進行食道がん1次治療、化療にペムブロリズマブ併用でOS延長/Lancet

提供元:ケアネット

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公開日:2021/09/10

 

 進行食道がんの1次治療において、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ+化学療法はプラセボ+化学療法と比較して、PD-L1陽性(CPS≧10)の食道扁平上皮がん患者の全生存(OS)期間を延長した。また、食道扁平上皮がん患者、PD-L1陽性(CPS≧10)患者、ならびに組織型にかかわらず全無作為化患者のOS期間および無増悪生存(PFS)期間を延長し、有害事象はすべて管理可能であることが示された。韓国・成均館大学校のJong-Mu Sun氏らが、世界26ヵ国168施設で実施された国際共同無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験「KEYNOTE-590試験」の結果を報告した。これまで進行食道がんの1次治療は、フルオロピリミジン+プラチナ系薬剤併用療法に限られていた。Lancet誌2021年8月28日号掲載の報告。

進行食道がん/食道胃接合部がん患者749例においてOSを評価

 研究グループは、未治療の組織学的/細胞学的に確認された局所進行切除不能/転移のある食道腺がん/扁平上皮がん、またはSiewert type 1食道胃接合部腺がん(PD-L1検査値にかかわらず)で、RECIST ver. 1.1に基づく測定可能病変を有し、ECOG PSが0/1の18歳以上の患者を、ペムブロリズマブ(200mgを3週ごと最大35サイクル)+化学療法(5-FU[800mg/m2を1~5日目に3週ごと最大35サイクル]+シスプラチン[80mg/m2を1日目に3週ごと最大6サイクル])群、またはプラセボ+化学療法群に、地域(アジアvs.非アジア)、組織型(腺がんvs.扁平上皮がん)、ECOG PS(0 vs.1)で層別化し、1対1の割合で無作為に割り付けた。患者、治験責任医師およびスタッフは、治療群およびPD-L1バイオマーカーの結果について盲検化された。

 主要評価項目は、PD-L1 CPS 10以上の食道扁平上皮がん患者におけるOS、食道扁平上皮がん患者、PD-L1 CPS 10以上の患者、無作為化された全患者におけるOSおよびPFSであった。

 2017年7月25日~2019年6月3日に、1,020例がスクリーニングされ、749例がペムブロリズマブ+化学療法群(373例、50%)、またはプラセボ+化学療法群(376例、50%)に割り付けられた。

ペムブロリズマブ+化学療法群でプラセボ+化学療法群と比較しOSが有意に延長

 初回中間解析(追跡期間中央値22.6ヵ月)において、ペムブロリズマブ+化学療法群はプラセボ+化学療法群と比較し、PD-L1 CPS 10以上の食道扁平上皮がん患者(OS期間中央値13.9ヵ月vs.8.8ヵ月、ハザード比[HR]:0.57、95%信頼区間[CI]:0.43~0.75、p<0.0001)、食道扁平上皮がん患者(12.6ヵ月vs.9.8ヵ月、0.72、0.60~0.88、p=0.0006)、PD-L1 CPS 10以上の患者(13.5ヵ月vs.9.4ヵ月、0.62、0.49~0.78、p<0.0001)、ならびに無作為化された全患者(12.4ヵ月vs.9.8ヵ月、0.73、0.62~0.86、p<0.0001)で、OSの優越性が示された。

 また、PFSに関してもペムブロリズマブ+化学療法群はプラセボ+化学療法群と比較し、食道扁平上皮がん患者(6.3ヵ月vs.5.8ヵ月、HR:0.65、95%CI:0.54~0.78、p<0.0001)、PD-L1 CPS 10以上の患者(7.5ヵ月vs.5.5ヵ月、0.51、0.41~0.65、p<0.0001)、無作為化された全患者(6.3ヵ月vs.5.8ヵ月、0.65、0.55~0.76、p<0.0001)で、優越性
が示された。

 Grade3以上の治療関連有害事象の報告は、ペムブロリズマブ+化学療法群で266例(72%)、プラセボ+化学療法群で250例(68%)であった。

(医学ライター 吉尾 幸恵)

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コメンテーター : 上村 直実( うえむら なおみ ) 氏

国立国際医療研究センター国府台病院 名誉院長

東京医科大学 消化器内視鏡学講座 兼任教授

J-CLEAR評議員