子宮頸がん検診の予後改善効果を確認

提供元:ケアネット

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公開日:2012/04/06

 



子宮頸がんの治癒率は、症状の発現で病変がみつかった女性よりも、検診で発見された女性のほうが高く、検診によって予後が改善することが、スウェーデン・ウプサラ大学のBengt Andrae氏らの調査で示された。通常、検診で発見された子宮頸がん女性は、外来で発見された場合に比べ生存期間が長いが、検診プログラムはリードタイム・バイアス(lead time bias、早期に発見されたため生存期間が長くみえ、生存率も高くみえるバイアス)によってそのベネフィットの評価が歪められるという。そこで、同氏らは浸潤性子宮頸がんの治癒率を指標に、検診プログラムの有用性について検討した。BMJ誌2012年3月25日号(オンライン版2012年3月1日号)掲載の報告。

検診の予後改善効果を検証する前向きコホート試験




研究グループは、検診による浸潤性子宮頸がんの検出は予後を改善するのか、それともリードタイムの分だけ生存期間が長いだけなのかを検証するために、地域住民ベースの全国的なコホート試験を実施した。

1999~2001年にスウェーデンで子宮頸がんと診断された女性1,230例をプロスペクティブにフォローアップした。平均フォローアップ期間は8.5年であった。主要評価項目は、検診歴、年齢、病理組織学的分類、FIGO stageなどで層別化した治癒率とした。
治癒率が26%改善




治癒率は、検診で浸潤がんを検出された女性が92%と、症状の発現によって浸潤がんが確認された女性の66%に比べ有意に26%改善した。症状発現例の治癒率は、推奨されたとおりの間隔で検診を受けた患者のほうが、検診日を過ぎてから受けた患者よりも有意に14%高かった。

治癒率は、小細胞がんを除くすべての病理組織学的タイプで同等であり、FIGO stageと密接な相関を示した。診断時のstageで調整後も、検診で検出された患者の治癒率は有意に優れていた。

著者は、「検診によって子宮頸がんの治癒率が改善した」と結論し、「交絡の完全な除外は不可能だが、検診の有効性はリードタイム・バイアスに起因するものではなく、down-stagingの効果よりも大きかった。検診プログラムの評価では治癒率を考慮すべきである」と指摘している。

(菅野守:医学ライター)