R0:基本再生産数):8-101)学校保健法:第2種(出席停止期間:すべての発しんがかさぶたになるまで)感染症法:5類(入院例に限る)注)R0(基本再生産数):集団にいるすべての人間が感染症に罹る可能性をもった(感受性を有した)状態で、1人の感染者が何人に感染させうるか、感染力の強さを表す。つまり、数が多い方が感染力は強いということになる。(2)水痘の臨床症状全身性の水疱性発疹と発熱を来たし、多くは軽症で自然に軽快する。しかし成人では、肺炎などの皮膚外病変により重症化しやすく、成人の死亡率は小児の約8倍にもなる2)。成人の中でも最もハイリスクなのは、妊婦である。妊娠第1・2三半期の初感染では先天性水痘症候群(胎児水痘症候群)のリスクとなり、妊娠第3三半期の初感染では10~20%で水痘肺炎を併発し、時に致死的となる3)。さらに分娩5日前から48時間後では重篤な新生児水痘を生じうる3)。そのため、水痘未感染の妊婦への感染予防は、極めて重要である。しかしながら、水痘は感染が広がりやすく、1人の感染者から平均8~10人に感染させうる。家庭や職場での空気感染対策は困難であり、ワクチン接種は重要な感染予防策である。(3)水痘の疫学水痘の罹患率は、ワクチンの定期接種化により激減している(図)。ワクチンギャップや、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)への曝露機会の減少により、水痘の抗体を獲得しないまま成人する層が一定数いると思われる。現在、水痘の報告者数のほとんどは小児だが、今後は成人の水痘例が増加するかもしれない。図 水痘の年間患者数の推移画像を拡大する2)帯状疱疹について(1)帯状疱疹の概要と臨床症状感染経路:接触感染、空気感染周囲に感染させうる期間:皮疹が痂疲化するまでVZVは水痘罹患後に仙髄・腰髄の後根神経節に潜伏感染し、宿主の加齢や免疫力低下に伴う細胞性免疫の低下により再活性化し、帯状疱疹を起こす。発症すると皮膚分節に沿ったチクチクとした痛みに続いて、水疱を伴う皮疹を生じる。多くの場合は片側性であるが、免疫抑制者では全身に広がる汎発性帯状疱疹となりうる。皮疹は7~15日前後で痂疲化し、感染性がなくなる。合併症としては帯状疱疹後神経痛(Post herpetic neuralgia:PNH)が最も多く、ほかにラムゼイ・ハント症候群、脊髄炎、遅発性の脳梗塞などがある。(2)帯状疱疹の疫学帯状疱疹は、約3人に1人が一生のうちに1度以上経験するとされる5)。小豆島における50歳以上の成人を対象とした前向きコホートによると、帯状疱疹の罹患率は4~10人/1,000人年、PHNは2.1/1,000人で、いずれも年齢が上がるにつれて罹患率も上がる6)。帯状疱疹の罹患率は、水痘ワクチン導入後に増えており7,8)、水痘の流行規模の縮小により、自然感染によるブースターの機会が減ったことが原因ではないかと考えられている。実際に、水痘を発症した小児と暮らす成人では、10~20年後に帯状疱疹が発症するリスクは約30%減ると報告されている9)。ワクチンの概要(効果、副反応)と接種スケジュール水痘の予防には水痘生ワクチンが、帯状疱疹の予防には、水痘生ワクチンと帯状疱疹不活化ワクチンの2種類が使用される。1)水痘の予防(表1)画像を拡大する(1)効果発症予防効果は、1回接種で約80%、2回接種で93%である。重症化は、1回接種で約99%、2回接種で100%予防する1)。(2)副反応ワクチン接種により一般的な副反応のほか、水痘ワクチンに特異的な副反応としては、接種後1~3週間後に発熱、3~5%に水痘様発疹がみられることがある。(3)禁忌妊婦、明らかな免疫抑制状態にある人、このワクチンによる重度のアレルギー症状(アナフィラキシーなど)を呈した既往のある人(4)注意事項生ワクチン接種後は、2ヵ月間は妊娠を避ける。2)帯状疱疹の予防2種類のワクチンを使用することができる(表2)。発症予防効果は不活化ワクチンでより高い。費用が高額であること、副作用が多いことを許容できるならば、不活化ワクチンを活用したい。画像を拡大する以下、不活化ワクチンについて述べる。(1)効果帯状疱疹の発症予防効果は、水痘生ワクチンより不活化ワクチンで高いことが知られている。不活化ワクチン2回接種による帯状疱疹の発症予防効果は50歳以上で97.2%、70歳以上で89.8%、帯状疱疹後神経痛は50歳以上で100%、70歳以上で85.5%である10)。一方の水痘生ワクチンでは、50歳以上における帯状疱疹発症抑制率は51%、帯状疱疹後神経痛の減少率は66%である 。ただし、いずれも免疫原性の持続が証明されているのは10年未満11,12)であり、今後は追加接種などが議論になる。(2)副作用不活化ワクチンの方が、生ワクチンよりも副作用の頻度が高い。生ワクチンの臨床試験の結果では、局所性(注射部位)の副反応が80.8%に認められ、主なものは疼痛(78.0%)、発赤(38.1%)、腫脹(25.9%)であった。全身性の副反応は64.8%に認められ、主なものは筋肉痛(40.0%)、疲労(38.9%)、頭痛(32.6%)であった。他のワクチンに比較して局所性副反応の頻度は高いが、いずれも3日前後で消失することがわかっている10)。(3)禁忌両者とも、このワクチンによる重度のアレルギー症状(アナフィラキシーなど)を呈した既往のある人。水痘生ワクチンでは妊婦、明らかな免疫抑制状態にある人。(4)対象対象は慢性疾患をもつ50歳以上の成人で、とくに慢性腎不全、糖尿病、関節リウマチ、慢性呼吸器疾患をもつ人に推奨される13)。日常診療で役立つ接種ポイント1)妊娠を希望する女性に対する、水痘ワクチン先に述べたように、妊婦の水痘は重症化のリスクが高い。妊娠中の水痘は何としても防ぎたい。水痘の罹患歴がなく、かつ水痘ワクチンの接種歴のない女性が妊娠を希望する際には、プレコンセプションケアの1つとして水痘ワクチンを接種しておきたい。また、接種後2ヵ月間は妊娠を避けるように伝える必要もある。2)50歳以上に対する帯状疱疹予防のワクチン水痘の罹患歴がある50歳以上の成人には、帯状疱疹不活化ワクチンの2回接種もしくは水痘ワクチンの1回接種を勧めたい(免疫抑制者など生ワクチンが禁忌とされる場合には、帯状疱疹不活化ワクチンを選択する)。帯状疱疹は高齢者ほどリスクが高く、帯状疱疹後神経痛を発症すると著明にQOLが低下する。なお、帯状疱疹は約6.4%に再発が認められる14)ため、帯状疱疹の罹患歴がある場合の再発予防としても有効である。今後の課題・展望小児における水痘ワクチンの定期接種化により、水痘の発症者は今後も減り続けるだろう。一方で、水痘の罹患歴のある者のブースター機会も減るため、今後しばらく帯状疱疹の罹患率は上昇することが予測される。水痘はR0が8-101)と非常に感染力が強く、ワクチン接種による予防が重要である。妊婦の水痘を予防し、帯状疱疹後神経痛を予防するために、妊娠を希望する女性、また、50歳以上の高齢者へのワクチン接種を忘れないようにしたい。参考となるサイトこどもとおとなのワクチンサイト国立成育医療センター プレコンセプションケアセンター1)水痘ワクチンに関するファクトシート(平成22年7月7日版)国立感染症研究所.2)Meyer PA, et al. J Infect Dis. 2000;182:383-390.3)日本産婦人科学会、日本産婦人科医会. 産婦人科診療ガイドライン-産科編2017.p.374-376.4)Morino S, et al. Vaccine. 2018;36:5977-5982.5)Schmader K, et al. Ann Intern Med. 2018;169:ITC19-ITC31.6)Takao Y et al. J Epidemiol. 2015;25:617-625.7)病原微生物検出情報(IASR).2018;39.p.139-141.8)Leung J,et al. Clin Infect Dis. 2011;52:332-340.9)Forbes H, et al. BMJ. 2020;368:l6987.10)帯状疱疹ワクチンファクトシート(平成29年2月10日版)国立感染症研究所.11)Cook SJ, et al. Clin Ther. 2015;37:2388-2397.12)Shwartz TF, et al. Hum Vaccin Immunother. 2018 ;14:1370-1377.13)David K Kim DK,et al. MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2019;68:115-118.14)Shiraki K, et al. Open Forum Infect Dis. 2017;4:ofx007.講師紹介

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9価HPVワクチンの製造販売承認を取得/MSD

 わが国では、子宮頸がんに毎年約10,000人の女性が新規罹患し、約2,800人が亡くなっている。とくに子宮頸がんは発症年齢が出産や働き盛りの年齢と重なることもあり、治療によって命を取りとめても女性の人生に大きな影響を及ぼすことが多い疾患であり、本症の予防ではワクチンの接種と定期的な検診が重要となる。 そんな予防の切り札となるワクチンにつきMSD株式会社は、7月21日、ヒトパピローマウイルス(HPV)の9つの型に対応した組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン[酵母由来](商品名:シルガード9水性懸濁筋注シリンジ)の製造販売承認を取得したことを発表した。子宮頸がんに対するHPV型のカバー率は約90% 本ワクチンは、9歳以上の女性を対象に、HPV6、11、16、18、31、33、45、52および58型の感染に起因する子宮頸がん(扁平上皮細胞がんおよび腺がん)およびその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)1、2および3、並びに上皮内腺がん(AIS))、外陰上皮内腫瘍(VIN)1、2および3、並びに腟上皮内腫瘍(VaIN)1、2および3、尖圭コンジローマの予防を効能・効果としている。 対応している型は、従来の4価HPVワクチンが対応している4つのHPV型(6、11、16、18型)に加え、新たに5つのHPV型(31、33、45、52、58型)のVLP(Virus Like Particle;ウイルス様粒子)を含んでいる。これら9つのHPV型のうち、HPV16、18、31、33、45、52、58型の7つの型は、子宮頸がん、外陰がん、腟がんなどの原因となることが知られている。 子宮頸がんに対するHPV型のカバー率は、HPV16、18型を含む4価HPVワクチンが約65%であるのに対し、本ワクチンでは約90%となる。また、HPV6、11型は、尖圭コンジローマの原因の約90%を占めている。 同社では、「今回の承認は、日本の子宮頸がん予防において新たな道を切り開くものであり、公衆衛生の前進に大きく寄与すると考えている。今後も人々の生命を救い、生活を改善する革新的なワクチンと医薬品の開発に全力で取り組んでいく」と展望を寄せている。シルガード9製品概要製品名:シルガード9水性懸濁筋注シリンジ一般名:組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来)効能・効果:ヒトパピローマウイルス6、11、16、18、31、33、45、52および58型の感染に起因する以下の疾患の予防・子宮頸がん(扁平上皮細胞がんおよび腺がん)およびその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)1、2および3、並びに上皮内腺がん(AIS))・外陰上皮内腫瘍(VIN)1、2および3、並びに腟上皮内腫瘍(VaIN)1、2および3・尖圭コンジローマ用法・用量:9歳以上の女性に、1回0.5mLを合計3回、筋肉内に注射する。通常、2回目は初回接種の2ヵ月後、3回目は6ヵ月後に同様の用法で接種する。承認取得日:2020年7月21日製造販売:MSD株式会社なお、薬価・発売日は未定。

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医師の2020年夏季ボーナス支給、新型コロナの影響は?

 6~7月と言えば、業務に追われるもボーナス支給日を心待ちに日々励んでいる人が多い時期。ところが今年は新型コロナウイルスの影響で状況は一変。外来患者減などが医療施設の経営に大打撃を与え、医療者の給与や将来設計もが脅かされる事態に発展している。 この状況を受け、ケアネットでは7月9日(木)~15日(水)、会員医師1,014名に「夏季ボーナスの支給状況などに関するアンケート」を実施。その結果、全回答者のうち14.6%は本来支給されるはずの夏季ボーナスが不支給または未定であり、支給された方でも25%は例年より減額されていたことが明らかになった。 本アンケートでは30代以上の医師(勤務医、開業医問わず)を対象とし、新型コロナ対応への危険手当の支給有無や夏季ボーナス支給状況を調査。集計結果を年代や病床数、診療科で比較した。ボーナス減の影響を強く受けていた診療科は主に、内科、循環器内科、整形外科、呼吸器内科で、支給状況を病床別でみると、支給されなかった・未定の割合は0床(16%)、1~19床(6%)、20~99床(20%)、100~199床(18%)、200床以上(13%)だった。 今回、ボーナスが支給された医師の中でも「冬季は不支給になりそう」などの懸念を抱いており、不支給だった医師には「ボーナス以前に月給が大幅に減った」 というコメントも。このほか、「異動予定が消滅」「賞与、昇給の取り消し」など自身のキャリアプランに影響した例もあった。 アンケート結果はこちら

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“do処方”を見直そう…?(解説:今中和人氏)-1263

 誰しもが駆け出しとして医師人生をスタートする。医療におけるさまざまな処置や処方には、往々にして歴史的な変遷や患者限定の根拠があったりして実に奥深く、駆け出しがすべてを理解して対応するのは事実上不可能だが、何でもかんでも先輩に尋ねるわけにもゆかない。まして「これは本当に必要なんですか?」なんて、一昔前の「仕分け」のような質問をすればうっとうしがられること必定だから、いわゆる“do処方”の乱発が起きる。もちろん、自分なりに意味付けをしてのことだが、世の中には実はほとんどアップデートされておらず、もはや伝統芸能の域に達しているような処置や処方も存在する。 黎明期から見れば、開心術は医療器材的にも技術的にも異次元とすらいえる進歩を遂げた。人工心肺による循環変動、コンタクト・サーフェスに由来する著明な炎症反応がサイトカイン・ストーム状態と、それに伴う臓器障害や凝固異常を惹起する、といった触れ込みで昔から使われてきたのがステロイドである。ステロイドには免疫抑制や過血糖などの作用もあるため、誰しも一度は必要性を疑ったはずだが、私が属したほぼすべての施設で人工心肺症例には一律、成人でも小児でも相当な量のステロイドが投与されていたし、それでもサイトカイン・ストームを疑う、妙にFP ratioの低い症例は存在した。だが指導的立場になった後、積極的に「伝統」を廃する決断は、「意外と効いているかも」「自分が知らないだけかも」となかなか難しく、当施設でステロイド投与をやめたのは約10年前からである。やめたところでプラスにもマイナスにも変化を感じていないが、その後2012年にDECS study、2015年にSIRS trialという成人症例対象の大規模RCTが発表され、いずれも大量ステロイド投与に便益なしと結論付けられた。2019年のEACTS等の成人対象のガイドラインでは、ステロイドの一律使用はclass IIIとなっている。 本論文は、一昔前BRICsと注目されたうちの3ヵ国・4施設における約3年間の乳児開心術394例(中央値6ヵ月、新生児5%)に対するRCTで、9割以上はロシアの2施設の症例だった。麻酔導入後、study群はデキサメタゾン1mg/kgを、control群は生食を静注した。平均人工心肺時間は各50分と46分、直腸温36℃で、術後30日以内または在院中死亡、心筋梗塞、ECMO、急性腎障害などをprimary、人工呼吸期間、カテコラミン補助、出血量などをsecondaryエンドポイントと定義した。最終的に10例が人工心肺非使用術式に変更になり、各群15%、22%が主にアレルギー疑いでステロイドを追加投与された。結論は、サブグループ解析も含め、各項目とも大量ステロイドの一発打ちに有意な便益はなかったが、感染症も各2%、1.5%と増えなかった(血糖値は論じられていない)。要するに投与してもしなくてもあまり違わなかったわけだが、小児心臓外科の世界ではステロイド投与に関して見解が割れており、昨今も54%と半数以上の患児がステロイド投与を受けているそうである。評者は、薬剤は投与必要性を吟味すべきで“do処方”は見直そう、という意見だが、最近、コロナ肺炎でサイトカイン・ストームの難治性がクローズアップされている一方、多くの症例で早めのステロイド投与が有効という、理論的に納得しやすい報告もあるので、ステロイドに関しては、相当な大量でも有害事象がほとんど増えないなら、便益も証明されてはいないが、典型的compromised hostである小児開心術患者には投与しておく、でもよいのかも…と、思わず腰が引けてしまう。 諸先生はいかがであろうか?

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第17回 ALS患者の嘱託殺人で医師逮捕、日本緩和医療学会が見解を表明

<先週の動き>1.ALS患者の嘱託殺人で医師逮捕、日本緩和医療学会が見解を表明2.コロナ余波による医業収入の落ち込み、回復の兆し見えず3.不正入試問題の東京医大、元理事長に1億円の申告漏れが発覚4.新型コロナワクチン、入手や流通は国が一元対応する方針5.今年度の薬価調査、規模縮小の上で実施へ1.ALS患者の嘱託殺人で医師逮捕、日本緩和医療学会が見解を表明23日、指定難病・筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者から依頼を受け、薬物を投与し殺害したとして、2人の医師が嘱託殺人の疑いで逮捕された。報道によると、昨年11月30日、京都市中京区の患者宅に知人を装って訪問し、急性薬物中毒で死亡させた疑い。患者の遺体からは、鎮静作用のあるバルビツール酸系の薬物が検出されており、京都府警は、胃瘻チューブから薬物を投与したとみている。なお、医師らは偽名を使うことで身元が発覚しないよう警戒し、計画的に準備していた模様。逮捕された医師のうち1人は、海外の大学の医学部を卒業したとして医師国家試験を受け医師免許を取得していたが、京都府警が調査したところ、医学部の卒業の事実を確認できなかった。今後、倫理的な観点からも大きな問題となるとみられる。この事件を受け、日本緩和医療学会が、「いわゆる積極的安楽死や⾃殺幇助が緩和ケアの⼀環として⾏われることは決してありません」などとの見解を25日に表明した。なお、今回逮捕された医師 2人は本学会の会員ではない。(参考)逮捕された医師は元厚労省官僚 「高齢者は社会の負担」優生思想 京都ALS安楽死事件(京都新聞)ALS嘱託殺人事件 医師2人は偽名で女性宅訪問か(NHK)筋萎縮性側索硬化症の患者に対して2名の医師が嘱託殺⼈罪の疑いで逮捕された件について(日本緩和医療学会)2.コロナ余波による医業収入の落ち込み、回復の兆し見えず日本医師会は22日に定例記者会見を開き、新型コロナウイルス感染症対応下での医業経営の状況について発表した。これによると、2020年5月の入院外保険収入の対前年同期比は病院で11.6%減、診療所で20.2%減であった。また診療所の中には、小児科、耳鼻咽喉科では総点数が50%以上減少したと報告した施設も存在した。1ヵ月単月でも、有床診療所で360万円減、無床診療所で120万円減(小児科は300万円)の赤字。これに対し、医療法人、感染防止策を行う有床診療所には上限200万円、個人開業医、無床診療所には上限100万円の補助金があるが、いずれも1回限りであるなど対応は十分とは言えない。初診料算定回数の対前年同月比は、3月、4月、5月と減少し続けており、5月には病院、診療所とも3~4割減と、回復の兆しが見られていないままだ。(参考)新型コロナウイルス感染症対応下での医業経営の状況―2019年及び2020年3~5月レセプト調査―(日本医師会)3.不正入試問題の東京医大、元理事長に1億円の申告漏れが発覚一昨年の不正入試問題が発覚した東京医科大学の前理事長が、入試の前後に受験生の親から個人的に受け取っていた謝礼をめぐって、東京国税局からおよそ1億円の申告漏れを指摘されていることが25日明らかとなった。この事件では、女子学生や浪人生の入試採点において、合否判定を不利にするような操作が長年続けられたことが明らかになっており、前理事長は辞任している。国税局は、前理事長に一昨年までの5年間でおよそ1億円、前学長も同様に謝礼を受け取ったとして、4年間で数百万円の申告漏れを指摘し、両者ともすでに修正申告したとみられる。(参考)東京医大の前理事長 1億円の申告漏れ 不正入試の謝礼(NHK)4.新型コロナワクチン、入手や流通は国が一元対応する方針政府は、国際的に開発競争が続く新型コロナウイルスワクチンの入手や国内流通について、「安全保障上の重要課題」として、首相官邸主導の元、国家安全保障局が一元的に対応することとした。年内に、ワクチン確保を含む感染症対策の充実対策を盛り込むとしているが、議論の結論をまとめた文書は特定秘密保護法に基づく特定秘密にも指定されており、現時点では具体策などは不明である。(参考)新型コロナ NSS、ワクチン確保 安保戦略改定、一元対応へ(毎日新聞)5.今年度の薬価調査、規模縮小の上で実施へ22日に開催された中央社会保険医療協議会総会において、「2020年の薬価調査」について、規模を縮小した上で実施する方針を固めた。今後、9月を対象月とする調査の実施に向けて準備が進む。これまで、新型コロナウイルス感染症の拡大もあり、医療機関や薬局・卸事業者による納入価格交渉も十分にできていないため、対応が困難であると反対していたが、薬価調査の実施方針が政府から示されたため、条件付きでの調査実施を了承した。2021年度の薬価改定が実施されるかは、あらためて検討される見込み。(参考)令和2年度医薬品価格調査(薬価調査)について(中医協)

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小児精神疾患における80種の向精神薬の安全性~メタ解析

 精神疾患は、小児期や青年期にしばしば発症する。小児精神疾患の治療に適応を有する向精神薬はさまざまあり、適応外での使用が往々にして行われる。しかし、これら向精神薬の副作用については、発達途上期間中であることを踏まえ、とくに注意が必要である。イタリア・パドヴァ大学のMarco Solmi氏らは、小児および青年の精神疾患に対する抗うつ薬、抗精神病薬、注意欠如多動症(ADHD)治療薬、気分安定薬を含む19カテゴリ、80種の向精神薬における78の有害事象を報告したランダム化比較試験(RCT)のネットワークメタ解析およびメタ解析、個別のRCT、コホート研究をシステマティックに検索し、メタ解析を行った。World Psychiatry誌2020年6月号の報告。 主な結果は以下のとおり。・ネットワークメタ解析9件、メタ解析39件、個別のRCT90件、コホート研究8件が抽出され、分析対象患者は33万7,686例であった。・78の有害事象について20%以上のデータを有していた薬剤は以下のとおりであった。 ●6種の抗うつ薬:セルトラリン、エスシタロプラム、パロキセチン、fluoxetine、ベンラファキシン、vilazodone ●8種の抗精神病薬:リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ルラシドン、パリペリドン、ziprasidone、オランザピン、アセナピン ●3種のADHD治療薬:メチルフェニデート、アトモキセチン、グアンファシン ●2種の気分安定薬:バルプロ酸、リチウム・これらの薬剤のうち、カテゴリごとにより安全なプロファイルを有していた薬剤は以下のとおりであった。 ●抗うつ薬:エスシタロプラム、fluoxetine ●抗精神病薬:ルラシドン ●ADHD治療薬:メチルフェニデート ●気分安定薬:リチウム・入手可能な文献より、安全性の懸念が最も高かった薬剤は以下のとおりであった。 ●抗うつ薬:ベンラファキシン ●抗精神病薬:オランザピン ●ADHD治療薬:アトモキセチン、グアンファシン ●気分安定薬:バルプロ酸・カテゴリごとに最も関連が認められた有害事象は以下のとおりであった。 ●抗うつ薬:悪心・嘔吐、有害事象による中止 ●抗精神病薬:過鎮静、錐体外路症状、体重増加 ●ADHD治療薬:拒食、不眠 ●気分安定薬:過鎮静、体重増加 著者らは「本結果は、臨床診療、研究、治療ガイドライン作成を行ううえで役立つであろう」としている。

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ダウン症候群とアルツハイマー型認知症の深い関係(解説:岡村毅氏)-1262

 ダウン症候群の人(通常は2本ある21番染色体を3本持っている人)は比較的早期からアルツハイマー型認知症になりやすいことは昔から知られていた。アルツハイマー型認知症の病理の中核にある「アミロイドβ」の前駆体の遺伝子は、まさに21番染色体に存在するので、理論上も合致する。家族性アルツハイマー型認知症も21番染色体に連鎖することが知られている。ダウン症候群とアルツハイマー型認知症は、21番染色体が鍵という点でつながっている。 この論文では、多数のダウン症候群の人に詳細な認知機能検査を行うと同時に、さまざまなバイオマーカー(血液、脳脊髄液、脳機能画像、脳構造画像)を測定し、ダウン症候群の人々におけるアルツハイマー型認知症の病理の進展を分析したものである。 本研究は横断研究であるが、ADNI(Alzheimer’s Disease Neuroimaging Initiative)のような思想で認知症の病理の進展に迫っている。 これにより、ダウン症候群の人ではアルツハイマーの病理が早期に始まり非常にゆっくりと進行していくことがわかった。最も早く(30歳ごろ)変化が始まるのは血漿ニューロフィラメント軽鎖と脳脊髄液アミロイドβ比であり、それは実際に発症する20年以上前である。 さて近年、アルツハイマー型認知症の根本治療薬開発のために、プレクリニカル期(アミロイドはたまり始めているが症状はまだない時期)から先制的にアミロイドを減らすような薬剤が試されてきた。しかし成果はまだ出ていない。著者らは、ダウン症候群の人々がこのような介入の受益者であると論じている。同時に、治験においては説明と同意の問題から排除されているとしている。そして、本研究で彼らが経験したさまざまな(時には痛いし面倒だし)検査を現実に受けることができたのであるから、治験に参加することも可能だとも述べている。 最後に、答えの出ないことを語ってこのコラムを終えよう。著者らはダウン症候群の人が科学の進歩を享受できていないと述べており、私はその善き意思を疑うつもりは毛頭ない。同時に、今後ダウン症の人を対象にして認知症の治験が多く行われるようになる時に、人間の尊厳が脅かされないかという不安もある。実は私は学生時代にダウン症候群などを持つ子供たちに水泳を教えるボランティアをやっていた(こう見えても水泳部だったのだ)。とはいえ「倫理的にどうよ?」というのがいつも正義とは限らない。得るものも確かにあるのだから、学生時代に私の接した親御さんたちは「この子が将来認知症になって苦労しないために治験に参加します」と、本人たちも「役に立てるならどうぞ」とあっさりと言いそうな気もする。きちんと本人とも対話して、オープンに進めるべきだ、としか言いようがない。そういう点では最近の外国雑誌に多いpatient and public involvementが(見落としていなければ)この論文に載っていないことが気になる。いまこそ出番じゃないか…と思うのだが。私の少ない経験では、ダウン症候群の当事者や家族の会などは活発だし、きちんと説明して納得したらきっと応援してくれると思う。 なお3月21日は「世界ダウン症の日」です。

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「キンダベート」の名称の由来は?【薬剤の意外な名称由来】第9回

第9回 「キンダベート」の名称の由来は?販売名キンダベート軟膏0.05%一般名(和名[命名法])クロベタゾン酪酸エステル(JAN)効能又は効果アトピー性皮膚炎(乳幼児湿疹を含む)顔面、頸部、腋窩、陰部における湿疹・皮膚炎用法及び用量通常1日1~数回適量を患部に塗布する。なお、症状により適宜増減する。警告内容とその理由該当しない禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)【禁忌】(次の場合には使用しないこと)(1)本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者(2)鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒が遅れるおそれがある。また、感染のおそれがある](3)潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が著しく遅れるおそれがある]【原則禁忌】(次の場合には使用しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に使用すること) 細菌、真菌、ウイルス皮膚感染症(病期あるいは症状に応じて使用すること)[感染を悪化させるおそれがある]※本内容は2020年7月22日時点で公開されているインタビューフォームを基に作成しています。※副作用などの最新の情報については、インタビューフォームまたは添付文書をご確認ください。1)2019年4月改訂(第6版)医薬品インタビューフォーム「キンダベート軟膏0.05%」2)GSK:製品情報

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バロキサビル、インフルエンザの家族間感染予防に有効/NEJM

 インフルエンザの家族間感染予防に、バロキサビル マルボキシル(商品名:ゾフルーザ、以下バロキサビル)の単回投与が顕著な効果を示したことが報告された。リチェルカクリニカの池松 秀之氏らによる多施設共同二重盲検無作為化プラセボ対照試験の結果で、NEJM誌オンライン版2020年7月8日号で発表された。バロキサビルは、ポリメラーゼ酸性タンパク質(PA)エンドヌクレアーゼ阻害作用を有し、合併症リスクの高い外来患者などを含む合併症のないインフルエンザの治療効果が認められている。しかし、バロキサビルの家庭内での曝露後予防効果については、明らかになっていなかった。初発家族にバロキサビルまたはプラセボを投与し、接触家族への予防効果を検証 研究グループは、日本国内52の診療所で、インフルエンザ2018~19シーズン中に、家庭内で最初にインフルエンザの感染が確認された家族(指標患者)の家庭内接触者(接触家族)における、バロキサビルの曝露後予防効果について検証した。 指標患者を1対1の割合で無作為に割り付け、バロキサビルまたはプラセボの単回投与を行った。 主要エンドポイントは、投与後10日間におけるRT-PCR検査によって臨床的に確認されたインフルエンザウイルスへの感染とした。また、感受性の低下と関連するバロキサビルに選択的なPA変異ウイルス株の発生も評価した。高リスク、小児、ワクチン未投与のグループで効果を確認 合計で指標患者545例、接触家族752例が、バロキサビル群またはプラセボ群に無作為に割り付けられた。 指標患者において、95.6%がインフルエンザA型に感染しており、73.6%が12歳未満で、52.7%がバロキサビルの投与を受けた。 評価を受けることが可能であった患者(バロキサビル群374例、プラセボ群375例)において、臨床的にインフルエンザの感染が確認された割合は、バロキサビル群がプラセボ群よりも有意に低かった(1.9% vs.13.6%、補正後リスク比[RR]:0.14、95%信頼区間[CI]:0.06~0.30、p<0.001)。サブグループでは、高リスク、小児、ワクチン未投与のグループで、バロキサビルの効果が確認された。また、症状を問わずインフルエンザへの感染リスクは、バロキサビル群がプラセボ群よりも低かった(補正後RR:0.43、95%CI:0.32~0.58)。 有害事象の発生頻度は両群で類似していた(バロキサビル群22.2%、プラセボ群20.5%)。 バロキサビル群における変異ウイルス株の検出は、PA I38T/M変異ウイルス株が10/374例(2.7%)、PA E23K変異ウイルス株が5/374例(1.3%)であった。プラセボ群において、これらの変異ウイルス株の伝播は確認されなかったが、バロキサビル群ででは数例の伝播があったことが否めなかった。

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