2000年のHib感染による5歳未満死亡児、世界で推定37万1,000人

提供元:ケアネット

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公開日:2009/10/01

 



2000年にヘモフィルス・インフルエンザb型菌(Hib)への感染が原因で死亡した5歳未満児は、全世界で推定37万1,000人にも上ることがわかった。米国Johns Hopkins大学のJames P Watt氏らの調べで明らかになったもので、Lancet誌2009年9月12日号で発表した。Hibは小児の細菌性髄膜炎や肺炎などの大きな原因となっているが、予防接種でそのほとんどが予防できる。小児へのHibワクチン接種実施の徹底が急務のようだ。

Hib罹患率や致死率を文献調査、HIV罹患率などで補正




Watt氏らは、Hibの罹患率や致死率、年齢層、Hibワクチンの効果などについて、徹底した文献調査を行った。また、ワクチン試験データから、Hib感染による肺炎発症率や肺炎死亡率を得た。そのデータと、WHO(世界保健機関)の国別肺炎罹患率や肺炎死亡率を用いて、Hibによる肺炎発症・死亡率を推定した。

また、髄膜炎などの重症例については、これまでのサーベランス結果などを元に推定を行った。推定結果については、HIV罹患率や医療ケア整備の程度について補正を行った。

Hib感染重症例は813万児




その結果、2000年に5歳未満児でHib感染による重症疾患を発症したのは、世界で推定813万人(不確定範囲:733~1,320万)に上った。そのうち月齢1~59ヵ月児で死亡したのは、37万1,000人(同:24万7,000~52万7,000)、うちHIV陽性だったのは8,100人(同:5,600~1万)、HIV陰性だったのは36万3,000人(同:24万2,000~51万7,000)だった。

同研究グループは、世界的なHibによる被害は大きく、Hibワクチンの接種促進によって子供の肺炎や髄膜炎、死亡率を減らすことができると結論づけた。

(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)