精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:277

不眠症重症度質問票(ISI)やアテネ不眠尺度(AIS)に違いはあるか

 不眠症は、現代社会において蔓延している健康愁訴であるが、過小診断され、治療も不十分である。不眠症のリスクを評価するためのスクリーニングツールとして、不眠症重症度質問票(ISI)、アテネ不眠尺度(AIS)、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)が広く用いられているが、診断特性は、体系的にまとまっていない。台湾・台北医学大学のHsiao-Yean Chiu氏らは、不眠症スクリーニングのためのISI、AIS、PSQIの診断制度を評価、比較した。Journal of psychosomatic research誌2016年8月号の報告。

長生きしても認知症にならないためにできること

 平均寿命が上昇し続けている現代社会において、晩年の認知機能低下や認知症を予防することができる修正可能なライフスタイルの要因を特定することは、老後の生活の質を維持するうえで重要である。英国・ノッティンガム大学のLauren A Yates氏らは、将来の認知症や認知機能障害のリスクと認知余暇活動について、システマティックレビュー、メタ解析を行った。International psychogeriatrics誌オンライン版2016年8月9日号の報告。

クロザピン誘発性代謝系副作用への有効な介入は

 クロザピン治療患者では、代謝系合併症がよく認められる。この問題の管理に関するレビューは、複数の異なる抗精神病薬により治療を受けた患者を対象とした研究において、薬剤をグループ化することにより見出された結果である。英国・ケンブリッジ大学のJorge Zimbron氏らは、クロザピン誘発性の肥満やメタボリックシンドロームに対する薬理学的、非薬理学的治療についてシステマティックレビューとメタ解析を行った。European neuropsychopharmacology誌2016年9月号の報告。

警告後、認知症への抗精神病薬処方は減少したのか

 一般的に、認知症の行動症状に対し、抗精神病薬が使用されているにもかかわらず、欧州医薬品庁や英国の医薬品・医療製品規制庁、イタリア医薬品庁の規制当局は、2004年と2009年に認知症への抗精神病薬使用に対する安全性警告を発行した。イタリア・メッシーナ大学のJanet Sultana氏らは、英国とイタリアのデータベースを使用し、両国の認知症者への抗精神病薬使用に対する安全性警告の短期的および長期的な影響を調査した。CNS drugs誌オンライン版2016年7月16日号の報告。

双極性障害と全般性不安障害は高頻度に合併

 不安障害は、単極性うつ病と同様に双極性障害(BD)と高率に合併していることが、最近のデータで示唆されているが、まだあまり注目されていない。全般性不安障害(GAD)は、他の精神疾患と高率で合併する最も一般的な不安障害の1つである。イタリア・カリアリ大学のAntonio Preti氏らは、GADとBDの合併頻度を評価するため、システマティックレビュー、メタ解析を行った。Evidence-based mental health誌2016年8月号の報告。

メディケア・アカデミー 第2回セミナー「認知症の妻を介護してきた医師」【開催のご案内】

 さいたま市市民活動グループのメディカルアシスト(代表 笹岡 大史氏)は、9月18日(日)に、メディケア・アカデミー 第2回セミナー「認知症の妻を介護してきた医師」を開催する。ヒューマンドキュメンタリー映画『妻の病 ―レビー小体型認知症―』の主人公であり、小児科医の石本 浩市氏が登壇する。石本氏は、レビー小体型認知症の妻の介護を通して、介護家族の体験と認知症当事者としての気持ちを詳細に書き留めてきた。

主観年齢が高いと認知症になりやすい

 主観年齢は、高齢者のアウトカム変動に関連する加齢の生物心理社会学的マーカーである。認知領域においては、高齢者が実年齢よりも高齢だと感じることが、低認知能力や急激な認知機能低下と関連するといわれている。フランス・モンペリエ大学のYannick Stephan氏らは、主観年齢と認知障害や認知症リスクとの関連を検討した。The journals of gerontology誌オンライン版2016年7月19日号の報告。