精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:270

不眠症と将来のうつ病や高血圧との関連

 高齢者では高血圧およびうつ病の有病率が高いが、さらに高血圧とうつ病の合併は、罹患率や死亡率の有意な上昇に影響を及ぼす可能性がある。しかし、その両方に影響を及ぼすリスク因子はよくわかっていない。米国・ジョージア大学のYutong Dong氏らは、高齢者に多い不眠症が、その後の高血圧やうつ病リスクに影響を及ぼすかについて検討を行った。Preventive Medicine誌オンライン版2019年2月8日号の報告。

肥満と認知症リスク

 65歳未満での過体重や肥満は、認知症発症率の増加に影響することが示唆されているが、65歳以上での過体重や肥満では、逆説的であるといわれている。認知症診断前の体重減少、喫煙や体重減少を引き起こす疾患の影響が、相反する結果をもたらしている可能性がある。英国・エクセター大学のKirsty Bowman氏らは、65~74歳の英国プライマリケア集団における認知症診断前の体重減少、短期または長期のBMIとの関連について検討を行った。Age and Ageing誌オンライン版2019年2月6日号の報告。

双極性障害と統合失調感情障害の維持治療に対する持効性注射剤抗精神病薬に関するシステマティックレビュー

 抗精神病薬の長時間作用型持効性注射剤(LAI)は、主に統合失調症スペクトラム障害における服薬アドヒアランス不良を改善するために用いられる。スペイン・バルセロナ大学のIsabella Pacchiarotti氏らは、双極性障害(BD)および/または統合失調感情障害(SAD)に対する抗精神病薬LAIとプラセボまたは経口剤を比較した利用可能なエビデンスの要約を行った。European Neuropsychopharmacology誌オンライン版2019年2月12日号の報告。

うつ病や不安症状に対する食事療法~メタ解析

 不適切な食生活は、メンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性が示唆されている。しかし、食事介入療法が気分やメンタルに及ぼす影響に関するエビデンスは、十分に評価されていない。オーストラリア・西シドニー大学のJoseph Firth氏らは、食事介入療法がうつ病や不安症状に及ぼす影響を検討するため、システマティックレビューおよびメタ解析を行った。Psychosomatic Medicine誌オンライン版2019年2月5日号の報告。

オピオイド使用障害に持効性ブプレノルフィン注が有用/Lancet

 オピオイド使用障害治療の月1回皮下注薬であるRBP-6000(徐放性ブプレノルフィン:BUP-XR)について、多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照第III相臨床試験の結果、プラセボと比較してオピオイド断薬率が有意に高く、忍容性も良好であることが示された。米国・Indivior社のBarbara R. Haight氏らが報告した。BUP-XRは、月1回投与によりオピオイド乱用の薬物嗜好を遮断するブプレノルフィン血中濃度を維持し、同時に離脱症状や渇望症状をコントロールすることから、医療現場ではBUP-XRの投与が中毒や乱用等も軽減することが期待されていた。Lancet誌2019年2月23日号掲載の報告。

重度アルコール離脱症候群に対する早期集中ベンゾジアゼピン療法

 アルコール離脱症候群(AWS)治療の現在のエビデンスでは、symptom-triggered therapyが支持されている。早期段階での集中的なベンゾジアゼピン(BZD)治療は、ICU在室期間を短縮させるといわれているが、在院日数への影響については、よくわかっていない。米国・カリフォルニア大学のJin A. Lee氏らは、最初の24時間での集中的なBZD治療がAWS患者の在院日数を短縮させるかどうかについて、介入前後コホート研究により検討を行った。Clinical Toxicology誌オンライン版2019年2月7日号の報告。

死と隣り合わせの日々を超えて(解説:岡村毅氏)-1012

集中治療室(ICU)では、患者は緊迫した部屋の中でさまざまな機械につながれる。陽の光は当たらず、時間もわからないこともある。睡眠は浅くなり、感覚は麻痺してゆく。患者はコミュニケーションができない状態であることもある。しかし自分以外の多くの患者が苦しみ、時に亡くなることはよくわかる。それはあまりにも苛烈な体験である。生き延びて無事に退院しても、「今も自分がそこにいるような体験をする」「多少似ているだけのものをも回避する」「常に覚醒し休まらない」といった事態が起きる。心的外傷後ストレス障害(PTSD)である。

統合失調症患者の認知機能に対するNMDA受容体増強薬のメタ解析

 いくつかのN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体増強薬は、統合失調症の認知機能に対して有望な薬剤であるといわれている。しかし、その研究結果は矛盾している。台湾・中国医薬大学のChun-Hung Chang氏らは、認知機能に対するNMDA受容体増強薬の効果について、最新のメタ解析を実施した。Journal of Psychopharmacology誌オンライン版2019年2月7日号の報告。

ADHD患者の就労に関するレビュー

 これまでの研究では、多くの注意欠如多動症(ADHD)児が、成人期までの間に数々の障害を抱え続けていることが示唆されている。米国・ニューヨーク州立大学バッファロー校のChanelle T. Gordon氏らは、小児ADHD患者が抱える将来の職業的障害、それに伴う教育上・経済上の問題に関するシステマティックレビューを行った。Clinical Child and Family Psychology Review誌オンライン版2019年2月6日号の報告。

ICU重症例への心理学的介入、PTSD症状を改善するか/JAMA

 集中治療室(ICU)に入室した重症患者では、看護師主導による予防的な心理学的介入を行っても、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状は軽減しないとの研究結果が、英国・University College London Hospitals NHS Foundation TrustのDorothy M. Wade氏らが行ったPOPPI試験で示された。研究の詳細は、JAMA誌2019年2月19日号に掲載された。ICU退室後6ヵ月のアウトカムに関するメタ解析では、臨床的に重要なPTSD症状の有病率は25%とされる。ICU入室中の急性ストレスや恐怖体験(幻覚、偏執性妄想、悪夢)の記憶は、PTSD症状などの長期的な心理学的合併症の独立のリスク因子であり、その予防への取り組みは退室後では遅すぎ、ICUで行う必要があるという。外傷でICUに入室した患者では、ICUでの臨床心理士との面談で、PTSD症状の経験が減少するとの報告がある。