DES留置後、DAPT3ヵ月+P2Y12阻害薬単剤vs.DAPT12ヵ月/JAMA

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DES留置後、DAPT3ヵ月+P2Y12阻害薬単剤vs.DAPT12ヵ月/JAMAのイメージ

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)で薬剤溶出ステント(DES)を留置した患者において、3ヵ月間の抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)+P2Y12阻害薬単剤療法は、12ヵ月間のDAPTと比較し、主要心・脳血管イベント(MACCE:全死因死亡、心筋梗塞または脳卒中の複合エンドポイント)の発生に関して非劣性であることが検証された。韓国・成均館大学校のJoo-Yong Hahn氏らが、同国の33施設で実施した非盲検無作為化非劣性試験「SMART-CHOICE試験」の結果を報告した。これまで、PCI後の短期間DAPT+P2Y12阻害薬単剤療法に関するデータは限定的であった。JAMA誌2019年6月25日号掲載の報告。

DES留置患者約3,000例で、12ヵ月時の主要心・脳血管イベントを評価
 研究グループは、PCIでDESを留置した患者2,993例を、アスピリン+P2Y12阻害薬3ヵ月間、その後P2Y12阻害薬単剤療法(P2Y12阻害薬単剤群、1,495例)、またはアスピリン+P2Y12阻害薬12ヵ月間(DAPT群、1,498例)のいずれかに無作為に割り付けた。登録は2014年3月18日に開始され、2018年7月19日に追跡調査が完了した。

 主要評価項目は、PCI実施後12ヵ月時点でのMACCE(非劣性マージンは1.8%)、副次評価項目はMACCEの個別のイベントおよび出血(BARC出血基準のタイプ2~5)であった。

 無作為化された2,993例(平均年齢64歳、女性795例[26.6%])のうち、2,912例(97.3%)が試験を完遂した。治験プロトコールの順守率はP2Y12阻害薬単剤群で79.3%、DAPT群で95.2%であった。

P2Y12阻害薬単剤群、DAPT群に対して非劣性、出血は42%低下
 12ヵ月時点で、MACCEはP2Y12阻害薬単剤群で42例、DAPT群で36例に認められた(2.9% vs.2.5%、群間差:0.4%、片側95%信頼区間[CI]:-∞~1.3%、非劣性のp=0.007)。副次評価項目は、全死因死亡(21例[1.4%]vs.18例[1.2%]、ハザード比[HR]:1.18、95%CI:0.63~2.21、p=0.61)、心筋梗塞(11例[0.8%]vs.17例[1.2%]、HR:0.66、95%CI:0.31~1.40、p=0.28)、脳卒中(11例[0.8%]vs.5例[0.3%]、HR:2.23、95%CI:0.78~6.43、p=0.14)のいずれも有意差はなかった。

 出血の発現頻度は、P2Y12阻害薬単剤群がDAPT群と比較して有意に低かった(2.0% vs.3.4%、HR:0.58、95%CI:0.36~0.92、p=0.02)。

 著者は、非劣性マージンが比較的広く検出力が不足している可能性や、非盲検試験で対象が低リスク集団であったことなどを指摘し、「他の集団でさらなる検証が必要である」とまとめている。

(医学ライター 吉尾 幸恵)

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PCI技術の爛熟の時代―「不射の射」を目指す(解説:後藤信哉氏)-1086

コメンテーター : 後藤 信哉( ごとう しんや ) 氏

東海大学医学部内科学系循環器内科学 教授

J-CLEAR理事

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