2~4ラインの治療歴のある再発・難治性多発性骨髄腫に対するiberdomide+低用量シクロホスファミド+デキサメタゾン(IberCd)の現在進行中の前向き単群第II相非盲検試験(ICON試験)において、追跡期間25.4ヵ月で無増悪生存期間(PFS)中央値が17.6ヵ月と良好であったことを、オランダ・アムステルダム自由大学のCharlotte L. B. M. Korst氏らが報告した。Lancet Haematology誌2026年1月号に掲載。
iberdomideは、経口セレブロンE3リガーゼモジュレーターであり、レナリドミドやポマリドミドとは薬理学的に異なりセレブロンとの親和性が高いため、直接的な抗腫瘍効果と免疫刺激効果をもたらすことが示されている。本試験は、オランダの8施設で実施され、対象は2~4ラインの治療歴がある再発・難治性多発性骨髄腫(レナリドミド耐性)患者(18歳以上、WHO PS 0~2)で、経口iberdomide(28日サイクルの1~21日目に1.6mg/日)、経口低用量シクロホスファミド(1~28日目に50mg/日)、経口デキサメタゾン(週1回40mg、75歳超は20mg)を進行するまで投与された。また、全例に血栓予防としてアスピリンもしくはcarbasalate calciumを連日経口投与した。静脈血栓塞栓症の既往がある患者には、低分子量ヘパリンのみ皮下注射した。主要評価項目はPFSで、治療開始した全例で有効性と安全性を評価した。
主な結果は以下のとおり。
・2021年2月17日~2023年7月7日に、61例が登録されIberCd治療を受けた(女性29例、男性32例)。前治療ライン数の中央値は3(範囲:2~5)で、52例(85%)がtriple-class exposed、27例(44%)がtriple-class refractoryであった。50例が中止(うち39例は進行)したが、全例を主要解析対象集団に含めた。
・中央値25.4ヵ月(四分位範囲:19.7~31.6)の追跡期間後、PFS中央値は17.6ヵ月(片側95%信頼区間:16.6~19.9)であった。
・全例において、Grade3~4の有害事象で最も頻度が高かったのは好中球減少症(56%)および感染症(34%)であった。重篤な治療関連有害事象は25例(41%)で報告され、感染症が最も頻度が高かった。治療関連死はCOVID-19による1例だった。
著者らは「IberCdは再発・難治性多発性骨髄腫に対する有効な経口剤のみの併用レジメンで、臨床的に意義のある有効性を示した。本レジメンは2~4ラインの治療歴を有する患者にとって有用な治療選択肢となり、既存治療と比較して良好な結果を示した」としている。
(ケアネット 金沢 浩子)