投身自殺名所への防止柵設置で自殺は減ったか? 既遂者約1万5,000人の解析
カナダ・トロント市の投身自殺名所の橋への自殺防止柵設置によって、その橋での自殺は解消されたものの、市全体の自殺率には変化がなかったことが、Sunnybrook Health Sciences Centre and Women’s College Hospital(トロント市)のMark Sinyor氏らの調査で明らかとなった。今回の結果と同様、これまでの調査でも防止柵設置後に全体の自殺率が低下したとの報告はない。一方、柵の設置がある程度自殺を予防しているのか、あるいは単に別の橋が代用されたり別の手段で自殺が試みられているのかははっきりしていないという。BMJ誌2010年7月24日号(オンライン版2010年7月6日号)掲載の報告。