全用量投与不適な進行大腸がんへの減量化学療法、オキサリプラチン追加で予後が改善傾向

標準治療の全用量投与が適切でないと判定された進行大腸がんに対する減量投与では、フッ化ピリミジン系薬剤へのオキサリプラチン(L-OHP、商品名:エルプラット)の追加により、フッ化ピリミジン系薬剤単独に比べ無増悪生存期間(PFS)が延長する傾向を認めたことが、イギリス・リーズ大学のMatthew T Seymour氏らが行ったFOCUS2試験で示された。イギリスでは、進行大腸がんによる死亡の年齢中央値は77歳で、75歳以上の死因の60%、80歳以上の死因の42%が大腸がんだという。一方、重要な臨床試験では通常、対象は75歳未満に限られ、75歳以上や体力が減退した患者などに対する減量投与を検討した試験はほとんどない。Lancet誌2011年5月21日号(オンライン版2011年5月12日号)掲載の報告。