住民ベースでの高感度定量法は、構造的心疾患や全死因死亡リスクの評価に役立つ?

住民ベースの試験で、新しい高感度定量法では従来の定量法において検出されなかった心筋トロポニンT(cTnT)値の検出率が高いこと、また検出されたcTnT値が高い人ほど左室肥大や左室収縮機能不全、ひいては全死因死亡リスクが大きいことが示された。米国テキサス大学サウスウエスタン医学センターのJames A. de Lemos氏が、ダラスの住民3,500人超を対象に行った「Dallas Heart Study」の結果、明らかにしたもので、JAMA誌2010年12月8日号で発表した。これまで、cTnT値と構造的心疾患や心血管疾患イベントリスク増大との関連が強いことは知られており、それらのリスク評価に役立つ可能性が示されているが、一般住民ベースで用いられている標準定量法では、cTnT値を検出することがほとんどできず同値の活用が限られている。