精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:270

MCIから初期アルツハイマー病を予測、その精度は

 軽度認知障害(MCI)は、正常な老化からアルツハイマー型認知症(AD)への過渡期である。そのため、安定状態からAD進展高リスクMCI高齢者を抽出するために使用可能な基準を開発することはきわめて重要である。米国・The Nathan S. Kline Institute for Psychiatric ResearchのBabak A Ardekani氏らは、構造的MRIスキャンにより海馬体積インテグリティ(HVI)の新規測定値を計測するための自動アルゴリズムを開発した。Journal of Alzheimer's disease誌オンライン版2016年9月20日号の報告。

維持期統合失調症、LAI使用で注意すべきポイント:慶應義塾大

 統合失調症の維持療法において、必要なドパミンD2受容体占有率は明らかになっていない。慶應義塾大学の猪飼 紗恵子氏らは、ベースライン時、リスペリドン長時間作用型注射剤(RLAI)を投与された統合失調症患者の臨床転帰を3年間追跡し、ドパミンD2受容体占有率を調査し、血漿中薬物濃度を推定した。Psychopharmacology誌オンライン版2016年9月8日号の報告。

統合失調症患者に対するアドバイスは届いているのか

 医師からの推奨は、医療の意思決定を行う際、不可欠な要素である。しかし、意思決定プロセスのどの時点で行うことが最も良いのか、患者に悪影響を与えないかについては不明なままである。ドイツ・ミュンヘン工科大学のJohannes Hamann氏らは、これらの疑問に対し、統合失調症患者を対象とした検討を行った。BMJ open誌2016年9月16日号の報告。

統合失調症患者の口腔ケア、その重要性は:東医大

 統合失調症患者は抗精神病薬で治療されるが、多くの場合、抗不安薬の併用が行われている。東京医科大学の岡本 彩子氏らは、定型、非定型抗精神病薬、抗不安薬、非向精神薬を服用中の統合失調症患者における口腔内乾燥症を評価するため、口腔水分計を用いて調査を行った。Journal of clinical pharmacy and therapeutics誌オンライン版2016年9月24日号の報告。

地中海ダイエットは認知症予防に効果があるのか

 地中海ダイエット(MD)が認知機能低下や認知症を予防することを示唆するエビデンスが増加している。多くの疫学研究やいくつかの無作為化比較試験(RCT)において、認知機能に対するMDの正の効果が確認されているが、調査結果に一貫性はない。英国・キングス・カレッジ・ロンドンのSara Danuta Petersson氏らは、認知機能、認知機能障害、アルツハイマー病(AD)、すべてのタイプの認知症に対するMDの影響について、現時点の情報をアップデートするためシステマティックレビューを行った。Advances in nutrition誌2016年9月号の報告。

ADHD児の家庭学習パフォーマンス向上のために

 注意欠如・多動症(ADHD)児は、急性で長期的な学習障害や家庭学習の明らかな困難さを含む成績不振を示す。Brittany M Merrill氏らは、家庭学習完遂の問題に対し、行動療法や精神刺激薬による治療、それらの併用治療の効果が、長期的な学業成績を予測するかを検討した。Journal of consulting and clinical psychology誌オンライン版2016年9月12日号の報告。

認知症予防にベンゾジアゼピン使用制限は必要か

 ベンゾジアゼピン(BDZ)による有害作用と同時に、BDZやz薬(BDZR)使用による認知・記憶への影響も知られており、高齢者に対するBDZRと認知症リスクとの関連は大きな議論を呼んでいる。コホートや保険請求データによるこれまでの研究の多くでは、BDZやBDZR使用による認知症リスク増加が示されている。これまでドイツでは、大規模な人口ベースデータセットによる分析が不足していた。ドイツ神経変性疾患センターのWilly Gomm氏らは、大規模なドイツ保険請求データセットを用いて、定期的なBDZR使用と認知症事象との関連を評価した。Journal of Alzheimer's disease誌2016年9月6日号の報告。