精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:202

日本における若年性認知症の有病率とサブタイプ

 若年性認知症患者の生活には、その年代に合った社会的支援が求められる。最新情報を入手し、適切なサービスを提供するためには、疫学調査が必要である。東京都健康長寿医療センター研究所の粟田 主一氏らは、若年性認知症の有病率、サブタイプの内訳、患者が頻繁に利用するサービスを明らかにするため、調査を行った。Psychogeriatrics誌オンライン版2020年8月19日号の報告。  本研究は、マルチサイト人口ベース2ステップ研究として実施された。全国12地域(北海道、秋田県、山形県、福島県、茨城県、群馬県、東京都、新潟県、山梨県、愛知県、大阪府、愛媛県[対象となる人口:1,163万322人])の医療機関、介護サービス事業所、障害福祉サービス事業所、相談機関などを対象にアンケートを実施した。ステップ1として、過去12ヵ月間で若年性認知症患者がサービス求めたかまたは滞在したかを調査した。ステップ1で「はい」と回答した施設に追加のアンケートの協力を求め、若年性認知症患者へ質問票を配布し、認知症サブタイプなどのより詳細な情報を収集した。

脳画像データの機械学習を用いた統合失調症と自閉スペクトラム症の鑑別

 神経精神疾患の診断は、問診による臨床症状に基づいて行われるため、難しい部分がある。ニューロイメージングなどの客観的なバイオマーカーが求められており、機械学習と組み合わせることで確定診断の助けとなり、その信頼性を高めることが可能である。東京大学のWalid Yassin氏らは、統合失調症患者、自閉スペクトラム症(ASD)患者、健常対照者から得た磁気共鳴画像(MRI)の脳構造データを用いて機械学習を行い、鑑別診断のための機械学習器の開発を試みた。Translational Psychiatry誌2020年8月17日号の報告。

初回SSRI治療に奏効しない場合の抗うつ薬切り替えへの期待~STAR*D研究

 初回のSSRI治療で奏効しない場合、その多くの臨床試験で抗うつ薬の切り替えが行われる。第2選択治療による治療反応や寛解が、いつ、どのような患者に、どれくらい発生するのか、またどれくらいの試験期間を要するかはよくわかっていない。この問題を解決するため、デューク・シンガポール国立大学のA John Rush氏らが検討を行った。多くの治療法が承認されていることから、エビデンスに基づく適切な治療の定義が求められていた。The Journal of Clinical Psychiatry誌2020年8月11日号の報告。

初回エピソード統合失調症の初期段階における抗精神病薬の代謝への影響

 初回エピソード統合失調症の初期段階における抗精神病薬の代謝への影響を明らかにするため、中国・四川大学華西病院のHailing Cao氏らが検討を行った。Journal of Psychiatric Research誌オンライン版2020年8月10日号の報告。  薬物治療未実施の初回エピソード統合失調症入院患者を含む自然主義的な環境で、レトロスペクティブなリアルワールド研究を実施した。代謝プロファイルは、ベースライン時および抗精神病薬治療の2週間後と4週間後に測定した。

インターネット依存症の重症度とメンタルヘルスへの影響

 インターネット依存症は、メンタルヘルスに影響を及ぼす世界的な問題となっている。しかし、どの程度の影響が懸念されるかは、コンセンサスが得られていない。中国・四川大学華西病院のWanjun Guo氏らは、インターネット依存症の重症度がメンタルヘルスにどのような悪影響を及ぼすかについて、調査を行った。Journal of Medical Internet Research誌2020年8月11日号の報告。  2015~18年の四川大学1年生を対象に調査を実施した。完全回答率は、85.13%(3万7,187人中3万1,659人)であった。インターネット依存症を評価するため、ヤングのインターネット依存度テスト20項目(IAT)、こころとからだの質問票(PHQ-15、PHQ-9)、症状チェックリスト-90(SCL-90)、Kessler Psychological Distress Scale(K6)、自殺行動アンケート改訂版を用いた。また、4つの精神病理学的症状(身体症状の重症度、臨床的なうつ病、精神疾患の傾向、パラノイア)、重度の精神疾患、生涯自殺念慮について評価した。

急性期統合失調症に対するルラシドンの有用性~国内第III相試験のネットワークメタ解析

 急性期統合失調症に対するルラシドンの国内第III相試験の結果では、その有効性に一貫性がないことから、藤田医科大学の岸 太郎氏らは、これらの試験のシステマティックレビューおよびランダム効果モデルネットワークメタ解析を実施した。Neuropsychopharmacology Reports誌オンライン版2020年8月7日号の報告。  日本での急性期統合失調症に対する二重盲検ランダム化試験を分析対象とした。有効性のアウトカムは、陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)の合計、陽性尺度、陰性尺度、総合精神病理尺度の各スコア、臨床全般印象度(CGI-S)スコアの改善および治療反応率とした。中止率および有害事象の発生率も併せて評価した。

慢性期統合失調症患者における喫煙と認知機能障害との関係

 これまでの研究において、統合失調症患者は喫煙率が高く、認知機能が低下していることが知られている。しかし、喫煙と認知機能障害との関係については、一貫した結論に至っていない。中国・中国科学院大学のShuochi Wei氏らは、中国人男性の統合失調症患者の認知機能に対する喫煙の影響を調査するため、MATRICS認知機能評価バッテリー(MCCB)を用いて検討を行った。Psychopharmacology誌オンライン版2020年8月5日号の報告。

レビー小体型認知症とパーキンソン病認知症を鑑別する臨床病理学的特徴

 レビー小体型認知症(DLB)とパーキンソン病認知症(PDD)は、臨床的および神経病理学的な特徴が重複している疾患であり、神経病理にはともに、DLBとアルツハイマー型認知症(AD)の病理学的特徴が含まれている。また、脳アミロイド血管症(CAA)はADでよくみられる所見であり、認知症との関連が知られている。英国・UCL Queen Square Institute of NeurologyのD. Hansen氏らは、DLBとPDDの臨床的および神経病理学的な違いについて調査を行った。Neuropathology and Applied Neurobiology誌オンライン版2020年7月27日号の報告。  Queen Square Brain Bank for Neurological disordersより得たPDD 50例、DLB 16例を分析した。運動および認知機能の包括的な臨床データは、医療記録より抽出した。神経病理学的評価には、CAA、DLB、ADの病理学的検査を含めた。

気分変調症とうつ病を合併した患者に対する治療~メタ解析

 うつ病と気分変調症を合併した二重うつ病(Double depression:DD)は、あまり知られておらず研究も少ないが、臨床においてうつ病患者の間に広がっている。そのため、DDに対する治療の有効性を把握することは重要である。米国・ノートルダム大学のDavid G. May氏らは、DDに対する治療の有効性を明らかにするため、メタ解析を実施した。Psychiatry Research誌オンライン版2020年7月8日号の報告。  抗うつ薬を使用したうつ病治療に関する研究のメタ解析を実施した。データベースをシステマティックに検索し、選択基準を満たす11研究、775例の患者を抽出した。

うつ症状のリスク低下に筋力が寄与~メタ解析

 ポルトガル・リスボン大学のAdilson Marques氏らは、成人の筋力と抑うつ症状との関係をシステマティックにレビューし、メタ解析を実施した。また、筋力と抑うつ症状との関係における統合オッズ比(OR)を算出した。International Journal of Environmental Research and Public Health誌2020年8月6日号の報告。  PRISMAガイドラインに従って、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。電子データベース(PubMed、Scopus、Web of Science)より、2019年12月までに発表された研究をシステマティックに検索した。包括基準は以下のとおりとした。(1)横断的研究、縦断的研究、介入研究、(2)アウトカムにうつ病または抑うつ症状を含む、(3)対象は成人および高齢者、(4)英語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語で発表された研究。