グルタミン酸作用、統合失調症の認知機能への影響は認められず
統合失調症に認められる認知障害において、NMDA受容体の機能低下に大きく関与していることが指摘されている。グルタミン酸塩のモジュレーターがこのような難治状態の回復に有効な可能性があるが、これまでに実施された個々の研究では矛盾した結果が出ていた。カナダ・Centre for Addiction and Mental HealthのY Iwata氏らは、統合失調症患者の認知機能に及ぼすグルタミン酸塩を含むモジュレーターの影響を明らかにするため、システマティックレビューおよびメタ解析を行った。その結果、全般的認知機能および8つのドメインにおいてプラセボと比較した優位性は認められず、グルタミン酸塩を含むモジュレーターが有効でない可能性を報告した。Molecular Psychiatry誌オンライン版2015年6月16日号の掲載報告。