ADHD、同学年では早生まれの児童で診断率が高い/NEJM
米国において、注意欠如・多動症(ADHD)の診断率と治療率は、幼稚園入園基準日を9月1日とする州では、基準日に近い同年の8月生まれの児童が、前年の9月生まれよりも高いことを、米国・ハーバード大学医学大学院のTimothy J. Layton氏らが、2007~09年に生まれた小児約40万人の調査で明らかにした。米国の大半の州では公立学校への入学基準を時期で区切っており、同学年でも誕生日が基準日に近い児童では、ほぼ1年の年齢差がある。そのため、同一学年のコホートにおいて、より年齢が低い(いわゆる早生まれ)児童は、より年齢が高い(遅生まれ)児童と比べて、年齢の違いによる行動がADHDと診断される可能性があると考えられていた。著者は、「今回の結果は、学年または学校クラス内の行動状況が、ADHDの診断に影響するという仮説と一致する」とまとめている。NEJM誌2018年11月29日号掲載の報告。