減量達成後は、タンパク質多め、GI指数低めの食事が体重減少を維持

提供元:ケアネット

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公開日:2010/12/08

 



減量達成後の体重減少維持には、タンパク質が多め、グリセミック指数(GI)は低めの食事が、長続きする食事療法であり体重減少維持に結びつくことが、ヨーロッパ8ヵ国で行われた無作為化試験「Diogenes(Diet, Obesity, and Genes)」の結果、明らかになった。スクリーニングを受けた平均年齢41歳、平均BMI値34の1,209例のうち、938例に対しまず8週間の低エネルギー食(800kcal/日)介入が行われ、基線体重より8%以上の体重減少に達した773例を、5つの食事療法群に無作為化し26週間にわたり比較検討した結果による。NEJM誌2010年11月25日号掲載より。

5つの食事療法群に無作為化し、いずれが長続きし体重減少を維持するかを検討




本試験は、体重減少後のリバウンドおよび肥満関連リスクを抑制するために有効な食事療法を、タンパク質量およびGI値に着目して評価することを目的とした。評価された5つの食事療法群は、(1)低タンパク(総エネルギーの13%)・低GI食群、(2)低タンパク・高GI食群、(3)高タンパク(総エネルギーの25%)・低GI食群、(4)高タンパク・高GI食群、(5)対照群(各国食事療法ガイドラインに準じ中タンパクで、GI値は不問)であった。群間の摂取タンパク質量の高低差は12%を、GI値の高低差は15単位を目標とされた。

食欲と体重管理能力を調べるため、総エネルギー量に制限は設けられなかったが、5群とも脂肪摂取は中等度(総エネルギーの25~30%)となるよう調整された。目標摂取量が達成できるよう、家族に対するレシピ提供、調理法や行動のアドバイスが行われ、参加国のうち2ヵ国では栄養量が調整済みの食品が無料で配布された。

被験者は、体重減少維持試験当初6週間は隔週で、その後は1ヵ月に1回、食事カウンセリングを受けた。また維持試験介入前3日間、4週後、26週後に食事量を量り記録することが求められた。

低タンパク・高GI食群のみリバウンドが有意に




維持試験を完了したのは548例(71%)だった。試験脱落者が少なかったのは、高タンパク食群26.4%、低GI食群25.6%だった(低タンパク・高GI食群37.4%との比較で、それぞれP=0.02、P=0.01)。

最初に行われた8週間の低エネルギー食(800kcal/日)介入時の体重減少は、平均11.0kgだった。その後の維持試験完了者548例について解析した結果、低タンパク・高GI食群のみ有意なリバウンドが認められた(1.67kg、95%信頼区間:0.48~2.87)。

維持試験被験者(773例)のintention-to-treat解析の結果、体重再増加は、高タンパク食群の方が低タンパク食群よりも0.93kg(95%信頼区間:0.31~1.55)少なく、また、低GI食群の方が高GI食群よりも0.95kg(同:0.33~1.57)少なかった(いずれもP=0.003)。試験完了者の解析結果も同様だった。

食事療法に関する有害事象は群間に有意な違いは認められなかった。

なお栄養摂取量について、高タンパク食群の方が低タンパク食群と比べて、タンパク質量が5.4%多く、炭水化物量は7.1%低かった(両群間比較のP<0.001)。また平均GI値は、高GI食群に比べて低GI食群の方が5単位だけ低いにとどまった(P<0.001)。

(武藤まき:医療ライター)