GLP-1/GCG作動薬pemvidutide、MASH改善も肝線維化は改善せず/Lancet

提供元:ケアネット

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公開日:2025/11/27

 

 肝線維化ステージF2またはF3の代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)患者において、GLP-1受容体およびグルカゴン受容体のデュアルアゴニストであるpemvidutideは、24週時において肝線維化の悪化を伴わないMASH改善という第1の主要エンドポイントは達成したが、MASH悪化を伴わない肝線維化の改善という第2の主要エンドポイントは達成しなかった。米国・Houston Methodist HospitalのMazen Noureddin氏らが、米国およびオーストラリアの83施設で実施した第IIb相無作為化二重盲検プラセボ対照用量設定試験「IMPACT試験」の結果を報告した。pemvidutideは第I相試験で、代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)における肝臓脂肪量および体重への有望な効果が示されていた。Lancet誌オンライン版2025年11月11日号掲載の報告。

1.2mg群、1.8mg群、プラセボ群で24週時のMASH改善と肝線維化改善を評価

 研究グループは、肝生検にてMASHおよび肝線維化(ステージF2またはF3)が確認され、非アルコール性脂肪性肝疾患活動性スコア(NAS)が4以上、BMI値27以上、MRIによるプロトン密度脂肪分画測定(MRI-PDFF)による評価で肝脂肪化率≧8%、肝硬度測定(LSM)≧8.5kPaの18~75歳の成人を、pemvidutide 1.2mg群、同1.8mg群またはプラセボ群に1対2対2の割合で無作為に割り付け、週1回48週間皮下投与した。

 主要エンドポイントは、24週時における肝線維化の悪化を伴わないMASH改善(NASスコアが2以上改善、かつ風船様変性を認めず小葉炎症のスコアが0または1)、ならびに24週時におけるMASH悪化を伴わない肝線維化改善(NASスコアの悪化を伴わない肝線維化ステージ1段階以上の改善)とした。

MASH改善率は58%、52%、20%、肝線維化改善率は33%、36%、28%

 2023年7月27日~2025年4月29日に1,557例がスクリーニングされ、適格基準を満たした212例が無作為化された(pemvidutide 1.2mg群41例、1.8mg群85例、プラセボ群86例)。

 第1の主要エンドポイントである24週時の肝線維化の悪化を伴わないMASH改善を達成した患者の割合は、プラセボ群20%(18/86例)に対し、pemvidutide 1.2mg群58%(24/41例)(群間差:38%、95%信頼区間[CI]:21~56、p<0.0001)、1.8mg群52%(45/85例)(32%、19~46、p<0.0001)であった。

 一方、第2の主要エンドポイントである24週時のMASH悪化を伴わない肝線維化改善を達成した患者の割合は、プラセボ群28%(24/86例)に対し、pemvidutide 1.2mg群33%(13/41例)(群間差:5%、95%CI:-13~22、p=0.59)、1.8mg群36%(30/85例)(8%、-6~22、p=0.27)であった。

 有害事象は、pemvidutide 1.2mg群で41例中32例(78%)、1.8mg群で85例中69例(81%)、プラセボ群で86例中58例(67%)に報告された。また、有害事象による投与中止はそれぞれ41例中0例、85例中1例(1%)、86例中2例(2%)であり、pemvidutideは良好な忍容性を示した。

 なお、これらの結果を受けて、より長期の追加試験が計画されている。

(ケアネット)

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コメンテーター : 相澤 良夫( あいざわ よしお ) 氏

医療法人社団玲朧会 金町中央病院 肝臓内科