精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:273

ドネペジルの治療反応、投与前に予測可能か

 アルツハイマー型認知症(AD)に対するドネペジルの治療反応は、患者により異なり、治療前に潜在的な治療反応者を特定することが重要である。脳白質の変化(WMC)は、高齢患者で頻繁に認められ、治療反応に対するWMCの影響については議論の余地がある。台湾・高雄医科大学のMeng-Ni Wu氏らは、WMCの場所や重症度とドネペジルの治療反応との関連を調査するため検討を行った。Geriatrics & gerontology international誌オンライン版2017年8月29日号の報告。

過食症の抑うつ症状、有効な介入は

 抑うつ症状は、神経性過食症(BN)の重要なリスクファクターであり、過食や排出行動に影響を及ぼす。精神療法は、短期および長期間のBN症状軽減に有効であるが、BNの抑うつ症状の軽減にも有効であるかは不明である。オーストラリア・カトリック大学のJake Linardon氏らは、短期および長期間のBN患者の抑うつ症状に対する精神療法の有効性を調査した。The International journal of eating disorders誌オンライン版2017年8月14日号の報告。

抗うつ薬ランキング、脳卒中後うつ病へ最良の選択肢は

 中国医薬大学のYefei Sun氏らは、脳卒中後うつ病(PSD)に対する抗うつ薬治療の有効性および忍容性(全原因による中止リスク)について、各抗うつ薬の順位比較を行った。BMJ open誌2017年8月3日号の報告。  本検討は、無作為化比較試験のMultiple-treatmentsメタ解析で実施された。対象は、脳卒中後のうつ病患者。PSDの急性期治療において、10種類の抗うつ薬およびプラセボ投与を行った。主要アウトカムは、全うつ病スコアの平均変化として定義される全体的な有効性とした。副次的アウトカムは、全原因による中止リスクとして定義された忍容性とした。これらの推定値は、標準化平均差またはOR(95%CI)とした。

統合失調症の再発率比較、併用療法 vs. 単独療法 vs. LAI

 統合失調症に対する抗精神病薬の併用療法(CA)は、有効性に関するエビデンスが限られているにもかかわらず、行われている。米国・フロリダ国際大学のAdriana Foster氏らは、CA療法から単独療法に切り替えた際の効果を調査するため、PROACTIVE(Preventing Relapse in Schizophrenia: Oral Antipsychotics Compared with Injectables: Evaluating Efficacy)研究データの探索的分析を行った。Journal of clinical psychopharmacology誌2017年10月号の報告。

微量リチウム、認知症予防の可能性

 治療用量のリチウムが学習や記憶を改善し、認知症の発症リスクを低下させる可能性があることが、動物やヒトを対象とした研究結果より示唆されている。さらなる予備的研究では、ミクロレベルを含む治療用量以下のリチウムでも、ヒトの認知機能に影響を及ぼす可能性があることが示唆されている。デンマーク・コペンハーゲン大学のLars Vedel Kessing氏らは、飲料水中のマイクロレベルの長期リチウム曝露が、一般集団の認知症発症率に変動を及ぼすかを調査した。JAMA psychiatry誌オンライン版2017年8月23日号の報告。

日本人女性、GIの高い食事はうつになりにくい?

 西洋諸国よりも食事のグリセミックインデックス(GI)と血糖負荷(GL)が高いアジア人集団において、これらとうつ症状との関連についての疫学的エビデンスは限定的であり、結論は出ていない。今回、東京大学の研究グループの横断研究で、日本人の若年および中年女性において、食事のGIがうつ症状と逆相関し、GLとは関連がなかったことが示された。European journal of nutrition誌オンライン版2017年7月20日号に掲載。