HIVの維持療法、長期作用型注射薬の有効性は/NEJM

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染患者の維持療法において、いずれも長期作用型注射薬であるcabotegravir(CAB、インテグラーゼ阻害薬)とリルピビリン(RPV、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬)2剤併用の月1回投与の有効性は、経口薬3剤の毎日投与に対し非劣性であることが、英国・ロンドン大学クイーン・メアリー校のChloe Orkin氏らの「FLAIR試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2020年3月4日号に掲載された。現在の抗レトロウイルス療法(ART)の有効性は高い。そのため、進行中の薬剤開発の焦点の1つは、副作用プロファイルの改善と、治療からの離脱を低減するための利便性だという。また、長期の毎日投与レジメンは、患者に不満を生じさせたり、スティグマの原因となり、アドヒアランスを損なって治療失敗のリスクを高める可能性があることから、より受け入れやすい治療アプローチが求められている。