alpelisib併用群、HR+/HER2-進行乳がんのPFS延長/NEJM

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alpelisib併用群、HR+/HER2-進行乳がんのPFS延長/NEJMのイメージ

 PIK3CA遺伝子変異を有する内分泌療法歴のあるホルモン受容体(HR)陽性/HER2陰性(HR+/HER2-)の進行乳がん患者において、alpelisib+フルベストラント併用療法により無増悪生存期間(PFS)が延長した。フランス・パリ第11大学のFabrice Andre氏らが、国際共同無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験「SORAR-1(Clinical Studies of Alpelisib in Breast Cancer 1)試験」の結果を報告した。PIK3CA遺伝子変異は、HR+/HER2-乳がん患者の約40%に認められる。PI3Kαを特異的に阻害するalpelisibは、初期の試験で抗腫瘍活性が示唆されていた。NEJM誌2019年5月16日号掲載の報告。

572例を対象に、PIK3CA遺伝子変異の有無でalpelisibの有効性を評価
 SORAR-1試験は、日本を含む34ヵ国198施設で実施された。対象は内分泌療法歴があるHR+/HER2-進行乳がん患者で、腫瘍組織のPIK3CA遺伝子変異の有無で2つのコホートに登録し、各コホート内でalpelisib(300mg/日経口投与)+フルベストラント(1サイクル28日として、500mgを1日目および15日目、以降は1日目に筋肉内投与)群(以下、alpelisib併用群)と、プラセボ+フルベストラント群(以下、プラセボ群)に無作為に割り付けた。

 主要評価項目は、PIK3CA遺伝子変異陽性コホートにおける治験担当医師評価によるPFSであった。PIK3CA遺伝子変異陰性コホートにおいても同様にPFSを解析した。副次評価項目として奏効率(ORR)および安全性等についても評価した。

 2015年7月26日~2017年7月21日の期間に計572例が無作為化され、PIK3CA遺伝子変異陽性コホートが341例、陰性コホートが231例であった(うちalpelisib併用群がそれぞれ169例および115例、計284例)。

PIK3CA遺伝子変異陽性患者ではPFSが約2倍に延長
 PIK3CA遺伝子変異陽性コホートにおいて、追跡期間中央値20ヵ月(データカットオフ2018年6月12日)時点のPFSは、alpelisib併用群で11.0ヵ月(95%信頼区間[CI]:7.5~14.5)、プラセボ群で5.7ヵ月(95%CI:3.7~7.4)であった(病勢進行または死亡のハザード比[HR]:0.65、95%CI:0.50~0.85、p<0.001)。

 PIK3CA遺伝子変異陰性コホートでは、追跡期間中央値7.4ヵ月(データカットオフ2016年12月23日)時点のPFSが、alpelisib併用群7.4ヵ月(95%CI:5.4~9.3)、プラセボ群5.6ヵ月(95%CI:3.9~9.1)、HRは0.85(95%CI:0.58~1.25)で、事前に定められたProof of Conceptの基準を満たさなかった。

 PIK3CA遺伝子変異陽性コホートにおけるORRは、alpelisib併用群がプラセボ群よりも高かった(全例:26.6% vs.12.8%、ベースライン時に測定可能病変を認めた患者:35.7% vs.16.2%)。

 両コホートを合わせた全症例において、Grade3/4の有害事象は高血糖(alpelisib併用群36.6% vs.プラセボ群0.7%)が最も多く、次いで発疹(9.9% vs.0.3%)、下痢(6.7% vs.0.3%)であった。Grade4の発疹、下痢は報告されなかった。有害事象によりalpelisibおよびプラセボを中止した患者の割合は、それぞれ25.0%および4.2%であった。

(医学ライター 吉尾 幸恵)

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