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カリウム代用塩の使用で心血管死が9割減?/BMJ

提供元:ケアネット

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公開日:2020/05/08

 

 中国において全国的に、食事で摂取する塩をカリウム代用塩にすることで、心血管疾患死の約9分の1を予防できるとの推定結果が示された。オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のMatti Marklund氏らが、任意の塩(卓上または料理で使用する塩)をカリウムが豊富な塩(カリウム代用塩)へ全国的に置き換えることが、中国における死亡率および心血管疾患死にどのような影響を及ぼすかを推定した研究結果を報告した。ナトリウムの摂取が多く、カリウムの摂取が少ない中国や他の国において、カリウム代用塩の使用は血圧を低下させ心血管疾患を予防する有望な戦略と考えられている。しかし、相対的な有益性や有害性について、とくに慢性腎臓病(CKD)患者における高カリウム血症や心臓死のリスクにおいては明らかになっておらず、カリウム代用塩の普及は限定的となっている。結果を踏まえて著者は、「高カリウム血症のリスクを考慮にいれても、相当の有益性がCKD患者にとってもあると推定された」と述べている。BMJ誌2020年4月22日号掲載の報告。

カリウム代用塩への置き換えによる心血管疾患死への影響を、モデルを用いて解析

 研究グループは、comparative risk assessment modelを用い、中国における成人集団、とくにCKD患者(約1,700万人)を対象に、カリウム代用塩(塩化カリウム20~30%)への置き換えの全国的な介入の影響を推定するモデル解析を行った。モデルは、無作為化試験、China National Survey of Chronic Kidney Disease、Global Burden of Disease StudyおよびChronic Kidney Disease Prognosis Consortiumから得たこれまでのデータと、対応する不確実性を組み合わせたものであった。

 主要評価項目は、カリウム代用塩への置き換え後の、避けられた心血管疾患死、非致死的イベントおよび血圧低下による障害調整生命年の推定値で、CKD患者におけるカリウム摂取量増加による高カリウム血症関連心血管疾患死も算出した。心血管疾患死への正味の影響は、心血管疾患死の避けられた死と追加の死の差および比として推定した。

心血管死が実質年間約45万例減少

 全国的なカリウム代用塩の使用は、年間約46万1,000例(95%不確定区間[UI]:19万6,339~70万4,438)の心血管疾患死を防ぐことができると推定された。これは中国における、年間心血管疾患死の11.0%(95%UI:4.7~16.8%)、年間非致死的心血管イベント74万3,000例(95%UI:30万5,803~127万3,098)、心血管疾患に関連する障害調整生命年790万(95%UI:330万~1,290万)に相当した。CKD患者では、高カリウム血症関連死が推定1万1,000例(95%UI:6,422~1万6,562)増加すると推定された。

 したがって、正味の影響として、心血管疾患死が全体集団で年間約45万例(95%UI:18万3,699~69万7,084)、CKD患者でも2万1,000例(95%UI:1,928~4万2,926)減少する可能性が示された。

 感度分析においても正味の有益性は全体集団とCKD患者において一貫しており、避けられる死が追加の死を上回った。

(医学ライター 吉尾 幸恵)

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コメンテーター : 石上 友章( いしがみ ともあき ) 氏

横浜市立大学医学部 循環器・腎臓・高血圧内科学教室 准教授

J-CLEAR評議員