精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:202

急性期全般不安症に対する第1選択薬の有効性、受容性比較~メタ解析

 全般性不安症(GAD)の第1選択薬としては、SSRIやSNRIがガイドラインで推奨されている。中国・西安交通大学のHairong He氏らは、これら第1選択薬の有効性、受容性を比較するため、ネットワークメタ解析を用いて、エビデンスのアップデートを行った。Journal of Psychiatric Research誌2019年11月号の報告。  成人GADの急性期治療に使用された11種類の薬剤のプラセボ対照および直接比較試験について、1980~2019年1月1日のエビデンスを電子データベースより検索した。各研究より、人口統計、臨床、治療に関するデータを抽出した。主要アウトカムは、有効性(ハミルトン不安尺度の合計スコアのベースラインからの変化)および受容性(すべての原因による治療中止)とした。

統合失調症、双極性障害、うつ病患者における抗精神病薬切り替え治療の影響

 米国・Analysis GroupのRajeev Ayyagari氏らは、統合失調症、双極性障害、うつ病患者における、抗精神病薬の切り替えと再発および医療資源利用との関連について評価を行った。Journal of Medical Economics誌オンライン版2019年10月30日号の報告。  6年にわたる米国6州のメディケイド請求データより、抗精神病薬の切り替えと非切り替えの比較について、レトロスペクティブに分析を行った。ベースライン時に統合失調症、双極性障害、うつ病と診断されたすべての患者および1つ以上の錐体外路症状(EPS)が認められた患者について、現疾患の再発、他の精神疾患の再発、すべての原因による救急受診、すべての原因による入院、EPS診断までの期間を分析した。

若い女性の座っている時間とうつ病との関連

 身体活動(PA)の不足や長時間の座りっ放し(sitting time:ST)は、死亡率やうつ病などの慢性疾患リスクの増加と関連している。2つのリスクは独立しているともいわれているが、それらの連合効果や層別効果はよくわかっていない。オーストラリア・クイーンズランド工科大学のT. G. Pavey氏らは、若年女性におけるうつ症状のリスクと12年間に及ぶPAやSTの複合効果について調査を行った。Journal of Science and Medicine in Sport誌2019年10月号の報告。

双極性障害患者の自殺企図有病率~メタ解析

 双極性障害(BD)は、自殺リスクの高い重度の精神疾患である。中国・Guangdong Academy of Medical SciencesのMin Dong氏らは、BD患者の自殺企図の有病率および関連因子についてメタ解析を実施した。Epidemiology and Psychiatric Sciences誌オンライン版2019年10月25日号の報告。  PubMed、PsycINFO、EMBASE、Web of Scienceより、2018年6月11日までの文献をシステマティックに検索した。BD患者の自殺企図有病率は、変量効果モデルを用いて算出した。

認知症予防の可能性、カマンベールチーズvs.運動

 東京都健康長寿医療センター、桜美林大学、株式会社 明治(以下、明治)の共同研究グループは、高齢者女性を対象としたランダム化比較試験(RCT)において、カマンベールチーズの摂取による認知機能低下抑制を示唆し、認知症予防の可能性を見いだすことに成功した。  2019年11月6日、明治主催のメディアセミナー「人生100年時代に考える認知症予防について~カマンベールチーズの新たな可能性~」が開催。鈴木 隆雄氏(桜美林大学老年学総合研究所 所長)が「人生100年時代~認知症予防とBDNF」を、金 憲経氏(東京都健康長寿医療センター研究所 研究部長)が「カマンベールチーズがBDNFに及ぼす影響~ランダム化比較試験」について講演した。

術後せん妄予防に対するメラトニン~メタ解析

 外科の高齢患者は、術後せん妄発症リスクが高い。せん妄の予防には、非薬理学的介入が推奨されるが、せん妄の発症を減少させる確固たるエビデンスを有する薬剤は、今のところない。米国・アリゾナ大学のAshley M. Campbell氏らは、周術期のメラトニンが、外科手術を受けた高齢患者のせん妄発症率を低下させるかについて評価を行った。BMC Geriatrics誌2019年10月16日号の報告。  1990年1月~2017年10月に英語で公表された文献を、PubMed/Medline、Embase、PsycINFO、CINAHLおよびリファレンスより検索した。

治療抵抗性うつ病におけるMetS有病率~FACE-DR研究

 フランス・ソルボンヌ大学のOphelia Godin氏らは、フランス人の治療抵抗性うつ病(TRD)患者のコホートにおけるメタボリックシンドローム(MetS)有病率を推定し、社会人口統計学的、臨床的および治療に関連する因子との相関について検討を行った。The Journal of Clinical Psychiatry誌2019年10月15日号の報告。  対象は、2012~18年に中等度~重度(MADRSスコア20以上)のうつ病エピソード(DSM-IV基準)を有し、ステージII以上の治療抵抗性が認められたTRD患者205例。社会人口統計学的および臨床的特徴、ライフスタイルの情報、治療および併存疾患に関する情報を収集し、血液サンプルも採取した。MetSは、国際糖尿病連合(IDF)基準に従って定義した。

認知症の攻撃性および興奮に対する介入比較~メタ解析

 認知症患者の精神症状の治療には、薬理学的介入と非薬理学的介入の両方が用いられる。カナダ・St. Michael's HospitalのJennifer A. Watt氏らは、認知症の攻撃性および興奮に対する薬理学的介入および非薬理学的介入の有効性比較を行った。Annals of Internal Medicine誌オンライン版2019年10月15日号の報告。  対象研究は、認知症の攻撃性および興奮に対する治療介入を比較したランダム化比較試験。

統合失調症に対する抗炎症薬の有用性~メタ解析

 統合失調症では、脳の炎症誘発性状態の傾向が重要な役割を担っているとのエビデンスが蓄積されつつある。この傾向を代償するうえで、抗炎症薬は有用である可能性がある。オランダ・Academic Medical CenterのN. Cakici氏らは、統合失調症に対するいくつかの抗炎症作用を有する薬剤の有効性に関するランダム化比較試験(RCT)の最新情報について、メタ解析を実施した。Psychological Medicine誌2019年10月号の報告。  PubMed、Embase、the National Institutes of Health website、the Cochrane Database of Systematic Reviewsより、臨床結果を調査したRCTをシステマティックに検索した。

睡眠時間と認知症リスク~メタ解析

 睡眠時間と認知症リスクとの関連について、一貫性のない結果が疫学研究で報告されている。この関連性を明らかにするため、中国・Chinese PLA General HospitalのLi Fan氏らが、プロスペクティブコホート研究のシステマティックレビューとメタ解析を実施した。Journal of the American Medical Directors Association誌オンライン版2019年10月8日号の報告。  対象者には、コミュニティまたは臨床環境における認知症またはアルツハイマー病(AD)の患者と一般集団を含めた。