CKD診断のためのGFR推定式、クレアチニン+シスタチンCが有用である可能性

慢性腎臓病(CKD)の診断指標である糸球体ろ過量(GFR)の推定について、血清クレアチニンまたはシスタチンCいずれか単独マーカーの値に基づく推定よりも、両者を組み合わせての推定が優れることが報告された。米国・タフツ医療センターのLesley A. Inker氏らCKD疫学共同研究グループの横断解析の結果で、「CKDの確認検査には複合推定式が有用かもしれない」と結論している。GFRの推定は血清クレアチニンに基づく推定式がルーチンに用いられているが、不正確でCKDの過剰診断につながる可能性が示唆されている。代替マーカーとして登場したのがシスタチンCで、Inker氏らはその有効性を検討するため、シスタチンC単独と、シスタチンCと血清クレアチニンとを組み合わせについて検証した。NEJM誌2012年7月5日号掲載報告より。