日中眠気を伴わない睡眠時無呼吸症候群に対する持続気道陽圧療法

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2012/06/05

 



持続的気道陽圧(CPAP)療法は症候性閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の第一選択治療だが、昼間に眠気を伴わない場合は同法を行っても、体高血圧症や心血管イベント発生リスクの減少にはつながらないことが明らかにされた。スペイン・Arnau de Vilanova大学病院のFerran Barbe氏らが、700人超について行った無作為化試験で明らかにしたもので、JAMA誌2012年5月23・30日合併号で発表した。これまでCPAP療法の有効性について、症状の有無により違いがあるかどうかは明らかでなかった。

14ヵ所の教育病院で725人を無作為化、エプワース眠気尺度は10以下




研究グループは2004年5月~2006年5月にかけて、スペイン14ヵ所の教育病院を通じて、昼間に眠気を伴わないOSA患者725人に対し、CPAPの効果について試験を行った。被験者は、無呼吸・低呼吸指数が20h-1以上で、エプワース眠気尺度が10以下だった。

研究グループは、被験者を無作為に2群に分け、一方にはCPAP療法を、もう一方には対照群として積極的治療は行わなかった。また、被験者全員に対し、食事や睡眠に関するカウンセリングやアドバイスを提供した。追跡は、2009年5月まで行われた。

主要アウトカムは、体高血圧症、または非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、一過性脳虚血発作などの心血管イベントの発生率とした。
体高血圧症または心血管イベント罹患密度、CPAP群と対照群で同等




被験者のうち追跡可能だったのは723人、そのうちCPAP群は357人、対照群は366人だった。追跡期間の中央値は4年(四分位範囲:2.7~4.4)だった。

結果、CPAP群では、新たな体高血圧症の発症が68人、心血管イベント発生が28人に認められた。対照群では、体高血圧症は79人、心血管イベントは31人に発生した。

体高血圧症または心血管イベントの罹患密度は、対照群が11.02/100人・年(95%信頼区間:8.96~13.08)、CPAP群は9.20/100人・年(同:7.36~11.04)と、両群で有意差はみられなかった。罹患密度比は0.83(同:0.63~1.1、p=0.20)だった。

(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)