急性期脳梗塞、遠隔虚血コンディショニングで機能予後改善/JAMA

中等症の急性期脳梗塞成人患者において、症状発現後48時間以内に両側上肢を電子自動制御カフで圧迫・解除を繰り返す遠隔虚血コンディショニング(remote ischemic conditioning:RIC)治療を加えることで、通常の治療のみと比較し90日後の神経学的機能良好の可能性が有意に増加することを、中国・人民解放軍北部戦区総医院のHui-Sheng Chen氏らが、中国の55施設で実施した多施設共同無作為化非盲検試験「Remote Ischemic Conditioning for Acute Moderate Ischemic Stroke Study:RICAMIS試験」の結果、報告した。これまで、前臨床試験でRICが脳梗塞を抑制し神経学的アウトカムを改善することが示され、いくつかの臨床試験においてRICの安全性が報告されていたが、急性期脳梗塞患者におけるRICの有効性に関して明らかなエビデンスは得られていなかった。なお著者は、「RICの有効性を結論付ける前に、今回の結果を別の試験で再現する必要がある」とまとめている。JAMA誌2022年8月16日号掲載の報告。