病棟の迅速対応チーム(RRT)は小児患者でも有効

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病棟の迅速対応チーム(RRT)は小児患者でも有効のイメージ

迅速対応チーム(rapid response team:RRT、別名メディカル対応チームまたはメディカル緊急チーム)は、ICU以外の入院病棟でのコード(呼吸停止、心肺停止等)による患者死亡を減少させるために導入されたもので、これまで成人患者に関する成果は報告されているが、小児患者については死亡率、コード率の有意な減少を示すデータは公表されていない。そこでスタンフォード大学医学部小児部門のPaul J. Sharek氏らが、小児病院でRRT導入前後の検証を行った。JAMA誌11月21日号掲載より。

小児病院でRRT導入前後の死亡率、コード率を検証




本研究は、264床を有するスタンフォード大学附属の高度小児医療専門病院で行われた。2001年1月1日から2007年3月31日の間に、同院医療病棟または外来外科手術病棟で少なくとも1日を過ごした小児入院患者計22,037例、102,537 入院日(patient-days)が検討対象で、このうち2005年9月1日以後の入院患者7,257例、34,420入院日分がRRT導入後群。

RRTは、小児科ICU訓練を受けたフェローまたは指導医、ICU看護師、ICU呼吸療法士、看護師長から構成。チームは統一基準を用いて活動し、24時間体制で入院患者のアセスメント、治療、トリアージに対応する。

主要転帰は、ICUを除く病棟の死亡率、コード率(呼吸停止、心肺停止)とされ、すべての転帰はケースミックス指標値で調整された。

死亡率18%減、コード率70%減




RRT導入後、平均月間死亡率は18%減少(100退院当たり死亡1.01→0.83)した。

平均月間コード率は、1,000入院当たりでは71.7%減少(2.45→0.69)、1,000入院日当たりでみた場合は71.2%(0.52→0.15)減少しており、導入後の推定コード率は、1,000入院当たりでは導入前の0.28倍、1,000入院日当たりでは0.29倍。

この結果を受けSharek氏らは、「RRT導入は小児科でも、死亡率、コード率の統計学的な有意な減少が示された」と結論。患者特性、重症度は検討していないものの19ヵ月間で33例の小児が救われたと推定される今回の結果は劇的であると述べる一方、将来的な課題としては、成人患者と混在する病院での検討および、特に費用対効果について検証する必要があるとまとめている。

(武藤まき:医療ライター)

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