精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:272

重度の精神疾患患者における脂質異常症と抗精神病薬に関するメタ解析

 重度の精神疾患患者は、抗精神病薬の悪影響に関連している可能性のある代謝系の問題への罹患率やそれに伴う死亡率の上昇を来す。第2世代抗精神病薬(SGA)は、第1世代抗精神病薬(FGA)と比較し、脂質代謝異常とより関連が強いと考えられているが、このことに対するエビデンスは、システマティックレビューされていなかった。英国・East London NHS Foundation TrustのKurt Buhagiar氏らは、重度の精神疾患患者における脂質異常症リスクについて、SGAとFGAの評価を行った。Clinical Drug Investigation誌オンライン版2019年1月24日号の報告。

統合失調症患者におけるプラセボ効果~RCT複合分析

 慶應義塾大学の久保 馨彦氏らは、統合失調症患者におけるプラセボ効果を予測するため、プラセボ反応患者の特徴を調査し、プラセボによる早期改善の最適基準について探索を行った。Acta Psychiatrica Scandinavica誌2019年2月号の報告。  抗精神病薬の二重盲検試験9件において、プラセボ群にランダム化された統合失調症患者672例のデータを分析した。6週目のプラセボ効果(PANSSスコア25%以上低下)と年齢、性別、学歴、ベースライン時のPANSS合計スコアまたはMarder 5項目スコア、1週目のPANSSスコア減少率との関連を調査するため、多重ロジスティック回帰分析を行った。また、プラセボ効果に対する1週目改善の予測力を調査した。

高齢者うつ病発症率の潮流、10年間で減少

 うつ病の発症率における出生コホート差やそれらの説明要因に関する研究は、うつ病の病因を明らかにする可能性があり、世界的なうつ病負担を軽減するための予防戦略を最適化する一助となる。オランダ・アムステルダム自由大学のH. W. Jeuring氏らは、高齢者におけるうつ病の発症率について調査を行った。Epidemiology and Psychiatric Sciences誌オンライン版2019年1月26日号の報告。

ネコ型ロボット、せん妄に有効

 せん妄は入院患者に多く発症し、入院期間、死亡率、および長期的な認知の転帰など負の予測因子に強く一貫している。せん妄に関連する症状としては、集中力の低下、睡眠障害、精神運動興奮、および情緒障害が含まれる。また、せん妄による行動障害の管理は困難であり、せん妄の持続期間または重症度を軽減するために、初期の身体離床、方向転換、自然な睡眠パターンを高めるための試み、およびベッドサイドのシッターなどの非薬理学的手段が提唱されているが、それらを超える確立された治療は限られている。今回、米国・Albany Medical CenterのJoshua S-M氏らは、ペット型ロボットによるICUでのせん妄患者による行動障害軽減の可能性を明らかにした。The American Journal of Medicine誌2月7日号掲載の報告。

職業レベルの高さとうつ病治療への反応率との関係

 うつ病は、就業における問題を引き起こす主な原因となる。職業的問題がうつ病の発症を促進し、回復プロセスを妨げる可能性があることを示唆するエビデンスも報告されている。イタリア・ボローニャ大学のLaura Mandelli氏らは、以前の研究において、職業レベルが高い人ほど、うつ病治療後の転帰が悪化することを報告している。今回著者らは、うつ病患者の独立したサンプルを用いて、職業レベルとうつ病治療に対する治療反応についてさらなる調査を行った。European Neuropsychopharmacology誌オンライン版2019年1月28日号の報告。

脳波に基づく麻酔薬の調節、術後せん妄を抑制せず/JAMA

 大手術を受けた高齢患者の術後せん妄の予防において、脳電図(EEG)ガイド下麻酔薬投与は、通常治療と比較して有効ではないことが、米国・セントルイス・ワシントン大学のTroy S. Wildes氏らが行ったENGAGES試験で示された。研究の詳細は、JAMA誌2019年2月5日号に掲載された。術中EEGにおける脳波の平坦化(suppression)は過剰に深い全身麻酔を示唆することが多く、術後せん妄と関連するとされる。  本研究は、EEGの脳波図に基づき麻酔薬の投与を調節するアプローチによる、術後せん妄の抑制効果の評価を目的に、単施設(米国、セントルイス市のBarnes-Jewish病院)で行われたプラグマティックな無作為化臨床試験である(米国国立衛生研究所[NIH]の助成による)。

パニック症に対する薬理学的および神経調節性治療に関する臨床研究

 パニック症(PD)の治療法は進展しているものの、より効果的かつ忍容性に優れる治療選択肢へのニーズは依然として高い。ブラジル・リオデジャネイロ連邦大学のMorena M. Zugliani氏らは、PDに対する薬理学的および神経調節性治療に関する最近のエビデンスについて検討を行った。Psychiatry Investigation誌2019年1月号の報告。  2010~18年に発表された臨床試験を、主要データベース(MEDLINE、Cochrane Library、PsycINFO、トムソン・ロイターのWeb of Science)を用いて検索した。ランダム化比較試験(RCT)または対象患者10例以上のプロスペクティブ臨床試験を抽出した。

自殺率の世界的傾向は/BMJ

 自殺による年齢調整死亡率は、1990年以降、世界的に大幅に減少しているが、依然として死亡の重大な寄与因子であり、地域や性別、年齢別に変動がみられることが、米国・ワシントン大学のMohsen Naghavi氏らGlobal Burden of Disease Self-Harm Collaboratorsの調査で示された。研究の詳細は、BMJ誌2019年2月6日号に掲載された。自殺は、世界中で公衆衛生上の関心事となっている。世界保健機関(WHO)の報告によれば、毎年、世界で約80万人が自殺で死亡しており、女性や中年成人に比べ、男性、若年成人、高齢者の自殺率が高いという。

レビー小体型認知症とアルツハイマー病における生存率の違い~メタ解析

 レビー小体型認知症(DLB)およびアルツハイマー型認知症(AD)における生存率を比較するため、英国・キングス・カレッジ・ロンドンのChristoph Mueller氏らは、縦断的研究のエビデンスを総合的に評価した。Ageing Research Reviews誌オンライン版2019年1月6日号の報告。  臨床的にレビー小体型認知症、アルツハイマー型認知症と診断された患者の生存率を比較した研究のシステマティックレビュー、メタ解析を行った。2018年5月までの縦断的コホート研究を、主要な電子データベースよりシステマティックに検索した。生存期間および相対死亡リスクを算出するため、ランダム効果メタ解析を実施した。

全般性不安障害の治療、22剤を比較/Lancet

 英国・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのApril Slee氏らは、全般性不安障害(GAD)の成人患者を対象とした、各種薬剤とプラセボを比較した無作為化試験のシステマティックレビューとネットワークメタ解析を行い、すべての薬物クラスでGADに有効な治療法があり、最初の治療薬での失敗が薬物療法を断念する理由にはならない可能性があることを報告した。GADは、日常の身体的・心理的・社会的機能に影響を与える疾患で、精神療法は費用やリソースが限られていることから薬物療法が第1選択となることが多いが、これまでの研究では利用可能なさまざまな治療薬の比較に関する情報が不足していた。Lancet誌オンライン版2019年1月31日号掲載の報告。