アトピー児の皮膚生検にテープストリッピング法が有用

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アトピー児の皮膚生検にテープストリッピング法が有用のイメージ

 早発性アトピー性皮膚炎(AD)児の皮膚生検を低侵襲で行える再現性ある手法として、テープストリッピング法が有用であることが示された。米国・マウントサイナイ医科大学のEmma Guttman-Yassky氏らによる検討で、小児ADの病変もしくは非病変の皮膚バイオマーカーとなり、治療反応の追跡や将来的な経過、並存疾患の予測に有用である可能性が示された。AD表現型の評価には皮膚生検の分子プロファイリングが標準であるが、皮膚生検は小児にとって常に適しているとは限らない。縦断研究や臨床試験で皮膚疾患を追跡評価できる、再現性ある低侵襲のアプローチが不足していた。JAMA Dermatology誌オンライン版2019年10月9日号掲載の報告。

 研究グループは、テープストリッピング法により特定した皮膚バイオマーカーが、全組織生検によって特定したバイオマーカーの代替となり得るかを断面調査にて評価した。

 2016年1月22日~2018年4月20日の間、シカゴのAnn & Robert H. Lurie小児病院の皮膚科外来で計51例の5歳未満児を登録。このうち21例は早期発症(罹病期間6ヵ月未満)の中等度~重度AD児であり(AD児群)、30例は非AD児または本人・家族のAD歴がない児であった(非AD児群)。

 AD児においては、可能な限り、16枚のD-Squameテープストリップで連続的に肘前窩の病変皮膚を集めた。また、同じ腕の近接皮膚から非病変皮膚を集めた。非AD児の皮膚検体も同一期間に同一部位から集めた。

 テープストリップは連続的にラベリングをし、最初の2枚は破棄。定量リアルタイムPCR法および免疫組織化学法で、遺伝子およびタンパク質を評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・AD児21例は、平均(SD)年齢1.7(1.7)歳で、大半が男児(15例、71.4%)・白人(15例、71.4%)であった。非AD児30例は、1.8(2.0)歳で、大半が女児(20例、66.7%)、白人(22例、73.3%)であった。
・評価した79種の免疫およびバリア遺伝子産物のうち77種が検出された(遺伝子検出率97%)。
・それらはテープストリップ71枚のうち70枚で検出された(サンプル検出率99%)。
・79種のうち53種について、AD児の病変および/または非病変でマーカーとして識別ができ、また非AD児においても識別ができた。
・T細胞(CD3)、AD関連の樹状細胞(FcεRIとOX40リガンド受容体)、炎症性のキー細胞(マトリックス金属ペプチダーゼ12)、自然免疫細胞(IL-8、IL-6)、ヘルパーT細胞2(TH2[IL-4、IL-13]、ケモカインCCL17とCCL26)、TH17/TH22(IL-19、IL-36G、S100Aタンパク質)といった多くの細胞マーカー遺伝子が、正常皮膚からのテープストリップ検体と比べて、AD児の病変および非病変では有意に増大していた。たとえば、IL-4は病変皮膚では平均(SE)-15.2(0.91)であり、正常皮膚では-19.5(0.48)であった(p<0.001)。
・表皮性バリア遺伝子産物(FLG、CLDN23、FA2H)と負の免疫レギュレータ(IL-34、IL-37)では、平行して低下が発生していた。たとえば、FLGは皮膚病変では平均(SE)-2.9(0.42)と低下していたが、正常皮膚では2.2(0.45)であった(p<0.001)。
・重症度や経表皮水分蒸散量と、AD病変および非病変皮膚(SCORing Atopic Dermatitis[SCORAD]、Eczema Area and Severity Index[EASI]、Pruritus Atopic Dermatitis Quickscore[ADQ]ツールで評価)のTH2(IL-33、IL-4R)やTH17/TH22(IL-36G、S100As)産生との間で、関連性が認められた。

(ケアネット)

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