青少年の電子タバコと喫煙の増加、北米とイングランドで差/BMJ

2017~18年の期間に、カナダと米国では青少年におけるベイピング(発生させた蒸気[vapor]を吸引する)電子タバコの使用が増加し、カナダでは可燃性タバコの喫煙も増加している一方、イングランドではこれらの使用に関してほとんど変化がないことが、カナダ・ウォータールー大学のDavid Hammond氏らの調査で示された。研究の詳細は、BMJ誌2019年6月20日号に掲載された。ベイピングは、可燃性タバコの煙を吸引するのと比べて、ニコチン送達の有害性が最も低くなるとされる。しかし、毒性物質の量や毒性の程度は低いが、長期曝露によりニコチン依存を引き起こす可能性や、呼吸器や心血管の健康リスクに影響を及ぼす可能性が示唆されている。北米では新世代のベイピング製品として、ニコチン塩を用いた「JUUL」のような高ニコチン濃度の製品が登場しているが、ニコチン塩製品への市場移行の影響はほとんど知られていない。2018年にはカナダでも規制緩和が進められ、ベイピング製品の市場開拓が進んでいるという。